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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「ロマサガ2」の巻
パパさん「グッバイ現世、ハロー来世。ぐふっ」


ヒロシ「おとーさーん!」


 パパさんは逝きました。


ママさん「志半ばで逝ってしまうとは、不憫な」


マルぼん「志?」


ママさん「この人には小説家になるという夢があったのじゃ。でも、病を得てしまい、その治療のために夢を諦めることになった……」


ヒロシ「ぼ、僕、おとうさんの夢をひきつぐよ! 小説家になる!」


マルぼん「よく言った、ヒロシ! この機密道具を使え。『志引継ぎパイプ』。このパイプで故人の頭と自分の頭を繋げば、故人のかなわなかった夢。志なんかをそのまんま引き継ぐことができるんだ。個人がやりのこしていたことなんかも、やりかけていたもの、全てを引き継ぐことができる!」


 さっそくマルぼんは、ヒロシと故人の頭を『志引継ぎパイプ』で繋ぎました。その瞬間、ヒロシは血を吐いて倒れました。


ママさん「こ、これは故人の病気と同じ症状!?」


 マルぼんは、故人の日記を読んでみました。


日記『自分のかかっている病気は、治る確率は低い。でも、私は必ず、この病気に勝ってみせる。医学の限界を突破して、勝ってみせる!』


 苦しむヒロシ。彼は今、故人の志を引き継ぎ、同じく故人から引き継いだ病気と闘っているのです。勝つために!


 マルぼんは『志引継ぎパイプ』の効果は絶大だと思いました。



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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「『オトナ帝国の逆襲』は名作。何度だって言えるさ。『オトナ帝国の逆襲』は名作!」の巻
ヒロシ「うは。うははは」


マルぼん「どうした、不気味な笑い声をだして。とても不快だよ。死にたいの? 殺そうか?殺すよ。いいね? せーのっ!」


ヒロシ「見ておくれよ、これ、今週の『マジカル番長(漫画)』なんだけど、連載開始直後にでていたキャラが久しぶりにでてきたの! うは。懐かしい! うは!」


マルぼん「この馬鹿みたいな喜びよう。『なつかしのキャラ』とやらは、人の心を色々揺さぶるらしいなぁ」


ヒロシ「思い出はいつも美しく、人を明日へと誘う道しるべとなるんだ」


ママさん「この愚か者! 給料のすべてを山羊に食わすなんて、狂っている!」


パパさん「なんだと、この豚オンナ! 食わせたのは紙幣だけ、硬貨は持ってかえってきたぞ」


マルぼん「またやっているよ、あの夫婦」


ヒロシ「いつものように険悪な様子の我が両親だけど、もしかしたら『懐かしさ』がなんとかできるかもしれない」


マルぼん「うん?」


ヒロシ「いま思いついたんだけど、タイムマシンで幼い頃の僕を連れてくるんだ。幼い頃の僕を見た両親は、懐かしさのおかげで見事仲直り!」


マルぼん「現代の自分には、両親を仲直りさせる力はないと自覚しているわけだな。でも、良い考えだと思う。さっそく、タイムマシンで過去へと行こう!」


 タイムマシンの乗り場はヒロシの机の引き出しでしたが、諸事情で場所は変更しています。現在のタイムマシンの乗り場は、ヒロシ宅の隣家に1人で住む未亡人の家にある、亡き旦那さんの衣類がぎっしりつまったタンスの上から二番目の引き出しです。


 マルぼんとヒロシはさっそく未亡人宅へ向かい、事情を知らない未亡人となぜか未亡人の家にいた町内会長(裸体)をナイフで脅かして、ロープで体を縛り、クロロホルムで眠らせるとタイムマシンで過去へと向かいました。


  ここは過去。


幼ヒロシ「カップラーメンおいしいなぁ。昨日もおとついも、三食すべてカップラーメンだったけど、
おいしいからいいや。ははは。1人でも食べられるし、美味しいし、カップラーメンは最高だなぁ。ははは。あれ、涙。涙はみなかったことにして、『傷はすべて転んだ時にできた。ママやパパにはなにもされていません。おまわりさんたちの誤解です』と証言する練習をしなくちゃ」


ヒロシ「ひさしぶり!」


幼ヒロシ「おじちゃんたち、誰?」


ヒロシ「未来の貴様です」


幼ヒロシ「え」


ヒロシ「ちょっと、君の力を借りたいの。さぁ、ともに旅立とう! 未来の世界へ!」


幼ヒロシ「たすけて! 拉致られる! 拉致される!」


ヒロシ「さわぐんじゃねえ、このクソガキ!」


幼ヒロシ「ひぃ!」


ヒロシ「よし、この麻酔銃で昔の自分を眠らせて」


幼ヒロシ「きゅう」


ヒロシ「さぁ、このガキをケンカしている両親のところへ連れて行こう!」


 そんな感じで、未亡人宅のタンスの引き出しから出たマルぼんたちでしたが。


おっさん「ひさしぶり!」


 マルぼんとヒロシと幼ヒロシの目の前に、なんか包丁を持った血だらけのおっさんが立っていました。


ヒロシ「どこの犯罪者だ!?」


おっさん「未来の貴様です」


ヒロシ「え」


未来ヒロシ「ちょっと、この包丁を使って酒の席で笑えないことをしちゃってさぁ、。周りの人々、ビビリまくっているの。ほら、懐かしのキャラクターって人の心を和やかにするだろ、だから、ほら、昔の自分を連れてきて、おびえる周りの人々の心を和まそうと思って。おや、さらに幼い俺もいるんだね。さぁ、行こう!」


ヒロシ「たすけて! 拉致られる! 拉致される!」


未来ヒロシ「さわぐんじゃねえ、このクソガキ!」


ヒロシ「ひぃ!」


 ヒロシと幼ヒロシは、ブツブツとなにかをつぶやきながら包丁を振り回す未来ヒロシに拉致されて、未亡人宅のタンスの引き出しにあるタイムマシンに引きずり込まれていきました。


 懐かしさの力ってステキ、とマルぼんは思いました。




日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「七剣士激闘編③おなかへったにょーカレーパーティ開催」の巻
<おはなしの途中ですが>

ヒロシは狂おしいまでの必殺剣の使い手ということになりました。本人の希望で「毎日おこしにきてくれる幼馴染もいる」という設定も加えられましたが、世界で一番無意味なので、忘れてください


ヒロシ「よし。僕の必殺剣で貴様など小指チョイ♪だ!」


七剣士「むむう」


ヒロシ「見せてやる! 必殺剣『タイガーホース』!」


 ヒロシは、いつのまにか持っていた剣で、いきなり切腹をしました。


老師(ヒロシの師匠。新キャラ)「『タイガーホース』! 相手の前で死ぬことにより。相手の心に傷を負わす必殺剣じゃ!」


ヒロシ「ふ、ふふふ。僕の無残な死に様は、貴様の脳裏に焼きついてはなれないのさ。貴様は夢で僕の死に様をみたりして、睡眠薬に頼るようになるだろう。
のうち僕の亡霊を見るようになってノイローゼ気味になる。で、いずれ自殺だっ。ふふふ。僕の勝ちだ。ぐふっ」


マルぼん「ああ、ヒロシが事切れた!? しかし陰険な必殺剣だな」


七剣士「おい、そのゴミ(ヒロシ)を片付けておけよ」


『タイガーホース』不発。
 
                                  今まで応援ありがとう! 完。


日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「七剣士激動編②友の死を乗り越えろ」の巻
<お話の途中ですが>



諸事情により、昨日の話で遺影を持って死のうとしていた七剣士の人は、一粒で三百メートルくらい走れる屈強な男という設定になりました。一人称も「僕」から「俺」に変更。武器も剣です。


 標的もマルぼんはなく、ヒロシということになりました。(理由は察してやってください)ナウマン象とかそこらへんの人たちもやられました。


ヒロシは修行の旅にでています。



 今回からは、こういう設定でお話が進んでいきます。



突然の設定変更、まことに申し訳ございません。




七剣士の人「ハハハ。ヒロシ、お前の力はその程度か!」


ヒロシ「ンギャー!? いまあの人、ビームだした! ビームって! 剣士だろ! 剣士にビームはないだろっ。というか、なんで僕を殺ろうとするのさ。標的はキミだろ」


マルぼん「そういう設定になったから仕方ないよ。キミだって『必死に修行した』って設定になったんだから、頑張れよ。でないと、ナウマン象が報われない」


ヒロシ「そんな設定知らないよう」


マルぼん「昨日さ、機密道具を使ったんだ。『設定変香』。焚いたら、どんなもので設定変更することができる機密道具。公衆の面前で『マルぼん死ななきゃ僕が死ぬ』とか言われたらカンジ悪いだろ。だから
ちょっと設定変更してさ。ほら、キミも『少年誌みたい!』とか喜んでいたじゃん」


ヒロシ「そんで僕が身代わりに標的か! 色々言いたいし報復したいけど、その『設定変香』で、僕があいつに勝てるような設定を作ってくれよ」


マルぼん「じゃあ『狂おしいまでに強い必殺剣の使い手』という設定にするよ」


ヒロシ「それだっ」




                                          明日に続く




日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「七剣士激闘編① 終わりなき戦いのはじまり」の巻
刺客「死ね、マルぼん!」


マルぼん「なんの、つば攻撃!」


刺客「ンギャー! かかった部分から煙がぁぁぁ。体が石になるぅぅぅ」


ヒロシ「今の誰? 連れ?」


マルぼん「マルぼんの命を狙う刺客だよ。マルぼんは敵が意外と多いんだ」


刺客「お、俺が敗れても、戦いは終わらん。七剣士は無敵だ。必ず貴様を殺す。ぐはあ(他界)」


マルぼん「七剣士!? マルぼんを狙っているのは七剣士なのー!?」


ヒロシ「七剣士って?」


マルぼん「みらいのせかいでは驚異的な戦闘力で知られる七人の戦士さ。一人ひとりが馬鹿みたいに強いんだ。インド象を瞬時に倒すほどの強さだ。まさか連中がマルぼんを狙うとは。これは壮絶な戦いになるぞ」


ヒロシ「このサイトはじまって以来の少年漫画的展開! マルぼん、僕も戦うよ!」


マルぼん「ありがとうヒロシくん。七剣士め、来るならこい! 友情パワーで撃退してやる!」


こうして、マルぼんと七剣士の戦いが始まった。残る七剣士、2名。


ヒロシ「いきなり半分以下なんですが」


マルぼん「七剣士も老衰や事故でメンバーが死んだり失踪したり、意見の食い違いで減ったりしているらしいよ」


 とにかく始まった!
ヒロシ「なんか学校の屋上に立てこもっているバカがいるんだってさ。
今、中継をやっているみたいよー」 


マルぼん「へえ。テレビつけてみよ」


レポーター「微笑小に変な人がいますよ。なんか遺影とかもっています」


変な人「マルぼんは死ぬべきだ。死なないと、僕はここから飛び降りますー!」


警察官「マルぼんって何だ!?」


変な人「みらいのせかいから来た怪生物ですよ! 僕らのターゲットです!
ちなみに僕らもみらいのせかいから来てます」


警察官「あー(同情)」


変な人「昨日、友が死んだ。好奇心ではじめた覚せい剤がやめることができず、衰弱したんだ。その友のためにも…友のためにもマルぼんは自ら命を絶つべきですー!」


警察官「あー(哀れみ)」



七剣士残り1人


マルぼん「あの遺影に写っている笑顔の人が、七剣士の1人だったみたいだね」 


ヒロシ「なにもしてないのに敵が減っていくなあ…」


                                     明日に続く



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「子供たちが銃を持つ。こんな世界を作ったやつを僕はぜったいに許さない!」の巻
 近所の浪人生。10年ほど浪人生をやっているベテランさんなんですけど、逮捕されました。罪状は放火。町のアニメショップに相次いで放火したのです。


ヒロシ「このような悲劇を繰り返さぬために、我々子供も立ちあがらねばならぬ。ならぬのだ!」


マルぼん「見事なお考えです、閣下! 『放火犯自動射殺銃』。なにかに火をつけた人を、自動的に射殺する銃なの。『ちょっと料理を作るのに火を使いました』程度では反応しない、安心設計。広範囲に火をつけた人を射殺する機密道具なんだ」


ヒロシ「これをみんなに渡せば、町を火から守る、少年少女自警団の結成だね」


 ところがぎっちょんちょん。


ルナちゃん「自警団とか、うざい」


ナウマン象・金歯・そのほか有象無象の餓鬼ども「同意~」


 21世紀というドライな時代を生きる少年少女どもは、他人のことなどまるで気にしなかったのです。



ヒロシ「このだめ人間どもめ!」


 ヒロシの怒りが炸裂しました!


ヒロシ「いいか、町はひとりひとりの人間が己の力を最大限に(中略)だから、だからみんなで町を守らないといけないんさ!」


ルナちゃん「負けたわ」


 銃を手に取る、ルナちゃんたち微笑町のボーイ&ガールズ。


ナウマン象「守ってやろうじゃねえか、町ってやつをよ!」


ヒロシ「みんな!」


 ヒロシの言葉は、たくさんの少年少女の心に、情熱という名の火をつけたのでした!


 ズガガガガガガガガガッ(銃声)


 皆のもった銃が、一斉に発射されました。ハートに火をつけるのも立派な放火。マルぼんは、どんな放火でも見逃さない『放火犯自動射殺銃』の効果は絶大だと思いました。あ



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「犯人は皆さんの心の中にひとりずついる!」の巻
ヒロシ「最近さ…出かけ先で、必ずといっていいほど殺人事件に遭遇するんだ…この前なんて、トイレに行っただけで、はい、そこに死体!」


マルぼん「もう探偵になるしかないね」


ヒロシ「無理だよ。祖父が有名な探偵ってわけでもないし、薬で体が縮んでいるわけでもないし。頭だって『本当にホモサピエンス?』と疑問を投げかけられるほど悪いし」


マルぼん「いいかい、ヒロシくん。人間な、才能より努力だ。探偵になる努力と練習さえすれば、キミだって浮気調査のひとつやふたつ」


 マルぼんは機密道具『名探偵養成パイプ』を出しました。


マルぼん「この『名探偵養成パイプ』を咥えました、どこか適当な建物にはいる。するとそこで殺人事件が起こっているんだ。その殺人事件には必ず、真相を解き明かすためのヒントがわかりやすく残されている。そのヒントを元にして事件を解決すればいい」


ヒロシ「それを重ねて探偵としての経験値を稼げというわけか」


マルぼん「レベルを調整できるよ。レベルを下げれば、残されたヒントはすごくわかりやすいものになる」


 ヒロシは『名探偵養成パイプ』のレベルを一番下までさげ、咥えました。


マルぼん「さぁ、不思議な旅がはじまるぜ!」


 マルぼんとヒロシは、さっそく家を出ました。


ママさん「マルちゃーん。ちょっとー」


マルぼん「なんですか、奥さん」


 ママさんが呼ぶので、マルぼんだけ家に戻りました。玄関でママさんが神妙な顔をしています。


ママさん「あの、家賃の支払いがずいぶん滞っているんだけど…」


マルぼん「……」


ママさん「そろそろ働いたほうがいいんじゃないかしら、マルちゃんも」


マルぼん「あの…」


ママさん「食費もね…」


マルぼん「あ、もう少しだけ待ってください…」


ママさん「先月も聞いたわ、その言葉」


マルぼん「すいませんすいません」


 マルぼん、思わずママさんにすがりついてました。


 これがいけなかった。すがりついたマルぼんの怪力で、ママさんは吹っ飛んでしまったのです。壁に激突し、動かなくなるママさん。


マルぼん「奥さん!? 奥さん!!!」


ヒロシ「まだ行かないの?」


 ガチャ、と玄関の開く音がしました。


ヒロシ「ねえ。マル…」


 パイプを咥えたまま、凍りつくヒロシ。


マルぼん「ちがう。ちがうんだ。殺すつもりは」


ヒロシ「犯人は」


マルぼん「ヒロシ!!」


ヒロシ「犯人は、貴様だ!!」


 マルぼんは『名探偵養成パイプ』の効果は絶大だと思いました。



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「微笑町七不思議の刑」の巻
婆「恐ろしい子だよ! 貴様に、あたしの財産はあげやしない。びた一文だってあげやしないよ!!」


 その出生に秘められた恐ろしい秘密のせいか、祖母である『ママさんのママさん』との折り合いが悪いヒロシです。


ヒロシ「別に婆に好かれなくてもいいんだけど、婆の財産には好かれたいなぁ」


 嫌われてもなんの不思議でもないヒロシのミラクル発言。


ヒロシ「なんとか預金通帳と実印を奪えないかなぁ」


 婆にはすごい財産があるのです。


 財産に非常に興味のあるマルぼんは、機密道具『置いてけ堀幽霊の元』を用意しました。


マルぼん「怪談の『おいてけ堀』は知っているね。この機密道具はそれをもとにしたもの。このカプセルには幽霊みたいな生物が入っていて、こいつの『置いてけ~』という声を聞いた人は、一番大切にしているものをその場に落としていくんだ」


ヒロシ「婆は常日頃から『お金は裏切らない。通帳と実印が一番大切』と言っているから…なるほど!!」


 マルぼんとヒロシは、さっそく婆の入居している老人ホームへと向かいました。


 婆の部屋の窓から、『置いてけ堀幽霊の元』を投げ入れます。元はあっという間に幽霊の形になりました。


幽霊「置いてけ~」


婆「きゃー!!」


 たしかに声を聞いたはずなのに、婆は通帳も印鑑も落としませんでした。


マルぼん「いったいどういうこと…あ!!」


 気がつくと隣でヒロシが冷たくなっていました。命を落としたのです。


マルぼん「婆の一番大切なものは、ヒロシの命だったんだ。でもなんで、日ごろはヒロシのことを嫌いなフリを」


 マルぼんは気がつきました。


マルぼん「婆はツンデレだったんだ!」


 ツンデレって、まだ流行していますかね?



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「ゆるキャラ」の巻
マルぼん「町のマスコットキャラクターを創造したい?」


町長「隣の薄笑町は、いわゆるご当地ヒーローとやらを作り出してな、これが結構うけて、グッズが売れているらしいんだ」


薄笑い町ご当地ヒーロー・薄笑いキッド

薄笑町に住むごく普通の少年・薄笑茂樹が、宇宙から降り注ぐ薄笑いウェーブを浴びたために変身できるようになったヒーロー。怪人を倒すときはかならず動きを封じて、3日くらいかけて止めを刺す。薄笑いを浮かべながら。この日より数か月後、苦情が多すぎてなかったことにされ、どこかの倉庫で永久の眠りつく。



マルぼん「ようがす。チカラになりましょう。この機密道具があれば大丈夫です。『マスコットマスカット』」


町長「このマスカットを食したものは、たちまちマスコットキャラクターになると。なるほどな」


公務員「たいへんです!!」


町長「どした?」


公務員「怪物が! 怪物がここまで…ぎゃー!!」


怪物「きけーきけー!!」


町長「うおー!?」


 なんということでしょう。昨日の話で誕生した怪物が突然現れて、『マスコットマスカット』を手に持っていた町長を食してしまったのです。


 そのまま去っていく怪物。


 2013年11月。怪物による多大な被害に頭を悩ませた微笑町は、怪物を退治したものに賞金を差し出すということを発表。


 世界各地から腕自慢命知らずの法律上等の荒くれものどもが集まり、町は彼らを目的にした黒いお店がたくさんできました。

 
 マルぼんも負けじと商売開始。治安が格段に悪くなったので、町を1人で歩けなくなりましけど、商売が軌道にのったら防犯グッズを買えるようになるので心配ありません。


 にしてもヒロシ、帰りが遅いなぁ。

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「君の余生をパックンチョ!」の巻
金歯「今度、愚かな町議会メンバーの公開処刑大会を催すので、ご家族ふるって参加していただきたいでおじゃる」


ヒロシ「ええー!? 町議会のメンバーにも家族とか愛し愛されする人がいるし、勘弁してやりなよー」


金歯「無能な連中には地獄がお似合いでおじゃるよ」


 自分が住む城が文化財とかに指定されていないことが不服な金歯は、町議会に圧力をかけ、国にかけあうように要求したらしいのですが、無理だったらしいです。


ヒロシ「クラスに町議会メンバーの娘がいるんだけど、メチャかわいいんだ。来るべき日のために恩とか売りたいし、なんか機密道具出してよ、マルぼん」


金歯「朕の城が文化財指定されたら、処刑は思いとどまってもよいでおじゃるよ?」


マルぼん「しかたないなあ。見捨てて夢とかに出られても困るし。『文化剤』。この薬剤をつけたものは、文化財指定されるよー」


金歯「そいつはナイス!でおじゃる!」


 マルぼんとヒロシは、サービスで金歯の城に『文化剤』を塗りたくりました。めずらしく金歯も手伝ってくれました。


役人「金歯様の城が超ド級文化財に指定されましたよ」


金歯「すんばらしいでおじゃる。さっそく、祝いの宴を…」


役人「あ、お待ちください。文化財ですから勝手に入るの禁止です」


金歯「な、ななな!? ここは朕の城でおじゃるぞ!?」


役人「金歯様の城である前に、超ド級文化財ですから」


金歯「殺したるー!!」


 役人を殺そうとした金歯ですが、医師にけつまずいて転んでしまいました。その瞬間、金歯の持っていた『文化剤INグラス』が宙を舞い、『文化剤』は、金歯を包みました。


役人「ただいま、金歯様が超ウルトラ級文化財に指定されました」


金歯「痛いでおじゃる! 心も体も痛いでおじゃるー!」


ヒロシ「打ち所が悪かったのか、いたるところから血が! 光の速さで救急車を呼んで下せえ!」


役人「余計なことをしたら死にますよ、あなた? この人は、金歯様であるまえに超ウルトラ級文化財なんですから、勝手にいらぬことをしたら極刑です」


金歯「痛いでおじゃる! あちこちが痛いでござる!」


ヒロシ「繰り返さなくても結構ですよ」


 マルぼんは『文化剤』の効果は絶大だと思いました。

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「さらば臓器よ」の巻
ヒロシ「この料理、辛い! 嘘みたいに辛い! とてもじゃないけど、食べることなどできないよ?」


マルぼん「この未来の世界のお砂糖をちょっとかけてみよう。どんなものでも甘くしてしまう砂糖なんだ」



ヒロシ「ほんとだー。おいしいおいしい。こんなにおいしいんだから、この砂糖で商売とかできるかも? きっと、甘いものが大好きな人たちが、たくさんかってくれるよ」


マルぼん「さすがヒロシ。それだよ、それ。さっそく、資本金のために金策してくるー」


 それから数日後。大沼宅の前には、ガラの悪い男性がたくさんたむろしています。


ヤクザ「借りた金かえさへん鬼の棲む家はここでっかー」


ヤクザ「ご近所のみなさーん、この家の住人は、借りた金を返さない畜生以下の人間ですー」


 家の中。


ヒロシ「えらいことになったな」


マルぼん「うん」


ヒロシ「よく考えたら、そう簡単に儲かるはずなんてなかったんだ。なんであんな砂糖で『簡単に儲かる』とか思ったんだろうな」


 マルぼんは、象でもコロリと逝かせるクスリをグラスに注ぎながら、見通しまで甘くしてしまう『未来の世界の砂糖』の効果は絶大だと思いました。




日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「金歯暗殺」の巻
 今日は金歯の誕生日。住民の95%が金歯コンツェルンの関連会社に勤めている微笑町では、町をあげてのお祝い会が開催され、金歯は婚約者のハリウッド女優とともに、オープンカーでパレード中です。


住民「金歯さまー!」


住民「昇進させてーん」


ハリウッド女優「オーヒトガゴミノヨーデース!」


金歯「愉快痛快。アハハハ」


パーン!


住民「金歯さまが狙撃された!」


住民「犯人はあの教科書ビルにいるっぽいぞ!」

その後、金歯狙撃犯のオズワルドは逮捕されましたが、連行中に暗殺。この事件の真相は闇に葬られ、長年にわたり、一部の好事家の心を揺さぶることになるのでした。







金歯「というわけで、軽くあの世を体感してきたわけでおじゃるが」


マルぼん「いい感じで頭とかふっとんでいたけど、生きているんだね」


金歯「事前にブラック・ジャックを読んでいたから助かったんでおじゃる。でも、いつもいつでも上手くいくなんて保証はどこにもないでおじゃる、いいカンジで命を守ることのできる機密道具はないでおじゃるか?」


マルぼん「いいのがあるよー。これ『ドシール』。これをね、こういう風に貼るとね…」


ヒロシ「え、なに。なんなのこのシール。勝手に貼らないでよ」


マルぼん「このジュースを飲んでみてよ」


ヒロシ「ゴクゴク。ウンマ~イ! これなんなの!?」


マルぼん「青酸カリ」


ヒロシ「ぶ!」


マルぼん「とまあ、このように『ドシール』を貼った人は、体に危害が加わってもダメージを受けずにすむ」


金歯「それはすごいでおじゃる! それを所望する!」


マルぼん「『ドシール』は種類がいっぱいあるんだけど。どれにする? あ、これ『ドシール』シリーズのカタログ」


金歯「それはもう、一番の最新のものでおじゃる。どんなものでも、最新のものが一番良いものであると相場が決まっているのでおじゃる」


マルぼん「そうなると…これだ。『ドシール・エクスペランゼ』。シリーズ最新作で、各界の名士から絶大な支持だってさ。えっと効果は…」


金歯「効果はいいでおじゃるよ。それを所望するでおじゃる」


 それからしばらくたったある夜のこと。
執事「坊ちゃま大変です。農民どもが一揆をおこし、この館まで押し寄せています」 


農民「金歯をつるせ!」


農民「年貢をへらせ!」


金歯「はん! 『ドシール』を貼った朕は無敵。なんのダメージも受けやしないでおじゃる。したがって、貴様らなど怖くもなんともないのでおじゃるから!」


農民「おりゃ。血と汗と涙がしみついた拳でパンチ」


金歯「痛! え、なんで、普通に痛い!?」


農民「死ね!」


金歯「ひ! た、たすけて! 命だけは、金をいくらでもあけるから命だけは助けて! 靴でもなんでもなめますから! たすけ…」




ナウマン象「しっかしなあ。まさか金歯が死んでしまうとはなあ」


ルナちゃん「なんでも、燃える家に取り残された子供を助けるために自分を犠牲にしたとか。男よねー」


大脳「尊敬できるでヤンスなー。あっしが女人ならば、色々と捧げていたかもしれんでヤンス」


ヒロシ「ぷはーっ青酸カリ、超うまい。」


 不審に思ったマルぼんは、金歯に渡しそこねた『ドシールシリーズ』のカタログを見てみました。


各界の名士から多大な支持を受けている『ドシール・エクスペランゼ』は、『ドシール』シリーズ最新作です。今までの『ドシール』には、体に加わる危害のみを防ぐ効果しかなく、「体以外も守ってほしい」との要望がたくさんありました。そこで「体以外のものも守る」というコンセプトで開発されたのがこの製品。なんと貼った人の名誉を守ってくれます。その効果は絶大で、貼った人が亡くなっても効果が続きます。たとえ歴史に残るような無様な死に方をしても、これえあれば英雄的な死に方をしたことになり、名誉が守られます。この効果を聞けば、各界の名士からの支持も納得できることでしょう。
ただし、従来のシリーズにあった体への危害を防ぐ効果は皆無なので、ほかの『ドシール』との併用をお勧めします。



 一番新しいものが必ずしも良いものとは限らない。マルぼんはまたひとつ賢くなりました。



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「マルぼんと人妻、決着の刻」の巻
 ヒロシの母方のおじいさんとおばあさんが訪ねてきました。


 おじいさんは「誰がどうみてもおじいさん。おじいさんに見えないやつは今すぐ眼科へ。紹介状書くから。格安で」という感じのおじいさんなんですが、おばあさんは妙に若い女性でした。「誰がどうみても若い女性。若い女性に見えないやつは、マルぼんは存在を認めません。絶対に、認めません!」
というくらい、若い女性でした。


 話を聞いてみると若い女性(名前は朱美さんというらしいです)は、前の奥さんが亡くなった後におじいさんがもらった後妻だそうで、なんとママさんよりも年下なんだそうです。


 ママさんと朱美さんはまるで言葉も交わさなければ目もあわせようとしないんですが、そこらへんの事情は、この世のピュアハートというピュアハートの塊のようなマルぼんが知ってしまったら、下血して即死ししてしまいそうなくらいドロドロしていそうなので、聞かない事にしました。


 おじいさんは風邪気味のようで、今朝から咳が止まっていません。


 昼頃になると咳はますます酷くなり、さすがに辛くなったのか、おじいさんは風邪薬を取り出し、コップに入った水でそれを飲もうとしていました。


 よく見てみると薬は尋常じゃない量で、水は酒でした。


 風邪薬と酒のツープラトンは、某ランキング雑誌で「保険金殺人では是非とも使いたい殺人技ランキング(対象者・主婦)」「今一番イケてる殺人方法は?(対象・女子高生)」「好きなヒーローに実行してもらいたい殺人技ランキング(対象・小学生)」「抱かれたい殺人技ランキング(対象・OL)で、連続1位を獲得した夢と希望(あと欲望)の殺人技ということを知っていたマルぼんは、持っていたバタフライナイフを咄嗟に投げ、おじいさんが薬を飲むのを阻止しました。


 マルぼんが「じじい! てめえ死にたいのか! 世界では死にたくないのに死んでいく人がたくさんいるってのに、てめえ死にてえのか! 答えろ! じじい答えてみろ! その口で答えてみろ!」とそれとなく問い詰めると、おじいさんはなんのことかわからない様子で「風邪薬はたくさん飲んだほうが良いって、酒と飲んだら効果も倍増するって聞いたから」と、ただ怯えるのみでした。


 年寄りをいたぶる趣味はないので、マルぼんは罵倒を止め、おじいさんに風邪薬と酒の併用の危険性をちょっとしたフィクションを交えて説明するに留めることにしました。


 ところがおじいさん、今度は壁に頭を打ちつけはじめたんです。


 マルぼんが止めに入ると、おじいさんは「こうやって血行をよくしたら、風邪の菌は死ぬんだ!」とワケのわからないことを口ずさむんです。


 再び問い詰めてみると、おじいさんにデタラメ治療法を教えたのは、妻である朱美さんということが判明しました。


 おじいさんの死への道スジを動く歩道に改造するような非道をおこなった朱美さんに、マルぼんの怒りは、電子レンジにいれた卵の如く爆発。


 マルぼんは朱美さんを近所の喫茶店に呼び出し、問い詰めに問い詰めまくりました。


 するとどうでしょう。朱美さんは突然泣き出し「そんな危険なことだとは思わなかった。知らなかった」と
涙ながらに語りだしたのです。


 女の涙には、ヘタしたら散々苦しんだ挙句命を落とすくらい弱いマルぼんはそれ以上問い詰める事ができず、その場はうやむやになってしまいました。


 根が純真で人を疑う事は一年に数度あるかないかのマルぼんは、朱美さんの話を信じ、許してあげる事にしました。


 2人して帰宅すると、家の前に見知らぬ黒人男性が立っていました。


 朱美さんは「ジョニィー!」とか叫ぶとその黒人男性に駆け寄り、彼と熱い抱擁をかわしていました。


 しかし、すぐにマルぼんが近くにいることを思い出したのか朱美さんは「しまったー」という顔をして、一言。


「こ、この人、私の兄の正彦です! 生粋の日本人です! 別に私の情夫とか、そういうんじゃありませんから! うちの人に財産がたんまりあることなんて、この人は全然知りませんから! 風邪薬と酒の組み合わせ効果なんて、これっぽっちも知りませんから! ついでに言うと、うちの人には多額の保険金なんて
かかってませんからー!」


 おじいさんの命も長くはなさそうです。


 朱美さんに、兄である正彦さん(日本人。黒人)を紹介されたマルぼんは、ヒロシのおじいさんの命が
風前の灯火ということを光の速さで理解したのですが、どうすることもできません。


 どうみても人間じゃないマルぼんが警察に事情を話しても「それよりキミ、国籍は?」「職業は?」「年収はどのくらいかね?」とか聞かれて俯きながら帰宅、という結果になるに決まっています。マルぼんは所詮「殺されても相手の罪状は器物破損どまり」な生き物なのです。


 おじいさんにはこの危機を運だけで乗り切ってもらうしかないな、なんて考えていた今朝、マルぼんは朱美さんが家のガス栓や車のブレーキに細工しているのを目撃。


 どうも、ヒロシやママさんも命を狙われているっぽいので、さすがにヤバイと思い、
マルぼんは事態を打破できる機密道具を探すことにしました。


 性根が腐りに腐ってるせいか異臭すら漂い始めて、近所の人に通報されかねない(家に死体があるかもぉって感じで)状態の朱美さんをなんとかできる機密道具はないか探してみた結果、マルぼんは「これは!」と思う機密道具を見つけ出しました。


 未来の世界では主に合コンでの罰ゲームで使用される、惚れ薬です。


 この薬を飲まされたものは3時間ほど意識不明の状態に陥り、目覚めて最初に見た者を愛してしまうようになります。


 効果は一生続き、芽生える愛は「思わず相手の家の床下に住居を作って暮らしちゃう」「思わず勝手に婚姻届を出しちゃう」「思わず相手の髪の毛をサンドイッチの中身にして食べちゃう」くらい重くて深いものです。


 欲望に勝るものは、愛。欲望を塗りつぶしてしまうほど強大な、愛なのです。


 マルぼんはヒロシと協力して朱美さんに襲いかかり薬を無理矢理飲ませると、あらかじめクロロホルムで眠らせていたおじいさんと共に、同じ部屋へとぶち込みました。


 そして放置すること約半日、朱美さんはすっかりおじいさんとラブラブ状態になっていました。


「離さない離さないムキーッ!」「離さないで離さないでウキーッ!」とかいいながら2人は抱擁し、そのまま帰っていったので、マルぼんは一安心。めでたしめでたし。


 ちなみに正彦さんは、2人の甘い生活の邪魔にならないよう、マルぼんが法に触れない手段で始末したのでもっと安心です。


 マルぼんが留守番をしていると、隣の県の警察から電話がありました。


 ヒロシのおじいさんの車が、ダム底から発見されたそうです。


 自宅からは『私たちは本気(マジって読んだら殺しますよ?)で愛し合っています。死が2人を別つ前に、私たちは苦しみも悲しみもない幸せの国に旅立ちます。さようなら』と書かれた、遺書と見られる手紙が発見されたとか。


 朱美さんを限りなき欲望から救い出したのも愛なら、朱美さんの命を奪ったものも、また愛。


 そしてその愛は、マルぼんが機密道具で生み出した、人工的な愛。


 ひょっとしたら、マルぼんは余計なことをしてしまったのでしょうか。


 ヒロシやママさんが帰ってきたとき、マルぼんはどのような顔をして2人に会えばいいのでしょうか。


 マルぼんは2人が帰ってくるまでの間、5分に1キロというハイスピードで体重が落ちるくらい思い悩みました。


 しかし時は無情に流れ、2人はまもなく帰宅。マルぼんは勇気を振り絞し、包み隠さずに全てを2人に伝えました。


ママさん「マジで!? やたー! 遺産ゲットー! 」


ヒロシ「おかあさん! 僕、新しいスマホほすぃ」


 2人とも下衆野郎だったみたいで、マルぼん一安心。


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「光のショーはいつはじまる」の巻
ヒロシ「いま、神さまが見えたの。本当だよ。本当だって、お母さん。おかおかあおかおかおかあさーんかあさーん。おかおかおかおかおかーさーん。ンママー! ハーイチャーンバブー」


マルぼん「いきなりどうしたのさ…って、理由を聞くのも酷な話だな」


 ヒロシが人として壊れたのには理由があります。それは、毎年この時期になると開催される金歯邸のイルミネーション。一夜で北朝鮮の一年の消費されるのと同じ電力を消費するこのイルミネーションの輝きのせいで、ヒロシはもう10日以上も眠っていないのです。イルミネーションの中止に求める市民運動も開始されましたが、運動の中心人物が一族郎党そろって国籍抹消になったりして、誰も口をだせないのが現状。


ヒロシ「き、きみ、きみつ、きみつど、どうぐどうぐー! きみー!」


マルぼん「わかった。金歯を見返すくらいどんでもないイルミネーションを出現させる機密道具を所望しているんだな」


ヒロシ「いや、おかあさんに神さまが見えたのを信用してもらう機密道具を」


 一刻もはやく機密道具を出すべき。この時代にきてはじめて、マルぼんはそう思いました。


マルぼん「『光り輝木』~!」


ヒロシ「うわっ! 僕の肩から木の芽が生えてきた! しかも、僕の体が色とりどりに輝き始めた!」


マルぼん「『光り輝木』は植えた人を光り輝かせることができる機密道具。イルミネーションの悩みは己がイルミネーションになることで解決するに限るという寸法!」


ヒロシ「なるほど一理ある!」


マルぼん「さぁ、ヒロシ。命という名の光りを燃やして、明日へ輝け!」


ヒロシ「え、この光りの元は僕の命!? ゲボっ(吐血)」


 こうしてヒロシの命という名のイルミネーションは一瞬でも閃光のように輝き、そして燃え尽きたのでした。そして。


ルナちゃん「見て! ヒロシさんが光り輝いているわ!」


大脳「う、美しい! 芸術でヤンス。まさにイルミネーション! まさに芸術でヤンス!」


ナウマン象「ヒロシ…いや、ヒロシさま! 俺をもらってください!」


ヒロシ「ハハハ、うげほっ(吐血)」


金歯「ち、畜生でおじゃる。貴様よりすごいイルミネーションを用意してみせるでおじゃるからな!」


マルぼん「金歯のヤツ、脱兎の如く逃げ出していったよ」


ナウマン象「にしてもすごいですね。その美しい輝きの秘密はいったい?」


ヒロシ「ハハハ。いのち、かな。うげほっ(吐血)」


 ヒロシの人間イルミネーションに負けたためでしょうか、その夜は金歯邸のイルミネーションは行われませんでした。ようやく町に安眠がもどってきたと思っていたのですが。ある夜のこと。


ヒロシ「大変だよ、マルぼん! 金歯が発狂したらしく、テレビでなんかすごいこといっている!」


金歯INテレビ『朕は国家でおじゃる。したがって、朕が不快な思いをするなんて間違っているでおじゃる。間違いは消去しなければいけないでおじゃる。大掃除でおじゃる!』


外から聞こえる、ものすごい轟音。窓から見てみると、町のあちこちが爆発しています。


金歯INテレビ『大掃除のため、金歯コンツェルンの所有する全ミサイルを発射したでおじゃる』


ヒロシ「わ! あちこちが爆発しているよ、はやく避難しないと。で、でも……」


 一呼吸おいて。


ヒロシ「闇夜で連続しておこる爆発って、なんか綺麗だね。光のショーって感じで。そう、まるでイルミネーシ」


 ヒロシのセリフは爆発で途切れました。


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「戦いが終わっても、俺は結婚しない」の巻
ヒロシ「同級生の脇谷くんが、敵対する小学校の教師を見かけるなり、いきなり相手を道連れに自爆して果てたんだ」


マルぼん「ああやっぱり。脇谷くんてば前にその教師を見かけたとき、『まさかあいつ、妻の敵の……』とか言っていたし、そうだと思ったよ」


ヒロシ「なんでそう思うの?」


マルぼん「なんでって、伏線だよ、伏線。わかんないの? 伏線」


ヒロシ「まったくわかんない」


マルぼん「しょうがないなぁ。一応主人公なんだから、そういうのには敏感になりなよー」


パパさん「おい、突然だが車を買うことにしたよ!」


マルぼん「よくそんなお金がありましたね」


ヒロシ「(車を買うお金がないのに車を買う→お金ができるということ→なぜそんな多額のお金ができる?→保険金?→保険金詐欺?→対象、俺?)人の皮を被った悪魔め!」


パパさん「ぎゃー!!息子に鈍器のようなもので殴られた!!」


ヒロシ「このっ! この悪魔! マルぼん、僕にも伏線がわかったよ! 父さんが僕を殺そうとする伏線が!」


マルぼん「それ、被害妄想」




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「ツイホーツイホー声をそろえ」の巻
 ナウマン象が監督兼4番を務める少年野球チーム「エレファンズ」は、連戦連敗なんですって、これが!


ナウマン象「これもチームの連中にやる気がないからだ。そこで俺はチーム強化案を考えたんだ。使えないやつは、速攻でチームを辞めてもらう! しかし反対するやつが必ずいる! だから、使えないやつを強制的にクビにできる機密道具をよこせ!」


マルぼん「そんな機密道具はありません」


ナウマン象「うそつけ、あるはずだ!」


マルぼん「ないよ、ないよ。ないアルよ。マルぼんの胸倉を掴むのをよして!」


ナウマン象「うがー! 道具をださないと、おまえの両親の命をいただく!!」


マルぼん「ひょえー渡します、機密道具を渡します! 『追放スプレー』。これを吹きかけたものは、調子が悪くなったりすると自動的に追放されるんだー」


ナウマン象「うっ。げほげほっ」


 せきこむナウマン象。尋常ではない様子です。


マルぼん「大丈夫か?」


ナウマン象「最近、肺の調子が悪くて、さ。ちょっと病院へ行ってくるわ」


 その後、ナウマン象の病状が悪いことが判明。肺の摘出手術が行われました。でもそれは医療ミスと後々発覚。でもミスした医者が、アニメのヒロインのようにかわいかったので、ドジッ娘扱いになって、ミスも萌えの一環ということで、さして問題になりませんでした。やったぜクールジャパン。


 マルぼんは、ナウマン象の体から調子が悪い肺を追い出してしまった『追放スプレー』の効果は絶大だと思いました。



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「夢で終わりたい。ちっぽけな願いでも」の巻
ヒロシ「うわぁぁぁぁ!」


 眠っていたヒロシが、叫び声とともに起き上がりました。


ヒロシ「ルナちゃんとイチャイチャする夢を見ていたんだけど、キスする瞬間、ルナちゃんの顔がナウマン象の顔に変化したんだ!」


マルぼん「ご愁傷様」


ヒロシ「自分のすきな夢を見られる機密道具はない?」


マルぼん「それはないけど、自分の夢にでてくる登場人物を指定できる機密道具ならあるよ。『夢脚本』。この脚本のタイトルのところに自分の名前を書く。登場人物のページに、夢に出てきて欲しい人の名前を書く。これでおしまい。登場人物のページに名前を書かれた人が、タイトルのところに名前を書いた人の夢に必ず登場するんだ」


 さっそく『夢脚本』を使って、自分の夢に必ずルナちゃんが登場するようにしたヒロシ。


ヒロシ「やったね、完璧だ」


ママさん「ヒロくーん。町役場からお電話よ」


ヒロシ「はい、お電話かわりました。え!? マジですか!?」


 それは、ヒロシが『微笑町少年勇士勲章』を得られることになったことを知らせる電話でした。『微笑町少年勇士勲章』は、正しい行いをした少年少女だけが得ることができる、大変名誉な勲章です。ヒロシは正装に着替えると、町役場へと向かいました。


ヒロシ「この勲章をもらうの、長年の夢だったんだ!」


 ヒロシが町役場に向かうと、ルナちゃんとその仲間の白装束の集団が大勢詰め掛けていました。


「あんなくだらない少年に勲章をやるなら、すばらしいうちの尊師に国民栄誉賞のひとつでもさしあげろ!」


 ルナちゃんの引き起こした騒動のせいで、ヒロシの勲章授与はなかったことになりました。マルぼんはヒロシの長年の夢にルナちゃんを登場させた『夢脚本』の効果は絶大だと思いました。



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「出会い別れ生きることってオーケストラそのもですよね!?」の巻
ヒロシ「はぁはぁ…」


マルぼん「どうしたんだい、ヒロシくん。携帯電話を見つめながら、息を荒げて」


ヒロシ「ぼ、僕、いよいよ出会い系サイトに手を出そうかと思って」


マルぼん「よせよせ。キミみたいに生まれつき運のない人間は、出会い系サイトをやりだしたら最後、紆余曲折の末、誰もいない山奥の地面の中とか、一度沈んだら浮き上がることのできな海の底に就職決定だぜ」



ヒロシ「で、でも出会いが。僕には出会いが必要なんだ。ルナちゃんとか、パソコンを起動させたら会える幼馴染とか義理の妹以外のヒロインとの出会いが必要なんだ!」


マルぼん「携帯は金がかかるからな。でも、そこまで新たな出会いを求める意欲があるんだ。力をかそう。『デアイ像』~」


ヒロシ「なんだこりゃ、どこにでもあるモアイ像じゃねえか」


マルぼん「『デアイ像』だよ。モアイ像じゃなくて。この『デアイ像』に、新たな出会いを求めて一心不乱に祈れば、きっと新たな出会いがキミを待っている」


ヒロシ「ほんと!? 俄然やる気がでた! 祈っちゃうぞ、僕!」


 ヒロシが『デアイ像』に祈りを捧げて数時間。


ママさん「きゃー!」


マルぼん「絹を裂くような、人妻の悲鳴! なんだなんだ!」


ヒロシ「あ、隣の浪人生が肉切り包丁を持って暴れている!」


浪人生「お、奥さんのフトモモの肉を今夜のオカズ(エロい意味ではない、本来の意味のオカズ)にしてください!」


ヒロシ「意味不明なことを言っている! こりゃ、本物だ!」


浪人生「坊ちゃんの肉は明日のオカズです!」


ヒロシ「ひょえー!」


 惨劇のあと、救急隊員が駆けつけてきました。駆けつけてきた隊員の1人は、女性でした。


隊員「大丈夫ですか?!」


ヒロシ「う、うう…き、きれいな、人…だ…」


隊員「はい?」


ヒロシ「きゅう」←事切れたことをあらわす擬音。


隊員「しっかりしてください!」


 近くでは、警官に取り押さえられている例の浪人生が、「神はいつだって冒涜されている!」
「鼻をつまんだら、宇宙だっていける。歩いて月までお嫁にいける。そう、俺は姫。21世紀のかぐや姫」とか叫んでいます。


 でも、最期に好みのタイプの女性とめぐり合えたヒロシの顔は穏やかでした。浪人生がこなければ、この出会いはなかった。


マルぼん「これじゃあ、『出会い系サイト』じゃなくて、『出会い系サイコ』だ」



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「しゃせい大会という言葉が下ネタ扱いなるような世の中を作ったものを、大沼ヒロシは許さない」の巻
 今日は写生大会(寒空など無視)のため、ヒロシのクラスは近隣の山(私有地)へ来ています。


担任のデモシカ「よーし、みんな、絵の具出せー。ここいらで絵を描くどー」


ルナちゃん「あら、ヒロシさん。なにやらうれしそうね。気色悪い笑顔などうかべつつ、己のリュックをまさぐる姿、まさに修羅ね」


ヒロシ「ふふふ。この日のために、家の財布から金銭をちょろまかして貯めた金で、マニアックな色まで網羅している高級絵の具セットを買ってきたんだ。って、ああああ!」


ルナちゃん「いかがいたしたの?」


ヒロシ「り、り、リュックの中から!」


マルぼん「えへへへ」


ルナちゃん「あ、マルちゃん!」


 鞄からひょっこり顔をだすマルぼん。


ヒロシ「な、なんで鞄の中に潜んでいるんだよ! 絶対に来るなと行っただろ!」


マルぼん「だってさ、どうしても写生大会ってやつへ来てみたかったんだもの! ついて行ったらヒロシくん、怒ってなにやらかすかわかんないし(奇声をあげる、土や石や落ち葉を米と言い張って食う、など)。仕方なく鞄に……」


ヒロシ「あ、あれ、絵の具がないぞ、マルぼん、鞄の中身は!? 絵の具とか弁当(当然のようにコンビニで購入)は!?」


マルぼん「捨てました。ポイッと。それはもう、ボロ雑巾のように」


ヒロシ「ど、どうしてくれるんだよ! 絵の具がないと、写生ができないじゃないか! 絵が完成しなかったら、デモシカ先生にひどいめにあわされるよ! ズボンを脱がされて写真を撮られてネットにアップされるよ!」


マルぼん「責任を痛感いたしました。だします、機密道具。『思いのまま絵筆』。この筆で画用紙に絵を描いてみて」


ヒロシ「描くといっても、筆だけだろ。絵の具なんてついていやしない」


マルぼん「その筆は絵の具がなくても絵がかける筆なんだ。たとえば、その筆を持って『青色』と念じれば、筆から青色が出る。『赤色』と念じれば、赤色がでる。『ビリジアン』と念じれば、ビリジアンがでる。『ザクカラー』と念じれば、ザクカラーがでる」


ヒロシ「本当だ!『金色』と念じたら、金色がでたよ!」


マルぼん「マニアックな色にも対応しているし、いちいち洗う必要もないから便利だよ。そいつで絵を描きなさいよ」


ヒロシ「うん!」


 『思いのまま絵筆』を持ち、画用紙を前にするヒロシ。しばらくの間、画用紙を見つめて動きません。


ヒロシ「さて、まずはどんな色を出そうか」


 さらにしばらくして。


ヒロシ「クケー!」


 鳥のような声をだしたかと思うと、突然衣服を脱ぎ捨てるヒロシ。己の生まれたままの姿を誇示するかのようにあたりを走り回ります。しばらくして座り込み、そこらに生えていた雑草をちぎっては食べ、ちぎっては食べ、木の上に登り、止めようとする教師陣に向かって投石開始。結局、地元猟友会の協力を仰ぐことになりました。


 後日、「なんであんなことをしたの」という施設職員の質問に対し、「ずっと昔から、ああいうことがしたかった。アレが本来の自分」と答えたそうです。


 マルぼんは「自分の色」まで出すことができる『思いのまま絵筆』の効果は絶大だと思いました。



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「噂のキッスはやらぬ」の巻
マルぼん「着ぐるみショーを」


ヒロシ「開催してほしいだって?」


ルナちゃん「そうなの。実は、信者の子供たちが集まって勉強している施設があって」


 ルナちゃんの宗教では、信者の子供は学校へいってはならず、教団の施設でのみ勉強をすることが許されているのです。もし、施設を脱走しようものなら、窓のない部屋に閉じ込められ、『おまえは地獄におちる』と録音されたテープを24時間365日、フルボリュームで聞かされるのです。


ルナちゃん「実は最近、子供たちの不満がたまってきていて……」


ヒロシ「その解消のため、着ぐるみショーかー」


マルぼん「ようがす。マルぼん、秘蔵の被り物をたくさん提供します。ヒロシ、知ってるだろ。『レザーフェイス社』の着ぐるみ」


ヒロシ「ああ、あの高級品のやつだね。売り上げの一部を恵まれない人に寄付したりしているんだよね、あのメーカー。あれを提供するんだ」


マルぼん「子供たちのためだもの、出し惜しみはしないよ」


ヒロシ「力の限り、がんばろう! 子供たちの笑顔のためさ」


ルナちゃん「ありがとう!」


 そんなわけで開催された着ぐるみショー『黄金の惑星~奇跡の力・エレナンタラカンアターレ~
(他宗教の信仰をしている人たちが苦しみの果てに死に絶えるという内容の、ルナちゃん作のお話)』は大盛況。子供たちも「世間の風に吹かれたい」「外へ出たい」「ゆるしてくださいもうにげようなんてしませんゆるしてくださいもうにげようなんてしませんゆるしてくださいもうにげようなんてしませんゆるしてくださいもうにげようなんてしません」「TASUKETE」「この施設から出して!」と感涙していました。


ルナちゃん「249万円!?」


 被り物の代金の請求書を見せられたルナちゃんが、驚きの声を上げます。


ヒロシ「高級品だもの。それくらいするよ」


ルナちゃん「でも、でも、子供たちのためだとかなんとか……」


ヒロシ「それはそれ、これはこれ ビジネスはシビアにいきたいんです!」


ルナちゃん「にしても、高い!」


マルぼん「ショーの手間賃も入っているし」




ルナちゃん「手間賃って、被り物をして、汗だくになってショーをしていたのは、うちの教団の青年部の者よ!? マルぼんとヒロシさんは、なにもしていなかったじゃないの! キグルミだって着ていなかったわ!」


ヒロシ「僕らは最初から、被り物をしていたよ」


マルぼん「うん」


『羊の皮』という被り物を。



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「やっ種うれSEED」の巻
ナウマン象「あははは、金だ金だ!」


ヒロシ「すごい大金じゃないですか! いったいどうしたんです!」


ナウマン象「親戚のおじさんにいただいた種を埋めたら、花が咲いてよ。その花を煎じたら『吸引したら気持ちよくなる粉』ができてさ、大もうけ!」


ヒロシ「うらやましいなぁ」


 警察への通報を終えたヒロシは、「僕も種を植えていろいろやりたいよう」とマルぼんに相談しました。


マルぼん「未来の世界通販で、未来の花屋に珍しくて花が咲いたら高く売れる種を注文しようか」


ヒロシ「やっほーい」


 信頼と品質と配達のスピードが売りの、未来の世界の花屋さん。さっそく、なにかの種を送ってきました。


ヒロシ「さっそく種を庭に植えてみよう」


花屋の店員「すいませぬー!」


マルぼん「な、なんですか」


花屋の店員「えっとですね、間違ってちがう種を送ってしまったんです。一度土に埋めると、半径300キロ以内の土壌を一瞬にして腐らせ、十年間は生物が暮らせないような環境にしてしまう種を送ってしまったんです」


ヒロシ「大変だ!もう埋めちゃったよ! とんでもないこと、しでかしてしもうた! 掘り返さないと!」


花屋の店員「無駄です。埋めたら光の速さで土に溶けてしまうのですよ。唯一の救いは、種の効果がでる確立は50%しかないということです。もしかしたら、惨事は起きないかもしれない!」


ヒロシ「い、いまのところ土には異常がないから、効果はでないのかも?」


花屋の店員「効果がでるのは、埋めてから半年後のことです。半年後になるまで、種の効果がでたのかでていないのかわかりません」


ヒロシ「そ、そんな一ヶ月もの間、こんな不安な気持ちでいろと!?」


マルぼん「ところで、このバカみたいな種は、なんという名前の種なの?」


花屋の店員「えっと、なんだっけ」


 それから半年間。ヒロシは種の効果がでるかでないのか不安で不安でしょうがなく、体調を崩しました。精神的にもおかしくなり、深夜に全裸で町をうろついたりという奇行が目立つようになり、ママさんとパパさんは「この子の将来は」と悲観し、ヒロシの首に絞められた痕が見られたり見られなかったり。



 種の効果はでるのかでないのか。ヒロシは快方にむかうのかむかわないのか。ママさんとパパさんの将来は? 大沼家の不安の種は、尽きそうにありません。



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「俺は一犯、おまえは十犯」の巻
前科一犯「兄貴ー」


前科十犯「なんでえ、舎弟」


前科一犯「次のお仕事なんですけど、この家なんかいいんじゃねえですか。この大沼って家」


前科十犯「そうだな。ここにしておくか。うん? 玄関先においてあるこれは、犬の像か」


前科一犯「犬の像…番犬にもなっておらんですな、ウチらも舐められたもんです!」


前科十犯「まったくだ。まぁいい、さっさと仕事だ」


犬の像「がうがうがうがうがうがうがう!」


前科一犯「うわあああ!? 犬の像が吼えた!」


前科十犯「ぎゃー!」


前科一犯「そして兄貴の腕にかみついたー!」


前科十犯「腕がー!! うーでーがー!!」


ヒロシ「ふふふ。効果抜群だねえ」


マルぼん「おうよ。『動物化スプレー』の効果は絶大だね」


 動物化スプレーは、吹きかけた物を動物にしてしまう機密道具です。たとえば、象のスプレーを筆箱に吹きかけると、筆箱が象のようになります。犬の像には『子供に噛み付いて処分された土佐犬』のスプレーを吹きかけたので、みごと番犬の役割を果たしたのです。


ヒロシ「しかし色々なスプレーがあるんだね。わ。昆虫や魚のスプレーまであるんだ」


『鯖』とか『アリ』とかかれたラベルの貼られたスプレーがたくさんあります。


マルぼん「竹とんぼにとんぼのスプレーをかけたら、どこまでも飛んでいったりしておもしろいよ」


ヒロシ「へえ! よし、色々試してみよう! あれ、ラベルの貼っていない
スプレーがあるよ。なんかわからないけど、なにか適当なものに吹きかけてみよう。この出刃包丁でいいや」


 吹き付けた瞬間、出刃包丁はヒロシの手を離れ、あたりを飛び回ったかと思うと、ヒロシに向かってすごい勢いで飛んできました。クリティカルヒット!


ヒロシ「ぎゃー!」


マルぼん「このスプレーは……蚊だ! 蚊のスプレーだ!」


 スプレーの力で蚊と化したハサミは、ヒロシの血を吸うのでした。

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「夫婦よまた逢う日まで」の巻
ヒロシ「今日は父さんと母さんの結婚記念日だ。なにかプレゼントをあげたいなぁ」


マルぼん「え、先週も結婚記念日だったような」


ヒロシ「あれは、6番目の父さんとの結婚記念日。今日は、今の父さんとの結婚記念日なんだ。なんかさ、いい感じのプレゼントはないかなぁ」


マルぼん「『思い出』なんかいかがだろう」


ヒロシ「『思い出』…?」


マルぼん「『復刻ガス』。このガスを散布すると…」


ヒロシ「げほげほ。狭い部屋で、ガスを散布するなよ…って、ああ!」


 ガスが晴れると、ヒロシの部屋の様相はがらりと変わっていました。


ヒロシ「これは、僕が幼い頃の部屋だ! 懐かしい!」


 部屋の真ん中では、小さな男の子が「パンを踏んだ娘」という絵本を読んでいます。


ヒロシ「昔の僕だ! 愛らしいなぁ!」


マルぼん「『復刻ガス』は、散布した場所の半径5メートル以内を、一時的にだけど、昔の様相に『復刻』してしまうんだ。そのときその部屋にいた人の幻影がでてくるおまけつき。調整すれば、戻す年数も決めることができる。こいつで、パパさんママさんの寝部屋を2人が新婚のころの状態に戻す。2人は新婚時代を思い出し、燃え上がり、妹か弟誕生という運びだ。最高のプレゼントやろ」


 マルぼんとヒロシは、さっそく、パパさんとママさんのを寝部屋に呼んで、『復刻ガス』を散布しました。


ヒロシ「さぁ、ガスが晴れてきましたよ!」


 ガスが晴れて、パパさんママさんの新婚時代に復刻された寝部屋。そこは部屋のあちこちに血が飛び散っていて、そこには、なにかを調べているらしい警察官がたくさんいました。部屋の隅では、若々しいパパさんとママさんが呆然とした表情で立ち尽くし、部屋の真ん中に置かれていた『布をかけられたなにか』を見つめていました。


 マルぼんは『復刻ガス』の効果は絶大だと思いました。



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「かつらでもない! 植毛でもない! ロボットでもない超人でもない哀しみがリングに零れ落ちる」の巻
 この物語は、医者を目指す1人の小学生の汗と涙と感動の物語である。


ヒロシ「……」


マルぼん「うふ。ものすごく集中して勉強してる。こんなに勉強するヒロシなんて、有史はじまって以来だね」


ヒロシ「ふう」


マルぼん「一息ついたみたいだね、すこし休憩おし」


ヒロシ「え。もう2時間も過ぎているの!? せいぜい1時間かと思った」


マルぼん「なにごとも集中して行えば、時間が短く感じられるものさ」


ヒロシ「損した気分だ」


マルぼん「へ?」


ヒロシ「実際は2時間勉強していたのに、1時間くらいしか勉強していないように感じているなんて、1時間損した気分だ!」


マルぼん「ははーん。キミは馬鹿なんだね」


ヒロシ「2時間しか勉強していないのに、4時間くらい勉強したように感じたら、すげえ得した気分になると思う」


マルぼん「ははーん。やっぱりキミは馬鹿なんだね」


ヒロシ「機密道具~」


マルぼん「『雰囲気の缶詰』。この缶詰には、ありとあらゆる雰囲気が詰まっている。たとえばこの『緊張の缶詰』を開けると、半径3キロ以内が3時間、緊張した雰囲気に包まれる」


 マルぼんは『雰囲気の缶詰』の中に使えるものはないかと調べました。


マルぼん「こいつだ。『嫌なことを無理矢理やらされているときの雰囲気』。嫌なことをダラダラしているときは、時間の経過が遅く感じられるからね」


ヒロシ「よし、こいつを開けよう」


 と、その時。


テロリスト「しずまれーい」


 目出し帽をかぶった人々がヒロシの部屋に乱入してきたのです。
目出し帽の1人が、どこかに電話をしました。


テロリスト「あ、マユツバ新聞さん? 我々は、地球上の全ての女性に『生まれたままの姿にならなくてはいけないときでも、靴下だけは絶対に履いたままにしておく』ことを義務づける法律を国に要求している、正義の秘密結社『あたしの体どうかな…? 変じゃない、かな? 党』だ! 政府は、3時間以内に『生まれたままの姿にならなくてはいけないときでも、靴下だけは絶対に履いたままにしておかねばならない』という義務を地球上の全ての女性に義務付けろ! この要求が通らない場合、人質は死なせます」



 目出し帽は、胸元からダイナマイトを取り出しました。


ヒロシ「えええ?!」


テロリスト「あと3時間だ。3時間だぞ」


 こうして、永遠とも感じられるヒロシの3時間が始まったのでした。マルぼんは、『雰囲気の缶詰』の効果は絶大だと思いました。



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ヒロシの仲間たち15 魔双武極神ヘルギャモス&魔双知極神ヘルビャモス


 ヒロシのクラスメイトの双子。魔双武極神ヘルギャモスは武を、魔双知極神ヘルビャモスは知を
司るといわれ、双子ならではのコンビネーションで、ガキ大将のナウマン象はおろか、魔界300人委員会や教育委員会すらも翻弄。


 「ヒロシの給食費を盗む」「ルナちゃんの縦笛をねぶりにねぶる」「光を司る聖剣ラディマンティスを混沌の力で黒く染めて世界に破滅と終焉をもたらす」などいたずら三昧だったが、最後は「片方が傷つけば、もう片方の同じ個所も傷つく」という秘密を見破られ敗北。魔双武極神ヘルギャモスは光の力を取り戻した聖剣ラディマンティスによって生と死の苦しみが永久に続く亜空間に閉じ込められ、魔双知極神ヘルビャモスは転校して母方の名字で何食わぬ顔で過ごしていたが、ネット上でその事実を暴かれてひきこもりとなった。


 魔双知極神ヘルビャモスが社会復帰するには、それから10年以上の月日が必要だった。よき師との出会いが彼を部屋から出すことになったのだが、その詳しい内容につきましては、来月発売予定の、魔双知極神ヘルビャモス著「世界は君をまっている」をお読みいただけたら幸いです。
 


主な登場回……第41話「あちらを立てて、こちらも立てる。一流ビジネスマンの恐怖」、第77話「やつらの足音が聞こえた!」ほか



キャラクター図鑑 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「タイトルおもいつかず」の巻
ヒロシ「おや。この一昔前のパソコンみたいな物体はなにかしら」


マルぼん「なんだ、帰っていたのか、ヒロシくん。そいつは未来の世界の商品をどこにいても買うことができる『通販モニター』だよ。最近はネットでいつでもどこでも買えるから、もはや無用の長物なんだけど」


ヒロシ「へえ。そんなのがあったんだね。ちょっと見てみるか。あれ? 現在の通貨も使えるんだね。しかも手ごろな値段のものがたくさんあるや」


マルぼん「あ。いいこと思いついた」


ヒロシ「僕もだよ。こいつでナウマン象やら金歯やら相手に商売しよう」


 この商売は大当たり。近所の子供たちはこぞって未来の世界の手ごろな商品を買いあさってくれたんです。
んです。そんな儲かって儲かってウハウハなある日。


初老の男性「ここではなんでも売ってくれると聞いたのですが。人間は売っていますか?」


ヒロシ「人間ですか」


初老の男性「私、数年前に子供を亡くしてしまいまして(ありがちなお涙頂戴話なので中略)。どうか、私に可愛い女の子を売ってください!」


ヒロシ「そいつは聞くも涙語るも涙。売りましょう、人間。機密道具『人間』。ぶっちゃけ人間なんです、自分の好きなように設定できる人権皆無なやつです。あ、でもバカ高いな」


初老の男性「私、1200円しかもってないのですが。安くなりませんか」


ヒロシ「あ、モニターの近くに『割引調整機』なるもの発見。これを調整すれば、好きなだけ割引ができるみたいです。よし、90%割引に調整して…送り先もあなたの住所にして…よし。これであなたの家に、好みの娘さんが
さも昔からあなたの娘だったような顔をして存在している筈ですよ」


初老の男性「ありがとうありがとう」


ヒロシ「よいことをした後は気持ちが鬼のようにいいな。でも、『割引調整機』なんていいものがあったんだね。僕も90%割引で、未来の世界のオモチャでも購入してみよう。きたきた。あれ、なにこれ。オモチャが一部分しかこないよ」


マルぼん「『割引調整機』はバグっているんだよ。50%引きにすると、値段と一緒に商品も50%引きになっちまうんだ」


ヒロシ「そうか。この玩具は90%引きで買ったから、90%引きされた状態で届いたんだね」


マルぼん「そゆこと」


ヒロシ「不便だねえ」





ニュース『今日昼過ぎ、微笑町の無職・権田為蔵さん宅に人の手首のようなものが送られてくるという事件がありました。
警察では殺人死体遺棄事件として……』


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「先代の無念は晴らす!」の巻
金歯「弟の信勝を謀殺して、つい金歯コンツェルンの跡目をゲットしたでおじゃるぞ!」


ナウマン象「俺は全国のガキ大将を討ち取って、頂点に立ったぞ」


大脳「有り余る知識で生み出した美少女アンドロイドにあれこれされる毎日でヤンス」


ルナちゃん「サッサバッサバー師(ギュルペペ教団では法主につぐ地位。自宅をギュルペペ教の教会にする資格を与えられる)に昇格したわ。これで新でも極楽なのー」


ヒロシ「……」


金歯「ヒロシ、うぬは?」


ヒロシ「ぼ、僕は……アイドルの今居まいから告白されたよ」


ナウマン象「へえ。いつごろ、どうやって」


ヒロシ「き、昨日の深夜に。ラジオの砂嵐を聞いていたら、電波に乗せて
『好きです。愛しています』って…本当。本当だよ!?」


金歯「みんな、妄想しか人生のよりどころがないやつは放置して、朕の家で
特別な存在限定パーティーでもするでおじゃるよ」


ルナちゃん「賛成賛成!」




ヒロシ「以上のようなことがあったんだよ!
くやしくて発狂しそうだから、僕をいろんな意味で助けておくれよ、マルぼん! 僕を特別な存在にしておくれよ!」


マルぼん「いいけどさ、アイドルの話は冗談だよね」


ヒロシ「は? まぎれもない真実だよ。さっきも、テレビのCMとCMの合間の、常人では捉えることができないほど一瞬に『ヒロシが好きです』というメッセージが」


 すでに特別な存在のヒロシですが、マルぼんはたすけてあげることに決めました。


マルぼん「で、チミはどんな特別な存在になりたいのだね?」


ヒロシ「えっとえっと。伝説の勇者。それも先代から直接『チミこそ勇者』と指名されるシチュ希望」


マルぼん「というか好きだねえ、勇者。OK。こいつを使おう。『跡継着』。シャツの形の機密道具なんだけど、これに跡を継ぎたい職業を書く。で、着る。そうすると、誰かからその職業を譲られる。なにを隠そう金歯も」



ヒロシ「ごたくはいいからさっさと貸してよ。よし『ファンタジーな世界の危機を幾度となく救った勇者』っと」


老人「こんにちは。大沼ヒロシさんはご在宅ですか?」


ヒロシ「ヒロシは僕ですが」


老人「おおお。実は私は勇者で(中略)というわけで、あなたは勇者です。ファンタジー世界をよろしく」


ヒロシ「まかせてくださいよ!」


老人「これで肩の荷がおりましたよ。思い返せば60年近く前。徴兵されて出向いたラバウルで、現地の人間の中にいた勇者に跡を継がされた瞬間に、私はファンタジー世界に初めて召喚されたんです。世界の危機を救ってラバウルに戻ってみると、私が召喚されて三日しかたっていなかった。でも、その三日間で私のいた部隊は全滅していたんですよ。私は敵前逃亡した愚か者として、みんなに怨まれましたよ。今でも脅迫文がくるくらいです」


 先代勇者は、話を続けました。


老人「日本に戻って結婚することになったんですが、新婚初夜にまた召喚。当然、夫婦仲がうまくいくわけないですな。その後も、子供が生まれたとき。親が死んだとき。そんなタイミングで何度も何度も召喚。あちらの世界は、ものすごい勢いで何度も何度も危機に陥るらしいんですわ。その後も何度も何度も召喚。それも人生の節目にばかり召喚。もうメチャクチャですわ。でも、そんな勇者人生もおしまい。ようやく静かな人生をおくれます。ヒロシさん、大変ですけど、がんばってくださいね」


 先代勇者が話し終えたとき、ヒロシの姿は消えていました。今頃、ファンタジーな世界を救う冒険の旅をしているでしょう。めでたしめでたし。

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「正義ちゃん祖国に帰る」の巻
 マルぼんが道を歩いていると、突然、虎の顔をした怪しい男が飛び出してきました。


虎男「俺の名前は、山月 記(ヤマツキ シルス)! 秘密結社『デスビリアン』の改造人間! 悪いが、実験台になってもらうぞ!」


 マルぼんは機密道具を持っておらず、万事休す!


 そのときでした。


???「そんなことはさせないぞ!」


山月 記「なにものだ!」


ダンタイレッド「ダンタイレッド!」


ダンタイブルー「ダンタイブルー!」


ダンタイイエロー「ダンタイイエロー!」


ダンタイピンク「ダンタイピンク!」


ダンタイグリーン「ダンタイグリーン!」


ダンタイブラック「ダンタイブラック!」


ダンタイホワイト「ダンタイホワイト!」


ダンタイパープル「ダンタイパープル!」


ダンタイオレンジ「ダンタイオレンジ!」


ダンタイグレー「ダンタイグレー!」


ダンタイビリジアン「ダンタイビリジアン!」


(中略)


ダンタイゴールド「ダンタイゴールド!」


ダンタイシルバー「ダンタイシルバー!」


ダンタイブラウン「ダンタイブラウン!」


ダンタイグリーンイエロー「ダンタイグリーンイエロー!」


ダンタイアクア「ダンタイアクア!」


ダンタイバイオレット「ダンタイバイオレット!」


ダンタイライム「ダンタイライム!」


ダンタイレインボー「ダンタイレインボー!」


(中略)


ダンタイバイオハザード「ダンタイバイオハザード!」


ダンタイファイナルファンタジー「ダンタイファイナルファンタジー!」


ダンタイドラゴンクエスト「ダンタイドラゴンクエスト!」


ダンタイマリオブラザーズ「ダンタイマリオブラザーズ!」


ダンタイパワフルプロヤキュウ「ダンタイパワフルプロヤキュウ!」


ダンタイスーパーロボットタイセン「ダンタイスーパーロボットタイセン!」


(中略)


ダンタイジツハサイキンキニナルヒトガイルンデス。デモソノヒトニハオクサンモコドモモイテ「ダンタイジツハサイキンキニナルヒトガイルンデス。デモソノヒトニハオクサンモコドモモイテ!」


ダンタイアイテノカテイヲカンガエルナラアキラメルベキデショウ「ダンタイアイテノカテイヲカンガエルナラアキラメルベキデショウ!」


ダンタイデモジブンノキモチニウソハツケマセン「ダンタイデモジブンノキモチニウソハツケマセン!」



ダンタイトキニハジブンヲオサエルコトモヒツヨウナノデスヨ「ダンタイトキニハジブンヲオサエルコトモヒツヨウナノデスヨ!」



ダンタイイラナイソンナアイナンテイラナイ「ダンタイイラナイソンナアイナンテイラナイ!」



ダンタイレッド「よし! 全員名乗り終わったな。我々は『デスビリアン』の野望を食い止めるべく結成された正義の集団『一万人戦隊ダンタイン』だ!」



全員「一万人戦隊ダンタイン!」


  一万人くらいが同時に叫んだら、ほとんど公害だな、とマルぼんは思いました。


山月 記「一万人戦隊ダンタイン、こしゃくなヤツラめ」


ダンタイレッド「山月 記! 前回は貴様1人に不覚を取ったが、今回はそうはいかん! パワーアップした俺たちの力をみせてやる!」


マルぼん「取ったんですか。不覚」


 マルぼんを無視して、戦い始める「一万人戦隊ダンタイン」の皆さんと、「秘密結社デスビリアン」の改造人間・山月 記さん。


山月 記「ダンタイン! ぶちのめしてやる!」


 その時、意気込む山月 記さんの前に、黒タイツを着た5人の男性が現われました。


戦闘員「おまちください、山月 記サマ」


山月 記「む。戦闘員たちか。どうした」


戦闘員「こういう場合、戦闘員から先に戦うのがセオリー。おまかせを。来い! ダンタイン」


ダンタイレッド「よぉし! 行くぞ。ダンタインパンチ!」


ダンタイブルー「ダンタインキック!」


ダンタイイエロー「ダンタイン投石!」


ダンタイヤンキー「ダイタンタバコの火おしつけ!」


(一万人がいっせいに五人に襲いかかり、思い思いの攻撃をしていたのですが、長くなるので中略)


ダンタイズイズイズッコロバシゴマミソズイ「ダンタイ寒空に裸でベランダに放置!」


戦闘員「げふっ」


 目もあてられない集団リンチでズタボロになった戦闘員たちに、山月 記さんが駆け寄ります。


山月 記「お、おまえらー!」


戦闘員「山月 記サマ……か、かなしい顔をしないでください……我々は嬉しいのです」


山月 記「う、嬉しい……?」


戦闘員「山月 記サマは、孤児だった我々を引き取って……我が子のように育ててくれました……そんな、そんな父同然の人のために死ねて、嬉しいのです……」


山月 記「おおお……(泣き声)」


戦闘員「あり、ありがとう。お、お父さん……ぐふっ」


山月 記「う、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!(泣き声)」


 戦闘員たちのなきがらを抱えて泣き叫ぶ山月 記さん。意外とドラマチックな方々でビックリです。


 その光景をみてふと思い立ち、マルぼんはダンタインの皆さんに聞いてみました。


マルぼん「皆さんは、どうしてダンタインになったんです?」


ダンタイレッド「特撮とか好きだし」


ダンタイパープル「バイト雑誌で募集をみて」


ダンタイドメスティックバイオレンス「目だって、タレントになるため」


ダンタイアイスクライマー「親の知り合いの紹介で、仕方なく」


ダンタイポエム「ハローワークでみつけて」


 一万人戦隊ダンタインの戦いは、まだ始まったばかり。


 戦闘員たちの亡骸を抱え、泣き崩れたままの山月 記サン。


ダンタイレッド「よし! 山月 記は、我が子同然で、生きる糧だったといっても過言ではない戦闘員たちを目の前で惨殺されて、精神的に相当へこんでいる! ここで必殺技を叩き込んで、トドメといこうじゃないか! それ! エネルギーボール!」


 そう叫んだダンタイレッドの手に、突如として小さな光りの玉が現われました。


ダンタイブルー「エネルギーボールは、人体のパワーをほんの少し具現化させたエネルギー体さ。人の手を渡るごとに、その人のパワーを吸収して、どんどん強大に強力になる。計一万人のダンタインがエネルギーボールを使えば、強力無比な威力となるんだ!」


 一万人いても、ブルーは解説役のようです。


ダンタイレッド「よし! ブルー。エネルギーボールを受け取れ!」


ダンタイブルー「OK! よし! イエロー!」


ダンタイイエロー「まかせんしゃい! 完了! 次、ピンク!」


(一万人が、エネルギーボールの受け渡しを繰り返していましたが、長くなるので割愛)


ダンタイムーンライトセレナーデ「よし! エネルギーボールフルパワー! レッド! 山月 記にたたきこんでやれ!」


 そのまま叩き込めばいいとマルぼんは思うのですが、どうも「とどめはレッド。絶対に」という暗黙の了解があるようです。正義の味方も大変。


 ところが。


ダンタイブルー「あ! レッドが倒れている!? ……死んでいる! いったいなにが!」


ダンタイパープル「さっき、山月 記のヤツがその鋭利な刃物のような爪と牙で、ひたすら攻撃しつづけていたよ。たぶん、それが死因じゃないかと」


ダンタイブルー「み、見ていたなら、止めるなり他のヤツに知らせるなりしろ!」


ダンタイパープル「だって。勤務時間はとっくにすぎているし。あ、バイトでも残業手当でますよね」


ダンタイグリーン「よく見たら、ほとんどのやつが帰っちまってるよ」


ダンタイブルー「山月 記は!?」


ダンタイオレンジ「なんか戦闘員たちの霊を弔うべく、出家するって言ってどこかへ行っちゃいましたよ」


ダンタイムーンライトセレナーデ「エネルギーボールはどうします?」


ダンタイブルー「ああもう。捨てろ。そこらへんに。解散ー! 今日は解散ー! 誰かレッドの家族に連絡しておけ! あと、オレンジ。次からおまえがレッドやれ!」


ダンタイオレンジ「えー。勘弁してくださいよー」


 マルぼんの故郷、未来の世界が微妙に荒んでいる理由は、ここらへんにありそうです。
 



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「やったぜ金歯、コネ入社で業界人」の巻
 金歯がマルぼんを訪ねてきました。


 どうせ機密道具関係のお願いだろうと思っていると案の定その通りで、なんでも金歯は「透明人間になりたい」そうなんです。


 理由は「たまには上流階級のシガラミから解き放たれたいから」だそう。


 透明人間になる薬、あることはあるんですが、ちょっと激薬なんですよね。


 しかし、金歯の切実な願いをかなえてやらないというのも酷な話。


 そこでマルぼんは「透明人間になったような気がする」薬を金歯にプレゼントしてあげたんです。


 金歯は大喜びで、その場で薬を飲み干すと、突然服を脱ぎ(服は透明にならないと認識したようです)、生まれたままの姿になって外に飛び出していきました。


「ボクハ自由ダ!」「ボクハ誰ニモ捕ラワレナイ!」道路を全力疾走しつつそう叫ぶ金歯の姿は、とても素敵でした。


 数分したらやたらとパトカーが大集結していましたけど、金歯の家はそれなりの権力者なので、大丈夫でしょう。


 数日後。マルぼんは、ヒロシとともに金歯宅を訪ねてみました。


マルぼん「金歯くんいますか」


金歯ママ「そんな子は、ウチにはいません。


マルぼん「え?」


金歯ママ「そんな、全裸健康法を敢行して警察のお世話になって、家族はおろか父親の勤め先にまで迷惑をかけるような子供、わが家にはいません。いるわけありません。変なこと言わないで下さい!」


 透明人間になりたかった金歯、どうやら社会的に透明人間になってしまったようです。


 願いがかなってよかったな、とマルぼんは思いました」



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「ヒロシVS老い」の巻
ヒロシ「ルナちゃん…ルナちゃん…はふー」


マルぼん「女の子の名前を呟きながら、暗い部屋で1人でこもってなにをしているの?」


ヒロシ「祈祷だよ。ルナちゃんが僕のことを好きになってくれるように祈祷しているんだ」


マルぼん「なんだ、祈祷なんて。この『運命の赤い糸』という機密道具を使えば、速攻でルナちゃんと相思相愛になれるよ。効果は男女間に限られるんだけどさ」


ヒロシ「マジで!?」


マルぼん「この糸の端のほうを、自分の小指に結ぶ。反対のほうを、相思相愛になりたい相手の小指に結べば、永遠に相思相愛になれるの」


ヒロシ「さっそくルナちゃんのところへ行こう!」


『運命の赤い糸』を持ったマルぼんとヒロシは、さっそくルナちゃんの家へと向かいました。


ルナちゃん「あれ、誰かいるの?」


マルぼん「やばい、見つかりそうだ。いったんひきあげ…」


 マルぼんが言い終わる前に、ヒロシは動きました。
光の速さでルナちゃんの背後にまわると、首筋に一撃!


 意識を失い、倒れるルナちゃん。


ヒロシ「殺してないよ。気絶させただけ。このヒロシ、己の利益のためなら鬼となるんだ。己のためになるならば、神に遇うては神を斬り、仏に遇うては仏を斬る。それがこの僕だ!」




 最低な思想ですが、マルぼんはノーコメントです。


ヒロシ「さぁ、赤い糸を自分の小指とルナちゃんの小指に結んだよ」


ルナちゃん「ん…」


ヒロシ「ルナちゃんが目覚めた!」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


 死んだ魚のような目をしたルナちゃんが、機械音のような声で言いました。


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


ヒロシ「これじゃ、壊れたラジオじゃないか!」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


マルぼん「普通に『赤い糸』を結んだからダメなんだよ。結び方を工夫しないと、『特に理由もない、普通の相思相愛』になる。理由がないからこんなカンジなんだ」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


ヒロシ「! それって、結び方さえ変えれば、いろいろなシチュエーションの『相思相愛』が楽しめるってこと!?」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


マルぼん「そういうことだね」


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


 そんなわけで、『赤い糸』の結び方を工夫することにしたヒロシ。


ルナちゃん「ヒロシサンヲアイシテイマス」


マルぼん「はい『運命の赤い糸』の攻略本。ここの代表的な結び方が載っているよ。色々試してみよう」


ヒロシ「己じゃ選べねえから、マルぼんがやっておくれよ」


マルぼん「えっと。この結びをしたら『1人は一人称が「拙者」語尾が「ござる」の武士道大好き剣術少女で、もう1人がそんな剣術少女にひょんなことから勝利してしまい「師匠」と呼ばれるようになる平凡な男という関係の相思相愛になる』か。どれどれ」


ルナちゃん「師匠! あの技はいったいなんでござるか!? アノ技をくらって以来、師匠のことを考えるだけで、胸がうずくのでござる!」


ヒロシ「だから俺は、技なんてつかってねえよー! アレはたんなる偶然でー」


マルぼん「面白くないな。次はこれだ。『女のほうはくの一。ある男を殺しに来るが、ひょんなことからその男に惹かれることになり、任務と愛とのハザマに揺れる。男は女のほうの殺しのターゲット。相手が自分の命を狙うくの一だとは知らずに、やはり惹かれていく。そんな関係の相思相愛』になる結ぶ方」


ルナちゃん「この、この飲み物には毒がいれている…この飲み物を飲めば、こいつは死ぬ。確実に死ぬ。でも…でも!」


ヒロシ「うん? どうした?」


ルナちゃん「だ、だめ。やっぱだめ! これは飲んだらだめなんだから!」


ヒロシ「は? なんでだよ。あ、まさかオマエ、『間接キッスになる』とか照れているんじゃ」


ルナちゃん「な、バカー!! あんたなんか死んでしまえー!」


マルぼん「これもダメだ。ダメだな」


ヒロシ「ダメダメじゃ話は進まないよ。ものすごい深い結びつきになる結び方をして」


マルぼん「じゃあ、これかな。はい、完了」


ヒロシ「……」


ルナちゃん「ヒロシ?」


ヒロシ「……」


ルナちゃん「いっちゃったんだね…でも大丈夫」


 ルナちゃん、空を見上げて、自分の胸に手を当てる


ルナちゃん「あなたは私の中で生きている」


マルぼん「『男は病気で余命いくばくもなく、あっさり死んでしまうけど女はいつまでも男のことを想い続けるという関係の相思相愛』になる結び方だってさ。いつまでもだって、いつまでも! うらやましい!」


 マルぼんは『運命の赤い糸』の効果は絶大だと思いました。



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