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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「嵐を呼ぶぜ、家庭訪問(後編)」の巻
あらすじ

 新しいゲーム(女の子と愛をはぐくむゲーム)を買ったヒロシは、ゲームを堪能するべく、仮病を使って学校を休んだ。ところがどっこい、心配した担任のデモシカ先生が「放課後、様子を見に伺います」と連絡してきたから
さぁ大変。このままでは仮病がバレてしまう!? 一方、自分の父親が、殺されたジェファーソンではなく、今まで影に日向に支えてくれた五兵衛であることを知った紅蝿のお吉は、殺意という名のナイフを研ぎ澄まし、コンサートの開始を待つのであった。果たして名探偵アブラダモモメットはお吉の凶行を阻止できるのでしょうか。


ヒロシ「どうしよう。どうしよう。仮病がバレたら、えらい目に合わされるよ! 体罰じゃすまない、もっと高次元の罰を与えられるよ!」


マルぼん「病気の演技をするしかないな」


ヒロシ「そ、そうだね……ってだめだ!」


 ヒロシのバカは、学校に休みの連絡をする際「病気です」と言わずに「ケガをしてしまって」と言ってしまったのです。


ヒロシ「ケガをしていないと、すぐにばれてしまうよう!」


マルぼん「じゃあ、この鈍器のようなもので今から君を殴って、傷を負わせるよ」


ヒロシ「勘弁しておくれよ! ねえ、実際はケガをしていないのにケガをしているかのように見える機密道具をだして!」


マルぼん「『仮ケガ包帯』。この包帯を巻いた人、実際はケガなんてしていなくても軽いケガを負っているように見える。仮病ならぬ仮ケガの状態になるんだ」


ヒロシ「よし、デモシカが来る前にこの包帯を……」


ママさん「ヒロ君! 学校をさぼってなにをやっているの!」


ヒロシ「かあさん!」


ママさん「まったくあきれたワラシだよ! おまえのようなワラシには、おまえのようなワラシには、おまえのようなワラシには」


ママさん「しつけが必要ね!!!」


 そして


デモシカ「大沼。すごい傷じゃないか。これはまるで、鈍器のようなもので殴られたできたような傷」


ママさん「いやだわ、先生ったら。鈍器のようなものなんて。これはたんなる、転んでできたケガ。転んでできた軽いケガ。傷なんてたいそうなものじゃございません。そうよね、ヒロ君」


ヒロシ「……」


ママさん「さっき練習したでしょう。ケガよね? 転んでできたケガ。鈍器のようなもので殴られてできた傷じゃないわよね?」


ヒロシ「ハイ、コレハコロンデデキタケガデス。オカアサンハ、ボクヲ鈍器ノヨウナモノデナグッタリハシテイマセン」


ママさん「ケガなんです。たんなる転んでできたケガ。傷なんかじゃないのです。だから先生、然るべき機関に通報なんてしないでくださいね」


 マルぼんは、疑惑の傷口もたんなるケガにしてしまった『仮ケガ包帯』の効果は絶大だと思いました。



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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシ、マンガスキ。ヒロシ、ゲンジツキライ」の巻
ヒロシ「うへ、うへ、うへへへへへへ。ひひ、ひひひひひひ、あはははははははは、ひゃひゃひゃひゃひゃひ!」



マルぼん「なになに発狂?」


ヒロシ「ちがうよう。これを読んでいたの。この漫画を。瀬戸際太郎先生の『愛と魔法の双子 ズングリとムックリ』の最新刊だよ」


マルぼん「瀬戸際太郎? 誰それ。『ズングリとムックリ』? なにそれ」


ヒロシ「知らぬと? 瀬戸際太郎先生と、その作品を知らぬと!?」


 ヒロシの話によると、瀬戸際太郎は元々は同人誌でオリジナル作品をほそぼそと発表していた漫画家さんだったのですが、ついに商業誌デビュー。『シェフの友社』からでている「少年ポリノークマサーン」という雑誌で『ズングリとムックリ』の連載を開始したとのことでした。


マルぼん「マルぼんも漫画は好きだけど、瀬戸際太郎という人は知らなかったよ。そもそも『少年ポリノークマサーン』なんて雑誌、見たことも聞いたこともない」


ヒロシ「かなりのマイナー誌だからねえ。売り上げも悪いし……ああ。アホみたいに売れるメジャー誌で連載を持てたら、瀬戸際太郎先生の認知度もあがるだろうに」


マルぼん「それならこれを使ってみるか。『脚光ライト』。このライトから照らされる光を浴びたら、その人は日の目を見るようになる」


 マルぼんとヒロシは、さっそく『脚光ライト』をもって瀬戸際太郎の自宅へと向かいました。


瀬戸際太郎「だれだ、だれだお前たちは!」


 突然現れたあやしい2人組に、びっくりする瀬戸際太郎。さっさと仕事を終わらせようと、『脚光ライト』の光を浴びせました。


瀬戸際太郎「まぶしい! 光が、光が!」


マルぼん「それ、退散だ」


ヒロシ「これで瀬戸際先生も、メジャー作家だよ。そのうち、ものすごく売れる雑誌で連載を持ったりするだろうね」


 しばらく後。近場の本屋。


ヒロシ「あ、ルナちゃんだ。店員となにか話しているぞ」


ルナちゃん「『月刊・汚れた現実聖なる真実』の今月号、あるだけ全部下さい」


ヒロシ「え? なんで同じ雑誌を何冊も買うのさ」


ルナちゃん「『月刊・汚れた現実聖なる真実』はうちの教団が出している雑誌なの。心が清らかになる読み物がたくさん載っているから、ご近所の人に配るのよ。別に『教団内でノルマがあって本をたくさん買った人は位があがる』とか『位目当てで自腹で大量購入したものの、おき場所がないので無料で配っている』ってわけじゃないから」


中年女性「『月刊・汚れた現実聖なる真実』の今月号をあるだけ……あ! ルナちゃん!」


ルナちゃん「うふふ。残念ね、この店のは全て私が買い取らせていただいたわ」


中年女性「ムキー!!」


ヒロシ「なるほどなるほど。本屋で発表される売り上げランキングとかで、よく宗教系の本が上位にランクされていて不思議だったんだけど、信者の方が買い占めたりしているからなんだな」


マルぼん「おい、ヒロシ。ルナちゃんから『月刊・汚れた現実聖なる真実』の今月号をもらったんだけど、
ちょっとこれ見てみろよ」


ヒロシ「あ、これは!」


『月刊・汚れた現実聖なる真実』の表紙には、「新連載漫画 真実少年エターナル・マコト 作・瀬戸際太郎」の文字が。「真実少年エターナル・マコト」は、お布施が大好きなマコト少年が、ある日『聖なる現実の力』に目覚めて、『汚れた現実』(お布施をしない信者、信者になった娘を取り戻そうと活動している家族、被害者の会、教団に批判的な記事を書く週刊誌、政財界にも顔が広い他の宗教等)を倒していくというストーリーの漫画でした。マコト少年が敵を聖なる真実の力で倒すときのキメ台詞『聖なる真実 悟れば極楽』が心底キモかったです。


ヒロシ「な、なんでこんな雑誌に連載を! こんなキモい漫画の連載を!」


マルぼん「新連載を祝って、瀬戸際太郎のインタビューが載っているよ」




インタビューより一部抜粋

 1人で仕事をしているとき、突然、怪しい2人組が家に現れたのです。2人組は私に光を浴びせると、どこかへ去っていってしまいました。あまりに不思議なことだったのでしばらく呆然としていると、そこへ、教団の方が偶然にも勧誘に来られたのです。私はさきほど起こった不思議な出来事について夢中で話しました。すると教団の方は「現れたのは、おそらく天使です。天使が浴びせたのは、聖なる真実の光。すばらしい。天使は、長年修行をつんだ人でも会うことができな存在です。あなたはきっと、生まれながらにして聖なる真実に近い存在なのです。すばらしい。すばらしい」。この言葉に感動した私は、教団への入信を決意しました。そして、聖なる真実のすばらしさと汚れた現実の愚かさを人々に伝えるため、得意の漫画を活かすことにしたのです」



 マルぼんは、瀬戸際太郎先生が抜群の売り上げを誇る雑誌で連載が持てるようにした『脚光ライト』の
効果は絶大だと思いました。



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「はれるやーはながちってもー」の巻
ヒロシ「ああ、今日は雨か。雨が降ったら学校を休む。これが僕のジャスティス。さぁ、マルぼん。僕のゲーム機をだしておくれ」


マルぼん「おいおい。雨が降ったら休むなんて南国ライフ、現代日本では不可能ですよ」


ヒロシ「やすむーやすむー」


マルぼん「仕方がないな。こいつを使うか。『ハレル矢』~」


ヒロシ「その矢はなんだい? ま、まさかそれで僕を」


 マルぼんは、取り出した『ハレル矢』をボーガンにセットしました。


マルぼん「シュート!」


 マルぼん、空に広がる雨雲に向かい、『ハレル矢』を放ちます。矢はものすごい勢いで飛んでいき、雨雲に吸い込まれるように消えていきます。そして。


ヒロシ「雨雲が散った!」


マルぼん「『ハレル矢』は雨雲を散らし、大空に晴れをもたらしてくれる機密道具なんだ」


ヒロシ「すごいや。これでどんな悪天候でも、いつでも青空だね!」


 そんなわけで、ヒロシは悪天候になるたびに『ハレル矢』で雨雲を散らし、晴れをもたらすようになりました。
彼は天気王になったのです。


ヒロシ「おや、今日も雨だね。よし『ハレル矢』の出番だ。ボーガンにセットして、と」


マルぼん「あれ、『ハレル矢』はこの前使い切って、新しいのを注文している最中なんだけど」


ヒロシ「でも、ここに1本残っていたよ。ではさっそく、シュート!」


マルぼん「あ、それ、マルぼんが趣味の狩猟で使っている弓矢セットの矢だ。ごく普通の矢だよ」


ヒロシ「へ?」


 雨雲に向かって放たれた普通の矢は当然空に届くわけもなく、そのまま落ちてきました。落ちてきた矢は、落ちてきた矢は、ヒロシにむかって、ヒロシの頭にむかって


ヒロシ「ギニャー!!」


マルぼん「ヒロシー!」




ナウマン象「ヒロシがアレしたらしいな」


金歯「あいつ、最近、調子に乗っていたから天罰が下ったのでおじゃるよ」


ナウマン象「ざまあみろ、だな。あははははは」


金歯「あーいい気分でおじゃる。おほほほほほほほほほ」


 マルぼんは、ナウマン象と金歯の気分も晴らした『ハレル矢』の効果は絶大だと思いました。



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「ゆっくり寝ようぜ、ぼくらは仲間」の巻
ヒロシ「明日は試験だけど、勉強はカケラもしていない。でも、僕、眠る」


 男らしく宣言するヒロシですが、その目はどこか切なげで、足は震えていました。


ヒロシ「ママが言うんや。赤点とったら市中引き廻しだって」


マルぼん「ゆとり教育くそくらえ、だね」


ヒロシ「それなのに勉強せずに寝ようというんだよ、僕は。止めるなら、いまだぞ」


マルぼん「寝たらええやん」


ヒロシ「正直に言います。お願いですから、一夜づけでなんとかなる機密道具を出してください」


 土下座してマルぼんの足を舐めて懇願するヒロシ。マルぼんも1人の女。こんなことをされたらたまりません。機密道具を出してあげることにしました。


マルぼん「このヘルメットを被って眠るといいわ」


ヒロシ「これは」


マルぼん「こいつは眠りながらなんでもできるヘルメットよ。こいつを被って眠ると、体が自動的に動き、そのとき一番やらなくてはいけないことを勝手にやってくれるの。マラソンしなきゃいけない人だと、眠りながらマラソンする。勉強しなきゃいけない人だと、眠りながら勉強する。さぁ、被って眠りなさい」


ヒロシ「で、でも」


マルぼん「口答えしないで!」


 マルぼんはヘルメットをヒロシに被せると、鈍器のようなもので後頭部を殴打して無理矢理眠らせました。
で、翌日。学校から帰ってきたヒロシは


ヒロシ「すげえ! 試験余裕でしたよ!」


 起きるなり、ヒロシが叫びました。


マルぼん「そのヘルメットの力で、あなたは昨夜、眠りながら勉強していのよ。ほぼひと晩。そのおかげね」



ヒロシ「すごいヘルメットだよ。眠りながらどんなこともできるんだね。よし、これからはこのヘルメット
を常に被り、眠りながらいやなことをやってしまおう!」


 数日後、衰弱したヒロシは病院のベッドにいました。毎晩ヘルメットを被って眠り、勉強や運動などの嫌いなこと眠っている間に済ますようになったので、当然です。本来、体力を回復すべき睡眠時間に体を動かしているのだから当然のことなのです。


 その日の夜、ヒロシは眠るように息を引き取りました。眠りながら、逝ったのです。それがヘルメットの効果であるかどうかは、神のみぞ知ることです。



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「努力だって、時には裏切ることもある」の巻
ヒロシ「痛いっ」


女「あ、ご、ごめんなさい!」


ヒロシ「いつつつ。今のは痛かった」


女「すいません、すいません、私、まだ慣れていなくて、そのせいでへたくそで」


ヒロシ「気にせんでください。昔から、痛いというのは相場が決まっているんですから」


女「で、でもベテランの人なんかは、ほとんど痛みを感じさせることなく終わらせることができるんですよ。
私ももっと練習しないと……でも、下手だからなかなかやらせてもらえなくて」


ヒロシ「日常的に練習する機会があればいいんだけど、こればっかりはねえ」


マルぼん「はい『機会到来機』。こいつはどんな『機会』でも呼び寄せることができる機密道具なの。これさえつかえば、貴女がそれを練習する機会が佃煮にするほどやってきますよ」


女「あ、ありがとうございます。これでがんばって練習します」


ヒロシ「がんばってくださいね」


その帰り道。


マルぼん「さっきの女性ののことを考えているの?」


ヒロシ「うん。がんばって練習して、立派になって欲しいなぁ。あの、注射の下手な看護師さん」





ニュース『逮捕されたのは、微笑町に住む看護師の女性です。この女性は、大量の覚せい剤と注射器を所持しているところを警官に見つかり……』



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「現実はクソゲー」の巻
 マルぼんが帰宅すると、ヒロシ、ゲーム機のカセット差仕組み口に手を突っ込んで「どうして、ねえ、どうして!?」と絶叫しておりました。マルぼんが「どうしたんだい」と尋ねてみると


ヒロシ「ゲームの中の僕(の操作するプレイヤーキャラクター)は、恋に魔法に友情に冒険に、さわやかな汗を流しているってのに、現実の僕ときたらろくでなしの人生をただ無駄に送るばかり。だから僕は、ゲームの世界で生きることを決意したんだ! とりあえず、ゲーム世界への入り口らしきものがカセットの差込口しかなかったから、そこから入ろうかと」


 ヒロシくんのおとうさん。ヒロシくんのおかあさん。あながたの愛の結晶は、よりにもよってこんな成長を遂げてしまいましたよ。


ヒロシ「きーみーつーどーうーぐー」


マルぼん「はい『リアルプレイヤー』.みらいのせかいの人気ゲーム機さ」


ヒロシ「ファミコンのパチモン?」


マルぼん「一見そう見えるけど、ちがうよ。ここの差込口に好きなカセットをセットする。で、電源を入れるとそのゲームのキャラクターに身も心も変身することができるんだ」


ヒロシ「それはおもしろそうだねえ」


マルぼん「好きなカセット、だしてみ」


ヒロシ「それならこれかな。ものすごくやりこんだ思い出のあるゲーム」


 ヒロシはそのカセットを『リアルプレイヤー』にセットすると電源をいれました。


マルぼん「どんなゲームなの」


ヒロシ「オーソドックスな、剣と魔法のRPGだよ。ところで、ゲームのキャラクターになるというけど、
どのキャラクターになるとかわかるの?」


マルぼん「君にもっともふさわしいど『リアルプレイヤー』が判断したキャラクターだよ」


ヒロシ「そうなんだ。いったい僕はどのキャラクターになるんだろう。勇者かな。ラスボスの魔王だったりして。あ、なんだか、ねむく……」


マルぼん「目覚めたとき、君の心はゲームのキャラクターになっているよ」


ヒロシ「むにゃむにゃ」




『あ、もしもし。警察ですか? はい、事件というほどでもないのですが、家の前を変な人がうろうろしているんです。追い払ってもすぐに戻ってきて、家の前を徘徊するんです。右に行くかと思えば突然左を向いたり、左へ行くかと思えば突然右へ行ったり、動きが不気味なんですよ。しかも、何度話しかけても同じ返事しかしないのですよ。「武器や防具は持っているだけではいみがない。きちんと装備するんだ」としか言わないんです。
もう気持ち悪くて気持ち悪くて。あ、すぐに来てくれますか。ありがとうございます。さっさと射殺してくださいね』



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「さぁ、今日こそ早くおうちに帰るぞ! それが夢に終わることを、ぼくは数時間に知るのでありました」の巻
ナウマン象「年賀状のお年玉クジで2等の『地域の特産物セット』が見事当選したぜえ!」


ヒロシ「うらやましい! マルぼん、うちの年賀状も調べてみようよ!」


マルぼん「喪中だったから年賀状など来ていないよ。一枚も」


ヒロシ「なら、普通のハガキ」


マルぼん「普通のハガキに年賀状クジがついているわけねえだろ、どアホ!」


ヒロシ「不公平だ! なんで年賀状だけ優遇するんだ。これは差別だ。普通のハガキに対する差別だ! 我々は不当な差別にたいしては、死ぬまで闘うぞ。立ち上がれ同志よ! 火炎瓶もってこい! 木材もってこい!」


 放っておくとうざいことになりそうなので、マルぼんは機密道具をだしてあげることにしました。


マルぼん「『クジつけ指輪』。この指輪をつけて買い物をすると、買ったものにクジがついている。それが当たりクジならば素敵な賞品プレゼント」


ヒロシ「わ! そいつはいいや!」


 ヒロシはさっそく、『クジつけ指輪』を装備して買い物に出かけました。行きつけの本屋で漫画を買うと、漫画の表紙にになにやら10ケタの数字が印刷されています。これがクジ番号です。これが当たり番号ならばいいのですが……


店員「見事当選です!」


ヒロシ「やた!」


店員「こちら、3等の切手シートです」


ヒロシ「ありがとうございます! って、本は? 僕が買った本は?」


店員「賞品は、当たりクジと引き換えになっておりますので。当店のほうで回収させていただきました」


ヒロシ「……」


ママさん「あら、ヒロくん」


ヒロシ「あ、おかあさん」


ママさん「その指輪はなに? そんなもの小学生が持っていてはダメでしょう。ちょっと貸しなさい。息子のもの(命含む)は母のもの 母のものは母のもの」


ヒロシ「あ」


 ヒロシから奪った『クジつけ指輪』を当たり前のように身につけるママさん。


ヒロシ「ところでどこに行くのさ」


ママさん「不動産屋よ」


ヒロシ「不動産…ってことは、まさか!」


ママさん「そう、ついに資金が貯まったから、今から契約に……いよいよ契約にいくの! 夢のマイホームよ! ああ、数年間身を(主にヒロシの身、とくに臓器)粉にして貯金した甲斐があったわ!」


ヒロシ「やった! マイホームマイホーム!」


 数ヵ月後。クジは見事当たっており、大沼家は一等のDVDレコーダーをゲットしました。当たりクジは当然、商品であるDVDレコーダーと交換で、突然現れた屈強な男たちの手によって光の速さで解体され、あっという間に回収されていきました。大沼家には、DVDレコーダーと莫大なローンと何も建っていない土地だけが残りました。完。



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「がんばれ受験生! ヒロシの合格大作戦」の巻
デモシカ(担任教師)「今日は50メートル走のタイムを測るぞ。規定のタイムより遅かった者は不合格。不合格者は、外国の施設に5年くらい社会見学へ行ってもらいます!」


ヒロシ「ひょえー! 過酷ー!!」


デモシカ「あ、ナウマン象は規定のタイムより遅いみたいだな。業者さんお願いします」


業者さん「こちらへ」


ナウマン象「いやだ、いやだー! たすけて、かあちゃーん!! とうちゃーん!! 家の手伝いをするから、宿題もするから、もう喧嘩もいたずらもしねえからよう、たすけてくれよー!! とうちゃーん!! いやだー!! 怖いよーとうちゃーん!! かあちゃーん!! かあちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」


 トラックの荷台に載せられるナウマン象。しばらくは叫び声が聞こえましたが、やがてそれも止まりました。


ヒロシ「こいつはとんでもないことになってきたぞ。僕は走りに自信がない!」


デモシカ「はい、つぎ大沼。あ、待って、電話だ。はい、もしもし。え、はい。そうなんですか。それはご愁傷様で。おい、大沼。おまえの母ちゃん、意識不明だって。すぐ帰れ」


ヒロシ「マジっすか! いやっほうー! 帰ります」


デモシカ「タイムは明日、測るからな」


ヒロシ「……」


 胸にもやもやしたものを抱きつつも、ヒロシは帰宅しました。


マルぼん「ああ、よかった。無事に帰宅できたね。実はさっきの電話、マルぼんなんだ。キミが海外に社会見学させられそうになっていたのを見て、急いでクスリでママさんを意識不明にして病院へ運び、電話したんだ」


ヒロシ「ありがとう。助かったよ」


マルぼん「でも、結局明日、タイムを測るんだね。なんとかして、合格のタイムをはじき出さないと、キミは海外行きだ。よし、こいつを使おうか。『必勝はちまき』。こいつを頭にまくとだな、どんな試験にでも絶対に合格できる。こいつをまくんだ」


ヒロシ「よし、これで明日は楽勝かもしれないね」


 さっそく『必勝はちまき』を頭にまくヒロシ。と、その時。頭に山羊の被り物をした一団が突然、現れました。


ヒロシ「なにをする、離せ! 離さぬか!」


 ヒロシ担ぎ上げ、持参していたとても大きな布袋に押し込める山羊集団。


山羊「年齢……性別……身長に体重に声質……家庭環境……すべてが、すべてが大司祭様が示された条件を満たしている。合格だ。よろこべ少年、貴様は我が偉大なるツンデレ大萌神さま復活の生贄に選ばれたのだ」


ヒロシ「そんな神の生贄はいやー!」



 そのまま、山羊たちとヒロシは去っていきました。マルぼんは『必勝はちまき』の効果は絶大だと思いました。



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「成人の日おめでとう。ありがとう」の巻
 今日は成人式です! でも、体は成人していても頭は子供のままの逆コナンみたいな人がたくさん。式の会場では飲む! 飲む! 脱ぐ! 騒ぐ! 逮捕! 実名報道! の嵐! 嵐! 嵐!


ヒロシ「見ていて悲しくなるよ。日本はいったいどうなるの」


マルぼん「あの騒いでいる人々かきちんと体も頭も成人してくれたらよいのだけどねえ。そうだ。あれを使ってみるか『成人儀式セット』」


 未来の世界では、成人の儀式があります。この儀式を無事に終えた者だけが、心身ともに大人と認められ、はじめて名前を名乗ることを許されます。(成人していない者は番号で呼ばれています。人権もありません)


マルぼん「その儀式をお気軽にできるようにするために開発されたのが、この機密道具。こいつで『成人の儀式』を受けた人は、どんな人でも、未成人であれば心身ともに成人するの」


ヒロシ「よし。そこらへんで酒を飲んで暴れている新成人をとっ捕まえてきて、強制的に成人させてしまおうや」


 マルぼんとヒロシは機密道具を駆使して、暴れ狂う新成人を大量に捕まえました。そして、近くのビルの屋上へ。


『成人の儀式セット』の中からロープを取り出すと、そのロープを新成人の体に結び付けます。紐の、体と結んでいるのとは逆のほうを、近くの柱に結びつけ、そのあと、ロープを切断して、新成人をビルの上から投げ捨てます。この『ヒモなしバンジー』こそ、未来の世界の『成人の儀式』なのです。本来は落ちたあと生きていなければ成人として認められないのですが、このセットでは絶対に生き残ることができるようになっているので安心です。


新成人「これからは、税金もきちんと払います!」


ヒロシ「この調子で、どんどん投げ捨てようぜ!」


マルぼん「よっしゃー!」


ママさん「こらー! なにしてんのー! 貴様らー!」


 勢いにのったマルぼんとヒロシ、そのままママさんも投げ捨てます!


ママさん「ぎゃー!」


ヒロシ「ああ! おかーさーん!」


ママさん「もう! 気をつけてよね! 今は私1人の体じゃないんだからー」


ヒロシ「あ、そういえばそうだったねー。妹かなー弟かなー」


ママさん「もうすぐヒロシもお兄ちゃんなんだから。って、あいたたたた! おーなーかーがー!!」


マルぼん「あ! ママさんのお腹が急にでかくなった!」


 急に産気づいたママさんは病院へ。かつてないほどの難産で生まれたヒロシの弟は、
開口一番『お母さん、お兄さん、はじめまして! あなたの息子です、弟です!』とさわやかに言いました。看護士さんが思わず赤面してしまうような、素晴らしい肉体を持っていました。


 マルぼんは、どんな人間でも成人させてしまう『成人の儀式セット』の効果は絶大だと思いました。



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「ヒロシ、フリーペーパーがほしい」の巻
ヒロシ「ねえねえ。なんで紙切れを読んでクスクス笑っているの?」


男「駅前にできた自己啓発セミナーが配っているフリーペーパーだよ。なかなかおもしろいことが書いてあって」



ヒロシ「へえ。僕も読んでみたいなぁ」


男「もうなくなったみたいだぜ」


ヒロシ「残念。あ。あそこでルナちゃんが、見知らぬ男性といざこざを起こしているぞ」


ルナちゃん「ねえ、あなたもうちの教団を止めてしまうの?」


信者「はい。駅前にできたところのほうが、より高次元の存在に我々を導いてくれるからです。今までありがとう。さようなら。さようなら。輝く季節をありがとう。さようなら」


ルナちゃん「ああん。どうして、どうしてみんな駅前にできたカルト宗教に行っちゃうのん!」


マルぼん「それはこいつが原因ですね」


ルナちゃん「なにこの紙切れ」


マルぼん「駅前のカルト宗教が配っているフリーペーパーだよ。おもしろくって、ためになって、もうすぐ世界を終わるようなことが書いてあって、『うちの教団に入った人だけたすかりますん』ということが書いてあって、なんだか正しいことが書かれているような気持ちになる文章が満載で、無料。こいつを読んだ心の弱い人たちが
感動して、駅前のカルト宗教にはせ参じているんだ」


ルナちゃん「ちくしょう!」


ヒロシ「へえ。そんなにおもしろいのか。なんとしても読みたいな」


マルぼん「ふむ。フリーペーパーの類が読みたいと。そこらの店で、店員が趣味で作ったようなやつが配られているんじゃないか」


ヒロシ「それがオイルショックで、微笑町では紙不足。この前まで掃いて捨てるほどあったフリーペーパーも、
ほとんと見ることができなくなったんだ。哀しいね、時代ってさ。ああ! どんなものでもいいから、フリーペーパーを読みたい!」


マルぼん「そうかー。わかったよ。みらいのせかいの駅前をうろついて、フリーペーパーとか集めてくるわ」


 そんなわけでマルぼん、一時帰宅を許されました。


ママさん「ごめーん、ヒロくーん」


ヒロシ「どうしたの、母さん」


ママさん「夏休みの間に新しいパパを紹介するつもりだったけど、ちょっと無理になったの。どうしようもないヘタレでね、さっきも別れ話をしてきたんだけど、『別れるなんていうなよお』と失禁しながら叫んでさ。
たいへんだったのよー」


ヒロシ「へえ」


『微笑町の大沼うどん子は、地球に生命が誕生して以来最大の俗物だ。淫乱だ。ろくでなしだ。うんこ未満の存在だ。豚を夫とし、蛆虫を伴侶とする俗物だ。夜な夜な男を漁り、全てをすすりとる。悪女のなかの悪女だ。悪女。悪女。あーくーじょー。あと蛆虫。蛆虫女。豚。豚。豚。おなかがすいた。きょえー!! 救世主より』


 上記のような文章が書かれた紙が、大沼宅の近隣に大量にばら撒かれていたのは翌日のことでした。全てが手書き、全てが赤鉛筆で書かれていました。コピーしたものは一枚もありませんでした。おーるはんどめいど。


ヒロシ「これが憧れのフリーペーパー!」


マルぼん「いや、これ、怪文書」



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)