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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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はじめに
※ブログ形式が若干見ずらいかな、と思い始めてきましたのでカクヨムに保管場所を変えていきたいと思っております。まだたいして移動できてはいないのですが、今後とも「マルぼんを暮らす」をよろしくお願いいたします。


 未来からやってきた不思議な生物「マルぼん」と、彼を居候させることになった大沼ヒロシ少年の物語を綴ったブログです。


 基本設定や主な登場人物などはこちら!

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日記 | 22:22:22 | Trackback(0) | Comments(0)
「安心黙示録」の巻
 ここは微笑町の宮殿。今日も町の皇帝パンダメチャウマイ4世と町長以下町の幹部たちが集まり、町のこれからについて話をしておりました。巻き起こる一揆や謀反をどうするかなど課題は尽きませんが、この日の話題はこの間発生した痛ましい事件。痴情のもつれから、カップルが包丁で戦い、多くの血がながれ、命が星になった事件。


ルナちゃん「ねえ、皇帝! あのような痛ましい事件を二度と繰り返さないためには、凶器となった包丁をこの世から消してしまう必要があると思うの!」


町長「なんだって!?」


皇帝「包丁消すて、キミ。そないに無体な話ありゃしまへんで。悪いのは包丁やなしに、包丁を凶器と変えた人間の悪しき心やおまへんか」


ルナちゃん「ちがいますうちがうのですう。全ては包丁が悪いのですう。包丁を無くせば、この世は平和になるのですう」


ナウマン象「包丁無くなったら、料理はどうするんだよ。手刀でキャベツとか切るのかよ? 誰もが拳法の達人になれると思うなよ」


ルナちゃん「そこでこれ! 私が仲良くさせていただていいる『ウッサンクッシャイ共和国』で古くから使われている調理器具『ホチョイ』! これを普及させましょう!」


金歯「『ホチョイ』? ただの包丁に見えるでおじゃるが」


ルナちゃん「包丁なんかと一緒にしないでください。いいですか、ウッサンクッシャイ共和国は、私の調べによると世界でいちばん平和を愛し自由を愛する国なんです。すぐれた指導者おり、全ての国民が指導者を尊敬している! そんな素晴らしい国で作られた道具ですから、『ホチョイ』には優しさがぎっしりと詰まっているんです。その優しさは使った者にも移り、自然と心安らかになり、人を傷つけることもなくなるという寸法です。だから! 包丁などなくし『ホチョイ』を! 陛下!」


陛下「ふうむ。ヒロシはんとマルぼんはんはどう思うとる?」


ヒロシ「実にくだらないと思いますね」


町長「なんだって!?」


ルナちゃん「なによ! その失礼な言いぐさ!!」


ヒロシ「そんなわけのわからないものを使わなくても、包丁のままで十分。十分ですよ、皇帝陛下。一週間。一週間待ってください。
それを証明してみますよ!」


 一週間後、宮殿の一室に再び集う一同。


ルナちゃん「さぁ証明してもらおうじゃないの!」


副部長「山岡、本当に大丈夫なんだろうな!」


ヒロシ「任せてください。マルぼん、例のアレを」


マルぼん「カラオケのリモコン」


ヒロシ「このリモコンで、人様を地位・年齢・性別・経歴一切関係なしに無差別に攻撃しますね」


町長「なんだって!?」


ナウマン象「おいばかやめろとめろ」


ヒロシ「まずは貴さまだ! 皇帝! 往生せえや!」


皇帝「いやー! 助けて! グランドマザー!」


 お話の中ですが、皇帝帝パンダメチャウマイ4世が今亡き祖母に助けを求めてしまったのかを解説小林ルンタッ太氏(1965~2018)の著作『微笑町史記~パワフルママの細腕繁盛記~』(シェフの友社・刊)によると、
帝パンダメチャウマイは、先代皇帝ズゴバゴ2世(1921~2018)と皇妃ウドンヌ(1924~2018)の長男なのですが、ウドンヌはズコバコ2世の前に微笑町役場福祉課の課長・村松則夫(1918~2018)という男性と結婚していたのです。彼女を見染めたズゴバゴ2世は地位を利用して略奪してしまったのです。ウドンヌ自身も、ズコバコ2世の男らしさに惹かれており、むしろ進んで略奪されたというのが定説です。ほどなくしてウドンヌの懐妊が発覚したのですが、時期を考えると、ズゴバゴ2世ではなく微笑町役場福祉課の課長・村松則夫の子供ではないかと言う噂が出回りました。臣下にも「パンダメチャウマイ4世を次期皇帝とするのはいかがなものかと思うYO!」という声が広がり、弟にあたるゴリラ太郎(1949~2018)を推す勢力も現れ始めました。これをどうにかしたのが、ズゴバゴ2世の母でパンダメチャウマイ4世の祖母にあたる(めんどくさくなったので以下略)


 ヒロシによって振り上げられたカラオケのリモコンが皇帝の頭を直撃しようとしたまさにその時。
カラオケのリモコンが消滅してしまったのでございます。


ナウマン象「リ、リモコンが」


金歯「消えちまったでおじゃる」


ナウマン象「神の奇跡か仏の慈悲か」


町長「なんだって!?」


皇帝「これはいったいぜんたいどういうことや。ヒロシはん。説明せえや」


ヒロシ「未来の世界は荒んでおります。昨日の敵が殺人鬼、今日の友も殺人鬼、、親子三代殺人鬼ってな具合なんだそうです。日常的に争いが起こり、包丁や金属バットはもちろん、耳かきやトイレットペーパー、洗濯バサミや不要になったアイドルのCD、メンマや春雨、卒業アルバムなど、あらゆるものが凶器と化してしまう哀しい時代なのです。そんな時代をなんとかしたい、どげんかせんとならんとして開発されたのが、今回使用した機密道具」


マルぼん「起動すると、半径10キロ以内が特殊なフィールドに包まれ、このフィールド内では他者を傷つける目的でなにかを手にしたら、そのものは消滅してしまうのです。包丁も金属バッドも、どんなものも、凶器などにならず、本来の役割だけを果たすことができるわけです」


町長「なんだって!?」


ナウマン象「今リモコンが消えたのは」


マルぼん「会議が始まる前に、その機密道具を起動させておいたのですよ」


皇帝「この道具すごいやん! すぐに町中に設置しようや!」


ヒロシ「あり…がたき……しあわ……せ」


皇帝「どうしたヒロシ。ようようみたら、どえらい汗をかいとるやんけ。顔色も鉛みたいになっとるし」


マルぼん「ヒロシは……皇帝陛下に無礼を働くことをよしとせず、機密道具を起動させるまえに、罪を償うべく腹をかっさばいていたのです」


ヒロシ「……」


一同「ヒロシー!!」


ルナちゃん(あかん。これはあかん。『ウッサンクッシャイ共和国』からは既に金をいただいとるのに。なんとしてもホチョイを採用させんと……こうなりゃあの手しかあらへん)


 ルナちゃんは、部屋の唯一の扉の前に座り込む。


ナウマン象「ルナちゃん。そんなところに座ったら出られないじゃねえか。ヒロシのために、早く葬儀屋に連絡しなきゃならねえんだ。どけよ」


 ルナちゃんにどいてもらおうと、彼女の体に触れようとするナウマン象。


ルナちゃん「近づかないで! 私触れないで! 触れたら痴漢で訴える!」


町長「なんだって!?」


金歯「そんなこと言ったら、誰も外にでられんでおじゃる!」


ルナちゃん「外に出たかったら、どいてほしかったら、包丁を廃止してホチョイを! ホチョイを採用してください!」


 語るルナちゃんでしたが、自分の声がさっきより低く太くなっていることに、気づいてはいなかったのです。






日記 | 20:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「逃避」の巻
 同じクラスのナウマン象にいじめられている。やばいことにすぐ近所に住んでいやがるので、放課後も安心できず、この世とおさらばしたい願望がでてきた今日この頃。でもひとりで逝くのはなんかこう色々無念残念。できることならやつも、ナウマン象も呼びたい。道連れにしたい。そんな気持ちでいたある日。近所で行われたフリーマーケットで、ヒロシが出店しているのに出くわした。


ヒロシ「今は亡きマルぼんが遺した機密道具を売りさばいているんだ」


「じつはそろそろこの世とおさらばしたいんだけれど、いじめっ子のナウマン象に恨みとか晴らしたいんだよ。よい機密道具はあるかい」


ヒロシ「あることはあるけれど、自分からわざわざこの世とおさらばってのは関心しないな。もったいない」


「いいから。機密道具売ってくれよ」


ヒロシ「わかったよ。この『サラバ蟹』を使い、強い恨みを遺しつつこの世からおさらばすれば、永遠に成仏はできなくなるけれど必ず幽霊になれる。哀しいかな、なかなかの人気商品で、今日もそこそこ売れているんだ。寒い時代だと思わんかね」


「それ買うよ。幽霊になって、ナウマン象のところに化けてでてやる」


 そんなわけで、ヒロシから買った『サラバ蟹』を使って、この世からおさらばしてみると、見事に幽霊となっていた。
幽霊のままナウマン象の家に行ってみて、一言「うらめしや」とか言ってみる。


ナウマン象「ひええ! 貴様、この世からおさらばしたはずでは! 俺を恨んで化けてでたか! 祟る気か―! 呪う気かー!!」


 想像以上に怯えやがるので、毎晩化けて出てみると、ナウマン象ときたら日に日に衰弱していくのでおもしろい。そしてある夜。
いつも通りナウマン象の家に行ってみると、やつが、自分でこの世からおさらばしているのを発見したのである。かつてナウマン象だったものを眺めつつ、感慨にふける。


「ご丁寧に、俺と同じように蟹を使ってやがる。贖罪のつもりかな。まぁいいや。
これからは、インスタ女子がもてる全てを注ぎ込んだ写真なんかに写りこんで台無しにするなどして、永遠に続く楽しい地縛霊ライフを満喫してやろう」


ナウマン象「そうはいかねえ」


「げぇ! ナウマン象!? なぜここに!?」

 
ナウマン象「なぜって、俺も幽霊になったんだよ。俺の遺体の近くに落ちている蟹をみてみろ」


「これは、よく見ると、よくよく見ると『サラバ蟹』じゃないか!」


ナウマン象「俺もヒロシから買っていたのさ。そして、俺を祟ったお前を恨みながらこの世からおさらばしたってわけだ。
おい、なに怯えてやがるんだ。前みたいにいじめられると思ってるのか」


生きているいじめっ子と生きているいじめられっ子は、前者が強い。


生きているいじめっ子と幽霊になったいじめられっ子は、後者が強い。


幽霊になったいじめっ子と幽霊になったいじめられっ子は……


ナウマン象「まぁ御推察の通りなんだけどな! これからずっと、永遠に一緒なんだ。たっぷりじっくりゆっくり楽しませてもらうぜ」



日記 | 22:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシ追放」の巻
★マルぼんを暮らすをご覧のみなさまへ 

 いつもお世話になっております。今回の「マルぼんと暮らす」は、やむにやまれぬ家庭の事情により、キャラクター設定を一部変更してお送りいたします。ヒロシとマルぼんの設定は従来通りですが、ガキ大将のナウマン象は「群れとはぐれて微笑町に迷い込み、町の人気者になって『エミ坊』と名付けられたり、住民票を交付されたり、テレビで連日報道されたりしてフィーバーするも、いつの間にか姿を消して忘れ去られた本物の象」、イヤミな金持ちのボンボンの金歯は「『エミ坊』ブームに金の臭いを嗅ぎつけ、『エミ坊を愛でる会』という組織を立ち上げるも、『エミ坊ファンクラブ』『エミ坊親衛隊』という似たような組織が乱立。グッズの権利等を巡って対立した挙句、『エミ坊ファンクラブ』代表宅の塀にペンキで落書きをしたとして逮捕された元町会議員」、ヒロインのルナちゃんは「微笑町で団塊の世代向けのカラオケ教室なんかをやりつつ、細々と暮らしていた際に起こった『エミ坊』フィーバーに便乗して成りあがろうと決意し、『すきすきだいすき僕らのエミ坊』『ご存じ! エミ坊音頭』『エミ坊、共にあのサバンナへ』といった曲を勝手に作成し自らマスコミに売り込むも、いまいちブレイクしない合間にブームが終焉、よかったことといえば微笑町内の盆踊りでまれに『ご存じ! エミ坊音頭』が流れるようになったことくらいで、失意の末に覚せい剤に手を出して逮捕された自称シンガーソングライター」、ということになっております。よろしくお願いいたします。


 「このままじゃいけない!」と立ち上がった若者たち(特定の団体とはたぶんぜったいまちがいなく無関係。その背後に若者じゃない人らがちらほらみえるけど、見えちゃダメ)が国会の前でラップとかしたり太鼓とかを叩いたりした結果、法律が変わり、「未来からやってきた生き物と暮らしている少年少女は迷惑なので国のパワーでどうにかする」ということになり、ヒロシをはじめとするそういう少年少女たちは、古めの遊園地によくあった「マイナス○○度の極寒を体験!」「南極の寒さを体感!」みたいな、寒さを体験するアトラクション(ペンギンとか白熊の人形が展示してあったりする。上等なのになると、出入口付近で本物のペンギンとかを飼育していたりする)の中でしか暮らすことができなくなりました。


「未来からやってきた生き物と暮らしている少年少女は迷惑なので国のパワーでどうにかする」の対象の一人であるヒロシ(2006年7月15日~2016年10月14日)は、近場に住む同じ境遇の連中とともに、微笑町内にある遊園地「微笑マグナム園」にある該当施設『けっきょくなんきょくたいけん館』で過ごすことになりました。悪いことは重なるもので、親の借金のせいで身ぐるみはがされたヒロシは、インナーシャツ一枚以外はパンツ一丁身に着けておりません。借金取りに情けがあれば、シャツじゃなくてパンツを残してくれたのでしょうが、あいにくと少年がインナーシャツしか着ていない姿を好む借金取りだったようで、こんなことになってしまったようです。


そんな姿で、バカ寒いところで過ごすことになってしまったヒロシ。この寒さ、そしてほぼ裸体。凍死まったなし。凍死に王手。凍死にチェックメイト。はたしてヒロシはどうなってしまうのでしょうか。みなさんも、ご家族と一緒に考えてみてください。そして、命について考えるきっかけとしてください。


ヒロシ「寒い、死ぬ。この世とおさらばしてしまう。死ぬ」


フトシ「そうだな。このままだと死ぬな。実際、マサシもヤスシもタカシもキヨシもマサシ(一人目とは同名の別人)もボブもマサシ(一人目と二人目とは同名の別人)も、他の連中も、ここに連れてこられたメンツは皆逝った。生きているのはキミと僕の二人だけだ」


 フトシくんは、ヒロシとともに『けっきょくなんきょくたいけん館』に住む羽目になった運命の少年少女のひとり。未来の世界では日本各地のゴミ屋敷を作りまくって人々に迷惑をかけることになる男。最後はそんなゴミ屋敷が火事になって、焼け跡から遺体で発見されることになる男。そんな未来を変えるべく未来の人妻世界から派遣されてきた不思議な生き物・未亡人ちゃんと暮らしていました。未亡人ちゃんは、その艶っぽさと便利な喪服道具で、あんな夢こんな夢をみんなみんなかなえてくれて、その色気により、フトシくんを更生させようとしていました。以上、ウィキペディアからの引用でした。


ヒロシ「あ、ほんとだ。みんな故人だ。こりゃまずい」


 この極寒の地で、ヒロシはなぜここまで生きのびてきたのか。なぜ命をつないできたのか。それは、ここに集いし者たちが結構な数いたからです。みなで身を寄せ合っていれば、それなり暖かかったのです。おしくらまんじゅうの要領です。おしくらまんじゅうと言えば、「おされて泣くな」のフレーズを思い出しますが、あの頃の僕は別に押されても泣かなかった。でも今の僕ときたらささいなことでも泣いてしまう。でも涙は心の排水。きっと必要なことなのだと思います。


 それがもう、二人しか残っていない。寒さをどうすることもできない。あの日身を寄せ合った仲間たちの亡骸は、食料や家具になれども防寒具にはならぬのです。ちゃんちゃん(^^♪


フトシ「明日は日曜日。この微笑マグナム園にも客が来て、ここにも人が来るはず。人が来れば、多少は暖かく……」


ヒロシ「ここに客がきたことなんかないだろ。実はこの『けっきょくなんきょくたいけん館』は、町内会の最高権力者である第一書記のお気に入りなんだ。忙しい第一初期はたまにしか来ないけれど、彼と出くわすのが怖くてほかの人は寄り付かないんだよ。第一書記がクーデターにでも合わない限り、人なんて集まらない。もうおしまいなんだ。じゃあの、また来世」


フトシ「あきらめるのは早いぞ。ほら、ここに未亡人ちゃんが最後に残してくれた喪服道具がある」


ヒロシ「最後? もしや未亡人ちゃんは」


 未亡人ちゃんは、再婚したのです。和菓子屋の後添えになったのです。そうなると彼女は後妻。もう未亡人ではない。未亡人でなければ、フトシの傍にはいられない……。いつも一緒にいる人と、ある日突然離れ離れになる。あたり前だったことに手が届かなくなる。みなさん、あなたの隣にいるその人との毎日を、一分一秒を大切にしてください。


フトシ「未亡人ちゃんの残した喪服道具はこれだ! 『その地域で一番寒いところに人を集める機』。未来の電○とかが、寒いところがブームになっているように世間を誘導したいときに使った機密道具なんだ。名前の通り、その地域で一番寒いところに人が集まってくる。微笑町で一番さむいのは、いわずもがな、この『けっきょくなんきょくたいけん館』だからな」

 ほかにも寒いところがありそうなもんですが、幸いにも微笑町あまり電気が通っていない町なのです。以前、NASAが発表した『夜に宇宙から撮影した日本の夜景』という写真。そこに映った日本の都市部のほとんどは、光に包まれていましたが、微笑町の部分だけは真っ暗ということがありました。それほど電力が足りないのですが、町内会の最高権力者である第一書記のお気に入りである『けっきょくなんきょくたいけん館』だけは、いつ彼が来ても楽しめるように、常に電気が通りっているのです。

 
フトシ「さっそくマシーンを動かすぞ」

 
 フトシが『その地域で一番寒いところに人を集める機』を起動して小一時間。その効果により、たくさんの人が押しかけてきました。集まってきた連中は次々とヒロシの胸のあたりに飛び込むように殺到。ヒロシが転倒してもお構いなしで、その上に次々と積み重なり、ついにヒロシは死にました。ヒロシが唯一着ていた白いインナーシャツは、赤く染まっていくのでした。


駆けつけた救急隊員「うわー重みで完全に胸のあたりがつぶれとる。内臓もしっちゃかめっちゃかや。なんで集まった連中は、一斉にヒロシの胸のあたりに殺到したんや」


フトシ「微笑町で一番寒かったのは、莫大な借金を負っているヒロシの懐だったんだなぁ(しみじみ)」


日記 | 21:20:32 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシは社畜」の巻
※思うところあり、今回のマルぼんは、「未来からきた友達」ではなく、「なぜか一緒に暮らしている世話焼きな女房的な存在」みたいなポジションになっております。あらかじめご了承ください。                        
あなたのあしながおじさんより


 ついにヒロシは就職をしました。「河原で適当な石を積み上げて小さな塔を作り、ある程度の高さになったら破壊、また一から積み上げる。これをひたらすら繰り返す」という仕事。「労働はクソ。流れる汗はくさい」という信念の持ち主だったヒロシでしたが、いざ実際社会人になってみると、バリバリ最強ナンバーワンな社会の歯車と化し、休みもとらずに仕事に勤しむのでありました。


マルぼん「ヒロシさん、ここのところ働き通しよ。前の日曜も、頼まれてもないのに休日出勤をしていたし、少しは休まないとボディにポイズンよ」


ヒロシ「仕事するぞ仕事するぞ仕事するぞ」

マルぼん「無視しよる無視しよる」


 「労働するやつバカだ。流した汗はマニアしか喜ばない」が口癖やったヒロシも、いざ働き出すとキングオブ社畜。休もうとせえへんので、マルぼんは心配でたまらへんねん。今日もふらふらになりながら出勤準備をするヒロシを見て、不安に駆られるマルぼん。


マルぼん(休まなくて疲れが貯まる→仕事でミス連発→クビ→やさぐれる→数えきれないくらい警察のお世話に→人生の落伍者→自殺)


マルぼん「このままじゃヒロシが死んじゃう~!!」


 こういうときはあれです。機密道具。道具の力でなんとかするしかないのれす。そんなわけで、マルぼんは、機密道具「強制仕事やすませ幾」をだしたのであります。効果? 道具名参照な。


ヒロシ「では、仕事に行ってきまーす」


マルぼん「今よ! 強制仕事やすませ幾、起動っ」


ヒロシ「うわ、なんやこれ。体が動かへん。マルぼん、てめえ、なんか道具を使いおったな!!」


マルぼん「そうよ。『強制仕事やすませ幾』! 今、この家全体が仕事に行こうとしたり、しようとしたりしたら体が動かなくなる!」


ヒロシ「な、なんのこれしき! 社会の歯車をなめ、なめるなよ! ぐおおおおおお」


マルぼん「無駄よ、無駄ぁ無駄ぁ。この道具の力には逆らえない。さっさととっととあきらめて、今日くらいは、まったり過ごしなさい!!」


ヒロシ「ぐうううううう。ふんぬううううう。あうにょー!!」


 そして月日は流れました。具体的にいうと、10分くらい。


ヒロシ「……わかった。わかったよ」


マルぼん「あ、道具を止めていないのにヒロシさんが動ける。ということは……」


ヒロシ「うん。今日は仕事を休むよ。キミの言う通りや。働き通しはダメ。ぼかぁ、自分の身体を、自分の心をないがしろにしとった……。自分をないがしろにする人間に、きちんとした仕事ができるわけあらへん。」


マルぼん「わかってくれはりましたんか……」


ヒロシ「気分転換に映画にでも行こうかと思うんだけど、その、マルぼん。よかったら2人で」


マルぼん「ヒ、ヒロシはん……」


ジェフ「てめえらさっきからうるせえええええええ」


 てなことを叫びながら部屋に入ってきたのは、ヒロシの双子の弟・ジェフ。ジェフは何年も前から働きもせず、引きこもり状態なのです。偉い先生とかを連れてきても「今に自分だけが活躍できる異世界に転生して逆転人生はじまるし」とか言って、聞く耳を持ちません。


ジェフ「出かけるならさっさと出ていけや!! うざいねん。おまえらしんどいねん。さっさと出てけや!!」


ヒロシ・マルぼん「へーい」


ジェフ「……出て行ったみたいやな。ほんまもう、朝からうるさい連中や。こちとら徹夜明けやいうのに。ババアとババアの彼氏もおらへんみたいやし、今日はゆっくり過ごせそうやな。とっとと部屋に戻って……ん? マルぼんのやつ、道具をつけたままや。消し方……わからん。なんやこれ。どうするんや」


殺人鬼「こんにちは。いきなりですが、趣味で人殺しをして死体とかにもいろいろやっちゃって、ついでに金品を奪う者です」


ジェフ「げえええ!」

殺人鬼「覚悟はよろしいか。目とか鼻とか、歯とか舌とか、臓器とか、いろいろしますけど。あ、金になりそうなもののありかとか教えてくれたら、いろいろするのは死後にしてあげますけど」


ジェフ「……ついにこの時がきたか」


殺人鬼「なんか余裕ですね。パッと見、ニートとか引きこもりとか無職に見えますけど」


ジェフ「無職、か。ふふふ。あんた、俺みたいなニートをネットでどういうか知っているか」


殺人鬼「いいえ。私は知りません」


ジェフ「自宅警備員!! 自宅を警備するのがこの俺の仕事っ。この日がくることを予想して、体を鍛えてきたのだ! かかってこい、殺人鬼。あちょー!!」


 数時間後。帰宅したヒロシとマルぼんは、変わり果てた姿のジェフを発見しました。あきらかに他殺でしたが、なんかこう、抵抗した様子とか一切なかったということで、珪砂間とかも含めて、みたいな「「不思議だねー」「そうだねー」みたいな話をしました。めでたし、めでたし。


日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
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