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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「拍手を浴びたい。酒も浴びるように飲みたい。そんなヒロシの毎日が今日もはじまります」の巻
「一生に一度でいいから、たくさんの拍手をこの身にうけてみたいよ」とは、最近のヒロシの口癖。


ヒロシ「でも、そのために努力はしたくないんだ」


マルぼん「ゆとり教育が完全な失敗であることをマルぼんは悟ったよ。今の君の発言で」


ヒロシ「なんの努力をしないでも、たくさんの人たちからたくさんの拍手を浴びることができる機密道具だしてえ」


マルぼん「『拍手喝菜』。この野菜を食べれば、お望みのとおり、なんの努力もなしで惜しみない拍手をその身に浴びることができるさ」


ヒロシ「いやっほう!」


『拍手喝菜』を生のまま、バリバリもりもりむしゃむしゃくしゃくしゃぬちゃぬちゃもぐもぐねちゃねちゃぐっすんおよよもぐもぐむしゃむしゃむしゃと食するヒロシ。


ヒロシ「実は明日はマラソン大会なんだ。『拍手喝菜』を食べた僕はきっと、トップで華麗にゴールして、表彰台の上で拍手を浴びるに違いないよ」


警察「あ!」


ヒロシ「はい?」


警察「ついに見つけたぞ、反政府テロ組織『まじかる☆ぶれいど!』の大幹部・暗黒四天王の1人である
ボンソワーレ黄泉比良坂! 逮捕ー!! 逮捕だぁ~!!」


ヒロシ「いえ、人違い……」


警察「逮捕ー!!」


 ようやく逮捕された暗黒四天王のボンソワーレ黄泉比良坂は光の速さで死刑が決まりました。死刑の行なわれる微笑町駅前の虹の広場には、『まじかる☆ぶれいど!』のテロ行為によって大切な人を失った人々が集まっていました。ギロチンでボンソワーレ黄泉比良坂の首が宙に舞った瞬間、一斉に拍手がおこりました。拍手どころか、スタンディングオベーションまで。


 マルぼんは『拍手喝菜』の効果は絶大だと思いました。

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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「作品テーマは忠義」の巻
タランチュラ「よう、ナウマン象」


ナウマン象「うぬは、隣町のガキ大将であるタランチュラ!」


朱雀「タランチュラ四天王の1人朱雀です」


玄武「同じく玄武です」


白虎「……白虎」


ガブリエル「ガブリエルでぇぇぇぇぇぇぇぇぇす! 好みのタイプはお母さんみたいな人!」


タランチュラ「わが四天王は、我のためなら命も惜しまぬ益荒男ども。貴様には、このような部下はいまい」


ナウマン象「い、いるんだから! ね、ヒロシきゅん!」


ヒロシ「僕ですか!?」


ナウマン象「はやくはやく。俺のために死んで、忠義をしめしてやれ」


ヒロシ「人の命は地球より重いのですよ。死ねというヤツが先に逝くべきです!」


マルぼん「機密道具だしてやろうか? 5万円で」


ナウマン象「ほら、5万円!」


マルぼん「げへへへ。まいど。ほれ。こいつをヒロシの手に植えな」


ナウマン象「こうか」


ヒロシ「やめろよ、あ! 植えられたところから、なにか生えてきた! これは…芽!?」


マルぼん「それは『忠義の木の芽』。それを体に植えつけられた人は、植えた人にとことん忠実な人間になる。いまやヒロシは、キミの忠実なシモベだ」


ナウマン象「よし、ヒロシ! タランチュラどもを殺せ!」


ヒロシ「イエス!」


 常に携帯している包丁で、またたくまにタランチュラ四天王を始末するヒロシ。


タランチュラ「な。ななな」


ナウマン象「よくやった! 次はタランチュラだ!」


タランチュラ「た、助けてくれ。金ならだす。ほら、いくらでも出すぞ」


 ありったけの札束を放り出すタランチュラ。


ナウマン象「はん! ヒロシは俺の忠実なシモベ。金なんかに…え!?」


 後ろからナウマン象を刺すヒロシ。


ナウマン象「な、あんでえ…」


ヒロシ「金! 金ー! ふんがー!!」


 倒れるナウマン象。散らばった金をかき集めるヒロシ。


 ヒロシを自分の欲望に忠実な人間にしてしまった『忠義の木の芽』の効果は絶大だと、マルぼんは思いました。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
ヒロシ「マルぼーん!!」


マルぼん「なに?」


ヒロシ「金歯のヤツが。金歯のヤツが、親戚にもらった化石を自慢して(中略)僕、切腹することになってしまったよ!」


マルぼん「なら、行くか。化石発掘!」


 マルぼんは、近くにある「化石の埋まっている場所」を見つけ出してくれる『化石みつけ機』というネーミングセンスなんてカケラもない機密道具を出して、化石の埋まっている場所を探し出しました。


マルぼん「隣人の戸成さんの家の庭から、化石反応がある」


ヒロシ「手持ちの催眠ガスで戸成さん一家は眠らせたし、
さぁ、発掘しよう! あ、さっそくなんか出てきた」


マルぼん「これは…骨だ」


ヒロシ「恐竜の骨だね!」


戸成さん「いや、妻の骨だ」


ヒロシ「戸成さん!? バカな、確かに眠らせたはずなのに!」


戸成さん「それは妻の骨…21年前に浮気をして私を裏切った…妻の骨…そして」


 包丁を持つ手を震えさせる戸成さん。


戸成さん「俺の罪のあかしだー!」


ヒロシ「ぎゃー!!」


 包丁を振り回す戸成さん。人様の昔のトラウマまで発掘してしまったマルぼんたち。マルぼんは『化石みつけ機』の効果は絶大だと思いました。

日記 | 13:42:25 | Trackback(0) | Comments(0)
「チェーンメールしか来ない。僕の携帯電話」の巻
ママさん「包丁と青酸カリ、どちらがいい?」


ヒロシ「凍死が苦しまないらしいから、凍死の方向で」


マルぼん「そこの親子、なに不吉な話し合いをしておられるか!」


ママさん「私が今の交際相手からお金を融資してもらって経営しているレストランが、とてつもなく経営不振で、そりゃもう、大ピンチで。とんでもない崖っぷちで。」


ヒロシ「いつもの人身売買組織の人も臓器の密売人も『たまには己でなんとかしなよ』と、僕らの臓器を買取拒否なんだ」


ママさん「このままじゃ、ジリ貧なの! お願い、なんとかお店を繁盛させて!」


ヒロシ「すぐに、すぐに、いますぐにぃ!」


マルぼん「いますぐに、か。そうすると、こいつの出番かな。『天チェーン』」


『天チェーン』は、どこにでもある鎖に見えます。ほかの鎖と違うのは、先端が赤くなっていて、もう片方の先端が青くなっているところ。


マルぼん「隣町の高笑町に、すごく繁盛しているレストランがあったよね。そこへ行こう」


 マルぼんとヒロシは繁盛しているレストランへ向かいました。到着すると、レストランの壁に『天チェーン』の赤い先端を押しつけます。


マルぼん「次はママさんのお店」


 続いてママさんの今にもつぶれそうな、この世の全ての業を背負ったようなお店へ向かい、今度は『天チェーン』の青い先端を押しつけます。


通行人「あ、ここだここだ」


通行人「高笑町のレストランの、微笑町支店」


 通行人たちが、次々とママさんのお店に入っていきます。


マルぼん「『天チェーン』の青い部分に触れたお店は、赤い部分に触れたお店のチェーン店や支店とみなされるようになるんだ。これでママさんのお店は、繁盛しているお店の支店ということになって、繁盛しているレストランのネームバリューをゲットできたのさ」


ヒロシ「とりあえずは、乗り切れそうだね」


ルナちゃん「きゃー!」


ヒロシ「あ! ルナちゃんが崖から落ちそうになっている。このチェーンに掴まるンだー!」


 ルナちゃんは、ヒロシの差し伸べた『天チェーン』に掴まりました。マルぼんとヒロシは、2人ががりでルナちゃんを引き上げます。


ルナちゃん「はぁはぁ…なんとか助かったわ。ありがとう」


マルぼん「いったいぜんたいどうしたのさ」


ルナちゃん「実は、自ら己の命を絶とうとしたんだけど、いざとなると命が惜しくて」


マルぼん「なぜ命を絶とうと?」


ルナちゃん「実は教団の経営が厳しくて、借金の保証人になってくれる人がいなくて」


ヒロシ「なんだそれくらい、僕にまかせなよ」


ルナちゃん「ほんと!? やたー!、ヒロシさん、だーいすき!」


 マルぼんは、ヒロシが『天チェーン』の青い部分を、ルナちゃんが赤い部分を掴んでいることに気づきました。ルナちゃんが教団の皆さんと一緒にトンズラし、ヒロシには思い出と借金が残りました。


 今、ヒロシは人身売買組織の人と臓器の密売人のご好意で、外国に行っています。手術とかのため。マルぼんは、ヒロシをルナちゃんの借金の支店にしてしまった『天チェーン』の効果は絶大だと思いました。


日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「くやしかったら人生のすべてを一枚の絵で表現してみせろ!」の巻
ヒロシ「たたたたたいへんだ! ナウマン象がまた個展を開催するって!」


マルぼん「な、なんだってー!?」


 ナウマン象の趣味は絵画。本人は『やはり天才じゃったか。オレ』と自分の絵画の腕を上手いと思い込んでいるのですが、その作品からは不快感とか負のオーラが発せられており、気の弱い人が見ると発狂したりするようなシロモノです。健康な人にもかなり害があり、1ヶ月くらい鈍い頭痛が続いたりします。


 そんなナウマン象の個展が、たまに開催されるのです。ナウマン象の知り合いは、ふるって観覧することが義務づけられています。参加しないと、ナウマン象が自宅前で割腹自殺していたりするなど、いやがらせが続いたりするので、みんな嫌々観覧するのです。行くも地獄、行かぬも地獄。前にも地獄、後ろにも地獄。


ヒロシ「ああ、嫌だ。今の僕は、人間関係のゴタゴタで精神的にまいっているんだ。こんな状態であんな絵を見たら、僕は発狂して、人前で突然奇声をあげたり、革靴を食べだしたり、罪を犯しても罰を与えられなかったり、壁のシミが人の顔に見えるような人間になってしまいます」


マルぼん「マルぼんだって、たぶんひどいことになるよ。死んだりとか。絶命したりとか。逝去したりとか。息をひきとったりとか」


 失禁などしつつ、個展への恐怖に震えるマルぼんとヒロシ。しかし、神の奇跡か仏の慈悲か、個展中止の報が飛び込んできたのです。


 喜ぶマルぼんたちのところへ、「あたい、もう絵を描けない!」とナウマン象が飛び込んできたのはその夜のことでした。


 ナウマン象、所持していた刃物のようなものをヒロシに手渡すと


ナウマン象「その刃物のようなもので、あたいの腹を刺して! そして臓物をひきずりだしながら犯して!」


ヒロシ「そんな猟奇的な夢はかなえることはできないよ! かなえるわけにはいかないよ!」


ナウマン象「絵を描けなくなるくらいなら、あたいは死んだほうがマーシーなの!」


マルぼん「いったいどうしたというのだい。ちょっと話をしてごらんなさい」


ナウマン象「かくかくしかじか」


マルぼん「ほう。評論家に『なんの価値もない絵だ』と言われたと。それはそれは」


ヒロシ「なんとかしてあげよ。このままだと、僕の部屋で果てるよ、あのガキ大将」


マルぼん「『価値でる額縁』。この額縁にいれた絵は、どんなものでも価値がでるんだ」


 さっそくナウマン象の絵を額縁にいれるマルぼん。もちろん、絵を直視しないように。
と、そこへ複数の警官がやってきました。


警官「ああ、いたいた。被疑者確保」


ナウマン象「え、あたい?」


警官「おたくの絵を見た人がねえ、何人か亡くなったの。だからねえ、逮捕」


ヒロシ「じゃあ、個展が中止になったのは」


警官「始まった瞬間、観覧者に被害がでたからですよ。さぁ、署でゆっくりと話を聞きませう」


ナウマン象「え、え、えー!?」


警官「はい、パトカーに乗ってね。あ、その額縁に入れた絵も持っていくんで。凶器ですからね。よーく調べないと。それじゃ!」


 マルぼんはナウマン象の絵に、事件の真相を解き明かすための鍵としての価値をあたえた『価値でる額縁』の効果は絶大だと思いました。


日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「タンス預金を撲滅する話」
ヒロシ「駅前で外国人がアイドルの住所録を売っていたから、買ってきたよー」


マルぼん「あきれた! 無駄物買いの銭失い! アイドルの住所録なら、先週も買ってきたばかりだろ! そこのタンスに入っている!」


ヒロシ「おで…おで…馬鹿だから、馬鹿だから、自分で買ったもの、覚えてねえだす…」


羊「どうも」


マルぼん「『有効活羊』。この羊は、タンスやら物置やらに眠っている無駄なものを有効活用
してくれる羊さんなんだ」


羊「コヤシになってるものを、なんでも有効活用してさしあげますよ!」


ヒロシ「やった! 僕自身、どんなものがタンスや物置に眠っているのか、己がどんなものを所有しているのかさっぱりわからねえんで、よろしくおねがいします」


羊「とりあえず、一番高価なのに無駄になっているものを有効活用します!」


 持っていた鈍器のようなもので、ヒロシを殴る羊さん。


マルぼん「なにするんです!」


羊「これが、タンスの中に眠っていたんです」


 それは、微笑町郊外にある墓地の、お墓の売買契約書。今亡きヒロシの、今は亡きおばあさんが「ヒロシちゃんのために」と買ってくれた、お墓の売買契約書!


羊「いつまでも、お墓を眠らせているわけにはいかんですからね。きちんと使わないと!」


 マルぼんは『有効活羊』の効果は絶大だと思いました。

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシのうら殺し」の巻
 マルぼんが家に帰るとですね、家の中が、なんか食玩らしき人形で埋め尽くされているですよ。バカじゃないかと思いましたよ、マルぼんは。


ヒロシ「シークレットの『牙沢』が当たらないんだ。当たらないんだよう…」


 アホか。この少年はアホか。情けなくなったマルぼんですが、これ以上食玩で家を埋め尽くされ、『重みで二階の床が抜ける→一階のママさん圧死』なんてお笑い事件に発展してもこまるので、機密道具を用意して差し上げることにしたのでございます。


ヒロシ「『中身透視眼鏡』?」


マルぼん「捻りのないネーミングだけど、こいつをつければ、どんなものでも中身を見ることができるの。
これでお望みの品が入っているヤツを選びなよ」


ヒロシ「本当に? どれ、装着してみるか。…どう?」


ママさん「ごはんよー」


ヒロシ「あ!」


ママさん「なに?」


ヒロシ「お母さんのお腹に、妹が…僕の新しい妹が!!」


ママさん「あれえ? バレちゃった? 実はね、この前、自己啓発セミナーで素敵な殿方と…」


ヒロシ「ち、ちがう…妹じゃ…ない!! あれは妹じゃ…人間じゃ…」


マルぼん「ヒロシ?」


 ヒロシはガタガタと震えだし、失禁してしまいました。涙や鼻水やヨダレがダラダラと流れ……


ヒロシ「だ、だめ…だめだ…アレを…この世に誕生させたら、ダメだ…世界が、世界が…
げばっ」


 血を吐いて卒倒するヒロシ。


 つけっ放しにしていたテレビではいつの間にかニュースが流れ、


『人の顔をした牛が生まれて不吉な予言をして死んだ』


『奇形の魚が大量に獲れた』


『ある病院で、ここ最近生まれた子供はすべて男の子だけだった』


『馬がしゃべった』


『男にかける情念で少女が女に化身した』


『石像が血の涙を流した』


など、不吉なニュースが流れていました。ヒロシは『中身透視眼鏡』の効果は絶大だと思いました。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「パズル」の巻
ベルゼブブ(担任)「今日から貴様らと共に色々学んでいく、転校生のパズル名人くんだ」


パズル名人くん「特技はパズルです」


女子「きゃーすてきー!」


ヒロシ「ルナちゃんまで黄色い声を上げている!」


ヒロシ「というわけで、ボクもパズル名人になってモテたいので、パズルが得意になる機密道具出して!」


マルぼん「『パズル手袋』。この手袋を装着した手で触ったものは、突然バラバラになる。壊れたり死んだりしたわけではなくて、ようするにパズルのピースのような状態になるんだ。組み合わせて完成させれば、元通りになる」


ヒロシ「こいつをつけて、日常に当たり前のようにパズルが転がっているような状態を作り出せば、いつしかボクはパズル名人になっているという寸法だね」


 と、そのとき、電話がかかってきました。


パパさん「ヒロシか」


ヒロシ「父さん! どこに出かけているのさ! もう、一ヶ月も帰ってこないじゃないか」


パパさん「ごめんな、父さんはいま、不幸も悲しみもない幸せの国を探しているんだ。じゃあな」


ヒロシ「ちょっと…」


ママさん「ただいまー」


ヒロシ「母さん! やっと帰ってきたんだね! 買い物に行くと言ってでかけて、はや数ヶ月!」


 ヒロシのほうなどむかず、ひたすらタンスの引き出しを調べているママさん。やがて、札束が入っているとおぼしき茶封筒を取り出しました。


ママさん「あった! よかったー。あ、ヒロシ。表に車を待たせてあるの。じゃあね」


ヒロシ「い、いつ帰ってくるのさ」


ママさん「お金がなくなったら」


ヒロシ「……」


 出て行くママさん。


 こうしてヒロシは、家族という名のピースがバラバラになった、家庭という名のパズルに挑戦すること
になったのでした。マルぼんは『パズル手袋』の効果は絶大だと思いました。



日記 | 14:23:04 | Trackback(0) | Comments(0)
「エレメンタルレジェンド」の巻
  ルナちゃんの所属する宗教団体が、精霊を召還できる旅のシャーマンによって乗っ取られたとかで、ルナちゃんがマルぼんに泣きついてきました。


ルナちゃん「おかげで尊師はおかしくなって、小学生と入籍しようとして射殺。教団はインチキシャーマンのハーレムと化してしまったの」


「30万だすから教団を取り戻して欲しい」と頼まれたマルぼんは、機密道具「エレメン樽」を用意しました。


マルぼん「精霊に勝つには精霊を呼び出すしかない。この『エレメン樽』を叩けば、なにかの精霊がやってきて力を貸してくれる。なんの精霊が来るか、わからないけれど」


ルナちゃん「すばらしい道具だわ」


 さっそく『エレメン樽』を叩き始めるルナちゃんですが、表情がおかしくなってきました。


ルナちゃん「なんかバイクのエンジンを無駄にふかしたあの騒音が聞こえる…耳にこびりついてくる…」


 マルぼんにはそんな音、聞こえません。


マルぼん「きっとアレだ、『迷惑行為の途中に事故を起こして死んだ暴走族の若者の精霊』が降りてきたんだよ」


ルナちゃん「あ、あそこに血だらけの女性が」


マルぼん「マルぼんには見えないけれど、きっと男に裏切られて自殺した女性の精霊」


ルナちゃん「落ち武者がこっちを見ているわ!!」


マルぼん「手柄をたてられずに亡くなった足軽の精霊だね。マルぼんには見えないけれど」


ルナちゃん「あ、ああ!! たくさんの半透明の人がこっちを見てるー!!」


マルぼん「精霊です。精霊なんです」


 よく見たら『エレメン樽』の起動スイッチは入っていませんでしたが、見なかったことにしました。

日記 | 14:21:26 | Trackback(0) | Comments(0)
「パパと呼べないヒロシ」の巻
 ヒロシが自室にはいると、見慣れないリモコンが置いてありました。隅々まで調べてみると、『早送り』『スロー』などのリモコンではおなじみのボタンの他、『人間リモコン』という名称らしき文字が。


ヒロシ「ははーん。マルぼんの機密道具だな」


 名称から考えるに、これは人間を自由に操ることのできる機密道具だろうとヒロシは思いました。人に向けて『早送り』のボタンを押すと、相手はすばやく動くようになる。『スロー』を押すと、動きがスローになる。たぶん絶対、こんな感じの機密道具だろう。


 マルぼんは知人の葬儀へ行って留守。最近色々あって世界のすべてが憎くて仕方のなかったヒロシは、こいつで世間を騒がしてやろうと、目だってやろうと決意しました。『人間リモコン』を持ち。ママさんの部屋へ向かうヒロシ。


 部屋には、杉山さん(ママさんのパート先の上司。酒好きで四六時中飲んでいる。『もうすぐ新しいお父さんになるのよ』とはママさんの談。ヒロシはこいつが死ねばいいと思っています)が眠っていました。ビールの空き瓶が布団代わりのようです。


ヒロシ「杉山さん、酒の飲みすぎで四六時中フラフラしているユーに、すばやい動きをプレゼントフォーユーさ」


 杉山さんに『人間リモコン』を向け『早送り』を押すヒロシ。でも、杉山さんの動きに変化はありませんでした。イビキの感覚が早くなったり、寝ながらゴロゴロするのが早くなったりということはカケラもありません。


ママさん「ヒロくん、ダーリンになにをしているの!!」


 色恋沙汰に身を焦がし、母としての感情をなくしたママさん、ヒロシを見て激怒しました。


ママさん「またマルちゃんの機密道具ね! もうアンタたちのせいで彼氏を失うのはたくさん!!」


 包丁を振りかざすママさん。ヒロシは咄嗟に、『人間リモコン』の『停止ボタン』を押していました。
動かなくなるお母さん。脈もありません。息もしていません。


ヒロシ「やっちまったぜ、尊属殺!」


 マルぼんが家に帰ると、ヒロシが「殺すつもりはなかった。今は反省している」と、ママさんを庭に埋めていました。マルぼんは大学時代は黒魔術同好会のエースだったので、得意の呪術(ヒロシの寿命を軽く消費)でママさんを復活させることに成功。自体はなんとか収束しました。


 ことの発端は、ヒロシがマルぼんの『人間リモコン』で世間を騒がそうとしたのが原因らしいです。ヒロシは『人間リモコン』の効果を勘違いしています。たしかに人間を操ることができるのですが。


マルぼん「『停止ボタン』を押すとだな、相手が本当に停止…つまり死んでしまうのさ。『一時停止』なら仮死状態」


ヒロシぶっそうな機密道具だな! じゃあ、『巻き戻し』を押したらどうなるんだよ!」


マルぼん「体感してみるかい。ほら」


『人間リモコン』をヒロシに向けて『巻き戻し』を押すマルぼん。


ヒロシ「昔は…昔はよかった…楽しかった…なんで、なんで21世紀はこんななんだ…イエスタディ・ワンスモア!!」


マルぼん「過去を振り返るようになる。で、『スロー』の効果はというと…」


ヒロシ「はやく窓を閉めて!! 空気中の有害物質が部屋にはいる!! 水道水は使わないよ、有害物質が混じっている!! ひっ!? この牛肉、産地が書いていない!?」


マルぼん「寿命が進むスピードがゆっくりになるように動くようになる」


ヒロシ「ということは、『早送り』は…」


 同時刻、近所の酒場。


マスター「スギやん、飲みすぎや」


杉山「ええねん。僕、いつ死んでもええんや。死ぬまで飲む」


マスター「その飲み方、やばいって」


客「スギやんなぁ、今付き合っている女の連れ子がな、自分になついてくれへんのを悩んどるんや」


マスター「せやかてなぁ。ああ、スギやん、からあげにそないに塩かけたらあかんて!!」


杉山「ええねん。ええねん。死んだらええねん。僕なんて死んだらええねん。ごめんな、ごめんなヒロシくん…! 父親になれんでごめんな」


 杉山さんは、泣きながら、酒を飲み続けるのでした。

日記 | 09:38:15 | Trackback(0) | Comments(0)
「おどれおどれ玩具よおどれ」の巻
 本日のマルぼんとヒロシ、「入所者全員、目が死んでいる!」ともっぱらの評判である町内の老人ホームへ慰問にやってきました。


 出し物は『おもちゃのダンス』。その場にあるおもちゃを自由自在に躍らせることができるラッパの機密道具『トイラッパ』を使用します。


ヒロシ「さぁ、行きますよー!!」


 ヒロシが『トイラッパ』を吹くと、持参したおもちゃ(エロゲーのキャラのフィギュア)が華麗にステップを踏みはじめました。


マルぼん「あれ!? 入所者の皆さんも踊り始めたぞ!!」


 死んだ目をしてじっとしていたハズの入所者たちが、ラッパの音にあわせ、おもちゃ(エロゲーのキャラのフィギュア)とともに踊り始めたのです。


 ラッパを吹くのをやめると、踊りが止まりました。


 吹くと、また踊りはじめました。


 やめると停止。なんでだろうなんでだろう。


 おもちゃが踊る機密道具のラッパを吹いて、どうして入所者が踊るのだろう。 


 職員がみんな目をそらしているのはなんでだろう。 


 

日記 | 17:28:58 | Trackback(0) | Comments(0)
「自動」の巻
ヒロシ「耳がかゆい~! なのに、耳かきがどこにもない~! いずこ~いずこ」


マルぼん「あった。あったよ。ほら、ベッドの下に転がっていた。部屋を散らかしすぎだね」


 マルぼんはヒロシに耳かきを手渡しました。ところが、ヒロシってばその耳かきをじっとみつめ、
なにを思ったか。


 ボキッ


マルぼん「耳かきを折った! 気でもふれたか大沼ヒロシ!」


ヒロシ「僕は怒っている!」


マルぼん「ほうほう」


ヒロシ「僕はこの耳かきを、お金をだして買った! 言うなれば、僕はこの耳かきのお客様(=神)! なのに、それなのに、この耳かきときたら、勝手に失踪し、捜索のためにお客様(=神)の手を煩わせた!
そうだ。よく考えたら、この耳かきを使って耳掃除をするのも僕の手だ。正気じゃないよ! お客様(=神)の手を煩わせるなんて! せめて、この耳かきは美少女にトランスフォームして『お兄ちゃん、耳掃除だヨッ』とか言うくらいのサービスをするべきだ!」


マルぼん「なにを言っているの、大沼ヒロシさん」


ヒロシ「耳かきが自主的に動き出して、僕の耳掃除をしてくれるようになる機密道具をだして!」


マルぼん「『自発的行動ガス噴射機』。こいつから発せられるガスを浴びたものは、己の意思をもち、己の使命を果たすため、もてる力すべてを使って行動するようになる」


 ガスを耳かきに浴びせると、耳かきが勝手に動き始め、ヒロシの耳掃除をはじめました。


ヒロシ「お。お。こいつはいいや!」


マルぼん「お気に召したようで幸い。ちょっとマルぼんは旅にでてくる」


ヒロシ「うんうん。あーいい気持ちだ。いい気持ちだから、なんか眠たくなってきた。むにゃむにゃ」


 寝入るヒロシ。「グーグー」とイビキなどかいています。寝相が悪いせいか、『自発的行動ガス噴射機』に思い切り体当たり。噴射機はたおれて、ガスが流失しはじめました。ガスを浴びるヒロシの部屋にある物。やがて、ガスの効果がでてきました。


 クーラーがヒロシの部屋を冷やすべく、勝手に動き始めました。


 テレビが、ビデオが、DVDデッキが、観る人を楽しませるべく勝手に動き始めました。


 かけ布団が勝手に動き出し、温かい睡眠を与えるべく、ヒロシの上に覆いかぶさりました。


 睡眠薬のはいった小瓶が勝手に動き出し、やすらかな眠りを与えるべく、ヒロシの口から体内へ侵入しました。


 ルナちゃんにふられてショック状態のときにネット買った青酸カリの入った小瓶が勝手に動き出し、己のすべてをヒロシの口んい己のすべてをぶちまけました。


 目覚まし時計が、ヒロシを目覚めさせるべくけたたましい音を鳴らし始めました。


 でもヒロシは起きませんでした。しばらくすると、「グーグー」というイビキも消えていました。


 マルぼんは『自発的行動ガス噴射機』の効果は絶大だと思いました。



日記 | 17:30:39 | Trackback(0) | Comments(0)
「脱出」の巻
 金歯宅に迫る一揆勢。


一揆勢「うおー、金歯をぶっち殺せー!」


金歯「ひょえー! このままじゃつるし上げでおじゃるー!」


マルぼん「こんな時こそ、マルぼんたちが付けてやった、例の機密道具ですよ」


金歯「あ、そうか。この玉座にとりつけた、例の…」


 金歯が座っている玉座には、ボタンがついています。このボタンは「インスタント脱出装置ボタン」。ひっつけたものに、即席で緊急脱出機能がつく機密道具です。


金歯「ポチっとな」


 金歯は、玉座についている『インスタント脱出装置ボタン』を押しました。玉座に座っていた金歯は、すごい勢いで飛び上がり、天井をぶち破ってそのまま空へと消えていきました。脱出機能のついたものは、ボタンを押すことによって使っている人を脱出させるのです。


一揆勢「ちぇ。逃げられたのならしかたねえや」


一揆勢「帰ってアニメみようぜー」


 こうして金歯の命は救われたのです。数時間後、金歯は城の近くで、つぶれたトマトのような遺体となって発見されました。地面に体を、とても激しく打ちつけたのが原因です。


マルぼん金歯の魂は脱出したんだ。生きるという苦しみから」


 ちょっといい感じなことを言って責任を回避しようとしたマルぼんでしたが、うまくいくはずもなく、逮捕されて銃殺されました。完。

日記 | 15:28:05 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシとゲバゲバ金の無心」の巻
マルぼん「え、ママさんの弟の、うどん麻呂さんが遊びにくるって?」


ヒロシ「うどん麻呂さんてば、遊びに来ても土産のひとつも置いておかない上に、二言目には『ヒロシくん、お小遣いもらっただろ、おじさんに貸してみない? いい夢みられるかもしれないぜぇ』ですぅ。大嫌いですぅ」


マルぼん「だったら、うどん麻呂さんを、絶対にお土産を置いていく人間にしてしまおうか」


ヒロシ「そんなことが可能なのですか?」


マルぼん「『運命の星』。この星を頭の上に載せられた人は、星を載せた人の望んだ運命から逃れることができなくなる」


ヒロシ「つまり、『絶対にお土産を置いていく運命』を望んで、この星をうどん麻呂おじさんの頭に載せれば、おじさんは絶対にお土産を置いていってくれるようになるんですね」


うどん麻呂「金、永久にかしてください。繰り返す。金、永久にかしてください」


ヒロシ「うどん麻呂おじさん、この星を頭に載させてほしいですぅ」


うどん麻呂「ヒロシくん、お小遣いもらっただろ、おじさんに貸してみない?」


ヒロシ「お断りですぅ」


うどん麻呂「いいから出せ」


ヒロシ「やめてください、やめてください」


うどん麻呂「よこせよこせ! いてて、抵抗すんな、このガキっ」


ヒロシ「きゃー!」


ニュース『微笑町警察は、甥の大沼ヒロシちゃんを殺害したとして、自称ジオンのエースパイロット西崎うどん麻呂容疑者を逮捕しました。ヒロシちゃんの遺体の手には、揉み合った際にむしりとったと見られる西崎容疑者の毛髪が残っており、DNA鑑定の結果、それが逮捕の決め手になりもうした』


 ヒロシに重要なお土産を残していってくれた、うどん麻呂おじさん。マルぼんは『運命の星』の効果は絶大だと思いました。

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「たいせつなもの」の巻
 マルぼんとヒロシが町を歩いている時のことでした。


おっさん「そこ行く男子小学生とお連れさん。このムチで私の尻を叩いてくれないか。もちろん、それなりの謝礼はするよ」


ヒロシ「(携帯電話を取り出して)もしもし、警察ですか」


おっさん「あーちがうちがう。変態とちがうから」


マルぼん「変態でないとしたら、いったいなんなのです」


おっさん「私にはすごく大切なものがあるのです。多少は古くなっているのですが、とてもすばらしく、かけがえのない宝物です。私などにはもったいないほど素晴らしいものです。でも最近、なぜかわからないけどその宝物が疎ましくて仕方なくなってきたのです。そんな自分に嫌気がさして……」


ヒロシ「だから、そんな薄汚れた自分をムチで嬲ってほしいと」


おっさん「はい」


マルぼん「ようするにあなたは、自分の宝物の大切さを再確認したいわけだ。


それなら、これをその宝物とやらにつければいい」


おっさん「これはいったい」


マルぼん「このクスリをつけたものは、たとえどんなにつまらない物でもその素晴らしさを再確認することができます。さぁ、これをあなたの宝物の素晴らしさを再確認するのです」


おっさん「わ、わかりました」


 マルぼんに渡されたクスリをもって、走り出すおっさん。


ヒロシ「あれはいったいぜんたいどういう機密道具なの」


マルぼん「『トナリノシバフ型ブルー液』。このクスリをつけたものは、どんなものでも持ち主がその素晴らしさを再確認できるんだ」


ヒロシ「ほうほう」


マルぼん「このクスリをつけたものは、まず他人の手に渡る。他人のモノとなったかつての所持品を見たとき、持ち主は無性に切なくなる。そして気づくんだよ、自分が手放してしまったものの素晴らしさを。自分が失ってしまったものの大切さを。『隣の芝生は青く見える』と言うように、他人の持ち物はとても魅力的に見えるだろ。このクスリは、その力を利用して自分の所有物の素晴らしさを再確認できる機密道具なのさ」


ヒロシ「なるほどなー」


 数日後。なにかおもしろいネタはないかと、マルぼんとヒロシが繁華街を歩いたら、突然、ギャーという悲鳴が聞こえました。悲鳴のしたほうへ行くと、そこはラブホテルの前。あの時のおっさんが血のついた包丁を持って倒れていました。近くでは女の人が青い顔。2人の足元では若い男性が腹から血を流して倒れています。


おっさん「ひ、ひとの女房を……最愛の妻を……俺の宝物を奪いやがって!」


 マルぼんは『トナリノシバフ型ブルー液』の効果は絶大だと思いました。



日記 | 12:22:26 | Trackback(0) | Comments(0)
「味」の巻
 マルぼんとヒロシが町を歩いている時のことでした。


母親「ターくん、おクスリを飲まないってどういうこと!?」


ターくん「苦いんだもの。苦いのだもの。そのおクスリ、見るからに苦いのだもの!」


母親「苦いのは飲むときだけよ! すぐに楽になるのよ。我慢して飲みなさい!」


ターくん「いやー」


マルぼん「もしもし、さしでがましいようですが、これを使ってみませんか。未来の世界のオブラートです。これに包めば、どんなに苦くてもそれを感じずにおクスリを飲むことができますよ」


母親「ありがとうございます。ありがとうございます。これで私たち親子は苦しみから解放されます」


マルぼん「いえいえ」


ヒロシ「いいことをしたよねえ。それよか、そのオブラートさ、クスリ以外のものにも使えるのん?」


マルぼん「うん」


ヒロシ「そ、それならさ、僕の大嫌いな干しブドウに使うよ。へへへ」


マルぼん「あまり使うと、料理の味自体もわかんなくなるから要注意な」


ヒロシ「わかったよー。あ。そろそろ晩御飯の時間だよ。帰宅しよう。今日の晩御飯はなんだろう」


ママさん「それ」


 ママさんが指差した台所のテーブルの上には、冷え切ったコンビニ弁当が。無言でそれを食べ始めるヒロシ。その目には涙。涙。また涙。


 マルぼんは夕食で「おふくろの味」「母の愛」を味わうことにできなくしてしまった未来の世界のオブラートの効果は絶大だと思いました。







日記 | 12:21:41 | Trackback(0) | Comments(0)
「いまだ! 別離の時!」の巻
 ママさんとパパさんは離婚することになりました。


ママさん「で、ヒロくんは」


パパさん「どっちについて行くんだ?」


ヒロシ「そ、そないなこと言われても、急に決められんですよ、父上に母上!」


 ヒロシが優柔不断なせいでママさんとパパさんの泥沼バトルは悪化。あ、包丁!! ママさん、それは武器じゃない!! 調理器具…ああ!!


 見かねたマルぼんは機密道具『12体のやさしいロボット』を出しました。


 このロボットたちは持ち主がなにかに悩んだ時に集まって会議を行い、どのような選択が最も良いかを真剣に話し合ってかわりに決断をくだしてくれるのです。


リーダーロボ「結論がでました」


ヒロシ「どきどき」


リーダーロボ「マルぼんと2人暮らしして、機密道具に人生を全て委ねるというのがもっともいい案かと」


ヒロシ「それだー!!」


 そんなわけでマルぼん、ヒロシを養うために今日もバイトです。


 一方ヒロシは、なにごとも自分で決断するのをやめ、『12体のやさしいロボット』に依存しまくり。


ヒロシ「あ、川でおばあさんとおじいさんが溺れている!! どちらを助けよう!!」

リーダーロボット「危ないから帰りましょう」

ヒロシ「それだ!」


ヒロシ(実は職業・医師)「この患者、あきらかにやばい。手術しても助かるかどうか…どうしよう」

リーダーロボット「なんか適当に死んでもらって『間に合いませんでした』とかしたら
いいんじゃないですかね。医療ミスとか指摘されたらアレだし」

ヒロシ「それだっ!!」


 そんなこんなで意気投合したヒロシと12体のロボットたちは、山へドライブに出かけました。



ヒロシ「あ、急なカーブだ。スピード落とそうかな。どうしようかな」


リーダーロボット「ちょっと待って。今、会議して決めますんで」


ヒロシ「早くしてね。早く…あ、ああ!!」


 決断がでるのが遅く、車はカーブを曲がりきれず、崖へと落ちていきました。



ヒロシ「ううう。腹になんか直撃した。痛え…お、近くに携帯電話がある…しめた、壊れていない…こいつで誰かに電話を…助けを求める電話…」


リーダーロボット「会議の結論がでました」


ヒロシ「……?」


リーダーロボット「誰にたすけの電話をかけるかですが、ルナちゃんだと助けてもらった後、恩着せで入信させられる可能性があるのでアウト。ナウマン象だと助けてもらった後、恩着せで体を要求させられるかもしれないのでアウト。金歯だと、恩着せで鉱山で強制労働を十年間強いられる可能性があるのでアウト。
結果…」


ヒロシ「どきどき」


リーダーロボット「どこにも連絡いない、という結論が一番かと!!」


ヒロシ「それ…ぐほっ!!」


 冷たくなるヒロシ。



日記 | 21:31:26 | Trackback(0) | Comments(0)
「ミステリアス」の巻
ルナちゃん「好みのタイプ? そうね、ミステリアスな人かなー」


ヒロシ「ミステリアスな人間になれる機密道具だして!」


マルぼん「速攻だな、おい」


 マルぼんは飲んだ人は、とてもミステリアスな存在になることができる『ミステリア酢』という酢をだしました。


ヒロシ「ぐびぐびぐびぐび。げぷっ」


マルぼん「あ、飲みすぎだぞ! 『ミステリア酢』は飲みすぎると発狂するんだ」


ヒロシ「ウけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ」


マルぼん「時、既に遅しー!」


 発狂したヒロシは、生まれたままの姿になると外に飛び出し、雑草とか道に落ちている紙くずとかをむしゃむしゃと食べ始めました。


ヒロシ「気持ちEEEEEEEEEEEEEEEE!!」


少女「ねえ、ママ。あのおにいちゃん、なんで裸体なの?」


母親「しっ。見ちゃダメよ!」


ヒロシ「ウンマーイ。雑草ウンマーイ。紙くずウンマーイ」


少女「どうして なんで落ちているものを食べているの? もしかして、前世で飽食の限りを尽くした因果で、そういうことになっているの?」


母親「だから見ちゃダメよ!」


少女「なんで見ちゃダメなの?」


母親「関わっちゃダメなの! あの男の子はそういうタイプの人なの!」


少女「ふうん。不思議なおにいちゃんだね」


 災い転じて福となすとは、まさにこのことだとマルぼんは思いました。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「強敵と書いて”とも”と呼ぶ文化、この大沼ヒロシが破壊するっ!!」の巻
ナウマン象「がははは。逆らうものは去勢してやるぞ、がはははは」


なんかチンピラ「その通りだ、がはははは」


ヒロシ「ナウマン象とがっちり肩を組み合っているあの人、だれ?」


マルぼん「隣町のガキ大将だって。ナウマン象とは殺し殺されしたライバルで、色々あって仲良くなったとか」


ヒロシ「ライバルかぁ。いいなぁ。最初は憎みあい、殺しあったりするんだけど、激しい戦いの果てに友情なんかが芽生えたりするんだ。で、最大の友人になったりする。うらやましいなぁ。ねえ、ライバルができる機密道具はないの?」


マルぼん「あるよ。『好敵酒』。この酒を呑むと体からライバルキャラを寄せつけるフェロモンが発せられるようになる」


ヒロシ「わぁ、そいつはすごいや」


 ヒロシは『好敵酒』をぐびぐび飲みました。ぐびぐびぐびぐびぐびぐびぐび…


 ヒロシが体調不良を訴えて病院へ運ばれたのはしばらくあとのことでした。


医師「内臓がえらいことになっていますです。お酒の飲みすぎです」


ヒロシ「そ、そんな」


医師「気をおとさないでください。一緒に、病気と闘っていきましょう。受付で、次の通院日を予約しといてください」


 こうしてヒロシは『闘病』という戦いにおける最大のライバル『病気(めっさヤバイ)』を得ました。戦いの果て、『病気(めっさヤバイ)』とヒロシの間に友情が芽生えたかどうかは定かではありません。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「義理の妹」の巻
ヒロシ「おかしいよ、世の中間違っている!」


マルぼん「どうしたの?」


ヒロシ「僕の心の中での僕は、幼馴染や義理の妹やクラスの女委員長に慕われまくりで、スポーツも勉強もパーフェクトな人間なんだ。それなのに、現実の僕は…現実の僕はろくでなし!! 悲しいくらいにろくでなしなんだ! 間違っている!」


マルぼん「しんどいなぁ」


ヒロシ「願望を現実にしてしまう機密道具だして!!」


マルぼん「妄想を現実にしてしまう機密道具ならあるよ」


ヒロシ「それでいいや!」


マルぼん「『妄想流出マクラ』! この枕を頭の下に敷いて、なんか色々妄想してみて」


ヒロシ「こうかな。よし。『サクラ(脳内妹の名前)、お兄ちゃんはここだぞー!!』」


マルぼん「本格的に妄想に依存するようになった人間って、おっそろしいな、おい」


 ヒロシが妄想を始めて数分。


サクラ「お兄ちゃん、はやく起きないと遅刻するわよ!!」


ヒロシ「サ、サクラ!?」


サクラ「か、かんちがいしないでよね! お母さんに言われて起こしに来ただけなんだから。別におにいちゃんが遅刻したってかまわないんだから! ホントなんだから!」


ヒロシ「すごいや! 本当に妄想が実現したよ!」


 ヒロシは再び『妄想流出マクラ』を頭の下に敷きました。


ヒロシ「どんどん妄想を現実のものとしてやるんだ」


 それから数分。どこからともなく、笑い声が聞こえてきました。


笑い声「ふふふ。見てみろよ、アレが大沼ンとこのバカ息子だ」


ヒロシ「だだだだだ誰だ!?」


 笑い声は、ラジオから聞こえてきました。


笑い声「愚か者愚か者。あはははははは」


ヒロシ「電波で僕の悪口を言うのをやめろ!」


壁の染み「ひひひひひひ」


ヒロシ「壁の染みが人の顔に見える! 僕を見て笑っているー!!」


近所の人たち「大沼さんとこの息子さんはひそひそひそ」


ヒロシ「みんなが笑っている…僕のことを笑っているー!! ぎゃー!!」


 どうも『妄想流出マクラ』の効果で、ヒロシの被害妄想まで現実化してしまったようです。
マルぼんは『妄想流出マクラ』の効果は絶大だと思いました。




日記 | 17:11:28 | Trackback(0) | Comments(0)
「故郷へ」の巻
マルぼん「ナウマン象が田舎に帰るんだって」


ヒロシ「ああ。借金がどうしようもなくなってんで、家族で帰るんだってさ。たしか、今日の深夜に出発するとか言っていたよ」


 なんか札束とか数えているヒロシ。


ヒロシ「債権者っていうからヤクザみたいな人かと思いきや、けっこうはずんでくれたよ。世の中、悪人なんていないんだ」


 明日から新しいガキ大将が登場しそうです。


ヒロシ「でもいいなぁ。帰省か。僕も帰省したいなぁ」


マルぼん「すればいいじゃないの、帰省ぐらい」


ヒロシ「うちの家は代々微笑町に住んでいるからね。そもそも帰省する場所がないんだ」


 江戸時代は罪人の流刑地として、強制労働のメッカと言われていた微笑町。現在の住人の多くも罪人の子孫なので、田舎がある人はほとんどいません。


マルぼん「あ、でも、最近、新しいパパさんになったあのおじさんは、たしか生まれ故郷が南のほうだと言ってたよ。そこに連れていってもらいなよ」


ヒロシ「なんか故郷のことは話したがらないから無理じゃないかしら」


マルぼん「そいならこれを使ってみるか。『帰省奇声拡声器』」


 この『帰省奇声拡声器』を使って奇声をあげる。その奇声を聞いた人は、急に里心がついて、田舎に帰りたくてしょうがなくなる。


 マルぼんとヒロシは、『帰省奇声拡声器』を持ってパパさんの部屋へ。寝ているパパさんに向かって『帰省奇声拡声器』を向けて


ヒロシ「んぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


マルぼん「ぬぽぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


パパさん「なんだ、うるさいな」


ヒロシ「おい、なんにもならねえぞ」


マルぼん「パパさんの『故郷のことは忘れたい』という意識が強すぎるんだ! もっと寄生を浴びせかけなきゃ!」


ヒロシ「んぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


マルぼん「ぬぽぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


ヒロシ「んぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


マルぼん「ぬぽぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


ヒロシ「んぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


マルぼん「ぬぽぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 近所からの苦情も無視して、マルぼんとヒロシは寄生を発し続けました。そのかいもあり


パパさん「おし。車に乗ってくれ。行こう。故郷へ」


ヒロシ「やった! 帰省だ、帰省!」


 マルぼんとヒロシとパパさんを乗せた車は一路、パパさんの故郷へ! で、しばらく後、車はダムの近くにさしかかったのです。


ヒロシ「あれ、ダム? お父さん、ダムだよ!?」


マルぼん「パパさん、このまま進んだら…ダムにドボン!ですぞ!」


パパさん「ここなんだ」


マルぼん「え」


パパさん「このダムの底に、私の故郷の村があるんだ」


 パパさんは、アクセルを勢いつけて踏みました。車は、パパさん故郷に向かって突き進みました。止まることなく、突き進みました。マルぼんは、『帰省奇声拡声器』の効果は絶大だと

日記 | 20:37:34 | Trackback(0) | Comments(0)
「CDデビュー」の巻
ナウマン象「マル公、貴様! 俺をCDデビューさせないと、なんかこう、心に傷を負わすぞ!!」


マルぼん「CDデビュー?」


ナウマン象「俺は、俺の歌声を世界の皆様にお届けしたいんだ!!」


マルぼん「ああ、伝統的なガキ大将の願望だね、歌手デビュー。ようがす。ようがす。マルぼん、その願いをかなえてあげちゃいます、はい」


 マルぼんは秘蔵の薬品をナウマン象の首筋に注射しました。


ナウマン象「ぐあああああ!? 体があつい! 背中が痛い!! なんか生えるー!! なんか生えてくるでがすー!!」


マルぼん「ああ!? CDデビューできる薬と思いきや、なんかちがう薬を注射しちまった!!」


 マルぼんは苦しむナウマン象を河に運んで放置しました。仕方ないので。




ヒロシ「マルぼん大変だー」


マルぼん「どうしたの?」


ヒロシ「河のほうでね、なんか翼とか生えていて、尻尾とかも生えていて、顔がみっつくらいあって、体のしみがすべて人の顔にみえて、『オレハニンゲンダー』って鳴く怪生物が発見されて、大評判なんだって!怪生物は『微笑町のエミたん』と命名され、町長は『わが町のマスコットに! ぜひともマスコットにー!』とノりまくりらしいよ!」


 その後、地元小学校の教師が、自分の作詞作曲した『エミたんのテーマ』を教え子に歌わせました。その歌はCD化して発売され、特典として、録音されたエミたんの鳴き声も収録されました。


オレハニンゲンダー



オレハニンゲンダー



オレハニンゲンダー



オレハニンゲンダー



オレハニンゲンダー



 おめでとう、ナウマン象。父にありがとう。母にありがとう。そしてすべてのナウマン象におめでとう。完。

日記 | 19:41:51 | Trackback(0) | Comments(0)
「ふりかけ」の巻
 今日はルナちゃんのお料理会。あまり知られていませんが、というか今はじめて話しますが、ルナちゃんの趣味は料理。そして、その料理を仲間たちに召し上がっていただくことです。


 しかしなんたる悲劇。ルナちゃんの料理の腕は最悪です。できた料理を川に流すと、生物が死に絶えるほどです。それなのに、本人は自分はプロ級の腕の持ち主だと思い込んでいるのです! バカ! バカ! ルナちゃんのどバカ!


ヒロシ「どうしよう。ルナちゃんの料理を食らうと、僕、間違いなく死するよ! でも、残したら残したで、おそらくルナちゃんに恨まれるし」



マルぼん「『お好みふりかけ』。このふりかけのケースについている白紙のラベルに、好きな味をかけば、ふりかけはその味になる。たとえば、ラベルに『カレーの味』と書く。そのふりかけをかけた食べ物は、どんなものだろうとカレーの味になる」



ヒロシ「僕の望む味…そうだな、おふくろの味だ」



マルぼん「おふくろの味って…ママさん、料理を作ったためしがないじゃん。よくてコンビニ弁当だぜ.。そもそも、ここ数か月帰宅すらしてないだろ」



ヒロシ「だからこそ、僕はおふくろの味にあこがれる!」



マルぼん「わかったよ。ラベルに『おふくろの味』と書くよ」


 そんなわけで、おふくろの味になった『お好みふりかけ』を手にして、ルナちゃん料理会に参加したヒロシ。出された料理に、密かにふりかけをかけます。



マルぼん「どうだ」



ヒロシ「まずいよ…これが、おふくろの味か」



マルぼん「ううん。ラベルにはきちんと『おふくろ味』って書いてあるよ、『おふくろ味』って」



ヒロシ「こんな、腐った肉みたいな味が、『おふくろの味』なのか…」



マルぼん「たしかに『おふくろ味』と書いてあるんだけどな。『おふくろの味』が、変な肉の味をするわけもないし」


ヒロシ「まずいまずいまずい! なんてふりかけだ!」


マルぼん「マルぼんも失望したよ。ひどいふりかけ!」


ルナちゃん「あなたたち、さっきからいい度胸ね! お呼ばれしている身の癖に」


ヒロシ「え、あ、その」


ルナちゃん「その人を食った態度、修正してあげるわ!」


 ルナちゃんの一言で、ふりかけの味について色々わかった気がしましたが、マルぼんは沈黙を守りました。




日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「おまけ」の巻
ヒロシ「うむぅ」


マルぼん「どうしたのさ、ヒロシくん。札束抱えたまま、気色悪いうなりごえをあげて」


ヒロシ「ナウマン象に貸した50万円が返ってきたんだ」


マルぼん「え!? 日頃から『おまえのものは俺のもの、俺のものはあのお方のもの。世界はあのお方の名の元に統治されるべきなのだ。俺もお前も君も! すべての命はあのお方のものー!! ひざまづけ、そして許しを乞え! 愚かな人間どもー!!』とか言っているナウマン象が、よく返してくれたね!!」


ヒロシ「うん。全額そろって返してもらったんだけど、利子とか一切ついていないし、礼のひとつもないし、なんか…なんか損した気分」


マルぼん「きみはアレか。オマケのついていないお菓子やジュースには、なんの価値も見出せな種類の人間か」



ヒロシ「なんか人生そのものが損している気がしきていた。死にたい!!」


マルぼん「それならこいつを使ってみる? 『オマ毛』。こいつを植毛している状態で人にものを貸すと、必ずオマケがついて返ってくる」


ヒロシ「そいつはいい機密道具だね。よし。さっそく植毛しよう」


ナウマン象「ヒロシ!!」


ヒロシ「あ、ナウマン象!!」


ナウマン象「すまねえ、さっきの50万円、もう一度貸してくれねえか!? ちょっと遠くに出かけなきゃならなくてよ…」


ヒロシ「(オマ毛の効果がでるはず…!!)オッケだよー!! さぁ、持っていて!!」


ナウマン象「ありがてえ。ついでにだ、このアタッシュケースをもらってくれねえか?」


ヒロシ「ゲゲェー!? 中身は札束の山じゃないか!!」


ナウマン象「諸事情で俺はこの金を使えねえんだ」


ヒロシ「ひひひ…金! 金! 金ー!!」


ナウマン象「じゃっ!!」


ヒロシ「うひゃひゃひゃ!! オマ毛最高!!」


マルぼん「なんかこの金、紙幣番号が通しできちんと繋がっているよ!? あと、血が…血がついている!!」


ヒロシ「うひゃひゃひゃ!! オマ毛最高!!」


黒服「ナウマン象にあずかったものを返してもらおうか」


マルぼん「どなた!?」


黒服「…!! 中身を見たのか。仕方ない。顔を貸してもらおう」


 ヒロシはそのまま黒服に連れ去られました。『おもし』というオマケのついたヒロシが海から発見されたのは、
それから数日後のことでした。



日記 | 12:59:55 | Trackback(0) | Comments(0)
「オレとあいつのアンブレラ」の巻

 ようやく授業も終わり、さて帰ろうというそのとき


ヒロシ「うわー雨だ。どうしよう、傘を持ってきていないよー」



ナウマン象「俺さまも」



金歯「朕もでおじゃる」



大脳「あっしもでヤンス」



情報屋「小生も」



ママさん「私も」


ナウマン象のママさん「あたいも」



金歯ママさん「ワラワも!」


太「この雨がすべてジュースならいいのに」



留学生のボブ「ミーも」


校内に住み着く浪人の屋島新三郎さん「拙者も」



不審者「お、おれも」



ルナちゃん「そう思って、みんなの分の傘を用意してきてあるの。さぁ、持っていってちょうだいな」



ナウマン象「さっすがルナちゃん!」



金歯「ヒロインのなかのヒロインでおじゃる」


ママさん「さぁ、みんなでルナちゃんを胴上げよ!」


 雨の中のルナちゃん胴上げはつつがなく終了し、それぞれルナちゃんの用意した傘を借りて家路につきました。残っているのは、ルナちゃんとヒロシだけです。



ヒロシ「ぼ、僕の傘は?」


ルナちゃん「な、なんで私があんたの傘を用意しなくちゃいけないのよ! バッカじゃないの!」



ヒロシ「そ、そんな!」


ルナちゃん「ま、まぁ、どうしても傘に入りたいと言うのなら、帰り道も途中まで一緒だし、私の傘に入れてあげてもいいけど」
ヒロシ「……」


ルナちゃん「か、かんちがいしないでよ!? ただ、雨に濡れて風邪でもひかれたら、
後味が悪いだけなんだからね!」


ヒロシ「……」


ルナちゃん「ちょっと聞いているの!って、ああ!?」



 嘘みたいに小心者のヒロシは、ルナちゃんに嫌われたと思って世界に絶望し、常日頃から自決用に携帯している毒薬を一気に飲み干していたのです。


 ツンデレ発言によって犠牲者がでたことは、全世界に衝撃を与えました。今では当たり前になっている「無免許者による安易なツンデレ発言は極刑」という法律も、今回の事件がきっかけで制定されたのです。


 逮捕されたルナちゃんは、刑期を終えたあと、知り合いの援助で喫茶店を始めました。コーヒーをカップに注ぎながら、客に「自分がいかにして、ツンデレ発言で人を死なせたか」
と語るのです。最初は「アベサダ以来のアサシンの店」として物珍しさで客が集まったのですが、それが続かずに1年とたたずに廃業。流転の人生を送り、92歳の時に雑誌のインタビューを受けて以後、現在に至るまで消息はわかっておりません。


 ヒロシの墓は、微笑町郊外の墓場にあります。ツンデレ規制のきっかけとなったヒロシを恨むツンデレ愛好家は多く、今でも墓へのいたずら書きが後を絶ちません。


 ルナちゃんやヒロシに関わる建物は、いまでは微笑町の観光名所です。観光バスで微笑町を通ったときは、バスガイドさんが必ず「そこがツンデレアサシンのルナちゃんの生家です」「そこがツンデレによる
死者である大沼ヒロシさんがはじめてエロゲーを買ったパソコンショップです」と
説明してくれます。


 皆さんもぜひ、微笑町に遊びに来てください。



ヒロシ「ということがあって、結局ずぶ濡れで帰ってきたわけなんだ。ハクション!」



マルぼん「やれやれ。ルナちゃんのいやがらせにも、とんと困ったものだ」


ヒロシ「このままじゃ僕、雨が降るたびにずぶ濡れになって風邪をひき、最後は風邪の精霊になってしまうよ!」



マルぼん「『傘召喚ブレスレット』。このブレスレットにはスイッチがついていて、このスイッチを押せば、傘が瞬時に手元に飛んでくる。これなら、どこかに傘を置き忘れするとか、そういう悲劇もなくなる」


ヒロシ「傘が飛んでくるって、どんな傘が飛んでくるのん?」



マルぼん「それはある程度自由に決めることができる。ブレスレットに『花柄』と入力すれば、花柄の傘が飛んでくる」



ヒロシ「それなら僕、珍しくて高価で、見た人がビックリするよな傘が欲しいな」



マルぼん「よし。じゃあ、ブレスレットにそう入力するよ」



ヒロシ「…さっそく、押してみようかしら」



マルぼん「そうだねえ。どんな傘が来るか、マルぼんも気になるし」



ヒロシ「よし。押しちゃえ。ポチっとな!」



 しばらくして


マルぼん「…こないね」



ヒロシ「こないな」


テレビ『臨時ニュースです! わが国へ○○国から核ミサイルが発射されました!』



ヒロシ「核!? なんで!?」



マルぼん「あ。核の傘」


 対立する国が互いに核兵器を持って、たがいが核を使えないような状態をつくれば、核戦争が回避される、という考えがありまして、これは核の傘とも呼ばれています。ようするに、核こそが核という雨を防ぐ傘というわけですね。



 マルぼんは、珍しくて高価で見た人がビックリするよな傘を飛ばしてくれた『傘召喚ブレスレット』の効果は絶大だと思いました。



日記 | 19:00:23 | Trackback(0) | Comments(0)
「なんだかとっても眠いじゃ」の巻
ヒロシ「暑い暑い暑い暑い超暑い! 地球キモい! 冷房をつけよう」


マルぼん「冷房は故障しているよ。毎日学校へも行かず、『地球温暖化? しらねー』って具合にガンガン冷房かけてパソコンの前に座りっぱなしだったし」


ヒロシ「うへー。神も仏もナッシング! マルぼん~涼しくなる機密道具~」



マルぼん「一応、飲めばとても涼しい目に遭える機密道具『ひんやり糖』ならあるよ。ほら」


ヒロシ「所望しよう。ボリボリ」


マルぼん「ああ!? 全部食べた!! 『ひんやり糖』は飲めば飲むほど効果が増すんだ! そんなに飲んだら、涼しいというより寒いよ!!」


ヒロシ「かまわないよ~僕は暑さより寒さのほうが好きなんだ」


マルぼん「でも、でも、体にだね…」


ヒロシ「うっるさいなー。僕の勝手だろ」


マルぼん「(ぶちっ)ああ?」


ヒロシ「え、どうしたの?」


マルぼん「いいかげんにしろよ、クズ。人が下手にでりゃあつげやがりやがって。もういい。殺す。おまえ、殺す。殺して煮て焼いて埋める。そしてそのあと、人類滅ぼす!」


ヒロシ「や、やめろよ、マルぼん。そんな濃硫酸の入った瓶なんか持たないで。
ねえ、マルぼん。マルぼん!」


 マルぼんは本気でした。本気の目をしていました。
僕はなんとか濃硫酸の攻撃をよけ、外へと飛び出しました。



ルナちゃん「ヒロシに死を!」


ナウマン象「ヒロシに死を!」


 町の人々は、脳に卵を産み付けられ、マルぼんの思うように操られています。僕は人目につかない廃工場に逃げ込みました。


 時間は過ぎ、すでにあたりは真っ暗。廃工場なので電気もつきません。
「おなかが減ったよ」


 右手の人さし指から、かすかに匂いがしました。夕食にでる予定だったからあげをつまみ食いした指です。かすかになめると、ほんの少し、からあげの味がしました。


 指をなめながら、僕は横になりました。震えがではじめました。



 いつ、マルぼんや操られた人々がここを発見するかを考えると、
不安で仕方がなかったのです。


「寒い、寒いよ…震えが止まらないよ……」


 薄れていく意識の中で、僕は、『ひんやり糖』の…こ…うか……はぜ…つだ…いだと…おもい……ま……………した。


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「古墳フンフンエロメガネ」の巻
 マルぼんが気づくと、大沼家の皆さんが消えていました。3日後、髪の毛が全て白髪になって帰宅してきた一家。


マルぼん「なにがあったの? よく見たら、町の人がみんな白髪だし。人生に絶望している顔しているし」


ヒロシ「き、金歯がね『タイムカプセル作ったから、それを埋める大きい穴が欲しいでおじゃる♪』とか言い出して、町の住人総出で穴掘り作業を、ね…」


マルぼん「マルぼんは呼ばれなかったよ?」


ヒロシ「マルぼんは、ほら。この町の住民と認められてないし。仕方ないよ。いいよな、誰からも信頼されていないやつは」


 軽く不快になっていると、金歯が訪ねてきました。


金歯「タイムカプセルを埋めていて、朕はせつない気持ちになったのでおじゃる。『未来の朕は、どんな人間になっているのでおじゃろう』って。やんごとなき身分で、愚民どもを導いているのは確実でおじゃろうが、細かい部分が気になるのでおじゃるよ。ホレ(札束をマルぼんとヒロシに投げつける)。これで、適した機密道具を用意するでおじゃる」


マルぼん「うへ、うへへ(札束を胸元にしまいこむ。ヒロシはお茶の用意へ)。まかせてくださいよー金歯の坊ちゃん! よい機密道具があるんですよー。はい『未来絵豆』。こいつをひとつ食えば、1年先の自分に10分間だけ変身できますですよ。ふたつ食えば2年先。こんな具合で、食えば食うほど未来の自分に変身できやす」


金歯「なるほど。これを食べて未来の世界の自分になった朕の姿を、ビデオかなんかで撮影して、あとで観るという寸法でおじゃるな。いい感じでおじゃるよ」


「とりあえず1年」と、『未来絵豆』をひとつ口にする金歯。


 食べた瞬間、金歯は光に包まれした。この光が消えたとき、金歯は一年先の姿になっているはずです。ビデオ片手に待つマルぼん。


 光が消えたとき、そこには喪服姿のヒロシとナウマン象とルナちゃんがいました。
それぞれ、遺影と遺骨と位牌をもっています。


 遺影は、満面の笑みを浮かべている金歯でした。マルぼんは、十分以内に自由にビデオの映像を捏造する機密道具を用意しなければいけなくなりました。

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「許してハニー」の巻
ルナちゃん「もう! ヒロシさんのカス!」


ヒロシ「そ、そんなぁ」


ルナちゃん「しらないしらない!」


マルぼん「またルナちゃんを怒らして。なにをしたの?」


ヒロシ「ルナちゃんとこのじいさんの延命装置を誤って」


マルぼん「うへ」


ヒロシ「どうしよう。ルナちゃんに嫌われたかも」


マルぼん「もはや憎しみのレベルにまで達しているかと」


ヒロシ「ひええ。どうしよう。なんとかしてルナちゃんに許していただかないと!」


マルぼん「『ユルシヲ香』。未来の世界にあるユルシヲという香木を炊いたお香」


ヒロシ「へえ。いいにおいがするね。はははは。なんか気持ちいい。あははははは。みなよ、僕、飛んでる。空を飛んでいるよ。あはははっははははあああ」


マルぼん「吸引したらダメ。臭いをね、身に纏わせるようにしないと」


『ユルシヲ香』に香りを身に纏うヒロシ。


ルナちゃん「いいのいいの。人はいつか死ぬものだから、気にしないでね」


ヒロシ「許していただけた!」


マルぼん「『ユルシヲ香』の香りを身に纏ったものは、どんなことをしても許してもらえるんだ」


ヒロシ「あれ、なんだろ、これ、なにかのボタン? 押してみよう。それ、ポチッとな」


金歯「おかしいでおじゃる」


ヒロシ「どうしたの?」


金歯「このあたりで、核ミサイル発射ボタンを落したのでおじゃるが、見当たらないのでおじゃる」


どーん。どどーん。はい、さようなら人類。


ヒロシ「ぼぼぼぼぼぼぼぼぼ僕はなんてことを!」


家族を失った人「いいって、いいって。気にすんな」


恋人を失った人「過ちは誰にでもあるわ。どんまい!」


ヒロシ「お、おまわりさん。僕を捕まえて。僕を裁いて」


おまわり「罪を憎んで人を憎まず」


マルぼん「よかった。みんな許してくれたよ。『ユルシヲ香』の効果は絶大だね」


ヒロシ「ゆ、許すって。ぼ、僕は人類に酷いことをしたんだぞ。怒れよ。僕を怒れよ。裁けよ。僕を裁けよ!」


一同「怒ることなどなにもない。裁くことなどなにもない」


ヒロシ「あ、う。あああ。ううううう」


 もっていた拳銃を頭にむけるヒロシ。なにをしても許してもらえるようになる『ユルシヲ香』の力を持ってしても、ヒロシは自分自身を許すことができなかったようです。ずきゅーん。



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「高級人間あらわるあらわる」の巻
 ヒロシが久しぶりに泣きながら帰宅してきました。理由を尋ねると「今日はテストだった」との返答。


マルぼん「ははあん。さてはまた0点とったんだろ」


ヒロシ「ちがうよ。第一、0点なんてとったことはないし」


 ヒロシは勉強もスポーツも人並みにできる少年ですが、「おかしい世界から来たおかしい生物とおかしい同棲している」という理由だけで、「勉強もスポーツも不自由な、義務教育の限界を余裕で突破するダメ少年」というレッテルを貼られているのです。


ヒロシ「うちの担任が酷いんだ。『おまえ、どうせテストも悪い点だろ。クラスの平均点が下がると俺の評価がさがるし、テストはサボれよ』とか言うんだ」


 教師の腐敗もここまできたかと愕然するマルぼん。


ヒロシ「マルぼん! あの人としてどうかと思う教師を社会的にどうにかできる機密道具、僕のために出しておくれよう!」


 マルぼんはとっておきの機密道具を出すことにしました。
 

マルぼん「『こうれベル』~!」


『こうれベル』はベルの形をした機密道具。耳元で鳴らし、その音色を聞くとあら不思議。光の速さで経験地をつんで人間的成長を遂げ、ひとまわりもふたまわりも高レベルな存在になることができるのです。


マルぼん「こいつで高級な存在になるがいいさ」


ヒロシ「すごいや、さすがマルぼん。ではさっそく拝借して…。おっ。音を聞いただけで、なんか頭がすっきりしてきた」


マルぼん「即効性の機密道具だから、さっそく高レベルな存在に化身しているんだ」


ヒロシ「ああ。なんか、生きとし生けるもの全てが愚かにおもえてきたぞ」


マルぼん「おめでとう。これでヒロシは高レベル存在だ」


ヒロシ「なんか背中がムズムズしてきたよ」


マルぼん「羽、生えてるよ」


ヒロシ「お、おしりのあたりも」


マルぼん「尻尾だ


ね」ヒロシ「おでこに視界が開けてきたんだけど。ウウ…カラダガアツイ」


マルぼん「おでこに新しい目が開眼しているよ。あ、今度は角が生えてるし」


ヒロシ「ウウ…ウウ……ウオゥ」


マルぼん「ヒロシくん?」


ヒロシ「クゲャアアアア!」


 ヒロシは生えたばかりの羽をはばたかせ、星空へと消えてゆきました。


マルぼん「高レベルな存在が、必ずしも人間に近いとは限らないんだな。


 マルぼんは、ひとつ利口になりました。


ヒロシ「気合で元にもどりました。もう必死ですよ、必死!」


マルぼん「やればできるじゃないか。すごいすごい」


ヒロシ「で、ものは相談なんだけどさ。『こうれベル』があるなら、『ていれベル』ってのはないの?」


マルぼん「あるよ。音色を聞いたら、生き物として必要以上にダメになる機密道具。でも、それで何をするのさ」


ヒロシ「『こうれベル』をつかったら自分がやっかいなことになるだろ。でも『ていれベル』で回りの人を次々とダメ人間にして、自分だけそのままでいれば、結果的には『こうれベル』をつかったのと同じことじゃないか」


マルぼん「なんて発想だろう」


ヒロシ「たしか、ラジオの電波に乗せて世界中に色々とバラまくことのできる機密道具があったよね。それで『ていれベル』の音色を世界中の人に聞かせるよ」


マルぼん「簡単におっしゃいますが、とてもヤバめな作戦だと思うのですが」


ヒロシ「大丈夫。もうバラまいたから」


マルぼん「こういう時のみ、仕事が早い!」


 それから……


ナウマン象「はい、豆知識~。血液型は、A型の他にB型とか色々ある~」


金歯「へえ」


大脳「えっと。赤信号で渡れ。青信号で止まれだっけ」


ルナちゃん「それ、たぶん正解」


 町で国でそして世界で繰り広げられる、それはそれは低レベルな会話。ヒロシの作戦は大成功のようです。


ヒロシ「僕はそのまんまの状態だし、これで世界は僕のものだね」


 いつのまにか話が変わっていますが、マルぼんは無視しました。


ヒロシ「よし。町を徘徊して愚民を眺めようぜ。ってうわっ!?」


 失礼なことを言うヒロシでしたが、前を見ていなかったせいか、通行人に激突してしまいました。


金歯「あ。激突した人、怪我しているよ!」


ナウマン象「人殺もどきしだっ! 国家権力を呼んでヒロシを捕まえてもらうんだ!」


 駆けつけた国家権力により逮捕されたヒロシはあっという間に法廷へとその身を移されたのです。


裁判官A「えっと。傷害だよね?」


裁判官B「傷害って、四捨五入したら人殺しだね。人殺しって悪いよね。こいつ、死刑でいいんじゃねえ?」


裁判官C「いえてるー」


ヒロシ「ちょ、ちょっと! あれ、明らかに事故ですぞ!? それに僕は未成年だし…ねえ、弁護士さん?」


弁護士「しっけっい! しっけっい! しっけっい!」


 低レベルでも、法は法。法廷にギロチンが運び込まれてまいりました。盛り上がってきたところで、完。

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「ガキ大将が集団で牙をむく」の巻

ナウマン象「本日は俺様のすばらしい仲間たちを紹介するぜ」


牙島「隣町のガキ大将の牙島だ。好きなものは酒だ」


ボス「さらに隣町のガキ大将の、通称ボスだ。よろしくな、カスども」


ボラシニコフ「ボラシニコフダヨー」


ナウマン象「いずれも一騎当千の、世界のガキ大将だ。みんな、俺の念友さ。よし、みんな。さっそく町を荒らしにいこうぜ」


ガキ大将ズ「うおー」


ヒロシ「たいへんだ! ヤツら、それこそ野獣の如き所業を!」


マルぼん「よし、殺そう!」


「わー」と叫びながら、暴れ狂うガキ大将ズにたちむかうカッコよいマルぼんどもでしたが、相手は生きた牛をそのまま喰らうバカども。異性を性欲としてではなく食欲の対象としてみることができるアホども。勝てるはずもないワケで。


ヒロシ「勝てっこないよ! ナウマン象のやろう、まさに『類は友を呼ぶ』だな」


マルぼん「こっちも仲間を呼べ!」


ヒロシ「金歯は3日前に死んだし、ルナちゃんは宗教上の理由で先週から外を出歩いていないんだ」


マルぼん「く。こうなったら。『類友リング』! こいつをつけろ。こっちも『類は友を呼ぶ』で対抗する!」


ヒロシ「これは?」


マルぼん「このリングを身につけるとだな、リングを身につけたのと同じ気質の人が群がってくる。で、リングをつけた人を助けてくれるんだ」


ヒロシ「へえ」


マルぼん「君はいじめられたりした時、その場ではニコニコ笑っているけど、いじめてきた相手が1人になっている時を見計らい、常に携帯している包丁でうしろから刺すような人間だ。そんな人間でも、たくさん集まればきっと強いはず」


ヒロシ「……」


マルぼん「さぁ、『類友リング』を身につけて、キミと同じ気質を持った人たちを集めるんだ。虫を見かけたら必ず『虫けらども、命だけはたすけてくれと僕に懇願しろ!』と言いながら殺す気質の人を!」


ヒロシ「……」マルぼん「はやく身につけろ。早く、キミと同じ『なにかいやなことをされたら、相手には直接苦情は言わず、隙を見計らって相手の私物を傷つけたり壊したりする気質の人間』を集めないと!」


ヒロシ「あの」


マルぼん「『みんなに可愛がられている動物をみると嫉妬する気質の人間』を! 『復讐の手段はたいていイタズラ電話な気質の人間』を! 『他人はみんな、自分のことを裏ではあざ笑っているとしか考えられない気質の人間』を! 早く!」


 不満げに『類友リング』を身につけるヒロシ。すると。


ルナちゃん「ああ、ヒロシさん。いたいた」


ヒロシ「あ、どうしたの? 宗教上の理由で外出できないのでは?」


ルナちゃん「実は今からすてきなパーティーを行うの。ヒロシさんも来ない?」


ヒロシ「え! 行く! 行く!」


マルぼん「ガキ大将ズはどうするの!」


ヒロシ「あと100年くらいしたら、死滅するんじゃない? じゃあね!」


 ルナちゃんと一緒に行ってしまうヒロシ。やがて2人は、町外れの建物に辿り着きました。


ルナちゃん「ここよ、この建物の地下でパーティーが行われているの」


ヒロシ「へえ」


 中には、ヒロシと同じような年恰好の男の子がたくさん、縛られて、床に転がされていました。


ヒロシ「これ…これは」


ルナちゃん「尊師、生贄であります」


尊師「ルナちゃんのことだから間違いはないだろうが、その生贄、大丈夫?」


ルナちゃん「大丈夫です。今まで集めた生贄どもと同じ『いなくなっても家族が騒がない』種類の人間です」


尊師「よし。では、いよいよ儀式を開始する」


 同じ気質の人間を集めるどころか、同じ種類の人間のところに集まってしまったヒロシ。マルぼんは『類友リング』の効果は絶大だと思いました

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