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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「ネタがつきたらロボットものよ」の巻
「巨大ロボットを出して! そして僕に世界を救わせて!」と、帰ってくるなりマルぼんに泣きつくヒロシ。なんでも、金歯の会社が巨大ロボットの開発と量産に成功し、既に地球を狙う下衆どもを星の数ほど撃退しまくっているそうで、それを散々に自慢されたそうです。


 巨大ロボットはあることはあるんですが、みらいのせかいでもかなり高価で、泥水を産湯の代わりに使ってこの世に生を受け、いつも「私はお金を持っていません。私にお金をください。私は哀しい生き物です。私を愛してください。だって私は生きています(I do not have money. Please give me money. I am a sad living thing. Please love me. Because, I am since it is alive.)」というプラカードを持って駅前に立っていることが、毎日を生き抜くための糧を稼ぐ唯一無二の方法であるマルぼんには、とてもじゃないけど手がだせません。


 このことをきちんと説明しても、我慢したら死んでしまう性質のヒロシは理解できず、発作的に「生きていてごめんなさい! 生れてごめんなさい!」壁に頭を打ち付けはじめる始末。仕方なくマルぼんは
なんとかすることにしました。


 ロボットアニメなんかだと太古の遺産として巨大ロボットが登場します。そんな感じで、どこかの遺跡に伝説の巨大ロボットが眠っていないかと思ったマルぼんは、古今東西あらゆるところの伝説を網羅した『世界伝説百科』で我が微笑町に巨大ロボットと関係しそうな伝説がないか調べてみました。そしてついに、微笑町に太古の昔に全知全能の神によって機械仕掛けの神が製造され、しかも今年その機械仕掛けの神が復活するという伝説があるのを発見したのです。


ヒロシ「まさか微笑町にそんな巨神が眠っているだなんて」


マルぼん「巨神は巨大な悪が現われた時に復活って、伝説には書いてあるね」


ヒロシ「巨大な悪ってどんなだよ?」


マルぼん「悠久の時の彼方からやって来て、不思議な道具であんな夢こんな夢をぶち壊す怪生物だって」


ヒロシ「それ…」


マルぼん「その目なによ? その目はなによー!」


マルぼんは微笑町のあちこちに仕掛けた監視カメラ(一戸あたり159個ほどの割合)で町のどこかに異常がないかを調べ、ある場所からとてつもないエネルギー反応があるのを発見。『ちびっ子エデン』。エネルギー反応がでた場所にあった
建物にはこんな看板がかかっていました。どうも孤児院のようです。この地下に巨神が眠っているのかと思っていたら、エネルギーは建物自体から発生していました。


ヒロシ「きっと、この『ちびっ子エデン』の建物自体が伝説巨神なんだよ。なんかのきっかけでロボに変形したりするんだよ」


マルぼん「スフィンクスやら万里の長城やら、深い歴史と神秘のある建物ならまだしも、こんな築数年程度の建物が…」


ヒロシ「考えても見ろよ。スフィンクスも万里の長城も、完成して1年後はまだ築1年。『ちびっ子エデン』以下だったんだよ。この『ちびっ子エデン』も1万年くらい建っていたら築1万年。スフィンクスも万里の長城も裸足で取るものもとりあえずトンズラの歴史と神秘に包まれるわけだよ」


 マルぼんが納得していると、『ちびっ子エデン』の子供たちが話しかけてきました。「お兄ちゃんたち、芸人!?」「ボランティア!?」「ここは狭いけど、僕らの大切な家なんだ。ゆっくりしていってね」とマルぼんたちに絡んでくる子供たち。マルぼんの体は免疫のない人が触れると炎症をおこす危険性があるんですが、お構いなしです。


 子供の1人に「なんか変わったことねえ?」と聞いてみると、「なんか『押すと変形します』と注意書きのついたスイッチがいつのまにかできていた」との返答。マルぼんとヒロシがさっそくそこへ向かうと、たしかにスイッチがありました。そのまま押そうと思ったマルぼんでしたが、ふと「このまま押してもいいのだろか」という気持ちに。


『ちびっ子エデン』。深い事情があり、家族から離された子供たちが集まる場所。彼らにとってここはたくさんの思い出が詰まった大切な家のハズ。そんな思い出の詰まった家を、食卓のある風景を。なにも考えずにロボットにしてしまったいいものでしょうか…マルぼんは悩みました。


ヒロシ「ひゃっはーロボだ、ロボ!」


 迷わずスイッチを押すヒロシ。その瞬間、『ちびっ子エデン』は激しい音をたて、変形を始めました。その激しい音でも「家が! 僕たちの家が!」「やめてー!」という子供たちの悲鳴は掻き消す事ができませんでした。
 数分後、『ちびっ子エデン』の建物は、原型をまるで留めない巨大ロボットへとその姿を変えたのでした。


ヒロシ「よし。こいつの名前は『無敵鉄兵ナイスガイン』だっ。愛と勇気と力と夢と希望と他諸々を背負い、人々の平和を守るため、ナイスガイン見参ー!」


 沈み行く夕陽の光と「僕たちの家を返して!」「ヴァァァァ(声にならない声)」「私たちの思い出を返して!」「出て行け!」「この割れたお碗、さっちゃんのだ!」「(貯金箱を差し出して)これをあげるから、お家を元に戻してよ!」という声援を受け、そびえ立つ無敵鉄兵ナイスガイン。マルぼんはそんなナイスガインにも目もくれず、速攻で逃げ出しました





ヒロシ「マルぼん、敵出して! 敵!」


マルぼん「OK!」


よくよく考えたら、せっかくの巨大ロボット。敵がいないとさみしいと思ったマルぼんは、機密道具『悪発生器』を最高レベルで発動させ、最高レベルの悪を誕生させたのです。



 しばらくすると、ナイスガインの目の前に暗い顔の男が現われました。


男「いま、父を殺したところです…自首しますよ。これから」


マルぼん「…」


男「父はもう助からない病気でした。生きていても、あるのは希望ではなく苦痛。それでも医者は父を生かそうとする。父は私に言ったんです。『殺してくれ』って。私は、これまで親を大切にしたことなんて、これっぽっちもなかった。私の、最初の最後の親孝行は尊属殺人…親殺しだったんです」


マルぼん「(命とは? 生きるって? 生命を裁く権利など、マルぼんたちにはない……。この人は、悪なんかじゃない…)
ヒロシ、この人は…」


ヒロシ「この生きる価値もないろくでなし! くらえ! ナイスガイン踏み潰し攻撃!……よしっ! 初陣勝利ー!」







ヒロシ「勝ったは勝ったんだけどさ、人生に疲れた悪じゃなくて、きちんと、人々の平和をおびやかす巨大ロボットとかを擁している悪とかだしてよう」


マルぼん「仕方ないなぁ、ヒロシくんは」


 マルぼんは『悪発生器』のバージョンアップで、色々とこまかく設定ができる機密道具『悪マイザー3』をだし、「人々の平和をおびやかす巨大ロボットを所持している悪」を呼び出すことにしました。


 で、『悪マイザー3』を発動させてものの数分。ナイスガインの周りには、いつのまにかたくさんの巨大ロボットが集まっているではありませんか。


ヒロシ「おお。皆、同じ姿の巨大ロボット。量産型だ!」


敵ロボ操縦者「そこの所属不明の巨大ロボのパイロット。聞こえるか。我々は地球防衛軍微笑町支部の者だ。そのロボが突っ立っているせいで『日が差さないので洗濯物が乾かない』『日照権! 日照権! 日照権!』『日の光がささないのは政府のせいだ。現政府を打ち倒して、平和と平等が永久に続く志向の理想世界を!』と困っている人がたくさんいる。ただちに撤退しなさい!」


 人々の平和をおびやかす巨大ロボットを擁している悪はマルぼんたちでした。


ヒロシ「僕たち主人公だろ!? ということは、相手は悪。悪なんだ! みんなの平和を守るは僕らさ!  
マルぼん、戦うから武器! ナイスガインの武器だして!」


マルぼん「説明書によると『このロボットは心のやさしい人が操縦する事を前提に造られています。心のやさしい人が相手を攻撃するなんてことはありませんから、武器とか一切ないです。合言葉は非暴力不服従です』だってさ」


ヒロシ「ゲゲーッ!?」


マルぼん「ああ、待って。続きがあるよ。えっと『でも、どうしても戦いときは仕方ありません。相手と一緒に自分も果てるようにがんばってください。そのための自爆装置もありますよ』だって。武器は自爆装置オンリー」


ヒロシ「ないよりマシだっ! 自爆装置発動!」


  微笑町は消し飛びました。消し飛んだということは、2度と平和がおびやかされることもなくなったのです。
焼け野原には、永遠の平和が広がっていました。



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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)

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