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Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「まさか!? 豚を彼氏と呼ぶ母」の巻
 マルぼんとヒロシがいつものメンバーと、近所の空き地(私有地。当然のように無断使用)でカードゲームや携帯ゲーム機で遊んでいる時のこと。ナウマン象の携帯ゲーム機が誤って、空き地の隣に済む独居老人(♂)のアトミックサンダーボルトさんの家にはいってしまいました。


ヒロシ「やばい。あれ、アトミックサンダーボルトの家だよ」


ルナちゃん「アトミックサンダーボルトって、よく隣町のレンタルビデオショップで下校途中の小学生に『うちにはハムスターがいるんだ。見においでよ。触らせてあげるよ、僕のとっとこ』とか声をかけているわよ」


金歯「それが原因で家族と縁を切ったとか」


大脳「あっしのおふくろさんも、子供時代に車で連れまわされたことがあるらしいでヤンス」


ナウマン象「うう。取りにいくのいやだな。マルぼん、行けよ」


マルぼん「こういう状態にピッタリの機密道具が『子供を性の対象としてみる変質者の家に無事に出入りできる機』がある」


ヒロシ「こんなささいなことでも機密道具に頼る姿勢はどうかと思う」


ルナちゃん「そうよ。道具を使っているつもりで、逆に道具に使われていることもあるわ」


金歯「マルぼん、いくでおじゃるー」


「人間じゃないならなにもされない」ということで、マルぼんが携帯ゲーム機を取りにいくことになりました。


 が、マルぼんがアトミックサンダーボルト宅で見つけたのは携帯ゲーム機ではなく、変わり果てた姿のアトミックサンダーボルトさんでした。


 死因は老衰。2013年、微笑町は過疎化が進んで人口が減り、こういった悲劇が幾度となく繰り返されていました。マルぼんは、微笑町のために立ち上がることにしたのです。


マルぼん「『アドバイスマシーン』。あらゆる事柄について、的確すぎるアドバイスをしてくれる機密道具さ。あまりに的確すぎて、未来の世界では考える力がなくなり日がな一日宙を見つめてボーっとしている人間が急増しているんだ」


ヒロシ「僕は人の指示がないと靴も一人ではけない人間だから、余裕さ。よし。さっそく微笑町活性化について指示を仰ごう」


アドバイスマシーン「なにかその町の特色になるようなものを作り出せばいいと思います」


ヒロシ「特徴、ねえ。微笑町は工場だらけで鳥一羽いない町だから特徴なんてないなあ。ねえ、簡単に特色を作り出せる方法は?」


アドバイスマシーン「事件をおこしてください」 


マルぼん「事件?」


アドバイスマシーン「某有名連続殺人犯の生まれ故郷では、その殺人犯の生家が観光名所になっています。私が旅行へ行ったとき、バスガイドさんが笑顔で『この家で育った○○は、自分は画家であると偽って、スポーツカーを見せびらかし、何人もの女性を~』とか説明してくれましたもん」


マルぼん「ううん。さすがにそれは…ねえ、ヒロシ?」


ヒロシ「え、ダメなの? もう、要約すると『明日微笑小学校を襲います』という意味の怪文書をあちこちにばら撒いちゃったけど。うちの親父の名義で」


 国家権力と報道陣が多勢押しかけ、微笑町はにわかに活気付きました。もうさびしくないよ。


ヒロシ「報道陣が多数押しかけて、近所のお店の人たちはたいそう喜んだそうだよ」


マルぼん「喜び、か。そうだね。町を活性化させるためには、まずはその町の人々が楽しく暮らさなければいけない」


アドバイスマシーン「調べてみたところ、微笑町の年貢は他所よりバカ高いですね。これをなんとかしないと」


ヒロシ「年貢か。お米で直接納めないといけないから大変だよね。うちはパパが金歯のお父さんの靴を舐める仕事をしているから免除されているけど」


マルぼん「プライドのカケラもないね。というか、年貢をとっていたのあの公家連中かい」


アドバイスマシーン「とりあえずこの年貢を引き下げないといけません。やんごとなき人に直訴するか、一揆しかありませんね、こりゃ」


マルぼん「ううん。さすがにそれは…ねえ、ヒロシ?」


ヒロシ「え、ダメなの? 近所の年寄り連中を煽って一揆を決意させて、首謀者の血判状にサインしてきたけど。うちの親父の名義で」


 一揆鎮圧の幕府軍が多勢押しかけ、微笑町はにわかに活気付きました。一族郎党連帯責任で、もうさびしくないよ。


ヒロシ「幕府の鎮圧軍が多数押しかけて、近所のお店の人たちはたいそう喜んだそうだよ」


マルぼん「喜び、か。とりあえず町の住民は置いておいて、新参者が『うわっ。この町、楽しっ!』とか思うような町づくりをしないとねえ」


アドバイスマシーン「楽しいといえば、テーマパーク。微笑町をテーマパークのごとく改造しちまいましょう」


ヒロシ「人気のあるテーマパークを参考にしたほうがいいよね。人気があるといえば、あそこ。世界中に支店のあるあそこ。あそこあそこ」



アドバイスマシーン「面倒だからそのまんまコピーしましょう」


マルぼん「それだ!」


ヒロシ「OK。上空からみたら町があのネズミの輪郭に見えるように建物の配置を変えたり、町の望まれない人たちにいろいろと注入してあのネズミとかあのアヒルとかにそっくりに改造したり、町の暴走族の乗り物に電飾をヤマほどつけてパレードと偽ったり、町の人々を洗脳して『ここは夢の国』と思い込ましたりと、連日連夜打ち上げられる花火に不満を持つ住民に札束握らしたりと、策をめぐらしたよ」


 こうして微笑町にはカップルやら家族連れが多数おしかけ、微笑町は栄えに栄えまくり、最後はあそこに訴えられて払うハメになった賠償金で経済的に破綻し、隣町の薄笑町に吸収合併されたのでした。完。


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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「マジカルがやってきた日」の巻
ヒロシ「ナウマン象の部屋の机からさ、未来の世界の素敵なお友だちが出てきたんだって。いいな。いいな。僕も未来の世界の素敵なお友だちと暮らしたいな」


マルぼん「……」


ヒロシ「ねえマルぼん。未来の世界に限定はしないから、少し不思議で素敵なお友だちと暮らすことのできる機密道具、出してよ」


マルぼん「…わざと言っているよね? わざとだよね?」


ヒロシ「いいよね~少し不思議で素敵なお友達って」


マルぼん「な、なに目をそらしてんだよ! 言いたいことがあるならはっきり言えよ! 言えばきちんと家賃も食費も払うから」


ヒロシ「楽しみだよね~」


マルぼん「見て! きちんとマルぼんを見て!」


 「無視されたくねえ」と必死のマルぼんは、ついつい機密道具を出してしまいました。


マルぼん「はい『千客万ライン』。ペンキ型の機密道具。附属の装置を使って『家に来て欲しい人』を入力し、自宅玄関の前にラインをひいたら、入力した通りの人がくる。薄くひいたら『ちょっと訪ねにきました』程度の滞在に、最大限に濃く塗れば『永住』クラスの滞在になるんだ」


ヒロシ「こいつはすごいや。ようし。これで少し不思議で素敵な友達ゲットだ」


 附属の装置で『千客万ライン』に『魔法の国のお姫様。王位継承の修行のために日本に来る予定』と、己の欲望のまま入力するヒロシ。


ヒロシ「僕の家に居候して修行する事になったお姫様は、やがて僕のことを異性として意識しはじめるという寸法さ。ふふふ。完ぺき」


 ゲヘへと薄笑いを浮かべつつ、自宅玄関前に『千客万ライン』で鬼のような濃さでラインをひくヒロシ。しばらくすると、おとついから出かけていたママさんがタクシーで帰宅しました。


ママさん「今日から家族が増えるわ。私のおばさまにあたる人でね、事情があって、今まで山奥の病院で療養していたの。さあ、担担麺子おばさま。我が家に着きましたわ」


おばさま「私は魔法使いだから、人を殺しても罪にならない!」


ママさん「…お薬はたくさん貰ってきているから、大丈夫よ」


『魔法の国のお姫様(自称・思い込みは除く)』と入力するようにアドバイスするのを、マルぼんは忘れていました。


おばさま「私は魔法使いだから、銃で撃たれても命を落とさない!」


ヒロシ「ねえ、ママ。おばさまはいつまでうちにいるの?」


ママさん「調子がよくなるまでよ」


ヒロシ「いつよくなるの?」


 ヒロシの問いに答えず、哀しい目をして去っていくママさん。


マルぼん「『千客万ライン』を濃くひきすぎているから、永住するんじゃないかな、おばさま」


おばさま「敵は皆、我が忠実なる僕であるテンプル騎士団が排除してくれるから、命を落とさない!」


ヒロシ「若いみそらで、自称魔法使いと同居するなんてまっぴらごめんだよう! なんとかしてよ、マルぼん」


おばさま「空を飛ぶのは魔法の力。鉄の塊が空を飛ぶなど、まやかしである!」


マルぼん「ここに『千客万ライン・薄める塗料』ってのがある。これでラインを薄めたら、少しはマシになるかも」


おばさま「いや! カラスが…魔王の使いが私を監視している!」


ヒロシ「よし、これで薄めてくる」


『薄めるキット』をもって玄関先へと向かうヒロシでしたが、ドジッ娘のマルぼん、なんと『濃くなるキット』という『千客万ライン』の効果を増大させる機密道具を渡してしまいました。


ヒロシ「『濃くなるキット』って…いったいどんな効果なんだよっ」


マルぼん「千客万ラインの効果を増大させるんだ。最初にひいたやつは『永住』クラスだったから…『永住』よりも大きい効果になるだろうね」


ママさん「おばさま! おばさま! 大変よ、おばさまが急に倒れて!」


ヒロシ「帰らぬ人に!? やった、これで事態は収束するんじゃない!?」


老紳士「大沼ヒロシ様ですね。私は、先ほど逝去したあなたのおば様に仕えていた執事です。…実はあなたのおば様は、魔法の国のプリンセスだったのです」


ヒロシ「え」


老紳士「プリンセスは、修行のために訪れたこの家を気に入っておられた。『自分が死んだら、ここに墓をお願い』という遺言も残されていました」


ヒロシ「え」


老紳士「王族が死んだら色々とややこしいことが必要です。そのひとつが殉職者です。プリンセスは、遺言で『殉職者はヒロシさま一択!』とあなたを指名されていました。……どうか、黄泉の国でプリンセスと末永くお幸せに」


 ヒロシにピストルの銃口を向ける執事。マルぼんは『千客万ライン』の効果は絶大だと思いました。


日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「次回予告」の巻
ヒロシ「おや、マルぼん。ずいぶんとテレビを凝視しているけど、なんぞおもしろい番組でも?」


マルぼん「テレビじゃないよ。あたらしい機密道具を買ってきたんだよ。『明日次回予告機』。明日自分の身におこることを、アニメとかドラマの次回予告風の映像にして教えてくれる機密道具なんだ」


次回予告「諸事情で、たくさんのお客さんに対応しなくてはいけなくなったマルぼん! 準備は万事OKかと思いきや、注文していた仕出し弁当が届かない!? 果たしてどうなることやら! 次回は『弁当パニック。旅立つアイツに笑顔をどうぞ』お楽しみに!」


ヒロシ「へえ。なら、僕の明日も次回予告風の映像にしてもらえるの?」


マルぼん「できるよ。さっそくやってみよう。えっと、まずは明日を知りたい人のデータを入力。『大沼ヒロシ』っと」



次回予告機「次回の大沼ヒロシは、いよいよ最終回。別れ話がもつれから、ルナちゃんに包丁で」


 マルぼんは、『明日次回予告機』の電源を切りました。

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「君にアクセス! 恋のURL」の巻
マルぼん「へえ! おり紙名人として有名な少年が作ったオリジナルおり紙作品『レジェンドオブギャラクシー~ここより永久に~第4章 再開! ヤスオとナンシー』が、すごい高値で売れたんだって!」


ヒロシ「へえ。おり紙もバカにできないものだね」


マルぼん「そうだよ。たとえば、この『みらいのせかいのおり紙』。こいつもすごいよ」


ヒロシ「どういう風にすごいのさ」


マルぼん「まず、どんなものでも折って作ることができる。普通のおり紙じゃ、どう折ってもけして作ることができないものでも、作ることができる! たとえば『奴さん』。普通のおり紙じゃ、普通の『奴さん』しか折ることができないけど、『みらいのせかいのおり紙』なら、『女房と娘に逃げられて、明日に絶望し、酒に逃げだ奴さん』なんてものを折ることができる」


ヒロシ「ふうん」


マルぼん「しかも、このおり紙で作ったものは、本物とそっくり同じ性能を持つんだ。たとえば、鶴を折る。折った鶴は、まるで本当の鶴のように鳴き、鶴のように飛ぶ」


ヒロシ「うそくせー」


マルぼん「信じていないな。こいつで『兜』を折ってみな」


ヒロシ「折ったよ」


マルぼん「頭にかぶってみ」


ヒロシ「かぶったよ」


マルぼん「そうか」


ヒロシ「おい、どうしたんだよ、マルぼん。金属バットなんて振りかざして。そんなもの、そんなもの危ないよ。早く片付けて」


マルぼん「『みらいのせかいのおり紙』で折った兜は、本当の兜と同じ性能を持っているんだ。大丈夫大丈夫!」


 マルぼんは、ヒロシの後頭部を思いっきり殴打しました。ヒロシはそのまま倒れて、動かなくなりました。その頭部、まるで潰れたざくろの如し。


マルぼん「え、な、なんで!?」


 急いで『みらいのせかいのおり紙』の説明書を読むマルぼん。


説明書「本製品は、折ったものが本物そっくりの性能を持つようになりますが、その効果をもたらすには、いくつかの工程が必要です。まず、前人未到の深山の奥にある聖なる滝にうたれて、身と心を清めます。
その後、穀類以外のものを口にせず、1週間瞑想します。心が空っぽの状態になったら、おり紙を折ります。折ったものを持って再び深山の滝にうたれ、身と心を清めます。その後、自然のみを友とし、霞だけを食べる生活を3年続けて下山、インターネットにつながるパソコンを起動し、弊社のホームページの通信販売のコーナーにアクセスしていただき、『実物と同じ性能を持つようになる特殊なスプレー』を購入し、商品がご自宅に到着後、折りおえたものに吹き付けます。そうすることで、はじめて本物と同じ性能を持つことができるのであります」


マルぼん「なんだ、めんどくさいな」


 マルぼんは、骨まで折れる『みらいのせかいのおり紙』の効果は絶大だと思いました。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシがぶちのめすのは、明日」の巻
 朝の食卓。


ヒロシ「……」


マルぼん「……」


ママさん「……」


ヒロシ(テーブルに置かれた空の茶碗を見つめる)


ママさん(無言で炊飯ジャーを指差す)


マルぼん(一膳目を食べ終わったので、二膳目を食べようと炊飯ジャーへ向かう)


ママさん(汚いものを見るかのような目つきでマルぼんを見る)


マルぼん(ママさんの視線に気づき、庭に出て雑草とかむしって食う)


ヒロシ(もくもくと食う。飯を食う)


パパさん(競馬新聞とはずれ馬券を装備し、スキル『酒の臭い』を発動させつつ、ただいま帰宅。48時間ぶり。家族に見つからぬよう、タンスの中に隠されているヒロシの給食費の捜索開始)


ママさん(パパさんに行動に気づく。タンスの部屋に駆けつける)


マルぼん(雑草を食べ終わる。タンスの部屋でママさんとパパさんが命を奪いあっているが、無視)


ヒロシ(ご飯を食べ終わる。そこに担任から『明日は来てね』という電話。返事をせずに切る)


マルぼん(お茶をすする)


ヒロシ「僕、いずれ生まれるであろう自分の子供に、己の人生を誇れる自信がないや」


マルぼん(無視。お茶をすする)




ヒロシ「というわけで、なんの面白みもない人生を、ジャンプに連載されて後にアニメ化されるような人生に変える機密道具ない?」


マルぼん「こんな冷めた空気の家で暮らしたくないし、出してやろう。『熱血キット』。人生を熱くしてくれる、かつて少年だった全てのオトナに捧げる機密道具さ。こいつを摂取すれば、人生のあちこちで燃える展開に遭遇できる。さっそくキミの人生を熱血に注入しよう。注射器タイプの機密道具で、血管に直接熱血分を注入するから速攻で効くよ」


ヒロシ「お。なんか、なんかオラ、ワクワクしてきたぞぉ…って、うぐ!」


マルぼん「あ、ヒロシがまた吐血した! 救急車を!!」


救急隊員「急いで車に!」


 ヒロシを搬送するべく走り出した救急車。その救急車を、光が包みました。


マルぼん「う…ん。あ…なんだ? ここはどこ? 見慣れない光景が広がっているぞ」


救急隊員「どこでしょう。ここはいったい…」


ヒロシ「うう…」


謎の美少女「救急隊員さんですね? あなたをこの世界に召喚したのは私です」


救急隊員「あなたは?」


謎の美少女「私はアナ。魔術師です。あなたはこの世界を救う使命を帯びた(中略)おねがいです。魔王を倒してください、勇者さま!」


救急隊員「わかりました。この命が、この世界の役に立つのなら…」


アナ「あ、ありがとうございます!!」


 こうして勇者救急隊員の冒険がはじまりました。彼にはこの先、たくさんの困難が待ち受けているでしょう。だがしかし、ほんの一握りでも勇気があれば、彼はいかなる困難も乗り越えていくはずです。


 勇者に幸あれ!!




※ヒロシはまもなく息をひきとりました。



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「もちの時代、終わる」の巻
 マルぼんと大沼ヒロシが町を歩いていると、突然、軍服姿のじいさんが銃剣を構えて目の前に飛び出してきて


「貴様ら、ぶっちコロス!」


 ヒロシは大きく飛び上がると「きえー!」とじいさんにとび蹴り一撃。ヒロシが老人と子供等弱者には圧倒的に強いことを知らなかったことが、じいさんの不幸でした。


 マルぼんとヒロシはおじいさんを介抱すると、「じじい、貴様、俺らを誰だと思っている。ここと次第によれば、大海原で魚の餌になっていただくぜ?」とやさしく事情を尋ねてみました。


ヒロシ・マルぼん「柿泥棒?」


おじいさん「そう、柿泥棒ですじゃ」


 じいさんの家に庭には柿の木があるのですが、せっかく生った実を盗むたわけ者がいるそうなのです。マルぼんたちは、そのたわけ者に勘違いされたのです。


ヒロシ「なぁ、マルぼん。おじいさんを助けてやれないか」


マルぼん「そうだな、ここいらで人助けでもしねえと、地獄に堕ちそうだし」


 マルぼんは機密道具『縄針』を取り出しました。


マルぼん「この針で自分の家の刺す。すると家は自分の『なわばり』になり、『なわばり』の中にあるものはそこから取り出せなくなる。取り出すことができるのは、『なわばり』に住む人のみ」


 じいさんが自分の家を『縄針』で刺します。しばらくすると、ほら貝を吹く音と、ワーッという叫び声が聞こえてきました。マルぼんたちが外を見ると、刀や槍、弓なんかで武装したたくさんの屈強な男たちが、じいさんの家を取り囲んでいるではありませんか。


じいさん「柿泥棒どもだ! 柿泥棒どもが、この家を取り囲んだ!」


やせ細り、うつろな目をしている人たちが、じいさんの家を取り囲んでいるではありませんか。


じいさん「柿泥棒どもだ! 柿泥棒どもが、この家を取り囲んだ!」


ヒロシ「よくみると柿泥棒どもは弱っている感じだな」


マルぼん「ありゃ、この前の隣町との戦争で出た落ち武者だな」


柿泥棒「うう…腹が、腹が減った…」


柿泥棒「おかあさん、アイムハングリー。アイムハングリー、おかあさん」


柿泥棒「あそこに、あそこに柿がある柿がある…ううう」


じいさん「薄汚い柿泥棒どもめっ」


ヒロシ「じいさん、性格悪いなぁ」


 柿泥棒たちは、じいさんの庭の木になる柿に手を伸ばしますが、柿は取れません。『縄針』の効果です! 柿に生きる望みを託していた柿泥棒のみなさんは、絶望のあまり力尽き、バタバタバタと倒れていきました。


じいさん「やたっ! 柿を守りきったぞ、宴じゃ、宴じゃ。酒を持ってまいれ」


ヒロシ「僕が取ってくるよ。酒は台所に置いてあるんだね。って、あれ?」


 ヒロシが、酒を持って来ようとしたのですが、酒瓶を台所から出すことができません。


マルぼん「『縄針』の効果が絶大すぎて、じいさんの家にある部屋のひとつひとつが『なわばり』になってしまったんだ。だから、台所という『なわばり』にある酒を持ち出すことができなくなっているんだ! 『縄針』は三時間ほど効果が続くから、しばらくは不便になるよ」


じいさん「まぁ、いいや。それなら、守りきった柿を食べよう」


 じいさんは木から柿をもぎ取ると、おいしそうに食べ始めました。


じいさん「もぐもぐ。うまい…うま…うっ!」


 突然、喉のあたりを押さえてのた打ち回るじいさん。顔色は真っ青。どうも、柿が喉に詰まってしまったらしいです。マルぼん、じいさんの背中を叩きながら


マルぼん「じいさん、柿を吐き出して!」


 無理らしく、じいさん首を振る。


ヒロシ「思い切って、飲み込んでしまって!」


 無理らしく、じいさん首を振る。


 マルぼんとヒロシは、なんとか柿を取ろうとがんばったのですが、喉に詰まった柿は取れません。


 マルぼんは、じいさんの喉まで「なわばり」にしてしまった『縄針』の効果は絶大だと思いました。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「自動販売機を児童販売機と書いていやな感じになったことがトラウマ」の巻
 微笑町、鬼のような水不足です、はい。


ヒロシ「水が飲みたい、水が飲みたい、水が、水が」


マルぼん「そう言われてもないものはない。飲めないものは飲めないの。あきらめなよ」


ヒロシ「水じゃなくてもいいです。なんでもいいから飲みたいです。飲みたいです。水分を取りたいです」


マルぼん「仕方ないなぁ。はい『全自動販売機』。これは古今東西、ありとあらゆる缶ジュースを購入できる自動販売機なの。人の小指らしきものが混入していたので発売禁止になった幻の缶ジュースなんかも買えるよん。だ」


ヒロシ「なんでもいいや! なんでもいいから! だして!」


自動販売機「リョウカイシマシタ」


 缶ジュースを1本出す自動販売機。料金は後払いなのです。


自動販売機「300万円ニナリマス」


ヒロシ「高っ!」


マルぼん「夜道を燃やした札束で照らしながら歩くような人たちが飲むジュースだってよ」


ヒロシ「300万円も持っていませんよ、僕」


自動販売機「当社ト提携シテイル臓器密売組織ヲ御紹介イタシマス」


ヒロシ「とほほ、仕方がない命の次に大切な臓器だけど……仕方ない……諦めて売るよ。ううちくしょう」


 マルぼんは、涙も飲める『全自動販売機』の効果は絶大だと思いました。


日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシ、青春ラジメニアがまだやっていたことに感動する」の巻
ヒロシ「うわーん、マルぼーん!!」


マルぼん「どうしたの?」


ヒロシ「大脳のヤツが、僕の大好きな蟻姉のラジオ番組でハガキが読まれまくって、常連になっているんだーうらやましいよー!!」



『蟻姉(ありねえ)』とは、ヒロシが大好きなアイドル声優の蟻宮ハテ子さんのことです。ヒロシはこの蟻姉のラジオ番組『蟻姉のイソギンチャクナイト』にハガキを送りまくってるのですが、読まれたことはありません。


ヒロシ「僕もハガキを読まれたいよー」


マルぼん「『ハガキ職人気分ハガキ』。このハガキを使ってラジオ番組に投稿したネタは、必ず読まれる」


蟻姉『つづいてのお便りは、微笑町のPN「ペラドンナのすね毛」さん。「蟻姉こんばんは」はい、こんばんは。「実は最近、悩んでいることがあるのです」ふむふむ「カラスが僕の部屋を監視していて」…』


ペラドンナのすね毛こと大沼ヒロシさん「やた! 僕のハガキが読まれたぞ!」


マルぼん「よかったね」


ヒロシ「よし。今度は、自分の実力でおもしろいネタを考えて、投稿しよう。『蟻姉のイソギンチャクナイト』だけではなく、色々なラジオ番組で読まれるように努力するぞ!」


マルぼん「その意気だ!」

 こうしてヒロシは、ハガキ職人目指して切磋琢磨をすることになりました。マルぼんは『ハガキ職人気分ハガキ』の効果は絶大だと思いました。


 そして数年後、ヒロシの投稿したハガキや手紙は、ラジオ番組だけでなく、テレビをはじめとするあちこちのメディアで取り上げられるまでになっていました。


アナウンサー「またしても、国際テロ組織『ペラドンナのすね毛』の爆破予告です! 『明日3時、微笑小学校を爆破する』。これまでの多くの施設に対する爆破予告を行い、そして実現させてきた『ペラドンナのすね毛』! なにを考えているのでしょうか!」



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
web拍手コメントへのお礼・返信など
>10/22 22:14にコメントをくださった方

 応援ありがとうございます! 励みになります! ホラーは個人的に大好きなので、分類していただけでありがたいです!

そのほか | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「花」の巻
 ルナちゃんが雑誌を見つめたまま、半日ほどまばたきすらしません。異常に思ったマルぼんとヒロシは意を決して話しかけてみました。


 ルナちゃんは無言のまま、見つめている雑誌を指差しました。


ヒロシ「えっとなになに? 『1年間の間、毎月自宅に花束が届くサービス』だって」


マルぼん「別に抽選とかがいるでなし、自分で申し込んでみればいいんじゃないの?」


ルナちゃん「来るべき災厄を乗り切るためには、全財産を尊師に差し出して燻製にしてもらわねばならないから、余計なことにお金は使えないの……でも、あこがれるわ。毎月、きれいな花束が家に届く生活」


 ため息をつきながら去っていくルナちゃん。


ヒロシ「よし、僕たちが」


マルぼん「ルナちゃんの夢をかなえてやろう!」


 マルぼんは『花寄せフェロモン液』という機密道具を用意しました。この液を塗った場所には、種類を問わず、花がひとりでに集まってくるようになるのです。この液をルナちゃんの家の玄関先にでも塗れば、毎月どころか毎日のごとく、きれいな花がたくさん届くわけです。


 深夜、マルぼんとヒロシは『花寄せフェロモン液』を持って、ルナちゃん宅へ。


マルぼん「あ、あそこ。監視カメラがあるよ」


ヒロシ「ルナちゃんの家は、教団の支部だから、不法侵入者防止のための過剰な設備があると聞く。あれはその一環だね」


ルナちゃん「侵入者死すべしっ」


ヒロシ「ルナちゃん、その拳銃…」


 銃声が響きました。


 それから1年がたちました。ヒロシの死に場所となったルナちゃんの自宅前には、毎月、花束とワンカップ大関(ヒロシの好きだったもの)が供えられています。どこの誰かはわかりませんが、生前のヒロシが懇意にしていた人が供えてくれているようです。


マルぼんは一度、ルナちゃん宅前で喪服の女性を見かけたのですが、彼女がそうなのかわかりません。


 ただ、ヒロシの死に場所となったルナちゃんの自宅前に、毎月花束が届くのは確かです。マルぼんは、『花寄せフェロモン液』の効果は絶大だと思いました。

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「花を咲かせることだけに一生懸命になっても、メシは食えない」の巻
 思うところあり、今日の「マルぼんと暮らす」におけるヒロシとマルぼんは、45歳無職という設定でお送りしたいと思います。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます


ルナちゃん「ああん!」


ヒロシ「どうしたの、お嬢ちゃん」


マルぼん「おじさんたちに話してごらんなさい。さぁ、早く」


ルナちゃん「庭の花がすべて枯れてしまったの!」


ヒロシ「それは大変だ」


マルぼん「『花咲か爺ジョウロ』。このジョウロで水をやると、どんな花でも枯れることなく咲き乱れるようになる」


『花咲か爺ジョウロ』で水をやると、枯れていた花が咲き始めました。


ルナちゃん「これはすごいわ。すごいすごい」


 ジョウロをもったまま、はしゃぎまわるルナちゃん。はしゃぎすぎて、ジョウロの水がおもいきり自分の足にかかってしまいました。


ヒロシ「大丈夫?」


ルナちゃん「大丈夫大丈夫…あら、なにか騒がしいわね」


信者「聖チッチラポッポ太子(ルナちゃんのホーリーネーム)、大変です! ついに国家の犬が、わがギュルペペ教に捜査の手を!」


ルナちゃん「なんですって! ええい、あなたは尊師を…お父様を安全なところへ逃がして!」


信者「聖チッチラポッポ太子は!?」


 信者の問いには答えず、微笑むルナちゃん。その手には、手榴弾が。


ルナちゃん「尊師には……お父さんにはよろしくいっておいてね……さようなら!」


 手榴弾片手に、警察のいる方向へ走り出すルナちゃん。その後、爆音。


信者「聖チッチラポッポ太子ー!!」


 こうしてルナちゃんは、死に花を咲かせました。マルぼんは『花咲か爺ジョウロ』の効果は絶大だと思いました。




日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「アゴい稲妻がヒロシを攻める」の巻
ナウマン象「おい、ジュースを買ってこい!」


部下A「へい!」


ナウマン象「おい、お世話になった大好きなあのかたに『ありがとう』を伝えたいから、なにかプレゼントを買ってこい!」


部下B「へい!」


ナウマン象「おい、隣町のガキ大将を殺してこい!」


部下C「へい!」


ヒロシ「いいなぁ。僕もナウマン象のごとく、人様をアゴで使いたいなぁ」


マルぼん「未来の世界の人材派遣センターに『アゴで使われてくれる人』を問い合わせてみようか」


ヒロシ「お願いしますー」


 そんなわけで、『アゴで使われてくれる人』が3人もやってきてくれました。


マルぼん「この人たちは、いまから24時間、きみにアゴで使われてくれるそうだよ」


ヒロシ「わーい」


 そんなわけでヒロシは、「僕を見つめろ!」「僕を愛していると言え」「もっと大きな声で!」「そして僕を抱きしめろ!」「温もりをください!」と命令するなど、3人をアゴで使いまくりました。めくるめく夢のような24時間はあっという間に過ぎていき……


マルぼん「はい、タイムアップです」


ヒロシ「あー楽しかった。えっと、お勘定は」


アゴで使われた人「これで結構です」


 アゴで使われた人のリーダー格が、目をとろんとさせつつヒロシのあごを触りました。


ヒロシ「あの……」


アゴで使われた人「すんばらしいアゴ! とくべつ尖っているわけではないけれど、この丸みが芸術品!」


マルぼん「この人たちは、アゴフェチ友の会の皆さんなんだ。人間の全てはアゴに集約され、アゴを愛することで命そのものを愛そうという教義を広めようと日夜活動しておられる。いずれ、アゴとアゴとを触れさせあうことで妊娠が可能になるように人間を進化させるつもりなんだって。ありとあらゆるアゴを愛でるため、アゴをさわらせていただくことを条件に奉仕活動をしているんだ。今回もその一環のはずなんだけれども」


アゴで使われた人「それにしてもすばらしい。本当にすばらしい。ヒロシさんのアゴの形はまさに芸術品ですよ。人類の宝。我らアゴフェチの星。私は、このアゴのためならなんだってできる。死んだっていい」


アゴフェチA「それがしも!」


アゴフェチB「拙僧も!」


アゴ使われた人「アゴは時間を裏切らない。時間もアゴを裏切ってはならない。ヒロシさんは我々の神です! 我々を導いてください!」


 こうしてヒロシはアゴフェチたちの星となり、いつしか彼らのシンボルになりました。ヒロシのアゴのためなら、アゴフェチたちはなんでもしたといいます。ヒロシとアゴフェチたちの蜜月は、ヒロシが暗殺されるまで続いたそうです。


 さて、お別れが近づいてまいりました。最後に、晩年のヒロシが遺した言葉をご覧になっていただき、今夜の「マルぼんと暮らす」、お別れしたいと思います。



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「いる! すべて! 捨てる気はない!」の巻

ヒロシ「う~ん」



マルぼん「どうしたの」



ヒロシ「この味噌汁なんだけどさ、ちょっと飲んでみ」



マルぼん「珍妙な味だね、なんのダシだろう?」



ママさん「うふふ、あててごらんなさーい」



ヒロシ「うざっ。とにかく、クソまずいのは確かだね」



マルぼん「ママさん、こいつを使ってごらんなさい。『鰹節ハイパー』。どんな料理にも適したダシがとれる、みらいのせかいの究極の鰹節なんだ」



 手渡した鰹節を投げ捨てるママさん。



ヒロシ「いったいなにを、母さん! うっ」



 胸を押さえて倒れるヒロシ。



ママさん「あらあら大変。さぁ、病院へ行きましょう」



マルぼん「ならすぐそこの、八尾比丘尼病院へ」



ママさん「いえ、隣町の涅槃病院へ行きます」



マルぼん「ええ!?」



 車で1時間かけて、隣町の涅槃病院へ。



若い医師「うどん子……いや、大沼さん、どうしました?」



ママさん「あああん。せんせぇ~体がうずいてぇ仕方がないのぉ」



 ヒロシそっちのけで若い医師に抱きつき、イチャイチャするママさん。



 後日、ママさんの作った味噌汁から多量の毒薬が検出されました。マルぼんは、ヒロシをママさんがオトコに逢うタメのダシにしてしまった『鰹節ハイパー』の効果は絶大だと思いました。



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「マルもんたのウィークポイントをつかまえろ」の巻
ヒロシ「ちっくしょう、ナウマン象のやろう! いつもいつも僕をバカにしやがって! 死なす!」


マルぼん「きみ、ナウマン象に勝てるの? 勝算はあるのん?」


ヒロシ「機密道具」


マルぼん「ふうん」


ヒロシ「きーみーつーどーうーぐー」


マルぼん「『アキレスの踵シール』。たとえ弱点がない相手でも、このシールを貼れば、シールを貼ったその場所が弱点になるんだ」


ヒロシ「ようし、こいつをナウマン象に貼ってそこをひたすら攻撃だい!」


 そんなわけで、ナウマン象のところへ行くヒロシ。


ヒロシ「ナウマン象、このシールで、キサマを!」


ナウマン象「あん? 俺とやる気か、ヒロシ」


ヒロシ「やらいでか! って、うわ!」


 勢いあまって転倒するヒロシ。その拍子に


ヒロシ「うわー! 『アキレスの踵シール』を自分の顔に貼ってしまった!?」


ナウマン象「なんか知らないけど、俺とやる気なんだな、死なす!」


バコッ! ナウマン象の必殺パンチが、ヒロシの顔にクリーンヒット。


ヒロシ「げふう」


ナウマン象「あ! ヒロシが動かなくなった! やべえ!」


 ナウマン象、まわりを見回して


ナウマン象「だれも、だれも見てないな……見ていない、よな」


 こうしてヒロシはナウマン象の家の庭に埋葬されました。


ナウマン象「埋めたところ、誰にも見られていないよな。見られていないはずだ。見られていたら、どうしよう……逮捕だ……死刑だ……死ぬのはいや死ぬのはいや死ぬのはいや。ああ、どうしようどうしよ。見られていない見られていないよ。でも、誰かに見られていたら、それを理由に脅迫などされたら……」


 こうしてナウマン象に弱点ができました。

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「修行しないぞ修行しないぞ修行しないぞ修行しないぞ(100回繰り返す)」の巻
尊師「うえええん、マルぼーん」


マルぼん「あ! ルナちゃんンところの教団の教祖!」


ルナちゃん「実は駅前に、全国チェーンで展開する大手カルト宗教の支部ができて、信者を全てそちらに取られてしまったのよ!」


尊師「私がどんなに説法しても、信者どもは『くだらねえ』と吐き捨てて、誰も寄付をしてくれないし、出家信者も還俗するし、もうだめ! こんな生活!」


マルぼん「ようするに、尊師さんの説法で信者のみなさんを骨抜きにできたらいいんだ。そうしたら、みんな多額の金額を寄付をしてくるし、出家して財産を全部教団に受け渡してくれるし、ただの水を5万円くらいで買い取ってくれるし、狂ったハルマゲドン思想にも共感してくれるようになるハズ」


 マルぼんは『骨抜きフライドチキン』という機密道具を用意しました。こいつを食べた人の言葉は、聴いた人の心を奪い、骨抜き状態にしてしまうのであります!


『骨抜きフライドチキン』を食べた尊師は、さっそく自社ビルに信者の方を集めて説法会を開きました。


ルナちゃん「だいぶ集まりましたね、信者」


尊師「ふふふ。ワシの説法で、みんな骨抜きにしてやる」


マルぼん「そろそろ時間ですよ」


尊師「えー皆様こんにちは。神は最初に」


 その時、大きな音をたててビルが倒壊しました。専門家の調べによりますと、このビルは鉄骨の数は規定の数より少なかったそうです。手抜きというわけです。


 マルぼんは、ビルまで骨抜きにしてしまう『骨抜きフライドチキン』の効果は絶大だと思いました。


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「脳内BGMで人生をうまく乗り切ろう」の巻
ヒロシ「僕の感性は腐ってる!」


マルぼん「どしたどした?」


ヒロシ「巷で『泣ける』と評判の美少女ゲーム(エロゲーと言ったらファンに怒られる)をやったんだけど、まるで泣けなかったの!」


マルぼん「感性は人それぞれであるからして、心配することねえと思う」


ヒロシ「泣きたいの! このゲームをやって泣きたいのー!!」


マルぼん「この薬を飲んでから、そのゲームをもう一度やってみな」


 薬を飲んで、ゲームを服用するヒロシ。


ヒロシ「!? な、なんだ脳内に、とても悲しげなBGMが流れ始めてきた!? う。こ、これは涙…」



マルぼん「この薬を飲むとだね、その時々に適したBGMが脳内に流れ始めて、気持ちを盛り上げたり盛り下げたりしてくれるようになる。悲しいゲームの悲しい場面になったから、脳内に悲しいBGMが流れたんだ」


ヒロシ「ありがとう。おかげでこのゲームで泣けたよ。よし。ナウマン象に返してくる。実は借り物なんだよ、このゲーム」


 ヒロシはナウマン象にゲームを返しにいったのですが、帰ってくると、なぜか血だらけ。でも、自分の血ではないようです。


ヒロシ「いやーどのシナリオが泣けたかで口論となって、ついナウマン象をね。口論のさなかに、燃えるBGMがかかってきたので、ためらわずに戦えたよ」


 その夜。ヒロシがマルぼんを起こしにきました。


マルぼん「むにゃむにゃ。なんだよこんな夜更けに。夜這?」


ヒロシ「ち、ちがうよー。あの薬の効果を消す機密道具をだしておくれよ。脳内のBGMが止まらないんだ」


マルぼん「あの薬の効果は数時間で消えるはずだよ」


ヒロシ「そんなバカな。現在進行形でBGMが鳴り響いているよ」


マルぼん「どんなBGMだよ」


ヒロシ「声だよ、声。ナウマン象の声! 『いたいよ母ちゃん』『死にたくないよぉ』『ヒロシの人殺し!』って! 声が連続で続いて、BGMみたくなっているんだ!」


マルぼん「ほうほう」


ヒロシ「あ、笑い声! 今度は笑い声だ! ひいいいい『テレビの中から、いつもおまえを見ている』だって! ぴぎゃー!」


 後日、ヒロシは入院しました(体ではなく頭を治す種類の病院に)。マルぼんは、効果が切れているにも関わらず、望んでもいない『入院したくなるBGM』を勝手流してくれる『脳内にBGMが流れるようになる薬』の効果は絶大だと思いました。



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「生徒をゴミ扱いするあんたに教師の資格はあるのかい」の巻
マルぼん「おい、ヒロシ、ゴミ箱がおもに紙くずでいっぱいになっているぞ。捨ててこいや」


ヒロシ「NO」


マルぼん「なんで」


ヒロシ「I do not want to do.」


マルぼん「おまえみたいな人間が社会をダメにしていくんだ」


ヒロシ「社会のことなんか知らないよ。滅びてしまえばいいのよ。それはそうと、溜まったゴミを捨てに行くのは本当に面倒。ねえ、中のゴミが自動的に処分されるゴミ箱とかないのん?」


マルぼん「あるよ。はい、『自動廃棄機能付ゴミ箱』。このゴミ箱にいれたゴミはいつの間にか処分され、消えている」


ヒロシ「ようし。さっそくそのゴミ箱を設置しよう」


『自動廃棄機能付ゴミ箱』の効果は絶大で、ヒロシの部屋から大量にでるゴミ(紙くず中心)は次々と、
その姿を消していくのでした。


ヒロシ「しかしこのゴミ箱はどういう構造になっているの? いくらなんでも、ゴミがひとりでに消えるのはおかしいよ」


マルぼん「それはだね、このゴミ箱から特殊な電波がでていてだね……まぁ、あれだ。百聞は一見に如かず。このビデオを観てくれ」


 マルぼんの取り出した謎のビデオを観るヒロシ。


ヒロシ「これは僕の部屋じゃないか」


 画面の中に映し出されているヒロシの部屋。マルぼんやヒロシは留守で、生命体はなにひとつ映っていません。


マルぼん「ほら、次のシーン。窓が開いたよ。」


ヒロシ「……窓から、誰かが入ってきた」


 誰もいないヒロシの部屋に窓から入ってきた者。それは、ナウマン象でした。大きなビニール袋を持った、全裸の、生まれたままの姿のナウマン象。


ナウマン象「ヒロシのゴミだ」


 ナウマン象、ゴミでいっぱいになっている『自動廃棄機能付ゴミ箱』に近づきます。そして、ものすごい勢いでゴミを、持参したビニール袋に詰め込み始めます。


ナウマン象「ヒロシのゴミ。ヒロシのゴミ。ヒロシの出したゴミ。ああ、これは紙くずだ。これは食いかけの菓子。これは給料明細。ああ、ヒロシのゴミ。ああ、宝の山!」


 ヒロシのゴミでパンパンに膨れ上がったビニール袋を抱えたナウマン象は、恍惚の表情をうかべつつ、また窓から出て行きました。ああ、サンタクロース。少し早めにやってきた、あわてんぼうのサンタクロースよ。生きてて楽しいの?


マルぼん「『自動廃棄機能付ゴミ箱』からは特殊な電波がでていてだね、その電波で誰かしらの頭をバカにして、ゴミ箱の持ち主のストーカーにしてしまう。ストーカーにとって相手のゴミは宝の山だから、ゴミ箱に入ったゴミを回収しにするという寸法……おい、どうした。そんな鈍器のようなもので叩いたら、『自動廃棄機能付ゴミ箱』が壊れてしまう。壊れてしまうよ」



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「『俺が法律だ』と君は言った。でも私の愛した君は法律ではない」の巻
ヒロシ「おおおおおお」


 マルぼんが散歩をしていると、ナウマン象が男泣きをしていました。理由を尋ねると


「家の近所のどぶ川に、切り刻まれた大量の一万円札が浮かんでいるのを発見し、喜び勇んで回収したものの、微笑町には『町に落ちているものは、全てあのお方のもの』という法律があり、一銭もいただけなかった」らしいです。


ヒロシ「すべて法律が悪い! おいマル公、自分の好きなように法律を改正できる機密道具よこせ!」


マルぼん「はいどうぞ。『フリー六法全書』。これに好きなきまりを書き込めば、あっという間に法律になります」


ヒロシ「よしよし。ではさっそく。『落し物は全て拾った人の者だよ、お兄ちゃん!』
っと」


殺し屋「死ね。大沼さん」


ヒロシ「殺し屋だ! いやああああああああ!?」


かっこいい男性「危ない! 死ね!」


殺し屋「おかあさーん! ぐふっ!」


ヒロシ「危ないところをどうもです……」
  

かっこいい男性「怪我がないようでなによりです。ではさっそく、ウチに来てください」


ヒロシ「え?」


かっこいい男性「私は自分の庭に穴を掘ってはすぐ埋めるということを神に宿命付けられている男です。
あなたに私の使命を手伝っていただきたい。さぁ、その一生を穴掘りに捧げてださい」


ヒロシ「なぜに!? 僕にはネットで違法ダウンロードしたエロ画像を見て、自分の部屋でひっそりと死んでいくという夢があるのに! 俺の命は俺のものですぞ」


かっこいい男性「いえ、あなたは私のものです」


マルぼん「法律を変えたじゃん。落ちているものは拾った人のもの。ヒロシはさっき、この方に命を拾われたから…」




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「ヒロシ、好きな女の子を執拗につけまわす」の巻

 学校の帰り道、ひとりで帰るルナちゃんを目撃したヒロシ。 気弱な性格が災いし、いつもは声をかけることもできず、ただルナちゃんをうしろからつけまわし、ルナちゃんの動きのひとつひとつをメモし、写真に撮り、自分のプログにアップってなことしかできないヒロシ。


ヒロシ「きょ、きょうの僕は一味も二味も違いますよ?」


 勇気を振り絞り、ルナちゃんと一緒に帰ろうとヒロシは決意したのです。


ヒロシ「ぼぼぼぼくと一緒に帰らないですか?」


ルナちゃん「うん? べつにいいけど」


ヒロシ「や、やたー!!」


 妄想力世界ランキング23位のヒロシにとって、『一緒に帰る』というのは『一緒に死ぬ。同じ墓に入る。来世は自分が林家ペーで相手がパー子』と同じくらいの意味合い。喜ぶのも無理がありません。が。


豊島サン「ルナちゃん」


ルナちゃん「豊島サン!」


ヒロシ「六年生の豊島サン!? え、いったいどういう繋がり!?」


ルナちゃん「豊島サンのお父様が、わがギュルペペ神団の熱心な教徒なの」


ヒロシ「この女にはそっち方面の知り合いがいることを忘れていた!」


豊島サン「私もご一緒してよろしいか」


ルナちゃん「もちのろんですわ」


ヒロシ「あ、あの、昨日の『よいこアニメ アヘン戦争』観ました?」


豊島サン「(無視して)尊師曰く、欲望すなわち己。己とはすなわち不浄なもの」


ルナちゃん「だから不浄な金を尊師に清めていただいて、全人類は幸せにならなければいけないのね」


ヒロシ「えっと。えっとですね、つまりは欲望とは悪ということですか?」


ルナちゃん「は?」


豊島サン「わからないことにおいそれと口をだすべきではないよ」


ヒロシ「うわ。うわぁぁぁぁぁぁぁん」




 翌日


ヒロシ「ルナちゃんー」


ルナちゃん「ヒロシさんじゃないの」


 ルナちゃんのところに現れたヒロシは足輪を足につけていました。その足輪は鎖で鉄球と繋がっています。


ヒロシ「僕とね、宗教談義をしよう。ギュルペペ神サマによる救いの話とか」


ルナちゃん「どうせその鉄球つき足輪は機密道具で、どんな話でもうまくできるようになるとかそんなでしょ」


ヒロシ「!!」


ルナちゃん「図星だね。で、それはどういう機密道具?」


ヒロシ「『口からデマ枷』。この枷をつけていると、口にしたデマとかデタラメが本当になるの」


ルナちゃん「なるほど。まったく知らない話題で適当なことを言っていても、デタラメが本当になるから『どんな話題でも付いてゆける時代の寵児』ということになるのね。賢しい!」


ヒロシ「好きにならなくてもいいから、嫌いにならないで!!」


ルナちゃん「いいわよ。でもその代わり…その『口からデマ枷』を貸してもらえるかしら」


ヒロシ「へ?」


 ルナちゃんはヒロシから『口からデマ枷』を奪うと、自分の足に装備しました。


ルナちゃん「わがギュルペペ教団は、飛ぶ鳥落とす勢いです」


 そう叫ぶと、『口からデマ枷』を外すルナちゃん。


ルナちゃん「これでわが教団はものすごい勢いになるはずよ。今頃、入信希望者が急増しまくって、他の宗教を駆逐しまくっているはず」


ルナちゃんは笑いながら去っていきました。


ヒロシ「なんかしらけた」


 ヒロシは家に帰りました。


 数日後。微笑署に『近所のギュルペペ教の施設の周りで、最近、鳥がたくさん死んでいる。異臭もする』という通報がありました。


 駆けつけた警察官が家宅捜索を行ったところ、多数の劇物が発見され、異臭の原因はそれらの原因の調合ということもわかりました。


 この調合物が人ごみで散布された場合、かなりの数の死傷者がでるところだったそうです。


 取調べをうけた教団信者の女子小学生は『どんな病気でも完治する万能薬を作っていただけだ』とわけのわからないことを言っていたそうです。


ヒロシ「これが本当の飛ぶ鳥落とす勢いですか」


マルぼん「?」



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「『夢はきっと叶う』『叶わない夢などない』叶った夢の下には叶わなかった夢の残骸が眠る。夢は罪。夢は罪」の巻
子供「ぎゃー!!」


ヒロシ「あ! 通りすがりの子供が、うちの庭に生えた巨大食人植物に捕食された」


マルぼん「庭の手入れをしていないから、雑草が生えて、紆余曲折を経て進化して、こんな悲劇が起こるんだ! きちんと手入れをしろ!」


ヒロシ「でも、でも近くのマンションは、住民がなにもしてねえのに、植木の手入れもきちんとされているよ」


マルぼん「あれは、マンションの管理人さんとかがいて、がんばっているんですよ」


ヒロシ「ボクの家にも管理人さんがいればいいんだ。未亡人で、飼い犬に亡き夫の名前をつけたりしている美人の管理人さんが」


マルぼん「夢がかなうといいだっちゃね」

 
ママさん「ヒロくーん。中村さんが来られたわよー」


中村「やぁ、ヒロシくん」


 ヒロシはついこの間、「悪魔の煙を吸い、悪魔の水を飲む背徳者め!」と叫びながら、ナウマン象をカッターで刺すという事件をおこし、現在保護観察処分の身。中村さんは、そんなヒロシの保護司なのです。


中村「最近、学校へは?」


ヒロシ「えっと、1週間に2日くらい」


中村「がんばっているね。今度は、3日を目指そう。友達は?」


ヒロシ「あまり…」


中村「どんまいどんまい。先は長い。先は長いよー」

 
機密道具の力など借りずとも、ヒロシには、既に己を管理してくれる人がいました。本当にほしいものは、案外近くにあるもの。だから人生は面白い。マルぼんは、星を見上げながらそう思いました。

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「真珠られないヒロシの未来」の巻
金歯「今回もみんなが楽しみにしている『コレクション自慢大会』を開催するでおじゃるよ! ふるって参加するでおじゃる!」

 微笑町には「3大災厄イベント」と呼ばれる行事があります。


 一つ目は「ナウマン象絵画展」。ナウマン象が趣味で書いている絵の展覧会なのですが、ナウマン象の絵は、気の弱い人が見たら発狂してしまうのです。奇跡的に助かった人の証言によると「たんなる風景画なのに、まるで自分が生きたまま体を解体されている絵のように見えるんだ。
私は恐ろしい…恐ろしい…バブー!(症状がぶりかえして、幼児退行)」


 二つ目は「ルナちゃんの説法会」。町を歩いていたら、ルナちゃんが「あの…」と赤面しながら話しかけてくるので、「フラグだ!」と喜んでついて行くとそこは某宗教の支部で、数時間に渡って狭い部屋に閉じ込められて意味のわからない話を聞かされ、頭がボーッとしてきたときにさらにわけのわからない歌を聴かされ、そうすると不思議と気分がよくなってきて、気がつくと高いツボや象牙の印鑑を買わされているという恐ろしい説法会です。


 そして三つ目は金歯の「コレクション自慢大会」です。金歯の家からおまんじゅう(アンコの代わりにクシャクシャにした1万円札が詰まっている)が届いたので、お礼に行ってみると、そこは金歯のコレクション収容ハウス。金歯は世界的に有名な「世界の猟奇殺人犯グッズコレクター」で、収容ハウスにあるのも当然その手のアイテム。なんか錆びている包丁だの、血塗られたベレー帽とスポーツカーだの、どす黒く濁った鍋だの、本物の人間の髪の毛を植毛された人形だの、猟奇殺人犯が被害者との出会いから殺害~遺体遺棄までのことをラノベ風に記した小説「サイコぱっ!」「俺の被害者のデスマスクがこんなに可愛いわけがない」だの、その続編の「僕は執行猶予期間が少ない」だの、不謹慎極まりないグッズがたくさん、被害者らしき人の写真と一緒に飾られているのです。金歯の詳しい解説(「この鍋は、人間を食肉としてか認識できないフランスの殺人鬼が使用していたんだ」など)も、気分を鬱にしてくれます。


 今回も、その自慢大会が開催されて、マルぼんとヒロシも出席することになりました。


ヒロシ「いやだいやだ。あれに出席したら、3日くらい鬼のようにおそろしい夢でうなされるんだ!」


マルぼん「でも、でないと、町中から村八分ですからなぁ」

 死ぬよりも恐ろしい村八分が待っているというわけで、結局、ヒロシは金歯のコレクション自慢大会へ行くことになりました。


金歯「やぁ、よくきたでおじゃる。今回入手した猟奇殺人犯グッズはすごいでおじゃるよ。不祥事を隠すために教え子を殺しまくった教師の使っていたお宝!」


ヒロシ(ううう。はやく終わらんかなあ)


 ヒロシは金歯に案内されて、コレクション収納ハウスへと入っていきました。


金歯「この部屋の中にあるのでおじゃる。さぁ、入ってみ」


 言われるまま、部屋の中に入るヒロシ。そこには


ヒロシ「な、なんじゃこりゃ!」


 部屋の中にあったのは、少女の形をした石像でした。正確には石像ではなく、真珠像。ようするに、少女の形をした巨大な真珠が飾られていたのです。


ヒロシ「これ、これは」


金歯「数年前、マヨネーズで真珠を作り出す研究に成功した科学者がいたのでおじゃる。研究は進んで、既存のものを真珠にすることも可能になった。科学者は、色々なものを真珠にしたのでおじゃるが、それがどんどんエスカレートして、ついには人間をさらってきては真珠にするという犯罪に手を染めたのでおじゃる。いつは、そんな被害者の遺体のひとつでおじゃる。どうでおじゃる? ここまで来ると、芸術品でおじゃろう」


ヒロシ「なんでこの真珠像は僕じゃないんだよ!」


金歯「はぁ?」


ヒロシ「この娘ばかりずるい! 僕も、僕も真珠になりたい! 美しい真珠に! 」


金歯「な、なに言っているんでおじゃる!」


ヒロシ「卑怯だよ。こんなに美しいなんて卑怯だよ! 昔、歌にもあった。『美しさは罪。微笑みさえ罪』って! これは罪だ! この美しさは罪! 存在自体が罪! 許せない、こんなに美しい存在があることが許せない! この美しさを許すことができる唯一の方法は、僕も同じくらい美しい存在になることだ! さぁ、だから僕を今すぐ真珠にしろ! その科学者とやらを連れて来い!」


金歯「科学者は逮捕されて、とっくの昔に処刑済みでおじゃるよ!ギロでおじゃるよ、ギロチン!」


ヒロシ「きぃぃぃぃ!」


 ヒロシは自分の顔をかきむしると、常日頃から携帯している灯油をあたりにまき始めました。当然、自分の頭から灯油をかぶります。そして胸元から取り出すライター。


金歯「やめろ、やめろでおじゃる! そんなことしたら!」


ヒロシ「なれないのなら、いらない! いらないよ! 認めないよ! こんなに美しいもの、地上に存在してはいけないんだー!」


 ヒロシは、火のついたライターを投げ捨てました。炎に包まれる、金歯のコレクション収容ハウス。全ては嫉妬。ヒロシの、真珠の美しさへの嫉妬が原因でありました。



ヒロシ「マルぼんー! 美しい真珠をだしてー!」


マルぼん「仕方ないなぁ、ヒロシくんは」


ヒロシ「真珠! 真珠! 真珠!」

 故・金歯の所持していた「人間真珠」の美しさに脳をやられたヒロシは、すっかり真珠オタです。


マルぼん「はい、『真珠製作キット』。この機密道具があれば、ご家庭で手軽に真珠を作ることが可能なんだ。それもわずか1週間という短期間」


ヒロシ「1週間だぁ? ふざけるない! 僕はいますぐ欲しいんだ、とびっきりの美しさを持つ、世界最高の真珠が!」


マルぼん「そ、そう言われてもなぁ。あ、この未来百貨店の通販カタログになにかいい感じのものは載っていないかしら」


ヒロシ「あ、これ。真珠じゃないの? しかも5万円だって! これなら僕だって買えるよ!」


マルぼん「本当だね。安いのが気になるけど、どうする」


ヒロシ「買う!」


 本人の承諾を得たので、マルぼんはその真珠を注文しました。数日後、真珠が届いたのですが、マルぼんてばびっくり仰天!


マルぼん「こ、こりゃダメだよ!」


ヒロシ「どうしてだよ、こんなに美しいのに」


マルぼん「こいつは『ブタニー真珠』という真珠なんだよ。たしかに値段のわりに美しいんだけど、こいつは意思を持っていて、プライドが高いんだ。おまけに不思議な力まで持っている!」


ヒロシ「…?」


マルぼん「こいつは自分が価値が高いんだ。だから、自分を所持する人間がそれなりに裕福でないと、
我慢できなくなる。だから、不思議な力で持ち主を無理矢理裕福にしてしまうんだ」


ヒロシ「むしろいいじゃないか。上流階級になったら、みんな幸せだろ」


 と、そのとき、ママさんが部屋に入ってきました。


ママさん「ごはんよ」


ヒロシ「はーい」


 ヒロシの持っていた真珠から突然発射されたビームが、ママさんの胸を撃ちぬいたのはその直後でした。


ママさん「ぎゃー!!」


パパさん「なんだなんだ、今の悲鳴は。 って、ギャー!」


 続いてやってきたパパさんの頭も、ビームで打ち抜く真珠。その後も真珠はビームを乱射して、大沼宅は紅蓮の炎に包み込まれました。


 ヒロシは間一髪、『ブタニー真珠』を持って脱出し、一命をとりとめました。


 しばらく後、火災保険が下りたので家は前よりも豪華に再建されました。パパさんとママさんの生命保険も下りたので、1人きりのヒロシの生活もとても豪華になりました。『ブタニー真珠』の似合う男になった
ヒロシからは、笑顔が消えました。


 マルぼんは『ブタニー真珠』の高価は絶大だと思いました。

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「シリーズ学級崩壊 その時子供たちになにが起こったか」の巻
ナウマン象「この虫けら!」


金歯「虫けらヒロシ!」


ルナちゃん「私の半径五メートル以内に近づいたら、大声をだすわよ!! 人を呼ぶわよ!」


ヒロシ「オイラ虫けらじゃないよ? 人間だよ!?」


マルぼん(ヒロインが一番ひどいことを言っているなぁ)


ヒロシ「マルぼん、オイラを虫けら扱いした、冷酷非道な連中に仕返しできる道具をだしてよ~」


マルぼん「『昆虫パワービスケット』。このビスケットを食べると、昆虫の持つパワーを得ることができるんだ。カブト虫の形のビスケットならカブト虫のパワーを、アリのビスケットならアリのパワーを得ることができる」


ヒロシ「よし! とりあえずこれを食うぞ!」


マルぼん「あ、形も確かめずに食べるなんて……」


ヒロシ「む。なんか、体の奥からみなぎるものが」


ナウマン象「な、なんだ」


ヒロシ「こいつらいじめっ子です!!」


 大声で叫ぶヒロシ。恐ろしいほど大きな声です。


ヒロシ「こいつらいじめっ子です!!」


ヒロシ「こいつらいじめっ子です!!」


ヒロシ「こいつらいじめっ子です!!」


いじめ撲滅隊「いじめっ子だと! よし、死なす! 死なせた後、死体を損壊して街中に晒す!」


ナウマン象・金歯・ルナちゃん「ぎゃー!!」


 ただいま微笑町では『いじめをしたら極刑ーその姿は滑稽ーみのがすなよその光景ー』といういじめ撲滅キャンペーンが開催中。いじめっ子に、その罪を死をもって償わせる『いじめ撲滅隊』がヒロシの声を聞いてやってきて、いじめっ子どもに天誅を食らわせました。


ヒロシ「いやーこれも昆虫パワーのおかげかな。ありがとう、マルぼん」


マルぼん「いやーそれほどでも」


 一週間後、ヒロシは道の真ん中で仰向けになって死んでいるのが発見されました。死因は老衰。ヒロシの食べた昆虫ビスケットは、セミの形をしていました。

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「『人の噂は75日、か。あの子の命もそれくらいだったわ』うどん子の頬を伝う、一筋の涙。それを見たすきやき太郎は、愛おしくなった。うどん子という女が、愛おしくて愛おしくて仕方がなくなった。次の瞬間、うどん子の唇は、すきやき太郎のそれによって塞がれていた。どこかで久保田利伸の『LALALA LOVE SONG』が流れていた。 」の巻
通行人「すいません、駅はどちらですか?」


ヒロシ「その道を右です」


通行人「どーも」


ナウマン象「おい、見たか。今、ヒロシのやつ……」


ルナちゃん「うん。薄笑町の人と話してた」


 薄笑町は、わが微笑町と長年憎みあっている隣町です。憎しみは憎しみで返し、悲しみは悲しみで返し、やさしさは暴力で返す。そんな間柄。


ナウマン象「もしかしてスパイなのでは」


ルナちゃん「スパイスパイ…」


ヒロシ「ああ、なんてこった! 僕に関して酷い噂が。もう、火事と葬式の時以外、町の人たち関われないよう」


マルぼん「『人の噂も75日システム』。このシステムを使えば、75日後に、どんな噂でもはかならず消してしまう方法を見つけてくれる機密道具なの。さぁ、システムを作動させるよ」


ヒロシ「とりあえずは、75日後を待つしかないね」
 75日後。


マルぼん「ヒロシ、駅に行って来い」


ヒロシ「え、なんで」


マルぼん「『人の噂も75日システム』の導き出した『ヒロシは薄笑町のスパイ』という噂を打ち消す方法に、そうあるんだ」


 ヒロシとマルぼんは、早速駅へ行きました。


マルぼん「なにもおこらんね」


ヒロシ「あ、あそこにいる人、アタッシュケースを置き忘れているよ。どうしたんだろ」


 直後、爆発するアタッシュケース。爆炎に包まれる駅。


ナウマン象「おい、あの爆発事故の現場によ」


ルナちゃん「聞いた聞いた。ヒロシさんがいたって。やっぱりヒロシさんは、薄笑町のスパイ…じゃなくて手先!」


 こうして『ヒロシは薄笑町のスパイ』という噂は消えました。『ヒロシは薄笑町の手先』という噂が流れましたが、まぁよかった。そんなわけで薄笑町の手先であるヒロシは公開処刑ということになりました。

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「そうよ いつだって勝者はひとり 負けるつもりはないわ ゆずるつもりもないわ 恋のいすとりゲーム 終わらない はじまらない 恋のいすとりゲーム」の巻
ヒロシ「うえーん!!」


マルぼん「ヒロシ、なぜ泣くの。その涙の意味は? その悲しみの真意は?」


ヒロシ「今日はクラスで席替えがあったんだけど、僕、一番はずれの『机ナシ床デ正座』になっちゃったんだー!! ルナちゃんもしくはクラスのアイドルの黒百合さんもしくはクラスのマドンナ笛呂門さんもしくは(中略)の隣の席がいいよー!」


マルぼん「自分の席を自由に決めることのできる機密道具がほしい? んなもんねえよ!」


ヒロシ「僕にだって席を決める権利くらいあるはずなの! さっさと機密道具だせ!」


マルぼん「これでも使え! 『権利小切手』! こいつにほしい権利を書けば、その権利が手にはいる!」


ヒロシ「よし。さっそく書くぞ。えっと『せきをきめる権利』っと」


ママさん「ねえ、ヒロくん」


パパさん「おいヒロシ」


ヒロシ「あ、父さん母さん。なに?」


ママさん「実はあたしたちね」


パパさん「離婚することになった」


ママさん「どちらについていきたいか」


パパさん「自分で決めてほしいんだ。さぁ、今すぐに」


 席を決める権利はないものも、籍を決める権利はあったヒロシでした。


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「おのれ人間どもめー」の巻
ヒロシ「うわー、パソコンの周辺機器が多すぎてこんがらがり、どれがどのコードだかさっぱりわからなくなってしまったよう」


マルぼん「そんなときはこれ! 『シンプルイズ・ベスト』。このベストを着た人は、ややこしくこんがらがったものを、シンプルでわかりやすく整理することができるようになるんだ」


『シンプルイズ・ベスト』を着たヒロシ、見事にパソコン関係の配線を整理することができました。


ヒロシ「これですっきりしたよ、ありがとうマルぼん」


マルぼん「いいってことよ」


ヒロシ「よく見ると、本棚とかかなりややこしくなっているな。なんだか無性に整理したくなってきたぞ」


マルぼん「そいつを着ていたら、ややこしいものを整理したくてしょうがない気持ちになるんだよ。うん? なんか外が騒がしいな。なんだろう」


 ヒロシの家の前では、なぜかたくさんの人が揉めていました。


男A「だから、これは俺が宝くじで当てた金だよ。なんでおまえらに分けなきゃならんのさ」


女A「あたしは、あなたの叔母よ。分け前をもらう権利はあるわ」


男B「俺はいとこだ。俺だって、権利のひとつやふたつ」


男C「僕はあなたのおじいさんの弟の子供です」


女B「あちきはあなたのお父さんの愛人だったわいな」


武士「某は貴殿の上司でござった」


女C「私は前世での恋人ですぅ」


男D「おまえの兄貴の元恋人の妹の兄の部下です」


女D「私はあなた、あなたは私」


男E「俺はおまえの弟の恋人だよ」


女E「元恋人の私を忘れるなんて!」


王「朕は国家なり


男F「ワスはあなたの父親でごんすー」


マルぼん「わぁ、こんがらがった人間関係だね。……おいヒロシ、金属バットや包丁をもってどこへ行くんだ、ヒロシ。ヒロシー!」


 マルぼんは、複雑に入り組んだ人間関係もシンプルにしてしまう予定の『シンプルイズ・ベスト』
の効果は絶大だと思いました。

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「愛し愛して愛されて。トマト人間最後の初恋」の巻
ヒロシ「給食で親の敵みたいに嫌いな干しぶどうがでてきたから、もう学校行かない!」


マルぼん「勉強はどうするのさ」


ヒロシ「家庭教師をお願いするつもり。正確には、家庭教師が来てくれる機密道具におねがいするつもり。さらに正確には、家庭教師が着てくれる機密道具をだしてくれるようにマルぼんにお願いするつもり!」


 宿主がダメ人間に成長しては困りますので、マルぼんは家庭教師が家に来てくれるようになる機密道具を用意することにしました。


マルぼん「この『じんざいはけんき』を使えば、お好みの職業の人が家に来てくれるよ」


ヒロシ「そいつで、僕に必要な教師を召喚しておくれよ」


 マルぼんが『じんざいはけんき』に、『今、ヒロシにもっとも必要なことを教えてくれる人』を入力すると、機械の中から男が1人でてきました。


 やってきたのは、左に包丁、右手に酒の瓶を持った、全裸の男でした。正確には靴下のみはいてます。


男「仏がいるならでてこい。神がいるならでてこい。俺は生まれたままの姿だ! 生まれたままの姿で相手をしてくれる! さぁ、来い! さぁ、来い! 僕の股間をみてください!」


ヒロシ「なんだよ、なんだよこのおっさん!」


男「勇者です。愛と勇気と力とが静かに眠る海の底からやってきた、愛と勇気と希望を司る、勇者です。信じていただけないかもしれないですが、ぼく、勇者です」


マルぼん「わかった。教師だよ、反面教師! 学校へ行かない君には『若いうちにきちんと勉強しないとこうなりますぞ』と教えてくれる、反面教師が必要なんだ!」


ヒロシ「なるほ…」


男「ウザい少年だこと!」


ヒロシ「ぎゃー! 腹部を刺された! あ、痛っ…そうか、刺されたら痛いんだー! 勉強になった! ぐふっ」


 「殴られたら痛い」「刺されたら痛い」。こんな当たり前のことを知らない子供がいるのは、
とてもなげかわしいことだと、マルぼんは思います。

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「うどん子、今帰る」の巻
 ママさんが「いっけなーい。お醤油切らしちゃったー。ちょいと買ってくるわねー」と出かけたまま帰ってこなくなってちょうど半年。ついでに近所のスーパーの美形のバイトが無断でいなくなってちょうど半年。


 貯金も底を尽き、ジャンクフードで飢えをしのぐ生活にも限界がきていたころ、ママさんは帰宅しました。


ママさん「いや、お金取りに来ただけだから。あなたたちの知らない秘密のお金があるの。それじゃ、人を待たせてあるから」


 再び出て行こうとするママさん、逃げられてはいけないと、マルぼんは持っていた液体をママさんの体に吹き付けました。でも、さっさと出て行くママさん。


ヒロシ「出て行ってしまったじゃないか!!」


マルぼん「安心せい。あの液体は、生き物の帰巣本能を刺激しまくる薬なんだ。この薬を浴びた人は、しばらくたつと家に帰りたくて仕方なくなる。しかも大量に吹き付けたから、尋常ではない効果だぞ」


 ところが、待てど暮らせど、ママさんが帰ってくる気配はありません。


 待ちくたびれてテレビを観ていると、とある海岸に女の遺体が打ち上げられたというニュースがやっていました。


ヒロシ「へー自殺かな」


マルぼん「……」 


ヒロシ「あ、電話が鳴っている。ちょっと出てくるね」


 あらゆる生き物は海から生まれたといいます。いわば、海は全ての生き物故郷なワケで。家なワケで。勢いで例の薬を大量に吹き付けてしまったものの、どういう効果になっちまうかわかんないワケで。


ヒロシ「もしもしどちら様…え、警察!?」


ニュース『所持していた免許証から判明した遺体の身元は、微笑町……』


 マルぼんはテレビを消しました。



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「いじめかっこわるい」の巻
ヒロシ「ナウマン象のヤツ、最近弱いものいじめがエスカレートしやがって」


ルナちゃん「わたし、このまえ殴られたわ。顔を!」


金歯「朕は通帳と印鑑を脅し取られたでおじゃる」


大脳「アッシは家に火を…」


太「ぼ、ぼくは地位と名誉を奪われたんだ」


ママさん「わたしは誹謗中傷をくりかえされて、職を失ったの」


マルぼん「みんなえらく迷惑しているんだなぁ」


ヒロシ「ナウマン象に『弱いものいじめ』のひどさを思い知らすことができる機密道具だしてぇ!」


マルぼん「よし。この『身をもって汁』をナウマン象に飲ませよう。こいつを飲んだ人は、自分のやっている悪行の恐ろしさを、身をもって体験することになるんだ。汁を濃くすれば濃くするほど、体験する悪行はすごいものになる」


ヒロシ「おそろしいほど濃くして、ナウマン象に飲ませよう」


 そんなわけで、マルぼんとヒロシは濃くした『身をもって汁』をナウマン象の家の水道に仕込んで、ヤツに飲ませることに成功しました。


ルナちゃん「そういえば、医療費が全額、患者もちになるんですってね」


金歯「障害福祉のほうも、障害者の負担が大幅アップでおじゃる」


太「消費税がやばいことになっているんだな」


マナミ「家に少しでも電気製品がある家は、生活保護打ち切りだって」


大脳「老若男女、最低10年は徴兵義務が発生するようになるそうでヤンス」


キヨシ「微笑町に、全国各地の有害物質処理のための施設ができるんだって」


ヒロシ「税金を一定金額以上収めない人は名字を使ってはいけなくなるって!」


ママさん「今年から年貢が倍だって!」


 マルぼんは、あまりに濃すぎたためナウマン象が身をもって知るハズの『弱いものいじめ』の規模を
大きくしてしまい、周囲の人々に迷惑かけまくりの『身をもって汁』の効果は絶大だと思いました。

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「いまだチャンスだ変身だ。そして少女は女に」の巻
ヒロシ「あ」


マルぼん「どうしたの?」


ヒロシ「薬を飲むの、忘れてた! 食後に服用しなきゃなんなかったのに!」


マルぼん「そうゆうときは、こいつの出番。『アラー霧』。この機密道具からは霧状の期待が噴出される。その期待を鼻から吸引すると」


ヒロシ「どうなるの?」


マルぼん「たとえばだ、さっきのキミみたいに薬を飲む予定だった人が、この気体を吸引する。すると、薬を飲む時間帯になると脳内に『そろそろ薬を飲む時間ですよ』という声が響く。ようするに、脳にアラーム機能がつくようになるの」


ヒロシ「学校へ行くのにちょうどよい時間になったら、脳に『学校へ行く時間だよ』という声が響いたりするんだね」


マルぼん「そうだね」


ヒロシ「うわー。便利な機密道具! ありがとう!」


ナウマン象「おう。よいもの持っているじゃねえか。俺に貸してくれよ。永久に貸してくれよ」


ヒロシ「で、でも」


ナウマン象「貸さないのなら、おまえの目玉を抉り出してキャンディ代わりにしゃぶりつくすぞ」


ヒロシ「わ、わかったよ」


ナウマン象「がはははは。これで俺様も遅刻知らずだ」


ヒロシ(こ、こいつはいつも、僕の大事なものを奪っていく…畜生。クズめ。人間のクズめ)


ナウマン象「あ、しまった。コンタクト落した!」


 落ちたコンタクトレンズを探すべく、四つんばいになるナウマン象。


 まわりには、ナウマン象とヒロシとマルぼん以外に、人はいませんでした。そして、都合よく、鉄パイプがそこらに転がっていました。鉄パイプを拾うヒロシ。その鉄パイプで、ナウマン象を


ヒロシ「……」


ナウマン象「ぎぎゃ!!」


マルぼん「なななななんてことすんだ!」


ヒロシ「『アラー霧』の効果は絶大だね」


マルぼん「はい?」


ヒロシ「脳にね、『ナウマン象を殺す時間(チャンス)だよ~』って声が響いたんだ。本当にね、脳にね、アラーム機能がついたね。すごいね」


 使っていない人にまで効果をもたらす『アラー霧』の効果は絶大だと、マルぼんは思いました。あと、ヒロシも罪には問われなさそうなので、マルぼんは一安心しました。

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「ひとつになるのは心だけ」の巻
 公園で楽しく遊んでいると、なんかブツブツ呟いている細身でメガネの男がやってきました。


ヒロシ「あれは近所に住む医大志望の浪人生(32歳)だ。家にプラモやビデオがたくさんあるんだ。見せてもらったことがある。『プラモやるから服を脱げ』とか言われたから、人生で最大限の努力をしてなんとか逃げ出したんだけど」


32歳「医大志望の偉大な俺は、今日からこの公園の総帥であーる。貴様ら、俺にかしずけーい」


ヒロシ「ああ。まだまだ暑いし、仕方ないよね」


32歳「かしずけーい」


ヒロシ「無視して遊ぼうぜ、無視して」


金歯「あ、32歳がなんか胸元からだしたでおじゃる。あれは濃硫酸!!」


ナウマン象「バカな!? 子供相手に濃硫酸!? ……俺、かしずきまーす!!」


 偉大志望(32歳)の靴を舐めに行くナウマン象。


 ガキ大将の敗北により、僕らの公園は偉大志望の浪人生(32歳)のエルドラド(文句を言う親も、なんとか部屋から出そうとするカウンセラーも、脳波を検査する医者もいない)と化したのでした。


ヒロシ「チッ! ナウマン象のうすのろめ! こうなったら、このヒロシが医大志望の浪人生(32歳・親戚会議でいつも議題になる)を倒してやる!」


マルぼん「で、なんか妙案はあるの?」


ヒロシ「ありません、はい。マルぼんー。あの医大志望の浪人生(32歳・この人のせいで近所に交番ができた)を倒す方法考えてよー!!」


マルぼん「そういわれてもナー」


金歯「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


ヒロシ「あ、金歯の悲鳴だ。お百姓さんたちに捕まって、引きずられているぞ」


マルぼん「一揆だよ。最近、アホみたいに年貢を高くしていたしね。権力者も団結した民衆には弱いものだ」


ヒロシ「それだっ! 団結だよ、団結! 1人1人は弱い子供でも、団結したら、濃硫酸をもった医大志望の浪人生(32歳・親から外に出ないように言われた)だって倒せるはずだよ!」


マルぼん「そうだね」


ヒロシ「よーし、マルぼん、あれだして!『ラジオを通じて毒電波を流し、受信した人を自在に操る機密道具』あれでみんなを団結させてだね」


マルぼん「あれは法律で使用が禁止されたよ」


ヒロシ「それならあれ、『人を生ける屍状態にして、自在に操ることができる魔法のパウダー(原材料テトロドトキシン)』!」


マルぼん「それも使えないなー」 


ヒロシ「なら『誰でも簡単に、カルト教団ばりのイニシエーションが行える機密道具』は? そのイニシエーションで信徒を集めてだね…」


マルぼん「それも無理。その機密道具を使っていた方々が集団自殺をして社会問題に」


ヒロシ「それなら覚せい剤だせ! これで中毒患者を…」


マルぼん「青少年にやさしいサイトを目指しているのに、そんなもの使えるか! こうなったら、アレを出そう!『一血団血』~」


ヒロシ「…血? まずいって。血は色々と」


マルぼん「まずこの血になんでもいいから体液をたらす。するとこの血に、その体液の主の思想がインプットされる」


ヒロシ「使うの? ねえ、使うの?」 


マルぼん「で、この血を輸血された人は、その思想によって染められてしまうのさ。こいつで、いつもの連中を洗脳しよう」


ヒロシ「うう。なんか気が進まないけど、やってみるしかないかぁ。幸いにも、ヒロシくん七つ道具の『クロロホルム』『人がすっぽりはいる麻袋』があるから、それでみんなを集めよう」


マルぼん「なんでそんな七つ道具を…」


 そんなわけで、マルぼんとヒロシは町へと繰り出しました。


ヒロシ「あ。ルナちゃんだ。いいかい、マルぼん。最初、僕が道を聞くフリをして油断させるから、このクロロホルムを使って…」


マルぼん「なんで手馴れているの?」


ヒロシ「ルナちゃーん」


ルナちゃん「あらヒロシさん」


マルぼん「こそこそ」


ルナちゃん「きゃ!? なんでうしろからマルちゃんが!? しかもそれは、
『クロロホルムを染みさせた布』と『人がすっぽり入る麻袋』!!
あたしをかどわかそうとしたのね!!」


町民「またあのガキと怪生物か!!」


町民「これで何度目の騒動だ!!」


町民「自警団を結成して、やつらを町から追い出そう!!」


町民「オオー!!」


 こうして微笑町はひとつとなり、マルぼんたちは故郷を失いました。


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