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Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「夢」の巻
 ヒロシが泣きながら帰ってきました。マルぼんが事情を聞いてみると、いけ好かない金持ちクソ野郎の金歯の自慢で自尊心を傷つけられたとのこと。


 今回、金歯に自慢されたのは超高級ハンカチだそうです。それもそんじょそこらの超高級ハンカチではなく、日本各地の職人を総動員して『世界的に超有名な例のキャラ』のアップリケを刺繍したという逸品。その価格も、飢餓難民を億単位で助ける事ができるほどの価格だとか。


 ヒロシが「僕も職人の技術を無駄遣いした高級ハンカチが欲しい」とか言い出すと読んだマルぼんは、職人動員用の『どんなにプライドの高い人間でも犬のよう尻尾を振り、ヨダレを流しながら自ら命令を乞うようになる機密道具』を用意しよとしたんですが、ヒロシはなぜかそれを止めてきました。


ヒロシ「人のものを欲しがってばかりいても仕方ないさ。僕は僕。金歯は金歯」


 どうやらヒロシは精神的に成長を遂げていたようです。少しさみしいマルぼん。


ヒロシ「そのかわり復讐しようと思うから、法に触れないで方法で心と体に一生消えない傷負わせる機密道具だして!」


 どうやらヒロシは精神的に歪んでいただけのようです。少しうれしいマルぼん。


 金歯の超高級ハンカチに嫉妬したヒロシは、金歯に酷い仕打ちをしてくれとマルぼんに頼み込んできました。凝った作戦を考えるのがダルくて仕方がないマルぼんは「モアイ像に金歯の名前を刻んで国際問題」とか「金歯家専用貯水池に廃車を大量に沈める(干ばつ時に気づいてショック)」とか「いっそのこと拉致監禁」とか簡単な方法を考えたんですが、ヒロシは「ハンカチが絡んだ方法じゃないと御免こうむる!」と大反対。


 マルぼんは色々考えたんですが、よい案も適した機密道具も思い浮かびません。そんな感じで悩んでいるとネットで気になるニュースを拾いました。


「小児病棟で闘病する子供たちを不憫に思ったある画家が、病室の壁に子供たちの大好きな『世界的に超有名な例のキャラ』とその仲間のキャラクターの絵を描いてあげたら子供たちが大喜びで、回復も早くなった。その話を聞いた『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権を持つ会社は『悪質な著作権侵害』と画家と病院を相手取り、1億3千万円の損害賠償を請求」


 金歯の超高級ハンカチにもこの「世界的に超有名な例のキャラ」が刺繍されていることを思い出したマルぼんは「これだ!」と思いました。手作りハンカチの刺繍では、おそらく許可ナシのハズ。


 マルぼんはさっそく「どんな人であろうが団体であろうが必ず電話が繋がり、相手に必要以上に用件が伝わる(「『足を擦りむいた』と連絡したら『切断した』と伝わる」「『手を合わした』と連絡したら『怪しげなカルト宗教に入信し、霞ヶ関で細菌テロ実行』と伝わる」)機密道具」を駆使して、『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権を持つ会社に「おたくの『世界的に超有名な例のキャラ』を無断使用してハンカチを売りさばこうとしている人がいるよ。子供たちの夢を壊さないで!」とデマ通報。こうして金歯は「世界的に超有名な例のキャラ」の著作権を持つ会社に訴えられて、72億4千万円の損害賠償を命じられた上にハンカチも処分されたのでした。


 しばらくすると、マルぼんとヒロシの仕業だと気づいた金歯が怒鳴り込んできました。


金歯「貴様等のせいで父上に30分間くらいお説教されて、さらには3日間おやつ抜きの刑だ! この借りは絶対返すかでおじゃるからな!」


 こちらとしては無邪気な無邪気なまるで妖精さんのイタズラのような感覚だったのですが、金歯はひどく傷ついたようです。金歯はマルぼんたちに宣戦布告すると、帰っていきました。


 その後、マルぼんが家でだらけていると、金歯が背広姿の一団を引き連れてやってきました。


金歯「こちら『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権を持つ会社の日本支部の偉い人。そちらは顧問弁護士さん」


『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権を持つ会社。自分を陥れるのに使われた会社を引き連れて、金歯はいったいどういうつもりなのでしょう。マルぼんは、金歯の意図が読めませんでした。


偉い人「ハハッ! この度、金歯コンツェルンの全面協力で、完全新作アニメを作ることになったのですよ。あ、こちら企画書とキャラデザインです」


 世界各地の童話や日本のアニメを勝手に元ネタにするのが得意なこの会社が完全オリジナルとはめずらしい、とマルぼんは遠慮なく企画書とキャラデザインを拝見しました。


ある日、なんの長所もない少年の元に未来から素敵な友達がやってきた。彼は素敵な機密道具で少年のピンチを度々救う


 キャラデザ。『なんの長所もない少年』はヒロシに、『未来からきた素敵な友達』はマルぼんにそっくりでした。


偉い人「ハハッ! ご覧の通り、あなた方の存在は私どもの新作とそっくりです。これは悪質な著作権の侵害ですね。
損害賠償を請求します。それにあなた方は言ったら悪いですが、社会の片隅に沸いて出たクズみたいな存在ですから、私どものアニメに悪影響を与えかねません。とっとと人のいないところへ移住してください。この件は裁判所も了承済みです」


弁護士「こちら請求額です。それからこちらは退去期日。この日までに人々の目の前から消えなければ、『世界的に超有名なネズミキャラ』の著作権を持つ会社の私兵「ドリーム・オブ・ユー」が容赦なくあなた方を射殺しますので」


「金持ち敵にまわすと怖いぜ」とニタニタ笑う金歯。


 金歯の諸葛亮なみの謀略により、『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権を持つ会社を敵にまわしてしまった
マルぼんとヒロシ。多額の金銭を要求されるも支払能力などカケラもない上に、「子供の夢に悪影響を与える」「死に値する著作権違反」として命を狙われることになり、俺たちに明日はないとばかりに逃亡開始ですよ。


 逃亡生活は長くに渡り、その間様々な事件がありました。家から持ち出した金で整形してホステスになったり。和菓子屋の後妻に納まって店を繁盛させてみたり。戯れに家に「捕まったりしないわ」と電話したら録音されていて「未解決事件を追え!」系の番組で公開されてみたり。それを観ていた勤め先の上司に「おまえ、この犯人とちがうんか」と言われてみたり。馴染みの酒場で使ったマラカスに付着した指紋でアシがついたり。


 そんなこんなの逃亡生活でマルぼんの精神状況は悪くなる一方。次第に妖精とかそんなのが見えるようになってきたので、マルぼんは「もう、森とかで動物に囲まれて静かに暮らそうよ」と今回の逃亡を仕切るヒロシに提案したのですか、ヒロシは「木を隠すなら森の中。人を隠すなら人の中さ」と拒否。


「木を隠すなら森の中」。その言葉を聞いた時、マルぼんはあることを思いついたのです。木を隠すなら森の中。人を隠すなら人の中。著作権法違反を隠すなら著作権法違反!


 マルぼんは早速、世界中の人に『世界的に超有名なネズミキャラ』を無断使用させるべく、ラジオを利用して洗脳電波を垂れ流しました。


「木を隠すなら森の中。人を隠すなら人の中。著作権法違反を隠すなら著作権法違反!」というワケで、マルぼんは世界各地で同時多発『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権侵害を引き起こして『世界的に超有名な例の(略)』の著作権を持つ会社の魔の手を逃れる作戦を思いき、それを実行すべくラジオを利用して『世界的に超有名な(略)』を無断使用したくなる特殊な電波を撒き散らしたのでした。


 電波撒き散らしは成功し、世界各地で『世界的に(略)』の著作権を侵害する事件が勃発。世界の自営業者の3分の2が自分の店のシャッターに『世界的(略)』の絵を無断使用。世界のお菓子メーカーの5分の2が自社の新製品のマスコットキャラに『世界(略)』を無断使用。『せか(略)』の著作権を持つ会社のキャラクターが一同に会するテーマパーク「東京『せ(略)』ランド」は、近隣住民から「毎晩毎晩花火を使うので眠られずにノイローゼになった」と被害者の会が結成されて裁判沙汰。


「これで連中もマルぼんたちに構っている暇はないだろう」とマルぼんたちは一安心。ところが、その認識が甘いとマルぼんたちは光の速さで思い知らされることになったのです。


『(略)』の著作権を持つ会社は、「相談料1時間7万円」のハイパー弁護士で構成された顧問弁護士団を駆使し、
恐るべきスピードで著作権侵害者たちを片付けていったのです。


 捕らえられ、『私たちは子供の夢を壊した醜悪なドリームハンターです』と書かれた木の板を首から吊り下げることを強要され素っ裸で市中を引き回され、「教育に悪い!」「夢を忘れた古い地球人め!」「中に人なんていないわ! そう、いるはずないんだー!」「あれは花火じゃなくて魔法!『(略)だけでは能がないので、ここで小噺を。昔、ある所におばあさんがいましたが、いじわるな嫁の謀略で毒を』マジックよ!」と住民たちに石を投げられる著作権侵害者たち。


ヒロシ「ひ、ひでえ! いったいなにがきっかけかわかないけど、やりすぎた! そんなに夢が大切か!?」


 悲惨な光景を前に、正義に燃えるヒロシ。今回の事件の元凶がどこのどなたなのかをきっちりと、ヘタしたら無形文化財認定されてもおかしくないくらいの勢いで脳内消去しているのは仕様です。


ヒロシ「ねえマルぼん! こうなったら、世界を夢でいっぱいにしてやろう!


 連中の大好きな夢で満たしてしまおう!」


 マルぼんが寝ていると『世界的に超有名な例のキャラ』が泣きながら部屋に飛び込んできて、甲高い声で「ナウマン象に暴力をふるわれた!」と叫びながら、泣きついて来ました。この『世界的に超有名な例のキャラ』は実はヒロシです。


 駅前を歩いていたら、『世界的に超有名な例のキャラ』が甲高い声で「体のよくなる羽毛布団があるんだけど」と言いながら、気の弱そうなおじいさんの手を握っていました。この『世界的に超有名な例のネズミキャラ』は実はルナちゃんです。


 昨日、ヒロシの「世界を夢で満たしてしまえ!」という言葉を聞いて、マルぼんは世界を『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権を持つ会社の理想とする『夢』の世界にすることにしたのです。ようするに、世界中の人を『世界的に超有名な例のキャラ』にすることにしたのです。マルぼんは機密道具を駆使して、世界中のダムや貯水池の薬品を混ぜるなどして、夢の世界の実現に成功。


 さすがの『世界的に超有名な例のキャラ』の著作権を持つ会社も、自分たちを含めて世界中の人が『世界的に超有名な例のキャラ』になってしまったら、著作権を盾にすることもできず、マルぼんたちに手を出すことができなくなりました。


 さらにこの夢の世界には嬉しい副作用もありました。みんながみんな、愛らしい『世界的に超有名な例のキャラ』の姿になったので、最近世を騒がす陰惨な事件も楽しげに見えるのです。


 たとえば、先ほどマルぼんの目の前で『世界的に超有名な例のキャラ(正体は27歳無職男性)』が『世界的に超有名な例のキャラ(正体は10歳女子小学生』を車に連れ込もうとしていましたが、加害者も被害者も『世界的に超有名な例のキャラ』なので、まるでアトラクションのようでほのぼのした光景でした。


 たとえば、先ほどマルぼん目の前で『世界的に超有名な例のキャラの集団(正体は市民団体)』が『世界的に超有名な例のキャラの集団の家(正体は世間を騒がしたカルトの支部)』に向かって罵声を浴びせかけていましたが、両方とも『世界的に超有名な例のキャラ』の姿なので、まるで、パレードのように見ていてワクワクする光景でした。


 たとえば、先ほどマルぼんの目の前で『世界的に超有名な例のキャラ(正体は43歳外国人男性)』が、怨恨から昔の恋人である『世界的に超有名な例のキャラ(買い物帰りの主婦32歳)』を人質に小学校に立て篭もり、最後は『世界的に超有名な例のキャラ集団(特殊部隊)』の一斉射撃でその命を散していましたが、みんな『世界的に超有名な例のキャラ』の姿なので、まるで、子供の大喜びお母様方も「教育にいい!」と大喜びの映画のような光景でした。


 災い転じてなんとやら、とはよく言ったものだとマルぼんは思いました。



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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)

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