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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「25年度の決算も終わり、これからはそれなりにゆっくりできるかと思ってましたが、それははかない夢だったのです」の巻
 マルぼんは毎月、大沼家に生活費を15万円ほど支払っているのですが。


ヒロシ「今月は支払うことができないだとぉ?」


マルぼん「そうなんです。そうなんです」


 ヒロシの蹴りが、マルぼんにヒットしました。


マルぼん「痛いです。痛いです。やめてください。やめてください」


ヒロシ「理由を話していただこうじゃありませんか!」


マルぼん「仕事先が経営不振でつぶれそうなんです。つぶれそうなんです」


ヒロシ「マルぼん働いていたの!」


マルぼん「ええ、正社員で」


ヒロシ「正社員! いったいなんの仕事よ!?」


マルぼん「仕事先は遊園地です。マルぼんは、あきらかに異次元の生物みたいな外見を利用して、その遊園地のマスコットキャラクター『アグレッシブくん』そしてその彼女という設定の『ドメスティックちゃん』として働いているのです(一人二役)」



ヒロシ「マスコットキャラ! マルぼんがマスコットキャラ! 歩いた跡になんかネチャネチャした液体が残るマルぼんがマスコットキャラ! マルぼんが寄ったという理由だけで、喫茶店に営業停止処分が下されるってのに、マルぼんがマスコットキャラ! 時々マルぽんと書き間違えても違和感ないってのに、マスコットキャラ! マルぼんが住み着いた翌日に隣人によって『大沼さんの家から異臭がする。死体を隠しているに違いない』と通報されて警察の捜索を受け、大沼家の一族郎党全ての指紋が警視庁に永久保存されるハメになったってのに、マルぼんがマスコットキャラ! マルぼんに触れたら、触れた部分が異様に痒くなるってのにマルぼんがマスコットキャラ! マルぼんが近づくだけで、犬が同じ場所を何回も何回もグルグル回りだすという異常行動をはじめるってのに、マルぼんがマスコットキャラ! マルぼんが海に近づくで、近くを泳いでいたイルカが一斉に陸に上がって自ら死を選ぶという異常行動をはじめるってのに、マルぼんがマスコットキャラ! 『戦前、とある農家の牛が突然マルぼんを生んだ。生まれたマルぼんは「もうすぐ、たくさんの人が死ぬ」と人間の言葉でしゃべってすぐに死んだ、数日後、その農家の近郊大事故が起きて、多数の死者がでた。それ以来、マルぼんは不吉な出来事として忌み嫌われるようになった(ザニー出版 エリザベス澤田著『葬式の時にウケる666の小ネタ』より抜粋)』という伝説があるくせに、マルぼんがマスコットキャラ! 」


マルぼん「悪口はやめるだ!」


ヒロシ「どうせなら機密道具の力で遊園地を繁盛させればいいじゃん」


マルぼん「言われてみるとそうだな」


 マルぼんがマスコットとして働いている遊園地『微笑コケティッシュパーク』は、金歯の叔父にあたるパール沢沼氏が作った遊園地です。愛娘が、近所の公園で他の友達と遊んでいるのを見かけた沢沼氏は、「このままではうちの娘がどんな病気を移されるかわかったもんじゃない」と、娘だけの遊び場を作ることを決意し、私財を投げ打って造った、愛に溢れる遊園地です。


 おもなアトラクションのほとんどが人力で動いています。金歯一族の奴隷のみなさんが、昼夜関係なく、必死に動いて、メリーゴーランドや観覧車や急流すべりや、ジェットコースターを動かしてます。人が動かす遊園地と言うやつです。動物園の要素もあって、ワシントン条約で保護されている動物や日本には生息していないはずの希少動物の数々が、なぜか飼育されていたりするのも特徴でした。夜は、派手な花火(一発の価格が、お年寄りが夢見る超高級老人ホームの入居料と同額)とパレードが見ものです。当然、パレードは奴隷の皆さんが車とかを引っ張っています。


 すべてのアトラクションがほぼ無料(奴隷を使うから)で動かすことができるので、経営はとてもうまく行っていたようです。そんな『微笑コケティッシュパーク』が経営難に陥ったのは、一族内で沢沼氏が失脚してからでした。沢沼氏から経営権を譲り渡された町の子供会の会長はとうぜん奴隷なんてもっていないので、奴隷の皆さんで成り立っている『微笑コケティッシュパーク』の経営がうまくいくはずもありません。で、閉園の運びと相成ったのであります。


会長「機密道具で経営を立て直すだぁ?」


マルぼん「マルぼんにまかせなって!」


会長「時、すでに遅しだよ。アトラクションのほとんどは処分して、あのメリーゴランドしか残っておらん」


マルぼん「ここに、どんなつぶれかけの遊園地でもたちどころに客が来るようになるという、『笑顔の種』という機密道具がある。これを遊園地の敷地内に埋めるだけで、どんな遊園地でも繁盛するようになるんだ。たとえメリーゴーランドしかなくても、たぶん絶対大丈夫」


 マルぼんは、メリーゴーランドのすぐ側に『笑顔の種』を植えました。するとどうでしょう。突然あたりが光の泡に包まれはじめたではありませんか。遊園地を包んだ光の泡は浮上し、移動を始めました。


マルぼん「このメリーゴーランドがもっとも繁盛する場所を求めて、旅にでることになったみたいだな」


 空を移動して数時間。見たことも無い辺鄙な土地に遊園地は着地しました。どうもどこかの森の入り口にあたる場所のようです。


会長「おい、なんだここは。意味わかんない森の入り口だぞ。微笑町よりはるかに人が少ないぞ!ほんとうに繁盛するのか」


男「あの」


会長「わ!?」


 いつの間にか、会長とマルぼんの後ろに若い男と、そのツレらしき女が立っていました。2人はとても暗い表情をしていました。


男「乗らしてもらってもいいですが、メリーゴーランド」


会長「かまいませんよ?」


女「乗りたくない」


男「ほしいだろ、思い出くらい」


女「……」


 女性の沈黙は肯定だったようです。2人はメリーゴーランドの馬にまたがりました。


会長「よ、よしマルぼん、動かしてくれ」


 マルぼんは、メリーゴーランドの横に巨大な石臼へ駆け寄りました。この石臼は人力で回転させることができ、回転で発生したエネルギーが、メリーゴーランドの動く元になっているのです。石臼を回転させるのは奴隷さんたちの役目でしたが、前述のように奴隷さんたちはいなくなっておりますので、マルぼんが1人で動かすしかありません。


 小屋の入り口付近では、会長さんが得意の浪曲の準備をしています。メリーゴーランドの楽しい音楽も、自分で用意しないといけないのです。


 会長の歌声とともに回り始めるメリーゴーランド。馬上の2人は、泣きながら笑っていました。


男「ありがとうございました。これは料金です」


 数分後。馬から下りた男が渡してきた代金として渡してきたのは、封筒いっぱいに入った札束でした。


会長「こんなにいただけませんよ!」


男「楽しい思い出を、お土産にくれたお礼です。それに、僕らにはもういらないものですから。では、ありがとうございました」


 男は、ツレの女性とともに歩き始めました。


マルぼん「そっちは森ですよ」


 無視して、森の中へと消えていく2人。マルぼんは追いかけたのですが、2人の歩みは速く追いつくことができませんでした。あきらめて帰る途中、マルぼんは森の入り口にたくさんの看板があることに気づきました。


「はやまるな」


「君を待っている人が必ずいる」


「生まれてきたことは奇跡」


などど書かれたたくさんの看板が。


 メリーゴーランドのところへ戻ると、会長が新しい客と話をしていました。新しい客は、親子3人の家族連れ。子供は「ボロいメリーゴーランド!」とか言って元気そうですが、親のほうは暗い顔。それでも会長は、客が来て大喜び。


会長「こんな森でも、意外と客がくるもんだな! しかもこのお客さんも、有り金全てをくれたよ!」


 結局、交通が不便なのでマルぼんは『コケティッシュパーク』を辞めたのですが、風の噂によるとわりと繁盛しておるようです。人間は、最期の思い出くらいは楽しいものにしたいものです。微笑町の年間自殺者の数を考えると、パークの繁盛もありえる話だとマルぼんは思いました。


 マルぼんは、『笑顔の種』の効果は絶大だと思いました。




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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)

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