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Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「ヒロシ、何処かで失くしたあいつのアイツ」の巻
ヒロシ「おおお」


マルぼん「どうしたんだよ、ヒロシ。横山光輝先生の漫画に出てくる武将みたいな泣きかたして」


ヒロシ「僕が数年かけて調べたルナちゃんのプライベート情報をまとめた秘密ダイアリーを、どこかに落としてしまったんだ。
あれさえあれば、ルナちゃん一家からいくらでもふんだくれるのに…」


マルぼん「そんなお宝を落とすなんて…君は本当に生きる価値がないね。しかたない。これを使おう。『リ炭』。この練炭を炊いて発生した煙を吸えば、落としたものが戻ってくる。どんな仕組みかは秘密だよ」


ヒロシ「さっそく炊いてみよう…おお! 秘密ダイアリーが戻ってきた! それだけじゃない。この前失くした財布も!!」


ママさん「げほげほ。なに、なんなの!? あ、練炭!! 死ぬ気!? 死ぬ気なの!? ばか、自殺じゃ保険金はおりへんねんで!!」


刑事「平林エカテリーネだな」


ママさん「!!」


ヒロシ「なにこの刑事。お母さんに向かって、エカテリーネだって。ママには大沼うどん子という立派な名前があるのに」


刑事「『大沼うどん子』は、この女が殺した女の名前だ。この女は、殺した相手になりすましたのさ。時効寸前…残念だったな」


ママさん…いや、エカテリーネ「トウトウ、バレテシマッタデスネ…アト…アト3カ月ダッタノ二」


ヒロシ「母さん!?」


マルぼん「ママさんが落とした過去が…戻ってきたんだ! 『リ炭』の効果は絶大!!」




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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「空とヒロシとの間には」の巻
ヒロシ「ぎゃー! トラックにはねられた!!」


通行人「はははははは」


ヒロシ「笑うの!? そこ笑うところなの!? ものすごい勢いで流血とかしているよ!? 足があらぬ方向に曲がっているよ!?」


マルぼん「それはアレだ、君が同情されにくいキャラだからだな」


ヒロシ「そんなキャラとかあるの?」


マルぼん「あるんだよ。この映像を見てみて」


ヒロシ「あ。公園を不法占拠していた青空カラオケの屋台だ。たしかこの前、行政によって強制撤去されたんだよね」


マルぼん「これはその撤去される模様を録画したビデオなんだ」


ヒロシ「ケバイ女店主が、常連やそういう活動が好きな人たちと一緒に行政に立ち向かっているね。不法占拠なのに」



女店主『あ! 今、この行政の人間の手が私の肩にふれた…痛っ!! これは暴力や!!』


支持者『国が暴力ふるったで!! 人ごろしやっ』


女店主『痛い! 痛い! 救急車呼んで!! 救急車ー!!』


支持者『国が暴力ふるったで!! 人ごろしやっ』


女店主『痛い! 痛い! 裁判や! 弁護士よんでんかっ』


支持者『国が暴力ふるったで!! 人ごろしやっ』


女店主『痛い! 痛い! みなさーん! こんな暴力をふるう連中が、みんなの憩いの場を奪おうとしていますよー!! 早く来てくれ、国連ー!!』



支持者『国が暴力ふるったで!! 人ごろしやっ』


マルぼん「これが同情されやすいキャラさ」


ヒロシ「被害者面と同情されキャラは似て非なるものかと思うんだけど。でも…僕も同情されるキャラになれば、転んだだけで救急車を呼んでもらえたりするのかな」


マルぼん「なるよ。なるなる。そこでこの機密道具。『同情道場』! この道場の堂上師範に師事すれば、同情キャラになれること間違いなし!!」

 
 そんなわけで、ヒロシの修行が始まりました。


 数日後、『同情堂上』で同情されるキャラになるための修行をしたヒロシが、ついに帰ってきました。


ヒロシ「うわー。雑草おいしー。おいしー。すごくおいしー。雑草おいしー」


ナウマン象「ママー、ヒロシが雑草をおいしそうに食しているよー」


ナウマン象ママ「しっ。見ちゃダメ! ヒロシくんはかわいそうなことになっているんだから」


ヒロシ「見てくだしゃーい。雑草、超美味ですーモシャモシャ」


ナウマン象ママ「かわいそう。かわいそう。さぁ、これでおいしいものでも食べて」


ヒロシ「モシャモシャ。1000円札うまいー。超うまいー」


ナウマン象「あ、ママー、黄色い救急車がきたよ」


ナウマン象ママ「私が呼んだの。かわいそうなことになった人を治してくれる病院へ連れて行ってくれるの」


 かわいそうなので、オチは省略です。マルぼんは、ただヒロシの回復を祈って千羽鶴の製作に勤しむだけです。

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「逃亡(後編)」の巻
ナウマン象「お、おい! なんでサイトが閉鎖してんだよ! おい!」


マルぼん「ナウマン象…実はヒロシが亡くなって、更新どころじゃなくなったんだ」

 
ナウマン象「な、ななな! ヒロシが逝った!? 新妻と生まれたばかりのわが子(鶏の死骸)を残して逝った!? このバカ男!! 思えばあの日『親が勝手に決めた許婚』として出会ったオマエのことが、あたいは大嫌いだった。でも日がたつにつれ…」


 ヒロシとの妄想ラブラブストーリーを小一時間ほど語ったナウマン象は、白装束に身を包み、「未来永劫愛永遠」とかつぶやきつつ、二度と帰らぬ巡礼の旅へと出ました。


ヒロシ「わ。本当に旅に出ちゃったよ。助かった」


 ナウマン象を見送ったあと、かつらをかぶったヒロシがひょっこり現れました。このカツラは『とんヅラ』という「被った人は、どんな困難からも逃げ出すことができる」機密道具です。ちなみに昨日の閉鎖は「ネタ切れ」から逃げだした結果です。『とんヅラ』関係ないリアル話ですが。


ヒロシ「しかし『とんヅラ』は使えるな。こいつで色々なことから逃げまくろう。まずは…」


マルぼん「『運動もしていないし食事の量も増えているのに、体重が日に日に落ちている。ものすごい勢いで落ちている。学校へ行ったら、担任が涙を流しながら「頼むから養生して!」と懇願してくる』 という現実とか? 『とんヅラ』は病気とかからは逃げられないよ」


ヒロシ「それなら」


マルぼん「『一週間ほど前から両親帰宅せず。あれ? この借用書の山は何? え、いつのまに保険に加入していたの、僕。うん? 玄関先にたむろしているあのガラの悪い人はなんのセールス? あ、そんな、玄関にビラ(誹謗中傷が掲載)を貼らないで!』という現在進行形の事実とか? 『とんヅラ』は借金からも逃げられないよ」


ヒロシ「僕は神だから、病気も借金も関係なし。」


マルぼん「『とんヅラ』に現実から逃げる効果はないよ」


『とんヅラ』は役立たずです。




日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「逃亡(中編)」の巻
                              おしらせ


 長らくご愛顧いただきました「マルぼんと暮らす」ですが、本日をもって閉鎖させていただこうかと思います。今までありがとうございました。




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日記 | 19:00:10 | Trackback(0) | Comments(0)
「逃亡(前編)」の巻
 マルぼんとヒロシが出かけ先から帰ると、やたらと留守番電話にメッセージが入っていました。さっそく聞いてみるマルぼんとヒロシ。


電話『ピー。いないのか、ヒロシ。おう。ナウマン象だ。用事があるから電話くれやピー。ゴゼンシチジデス』


電話『ピー。おう。ナウマン象だ…じゃなくてナウマン象です。えっと、電話じゃ話しにくいので、会える日があったら教えてください。ピー。ゴゼンシチジゴフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。俺、織田信長と武田信玄が「尊敬する偉人ランキング」の1位2位なんだけど、この2人の共通点わかる? ピー。ゴゼンシチジナナフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。えっと、思い切って言います。俺の森蘭丸になってください!! ピー。ゴゼンシチジキュウフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。森蘭丸の件、返事がないけど『沈黙=了承』と受け取ります。さっそくデートしましょう。 ピー。ゴゼンシチジキュウフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。なんでこないんだよ。裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者(後略) ピー。ゴゼンシチジジュウイップンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。さっきは言い過ぎました。ごめんなさい。デリケートな時期だってわかっているのに。俺のバカバカバカ。 ピー。ゴゼンシチジジュウニフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。さいきんつめたくない? ねえ、なんとか言ってよ! ねえ! ピー。ゴゼンシチジジュウゴフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。今、毛糸で服を編んでます。あ、いま軽くお腹を蹴った。うふふ。男の子かな。女の子かな。
ピー。ゴゼンシチジジュウハチフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。う、生まれる。生まれるー! ラマーズ法の準備はOK!? ヒッヒッフー!!
ピー。ゴゼンシチジジュウキュウフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。ヒッヒッフー!! ヒッヒッフー!! ヒッヒッフー!! ヒッヒッフー!!
ピー。ゴゼンシチジニジュウゴフンデス』


電話『ピー。ナウマン象です。名前は海(マリン)です。今から見せに行きますね。新米ママより(はぁと)
ピー。ゴゼンシチジニジュウナナフンデス』



マルぼん「見てみなよ。窓から見える電柱の影にナウマン象がいるよ。あ、ニワトリの死骸を抱きしめてるぞ。、母親がわが子にそうするかのように」


ヒロシ「なんとか、なんとかして! マジでなんとかして! なんでもするから、
あいつなんとかして! おねがいします!!」


 今までなかったくらい必死に懇願してくるヒロシ。後編へ続く。

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「人の痛みをしりたい」の巻
 ヒロシが瞳を乙女の如く潤ませ、帰宅しました。ちょっと「ドキッ」としつつマルぼんが理由を尋ねると


ナウマン象「この中には空気しか入っていない注射器を静脈とか動脈とかに打ったら人体はどうなるか試させろ!!」

ヒロシ「ひぃ!!」


 ってなことがあったそうで、ヒロシは「ナウマン象を殺して(その後ナウマン象の口座からお金を引き出して)僕は逃亡する!  大阪某所に潜伏する! 石垣島に渡ろうとする! そして『テレビのチカラ』で特集される!!」と言い出す始末。


ヒロシ「マルぼん、アレあったろ、出して!! 人を殺しても罪にならない機密道具!」


マルぼん「勝てない喧嘩ならするな!!」


 とはいえヒロシが不憫なマルぼんは、バカでも喧嘩に勝てる機密道具を用意しました。『イタク9錠』。飲むと痛みを感じなくなる、違法スレスレ(ぶっちゃけ違法)の機密道具です。


ヒロシ「すごい!! 柱に頭をガンガン打ち付けて流血しても、ちっとも痛くない。あはは。むしろ気持ちいい! あはははは。わかった、わかったぞ。人類は元々ひとつの存在。人はもっと深い部分で分かり合えるー!! あはははは」


 こうして無敵になったヒロシはナウマン象に決闘を申し込んだのです。吹き荒れる暴力のあらし。 


 そして始まるヒロシとナウマン象の決闘。


ナウマン象「これでもか!」


ヒロシ「気持ちE-!!」


ナウマン象「これでもか!!」


ヒロシ「気持ちE-!!!」


ナウマン象「歓喜の声をあげるのはこの口か!!!!」


ヒロシ「気持ちE-!!!!」


ナウマン象「よ、よせ! 近寄るな! 恍惚とした表情をうかべるな! 瞳を潤ませるな! 顔を赤らめるな! そんな切ない表情で俺を見るな! これ以上、俺の心をかき乱すな!! 俺の心の大部分を占める存在になるな!! 俺の負けだ、許せ!!」


マルぼん「ヒロシくん!!」


ヒロシ「勝ったよ、僕」


マルぼん「うん?」


ヒロシ「みたろ、僕1人の力で勝ったんだ。もう心配ないだろ。これで未来に帰れる…」


マルぼん「その話、初耳なんですがマルぼん帰るの?」


 そんな調子で2人で歩いていると、猫が捨てられていました。


マルぼん「まだ子猫だ。かわいそうだな、おい」


ヒロシ「そうだね。よし」


マルぼん「おや携帯電話。どこへ電話したの?」


ヒロシ「保健所。下校途中の子供をひっかきでもしたら大変だし」


マルぼん「おまえなにしているんだよ、こんなかわいい要素しかない子猫を保健所につきだすなんて!! 人間の
エゴをむき出しにして。心は痛まないのか!?」


ヒロシ「別にぃ。これからは
他人様の人権を容赦なく蹂躙して生きていきますのであしからず」


『イタク9錠』。飲むと痛みを感じなくなる機密道具。

 

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「マルぼんに休日を(あと、俺にも休日を!)」の巻
マルぼん「朕は国家なり。朕は国家なり」


ヒロシ「あはは。マルぼんは無邪気だなぁ。あはは」


マルぼん「マママママルぼんでぇす。ママルマルマルマルぼんでぇす」


ヒロシ「あはは。マルぼんは礼儀正しいなぁ。あはは。あ、それよか、もう4時だよーお仕事の時間だよー」


 最近、マルぼんは生活費を稼ぐべく、町のソーセージ製造工場で働いているのです。徹夜で。連日、徹夜で。


マルぼん「お仕事お仕事お仕事DEATH!!」


ムリぼん「ムダよ! マルぼんは重労働で完全に壊れているの!」


ヒロシ「マルぼんの前の嫁・ムリぼんじゃないか」


マルぼん「ムリムリムリーン」


ムリぼん「ちょっと休んでいてね」


 マルぼんの首筋に注射をうつムリぼん。マルぼんは30分ほど泡をふいてけいれんしていましたが、やがて落ち着きました。


ムリぼん「最近のマルぼんはね、ヒロシさんの面倒をみる他に、ソーセージ製造工場のバイト、『微笑町原子力発電所を監視する会』の会合、反日活動、亡き戦友の家族へのプレゼント配達、2ちゃんねるまとめサイトの更新、町外で活躍する微笑町立軍の兵士の皆様への慰問、週刊漫画雑誌の連載3本、優秀な新人の発掘、通院、写経、宗教への勧誘、北朝鮮への情報伝達など、やることがたくさんあって、いそがしさで生き物としてどうかと思うレベルまで崩壊しちゃったのよ」


ヒロシ「ワ! 僕の知らないマルぼんの顔がいっぱい。しっかし、壊れちゃうくらい忙しいなら、少し休んでもらわないとなぁ」


ムリぼん「ムリぼんもそう思うの。そこで一計案じようと思うんだけど」


ヒロシ「いいねえ。『マルぼんに休日を』作戦か。協力するよ」


 僕はさっそく保健所に電話して、マルぼんの勤め先の工場の名をあげつつ「ここのソーセージを食べた祖父が急に体調崩し、嘔吐発熱を繰り返した結果、昨晩遅く、息をひきとりました」と、涙ながらに訴えてみました。





マルぼん「う…うん…ん…マルぼんってば眠ってしまったみたい。今、何時だろう…7時!? 遅刻だっ。遅刻だよ。親方に機械で折檻されるー!!」


ヒロシ「安心するがよい。バイト先のソーセージ製造工場は違う肉を使ってしまったことが原因で潰れたよ」


マルぼん「なんだって!? じゃ、じゃあ、マルぼんが書記を勤める『微笑町原子力発電所を監視する会』は…亡き戦友の家族へのプレゼント配達は…!?」


ムリぼん「微笑原発は民間じゃなくて国家が監視しないといけないレベルの事態が起こったから、会は解散。亡き戦友の家族は一家離散したので、マルぼんの出番はないわ」


マルぼん「そ、そんなマルぼんのやることが…生きがいがなくなってしまっているなんて!」


ヒロシ「やることないんだから、少しは休めばいいんだよ」


マルぼん「そ、そんなぁ。って…そうか、ヒロシがいた」


ヒロシ「はい?」


マルぼん「マルぼんの一番の生きがいは君の面倒をみることなんだ。君の望みは『マルぼんが休むこと』だよね。よし、今すぐ休んでやる。休んでやる。一生休んでやる」


『休みます。休みます。休みます。休みます。休みます。休みます。休みます』と連呼し、壁に頭を打ちつけ始めるマルぼん。


ヒロシ「ああ、マルぼんー! ど、どうしようムリぼんー!!」


ムリぼん「ムリぼんにお任せ!カネカネキンコサッサトダシテカネカネキンコ (新呪文)」


ヒロシ「ギャー!!」


マルぼん「げげっ! ヒロシが、マルぼんの希望が爆発四散したー!? ぎゃふん!!!」


ムリぼん「ま。泡を吹きながら眠っちゃった。よっぽど疲れていたのねー」


 その後も暴れまわっていたマルぼんでしたが、拘束着をつけて窓のない部屋に一週間ほど放置しておくと落ち着き、たまっていた疲れも取れたようです。よかったね。


マルぼん「いやー人間、こまめな休憩はとるべきだね。忙しかったころに感じた全人類への憎しみがウソみたいになくなっておるわ」


ムリぼん「ははは。あなたは人間じゃないでしょー。ははは。でもよかった。マルぼんが元気になって」


マルぼん「心配かけてごめんなー。よーし。回復祝いにむかつくヤツを死なそう。よし。死なせます」


ムリぼん「しまった! まだ壊れたままじゃない! こうなった、相手の体を強制的に休ませる『強制休日魔法』を使用するしか! よしカネカネキンコサッサトダシテカネカネキンコ


マルぼん「むむむぅ」


ムリぼん「ムリぼんの魔法はいかがかしら!? 『魔法をかけて体を休ましたら、脳とか心臓が休んじゃって悲劇的な結末』という事態を避けるため、メンタル面にだけ魔法をかけるというやさしい小技も効かしたのよ! これで心やすらかになるはず!」


マルぼん「死ねやクソアマ!!」


ムリぼん「ぎにゃー!?」


 マルぼんのメンタル面に作用した『強制休日魔法』は。
そのメンタル面のうちの「理性」の部分だけを休ませてしまったのでした。完。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシと勇者と魔法使い」の巻
マルぼん「ヒロシさん、いつになったら勇者を探す旅にでるんです? 私、待ちわびて待ちわびて…」


ヒロシ「え、マルぼんってそんな設定だったっけ」


マルぼん「最近不要なキャラクターが増えたと言うことで、人様のキャラクター設定を変更できる『設定変香』を利用してリフレッシュ及びリストラを敢行したのです。ちなみにマルぼんは、世界を救うことのできる勇者を求めて来日した、異世界の女魔法使いという設定なのです」


ヒロシ「僕はどういう設定になったのさ」


マルぼん「ヒロシさんは『将来的に宗教法人乗っ取りを目論むタレント坊主を目指す少年』から『勇者探しにやってきた魔法使いに協力する少年』に設定変更したのよ」


ヒロシ「ふうん。で、他の連中はどういう設定に?」


マルぼん「金歯さんはヒロシさんの亡き父親。大脳さんは肉じゃがが大好きなヒロシさんの母親。この間誕生したヒロシさんの双子の妹のシン奈さんとタバ子さんは、ヒロシさんが一生涯面倒を見ることになる双子の老婆ちなみにルナちゃんは、ヒロシさんが頻繁に遊ぶギャルゲーのヒロイン」


ヒロシ「僕の好きな人が、バーチャルにまで落ちぶれた!!」


マルぼん「というわけで、さっさと勇者を探しにいきませう。はい、勇者探知機」


大脳「がんばるでヤンスのよ…私がお腹を痛めて生んだ実の息子のヒロシ」


ヒロシ「死んでも貴様を母とは呼ばぬ」


ルナちゃん『ダーリン、浮気は許さないっちゃー(CV・ナウマン象)』


ヒロシ「こんなゲーム叩き売ってやる!!」


マルぼん「さぁ、どうでもいい連中は放っておいて、さっそく旅にでましょう。勇者を見つけない限り、コロボックルワールド(マルぼんが住んでいたという設定の、剣と魔法の世界。魔王云々で滅びかけ)は崩壊しちゃうわ」


 こうしてヒロシは勇者を探す旅にでました。


ヒロシ「ふむ。勇者探知機によると、勇者はこの近所にある『ドリーム荘』302号室に住んでいる様子だ。名前は『鈴木隆史』。職業は無職」


マルぼん「ここが『ドリーム荘』の302号室ね。鈴木さあん。いるのはわかっているわー。でてきてくださいなー」


303号室住人「鈴木さんなら、交際相手の人妻を痴情のもつれで殺害しちゃって、警察で『死ぬとは思わなかった』『今は反省している』とかありふれた供述をしていますよ」


マルぼん「なんてこった! こうなったら警察に出向き、直接お会いして話をするしかないわね」


ヒロシ「法律も絡むし、説得とかそういうレベルの問題ではないと思うけど、チャレンジすることに意義があるしね



マルぼん「そういうことです。あの、電話お借りしてもよろしいですか」


303号室住人「どうしたんです」


マルぼん「私の隣にいるこの男、痴漢です。私のはち切れんばかりに若さの溢れた肉体を思うままにしようという黒く澱んだ欲望を、その身に宿しているのです」 


ヒロシ「てめえ、何言ってやがる!!」


マルぼん「ほら、直接お会いするには、同じ土俵の上にたたないといけないし。
これもコロボックルワールドのため。それに箔がつくじゃない。小学生にして前科もちなんて」


ヒロシ「そんな、受験や就職においての一番の難関が面接になりそうな箔、カケラもいるか!!」


ポリスメン「ちわー国家権力でーす」

 
 しばらく後。ここは微笑町立刑務所。


看守さん「もう来るなよ…」


マルぼん「ヒロシさん、お早いお帰りで…」


ヒロシ「なんか『おまえ、たぶん責任能力とか判断能力とかないし。今回の犯罪はノーカウント!!』とか言われて、
釈放されることになったんだ。あ、木の玩具作りとか異様に上手くなったんだけど、なんか作ろうか?」


マルぼん「超結構です。それよりも、勇者捜索の続きを」


ヒロシ「まだやっているの!? ノーカウントだったけど20年近く投獄されていて、僕ってば余裕で三十路だぜ!? もう、勇者とか妹とか姉とか幼馴染とか関西からの転校生とか委員長とか頑張り屋の後輩とか言ってられない、老後も視野にいれなきゃなんねえ歳だぜ!?」


マルぼん「それでも、コロボックルワールドのためですから」


ヒロシ「もう滅びてるって!! 男も女も年寄りも子供も、魔王によって人を人とも思わぬ扱いを
されてるって!」


マルぼん「あーあー聞こえない聞こえない。さぁ、この勇者探知機で新たな勇者の捜索を」


ヒロシ「持っているなら、自分で使えよ!!」


マルぼん「マルぼんは、少し機械に触れただけで一族郎党死に絶えるほどのメカオンチなのでごめんこうむりたいのれす」


ヒロシ「仕方ないな…僕の人生は台無しだけど、来世に期待するか。よし勇者探知機発動。えっと、勇者は『微笑町立刑務所』に住んでいる様子だ。名前は『鈴木隆史』。職業は無職」


マルぼん「この前の殺人犯じゃないですか!」


ヒロシ「勇者探知機は、世界で一番勇者としての素質を持つ者を捜索する機械だからね…って、ああ!?」


マルぼん「いかがなされた」


ヒロシ「 鈴木の名前が消えて『ジョージ』という外国人の名前が探知機の表示された!!  バカな…一番素質を持つ者が死なない限り、次の勇者の名前は表示されないはずなのに!!」


マルぼん「タイミングよく執行されたんじゃないですか? それより、新勇者ジョージ氏の情報を」


ヒロシ「えっと…A国在住。職業は大統領」






勝盛「どうもみなさん。ご足労おかけしまして」



山本「どういうことです、勝盛警部。こんな夜更けに我々を呼び出したりして」



田中「ワシ、帰る準備の途中やったんや。どういうことや」


田中夫人「落ち着いて、あなた」


勝盛「実は…杉畑さんを殺した犯人がわかったのです」


犬崎「な、なんですって!? 杉畑さんの死は事故なんでしょう!?」


田中婦人「そ、それとも…伝説の斧魔王が実在して、のろいの力で…」


勝盛「ちがいますよ。全てはこの地に伝わる斧魔王伝説を利用した殺人事件だったのです。そして犯人は、この中にいます」


猫山「な、なんですって!?」


スポポビッチ「私たちの中に犯人が…?」


マイケル「バカな、ここにいるみんなは、全員アリバイがあるはず」


勝盛「そのアリバイは巧妙なトリックを利用して作られた、偽りのアリバイです。いまからそのトリックを暴いてみせましょう」


花山「どきどき」


勝盛「事の発端は、一ヶ月前の現金輸送車強奪事件と、三年前のピン芸人連続殺人事件です」


小宮「警部どの! 推理ショーの前に、犯人を教えてくださいよ」


勝盛「…小宮くんはせっかちだな。まぁ、いいでしょう。結論から先に言ってしまいます。斧魔王伝説を利用し、ロボート=エロマンガ=杉畑氏を殺害した犯人は…」







マルぼん「はい、テレポート呪文詠唱終了。A国に到着でーす」


ヒロシ「その三文推理漫画みたいな呪文、なんとかならねえの?」


マルぼん「前は平家物語の朗読という形だったんだけど、それがすこぶる評判悪かったの。仕方ない仕方ない」


ヒロシ「で、杉畑を殺したのは誰?」


マルぼん「ジョージ氏はいずこー?」


ヒロシ「考えてないだろ、お前絶対考えてないだろ!」


 そんなわけでA国をうろつく二人。


ヒロシ「やたー。そこでドラッグを格安で売っていただいたよー! 日本に持ち帰って転売だー」


マルぼん「転売とかいいから。どうでもいいから。それよか、ほら。大統領のジョージ氏が住む白館に着きましたわよ」



ヒロシ「う。なんか異様に警備の人がいる。みなよ、みんな強そうだ。あいつら、きっと年寄りも普通に殴れるくらい容赦ないぜ。ムリぼん、魔法で眠らせるかなんかしてよ」


マルぼん「おまかせあれ~。アパイト アパムト アパ○ト○イト アパルトタッチで 警備員よ 死ね!!


警備員「ぐぬぅー!!」


ヒロシ「息の根とめるなよ!! ストレート過ぎだろ!!」


マルぼん「うっさい。数時間眠らすのも永遠に眠らすのも一緒なのれす。マルぼんはヒロシさんが眠らせろと言うから眠らせただけで、罪なんてカケラもありません。十字架はヒロシさんが背負ってください」


ヒロシ「せめて『蛆虫に変える』とかそれくらい配慮しなよ!!」


マルぼん「そのほうが酷くね?」




ジョージ「むにゃむにゃ…うふふ…戦争を長引かせて武器を売れるようにすれば、兵器メーカーからたんまりもっさり…うふふ…う~ん、むにゃむにゃ」


マルぼん「ふふっ。勇者さまったら、無邪気な夢みてるー」


ヒロシ「無邪気って、時に強力な武器だよね」


ジョージ「は…! 己らはどこの馬の骨だ!?」


マルぼん「あなたは勇者。私はあなたを伝説へと誘う美少女。こいつはヒロシ。人間の屑」



ヒロシ「ひでえ!」


ジョージ「ヒ! たすけて…たすてよ…マーマ。ボクをたすけて…あの夜のよに、ボクをやさしく抱きしめて!」


マルぼん「くっ。やはり冷静な判断ができていない…」


ヒロシ「まかせなよ。僕は物分りの悪いバカぶ物事を理解させるのが大得意なんだ。
ジョージくん、君は勇者だー君は勇者だー君は勇者だー君は勇者だー君は勇者だー君は勇者だー君は勇者だー君は勇者だー君は勇者だー」


 数時間後。


ジョージ「ボクハユウシャボクハユウシャボクハユウシャボクハユウシャ」


ヒロシ「ざっとこんなものっスよん」


マルぼん「やたー伝説のはーじーまーりー」


ジョージ「ボクハユウシャボクハユウシャ…でへへ…石油利権ゲットで、ボクのふところにたんまりしっぽり…ボクハユウシャボクハユウシャ」


ヒロシ「たまに正気に戻るけど、なんとかいけそうだね」


マルぼん「ようし。これでコロボックルワールドは救われるわ。さっそくワープして、魔王を倒しに行きましょう」


ヒロシ「しっかし。なんでよりにもよってA国大統領のジョージ氏が勇者の素質抜群なんだろ」


ジョージ「そいつはたぶん、ボクがこれを持っているからですぞ」


 ジョージは、持っていたアタッシュケースから、なんかスイッチを取り出しました。


ジョージ「こいつをポチリと押すとですね、A国及び世界各地のA国基地にある核ミサイルが、いっせいに発射されるのですぞ。こいつの攻撃力のおかげで、ボクは勇者の素質アリと判断されたんじゃないかと」


マルぼん「そいつはすごい。これで魔王とその一味も爆風で一掃ですね。んじゃ、ヒロシさんありがとう。勇者ジョージさまと私は、コロボックルワールドを救いに行ってきますので。ではでは。


勝盛「どうもみなさん。ご足労おかけしまして」


山本「どういうことです、勝盛警部。こんな夜更けに我々を呼び出したりして」


田中「ワシ、帰る準備の途中やったんや。どういうことや」


田中夫人「落ち着いて、あなた」


勝盛「実は…杉畑さんを殺した犯人がわかったのです」


犬崎「な、なんですって!? 杉畑さんの死は事故なんでしょう!?」


田中婦人「そ、それとも…伝説の斧魔王が実在して、のろいの力で…」


勝盛「ちがいますよ。全てはこの地に伝わる斧魔王伝説を利用した殺人事件だったのです。そして犯人は、この中にいます」


猫山「な、なんですって!?」


スポポビッチ「私たちの中に犯人が…?」


マイケル「バカな、ここにいるみんなは、全員アリバイがあるはず」


勝盛「そのアリバイは巧妙なトリックを利用して作られた、偽りのアリバイです。いまからそのトリックを暴いてみせましょう」


花山「どきどき」


勝盛「事の発端は、一ヶ月前の現金輸送車強奪事件と、
三年前のピン芸人連続殺人事件です」


小宮「警部どの! 推理ショーの前に、犯人を教えてくださいよ」


勝盛「…小宮くんはせっかちだな。まぁ、いいでしょう。結論から先に言ってしまいます。斧魔王伝説を利用し、ロボート=エロマンガ=杉畑氏を殺害した犯人は…」




 マルぼんは、ヒロシをA国に放置したまま、ジョージ氏を連れて己の世界へと帰っていきました。


 それから数年。ヒロシはA国のスラム街の片隅でゴミ箱を漁りつつ生きているのですが、
A国の核ミサイルが発射されたなんて話は耳にしておりません。


 あのスイッチを押したら、違う世界にも発射されるんでしょうか。核ミサイル。それだけがすごく疑問。あと、ヒロシがいつ帰国できるのかもすごく疑問。

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ナウマン象「心がせまい貴様の名前がヒロシって、笑えなーい。笑えにゃーい! 笑えないヤツには…ぼうりょく!」


ずがっぼこっばきっどがっぐちゃっずぎゃにちゃずぼっ!


ヒロシ「もうガマンできな~い!!」


マルぼん「またナウマン象の暴力か」


ヒロシ「俺はやる。こうなったらやるよ。ナウマン象を死なせて、
顔を変えて逃げれるところまで逃げる!」


マルぼん「顔を自由に変える機密道具ならあるし、逃走資金を調達する機密道具もあるよ。何の事情も聞かずに手術をしてくれる医者も、知り合いにいるし」


ヒロシ「やったる!! 殺したるー!!」


 ヒロシは出刃包丁を片手に、ナウマン象の家へと向かいました。


ヒロシ「白黒つけるぞ、白黒つけちゃるぞー!! ああー!?」


 ナウマン象が、胸から血をだして倒れていました。なんということでしょう。ナウマン象は、ヒロシが白黒つける前に、どこかの誰かさんに白黒つけられていたのです。


ナウマン象父「あ! 息子が刺されて死んでいる! そしてそこに出刃包丁を持った人が立っている!」


 なぜか服が血まみれの、ナウマン象家族に見つかりました。


ナウマン象妹「通報! 通報!」


ナウマン象母「保険会社に連絡! 保険会社に連絡!」


警官「到着! 到着!」 


医師「鑑定(精神)! 鑑定(精神)!」


ヒロシ「うへー! 最悪のタイミングー!!」


 ナウマン象殺害の容疑で逮捕・起訴されたヒロシなわけですが、こんなこともあろうかとマルぼんが投与しておいた『精神鑑定とかしたら、必ず「責任能力ねえし、罪には問えねー」という結果がでる薬』のおかげで、超早い段階で社会復帰できました。


ヒロシ「タイミングがまずかった。タイミングが」


 たしかにそうです。ナウマン象が殺されていた時間にたどり着いてしまったばかりに、あらぬ疑いをかけられ「この色は何色にみえる?」「なぜ人を殺してはいけないのかな?」なんて試験を受けさせられたのですから。


ヒロシ「どんな事態でもグッドタイミングで遭遇できる機密道具、ないの!?」


マルぼん「あるよ。これ、このネクタイ。こいつは『ミングタイ』といって、身に着けると、どんな事態でも最高のタイミングで遭遇できる」


ヒロシ「なるほどなぁ。すごい機密道具があったもんだ。…あ!!」


マルぼん「どうした?」


ヒロシ「保釈金を親戚のおじさんに借りたんだ。がんばって返済しないと……」


ママさん「ヒロくん。一億五千万円が手に入ったわ。これで返済しましょう」


ヒロシ「すごい! さっそく最高のタイミングで金が!」


マルぼん「『ミングタイ』の効果は絶大なのさ」


ママさん「すごいでしょう。この札束。やっぱり、お父さんよりお金のほうがいいわよね」


ヒロシ「え?」


ママさん「お父さんが居なくても、お金があればいいわよね。ね? ね?」



ヒロシ「と、とうさんはー!?」


ママさん「このお金で、母子2人、仲良く暮らしましょうねー!!」




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「ヒロシのパラレル食糧難」の巻
 政府の腐敗、止まらない各地の諸侯の反乱、飢饉、豪商による買占め、襲いかかるイナゴの大群……様々な理由で、微笑町は深刻な食糧難の真っ最中です。


 日本を始め、世界各国が食糧支援を決定してくれたのですが、いつ我々国民の元に食料がくるのかさっぱりわかりません。


マルぼん「いつ来るかわからないとなると、今現在、店頭で鬼のような値段で売られている
食料を買って、命という名のリレー(身内オンリー)をするしかないね」


ヒロシ「しかし先立つものはナシ。そこでさっき言った作戦さ」


マルぼん「標的に無意味なプレミアをつけ、価値をあげまくる『プレミア光線銃』で、ゴミみたいな代物を高く売りさばくという作戦ですな」


ヒロシ「どこの馬の骨とも知れないおっさんの体毛が混入された泥水を、ありがたい聖人の神毛入りの聖水(1リットル55000円。どんな病気もイチコロよ! 買わない人は、聖職者の力で地獄に堕とします! 金がないなら借りてこい! あと、家売れ、家!)にはやがわりさせることができる『プレミアム光線銃』なら、僕らに莫大な利益をもたらしてくれるさ!」


マルぼん「OK。さっそく町に出て、ゴミみたいな代物を探しに行こうぜ!」


ヒロシ「町はでっかいたからばこ~」


警官「貴様ら。こんな深夜になにをしている」


ヒロシ「公僕!?」


警官「貴様が手にしているもの…銃じゃないか! さてはそいつで食料泥棒でもしようって寸法だな! 泥棒には、死という名のやすらぎをくれてやるっ!」


マルぼん「こ、こいつ。小学生に容赦なく拳銃を向けてきた!!」


 このサイト始まって以来のピンチです!







ポリスメン「YOUが手にしているもの…銃じゃないかデース! さてはそいつで食料泥棒でもしようって寸法デスネー!」  


マルぼん「こ、このポリスメン。小学生に容赦なくショットガンを向けてきた!!」 


 このサイト始まって以来のピンチです!そんなピンチにマルぼんたちがとった行動とは!?


ヒロシ「それ! 恥も外聞もかなぐりすてて、ナメクジのようにはいずって逃亡だ!」


 ダッシュで逃亡することでした。マルぼんたちは一匹の獣と化して必死で逃げましたが、ポリスメンは「逮捕だ~!」と叫び、ショットガンを乱射しつつ追いかけてきました。そうこうしているうちに港にまでたどり着いてしまいました。逃げ場がなくなり、追い詰められるマルぼんたち。


ポリスメン「地獄の女神への挨拶は考えたか、蛆虫ども」 


マルぼん「くっ。万事休す。こうなったら…」 


 マルぼんはそこらにおいてあった荷物に向かい、『プレミア光線銃』を発射しました。光に照らされる荷物。


マルぼん「ほら、これは銃じゃなくて、愉快な遊び心に溢れた懐中電灯だったのでーす!」


 ポリスメンは無言でショットガン発射。玉はプレミア光線に命中し、光線銃大破。 


ポリスメン「さぁ、さよならだ」 


ヒロシ「いまだっ!」 


 最大のピンチのという時、ヒロシが偶然にももっていたクロロホルムをしみこませたハンカチを使い、ポリスメンを眠らせることに成功しました。 


 命は助かりましたが、今回の作戦は実行不可となったマルぼんたち。とりあえず、眠っているポリスメンの制服と警察手帳とショットガンと弾を拝借し、失意のまま、帰宅したのでした。


ヒロシ「これを売って小銭を稼ぎ、支援物資を待とうよ」 


マルぼん「そうだね…あ、さっき光線銃で撃った荷物どうしよ。……ま、いいか」


 それから数ヶ月。支援物資は届く気配すらありません。マルぼんとヒロシは、家主と居候から、(食料として)狙うものと(食料として)狙われるものにその関係を変化させています。ハラヘッタ…… 


ママさん「さっき闇市に行ったら、食料が売っていたわ。いつもよりバカ高い値段だったから買えなかったけど。でもあの食料…」 


マルぼん「食料がどうしたの?」 


ママさん「袋に国連だの日本だの書いてあったの。あれ、もしかしたら…」


 プレミア商法もほどほどに。 




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「シリーズ老い① 孤独死を防ぐには」の巻
ヒロシ「友達の老婆が死にたいんだって。練炭とか出してやってよ」


マルぼん「小学生という設定のキミがいかにして老婆と友達になったのか、いかにして
そんなヘビーな相談をされるほどの信頼を得たのか疑問なんだけれど」


ヒロシ「ネットで知り合った女子高生と会う約束をしたら、なぜかその老婆が『私は花も恥らう女子高生です』みたいな顔をして来ていて、いつのまにか朝から晩まで付きまとわれるようになったんだ」


マルぼん「さっさと縁を切りなさい。ムリなら弁護士に相談を」


老婆「そんないけずなことをせず、さっさと練炭をだせ!」


マルぼん「わ、この老婆ですか!?」


老婆「だれも…だれも私を見てくれないのよ…。
息子のサバヒコも…娘のフグミも…民生委員の尾睦さんも!」


マルぼん「なるほど。それで自ら命を絶ちたいってわけか」


マルぼん「歩道橋の上から札束でもバラまけば注目してくれるよ」


老婆「それは経験済みです。でもみんな、地面に這いつくばって金を拾っているので、
注目してくれない…」


ヒロシ「マルぼん。冷たい対応をして僕の部屋で死なれてもいやだし、なんとかしてあげてよ」


マルぼん「それならこの機密道具だね。『注目トマト』。食べればみんなの注目のマトになれるトマトさ」


老婆「こいつを食べたら、みなの注目を浴びれるというワケですな! ではさっそく」


ヒロシ「もがもが」


 ヒロシの口に『注目トマト』を突っ込む老婆。やはり得体のしれないものは食べたくないらしいです。


『注目トマト』の効果を確かめるべく、マルぼんたちは町へと繰り出しました。


ヒロシ「うっ!!」


 ヒロシがうなり声をあげて倒れました。よくあることなのでマルぼんは放置しましたが、
通りがかりの人がヒロシを囲みます。


通行人「この人大丈夫かな?」


通行人B「大丈夫じゃないかも?」


通行人C「『大丈夫』に100円!」


マルぼん「な、みんなに注目されているだろ。『注目トマト』の効果は絶大なのさ」


老婆「ヒロシさん、白目で泡とか噴いてますが。誰も助ける気配がありませんね」


マルぼん「まぁ、注目のマトになるだけだから、仕方ないよ」


 なぜか老婆は『注目トマト』に不服なようで、マルぼんは次の機密道具を出すことになりました。


マルぼん「はい『ちやほ矢』~!!」


ヒロシ「どうせ、その矢で射られたら、みんなにちやはやされる機密道具だろ」


マルぼん「ご名答!! 天才じゃなかろうか天才じゃなかろうか」


老婆「天才天才すごいでちゅねー」


ヒロシ「馬鹿にされてる。僕、絶対バカにされてる!」


マルぼん「その天才さまを射って、さっそく効果を証明してみましょう!」


ビュッ。ブスッ。


ヒロシ「ワ! ケツに矢が刺さった! あ、でも不思議、痛くないよ」


マルぼん「『ちやほ矢』は刺さった部分を一瞬で壊死させて、痛みを……」


ヒロシ「壊死とか、そういう単語は聞きたくない!」


見知らぬ女性「あの…大丈夫ですか? お尻に矢が刺さっていますよ?」


見知らぬ男性「本当だ…待っていてください、すぐに抜いてあげますから」


ヒロシ「え…あ、すいません」


見知らぬ女の子「待っていてくださいね、なにか飲み物とか買ってきます」


見知らぬ男の子「なら俺は食べ物を」


老婆「すごい。さっそくちやほやされ始めていますよ」


マルぼん「『ちやほ矢』の効果は絶大なんだよ」


 数時間後。


ヒロシ「うう…皆さん。やさしさをありがとうございます。僕はもう大丈夫です。
大丈夫ですから」


見知らぬ女性「そんなこといわないで。まだ動かないほうがいいですよ」


ヒロシ「ほんと、大丈夫ですから」


見知らぬ男性「……」


 ヒロシを介抱していた人の1人が、無言で落ちていた大きな石を拾いました。
なにをするんだろうと思っていると、大きな石をヒロシに向かって……ドン! 当然のように、
ヒロシは意識を失いました。


見知らぬ女性「ほら、やっぱりダメです。大きなコブができて」


見知らぬ男性「本当だ…待っていてください、冷やすものを持ってきます」


見知らぬ女の子「待っていてくださいね、なにか飲み物とか買ってきます」


見知らぬ男の子「なら俺は食べ物を」


 そして広がる親切の輪。でも、なぜか老婆は『ちやほ矢』に不服なようで、マルぼんは次の機密道具を出すことになりました。


マルぼん「『ちやほ矢』も『注目トマト』もダメとなると、これしかないな。はい、この書類にサインとハンコをどうぞ」


老婆「サインしたら、みんな私を見てくれる?」


マルぼん「YES!」


老婆「それなら…はい。完了です」


サバヒコ「母さん!」


老婆「息子のサバヒコ!」


フグミ「お母様!」


老婆「娘のフグミ!」


ルナちゃん「奥様!」


老婆「近所の宗教施設で、ひがな一日祈りを捧げている近所の女の子!」


通行人たち「おばあさん!」


老婆「どこの馬の骨とも知れない無数の見知らぬ人たち!」


サバヒコ「こんなところにいたら風邪をひくよ。ねえ、そうならないウチに
一緒に旅行へ行こう」


フグミ「それよりも私の家にきて。手料理をごちそうしちゃう!」


ルナちゃん「とても素敵なあつまりがあるのですが」


通行人たち「それ、おばあさんを胴上げだ!」


老婆「みんな、みんな私を見てくれる! 私は1人じゃない!」


ヒロシ「おばあさん嬉しそう。で、あの書類はどういう機密道具よ?」


マルぼん「サインした人に莫大な財産が手に入る機密道具。ただ、その事実が一瞬で
全ての人に知れ渡るという副作用がある」


ヒロシ「なるほど。それで関係のない人たちがたくさんいるんだな。ま、いいじゃない。
お金が理由でも、おばさんはしあわせそうなんだから」


サバヒコ「旅行先は決めてあるんだ。東尋坊と富士の樹海。人気がない…じゃなくて静かないいところだよ」


フグミ「私の料理は薬膳料理なの。口にすると苦くてたまらないけど、体にいい証拠。それが証拠に、食べれば食べるほど体重が落ちて…」


ルナちゃん「それじゃ、私たちには一銭も入らないわ。奥様、足の裏みせて、足の裏!」


ヒロシ「金で幸せは買えるんだなぁ」

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「社会の歯車くん登場」の巻
 マルぼんが部屋でくつろいでいると、金歯の家のほうから爆音がしました。なんだろうとか思っていると、憔悴しきった表情でヒロシが帰宅。


マルぼん「なんか爆発していたけど、原因は貴様?」


ヒロシ「金歯の家で遊んでいたんだけど、ちょっとやらかしちゃってね、金歯の家の護衛用巨大戦闘ロボ部隊を壊滅させてしまい、多数の犠牲者を出してしまったんだ」


マルぼん「ほうほう」


ヒロシ「で、さっきまで警察にしぼられていたんだ。『もう! こんなことしちゃいけません! めっ!』って」


マルぼん「なにやっても『いけません!』ですむから、日本はいいよな。」


ヒロシ「金歯も『ぷんぷん!』と激怒してさ、『かわりの戦闘ロボ用意しろ』だって。だからさ、出してよ、戦闘ロボ」


マルぼん「戦闘ロボとか、ないから」


ヒロシ「むむむむ無責任!!」


マルぼん「仕方ないな。こいつを使おう『発光ダイヨウド』」


ヒロシ「懐中電灯?」


マルぼん「ここにさ、きゅうりに蜂蜜をかけたヤツがあるからさ、『メロン』と言いながら、『発光ダイヨード』の光を当ててみな」


ヒロシ「メロン!!」


マルぼん「食べてみ」


ヒロシ「もぐもぐ…ああ!? きゅうりがメロンの味がする!! オーマイコーンブ!!」


マルぼん「ここにかっぱえびせんにマヨネーズをつけたヤツがあるからさ、『エビフライ』と言いながら、『発光ダイヨウド』の光を当ててみな」


ヒロシ「エビフライの味がするー!! オーマイコーンブ!!」


マルぼん「『発光ダイヨウド』は自分の好きなものの代用品を作り出すことができる機密道具。こいつの力で、戦闘ロボの代用品を作ればいいんだ」


ヒロシ「使える機密道具じゃないの!!」


マルぼん「でもだね、代用品を作りたいものと代用品にするものがある程度似ていないと、『発光ダイヨウド』の効果はでないんだ」


ヒロシ「戦闘ロボに似ているものか。よし、とりあえず『ロボット』と連呼して、『発光ダイヨウド』の光をあちこちに当てまくろう」


「ロボット」「ロボット」と連呼して、『発光ダイヨウド』の光を撒き散らすヒロシ。


ママさん「ヒロくん、ごはん…」


 光は、ヒロシの部屋に入ってきたママさんを直撃しました。


ママさん「ワタシヨリ シアワセナニンゲン シネ」


ヒロシ「お母さんがロボしゃべりをはじめたぞ」


マルぼん「ママさんは今、モデルくずれの男をヒモにして、彼の言われるままに働いたりお小遣いをあげている。いわば、モデルくずれが操縦者。だから戦闘ロボの代用化ということになったのだ!」


ヒロシ「その理論は無茶だと思うのですが。あちこちから苦情きそうなんですけど」


 とりあえずママさんは、金歯の戦闘ロボ軍団の隊長専用カスタム機として各地の戦場を駆け巡り、第二の人生を満喫しています。


『発光ダイヨウド』がいたくお気に召したヒロシは『世間を騒がせたいと思った』と取調べで答えるべく、町へと繰り出しました。


ヒロシ「うん? なんかあそこの工事現場で、エライさんらしき背広の男が、現場責任者らしき男に殴る蹴るの暴行を加えているぞ。いかがなされた?」


背広「こいつが…どこの馬の骨ともわからない女から生まれたこいつが資材の発注ミスをしちまってよ…しかも資材が足りないままビルを完成さしちまったから、耐震性が絶望的なんだ。安全面がガタガタなんだ…この豚!! 醜い豚!!」


現場責任者「あうっ!!(もっと! もっと激しく!)」


ヒロシ「お待ちなさい。なんとかなるかもしれないですぞ」


背広「なんですって!?」


ヒロシ「この懐中電灯の光をですね『耐震性』とか叫びながら、適当なものに当ててみてください。代用品ができるかもしれませんぞ」


背広「『耐震性』『耐震性』!!」


ヒロシ「う~ん無理か。それなら率直に『安全』とか叫びながら、いまいちど」


背広「『安全』『安全』!!」


ヒロシ「まぶし!! な、なんで僕に光を当てるですか!?」


???(その願い、かなえよう)


ヒロシ「い、今、なんか神々しい声が聞こえなかった!?」


一同「はぁ?」


???(そのビルの安全は 私が保障しよう)


ヒロシ「たしかに…たしかに今、神々しい声が!! げぼっ」


 その夜、ヒロシは病院で息を引き取りました。


 例のビルは、その後幾多の震災を耐え抜き、未来の世界でも立派にその姿を見せてくれています。


 最近、本で読んだのですが、昔は新しい橋や建物をできる際、罪人なんかを生贄捧げて安全を祈願したそうですね。
昔の人の知恵ってすんごいですね。



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「さようならおじいさん」の巻
ヒロシ「ねえマルぼん。『学校のプールの水をすべて硫酸にかえた』と『今日、なんかあるかもね。できれば集団下校したほうがいいと思いまあす』だったら、どっちの脅迫文のほうが学校を休校に追い込めるかな」


マルぼん「前者」


ヒロシ「ありがとう。実はね…」


マルぼん「聞きたくないでっす」


ヒロシ「試験があるんだけどそれがこの世の終わりみたいな結果でさ、担任の井戸仙人(あだ名)に呼び出されているんだ。井戸仙人は毒舌でさ、平気で生徒に暴言をはくんだ。大脳なんて怒られ後、髪が全部真っ白になって、今は空気のいい場所にある施設にいるんだ」


マルぼん「それならこれを飲んでみなよ。この薬」


一時間後


ヒロシ「あれ? 僕ってばなにを。あ! 脅迫文が完成している!」


マルぼん「これは『オートマチックG錠』。飲んだら、意識とは別のところで体が働くようになる。ようするに、意識を失っているうちに体が勝手に動き、用事を片付けてくれるんだ。ちなみに効果はひと粒一時間」


ヒロシ「そいつを飲んで井戸仙人の説教を乗りきるんだね。そいつは妙案……う。な、なんか吐き気が」


マルぼん「『オートマチックG錠』を飲むと、オートだけに、嘔吐が同じ時間だけ続くんだ」 


ヒロシ「ンゲー!?」







ルナちゃん「ヒロシさん、井戸仙人が呼んでいたわよ。『光の速さでこないと、通知簿の評価をすべて下げる』とか言ってたし」


ヒロシ「いよいよ説教が始まるんだ」


ルナちゃん「ヒロシさん、心療内科の予約は済んだ?」


ヒロシ「ノイローゼ決定事項ですか。そうですか」


そして。


井戸仙人「やっときたか。蛆虫。遅いんだよ、カスが。ま、貴様の蜻蛉の生涯より短い足じゃ仕方がないか」


ヒロシ(いきなりですか。よし、『オートマチックG錠』を服用しよう。とりあえず二錠。ンググ)


二時間後


ヒロシ「ン…。もう2時間か。さて、説教はもう終わっているかな。って、ああー!?」


 井戸仙人は、頭から血を流し、仰向けになって死んでいました。そして僕の手には、血のついた鈍器のようなものが。まるで鈍器のようなものが。意識のないうちに、体のやろう、井戸仙人の命を奪っていたのであります。


 とりあえず、ヒロシは嘔吐しました。




ナウマン象「ああつ。ヒロシが井戸仙人を…井戸仙人の命を! 命を!」


ヒロシ「ちがう。ちがうんだ。話を聞いて!」


ナウマン象「なんだよ。じゃあ話してみろよ」


ヒロシ「えっと。これは、これは…」


ナウマン象「しどろもどろだな。やっぱりおまえが井戸仙人を」


ヒロシ「ええい、ままよ!」


 己の力では弁解できないと思ったヒロシは『オートマチックG錠』を二錠飲みました。意識がないほうがいい感じの弁解ができると思ったからです。で、二時間後。意識を取り戻すと、ナウマン象は血の海で永久の眠りについておられました。


ヒロシ「僕ってば、拳で弁解しちゃってた! オゲー(嘔吐)」


金歯「ああっ。ヒロシが井戸仙人とナウマン象を… 井戸仙人とナウマン象の命を! 命を!」 


ヒロシ「ちがう。ちがうんだ。話を聞いて!」


金歯「なんでおじゃるよ。じゃあ話してみるでおじゃる」


 てんぱったヒロシは、またもや『オートマチックG錠』を服用。
そんなことの繰り返しで、ヒロシは多くの貴重な人命を奪いまくってしまったのでした。






 国家権力につかまったヒロシは、裁判を受けることになりました。裁判所には、マスコミやナウマン象の遺影を持った家族なんかが詰め掛けていました。


聴衆「しけい! しけい!」


聴衆「きょっけい! きょっけい!」>
遺族「うちの人を! ナウマン象をかえして!」


裁判長「はい。死刑決定~! 一応弁明はどうぞ~」


ヒロシ「僕は無敵の未成年。それも小学生という立場ですから、無罪放免を! あ、精神鑑定求! 精神鑑定!」


裁判長「時節柄ギロはマズいんで、電気椅子持ってきて」


ヒロシ「え、この場で執行!? 仕方がない、アレを!」


 僕は『オートマチックG錠』を飲みました。すべてをこれにかけるしかありません。で、目を覚ますと。
 

裁判長「すんばらしい弁明! ヒロシ…いやヒロシ様無罪! 超無罪!」

聴衆「ヒロシ様最高!」


遺族「(遺影を叩き割って)ナウマン象も喜んでます!」


裁判長「ヒロシをこの国の王に決定!」


ヒロシ「う。(嘔吐)」


聴衆「ヒロシさまが嘔吐された! 聖なる嘔吐物だっ!


聴衆「キャー(うれしさで卒倒)」









おじいさん「う。オゲゲー…」


少年「おじいちゃん大丈夫? 気持ち悪いの?」


おじいさん「大丈夫さ。『オートマチックG錠』を飲んだから嘔吐しただけで。って、おじいさん? というか君は誰?」


少年「なにいってるのさ。孫のヒロキだよ」


おじいさん「孫…?」


娘「ヒロキ。おじいさんは疲れているの。そっとしておいて」


おじいさん「あなたは?」


娘「なにをいってるの、お父さん。娘のヒロコよ」


おじいさん「孫だとか娘だとか、僕は光輝く小学生ですよ?」


娘「父さんも年だからね」


少年「おじいちゃん壊れちゃった!」


娘「おとうさん、アルバムでも見て昔を思い出しましょう。
ほら、かあさんとの結婚式の写真」


 この岩みたいな女だれよ。


少年「おじいちゃん、運動会、楽しかったね」


 あまりに使いすぎたため、『オートマチックG錠』の免疫ができてしまったヒロシ。マルぼんに頼んで新タイプの『オートマチックG錠』を頼み、それを服用したところが、最後に残っている記憶です。どうも新タイプはひと粒でン十年くらいの効果があった模様。


 とりあえずヒロシは、人生を損しました。たぶん、50年くらい。

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「マルぼんファンクラブの発足」の巻
 マルぼんが家に帰ると、玄関前に人がたくさんいました。


 みなさん、「人類の敵は出て行け」「地球に優しくないヤツに生きる資格はない」と、必要以上にエコロジーな文句の書かれたプラカードを持って、ヒロシの家にむかって罵詈雑言を浴びせかけています。デモ活動のようです。


 マルぼんはとりあえず無視して家に入ろうとしたんですが、そんなマルぼんをみたデモメンバーたちが騒ぎ始めたのです。


デモメンバーA「マルぼんさんだね」


デモメンバーB「がんばって! あなたは一人じゃない!」


 なんのことかわからないマルぼんが呆然としていると、デモメンバーの代表だという初老の男性が、事情を説明してくれました。


池崎「私は池崎という者です。『マルぼんを見守る会』の会長を務めさせてもらっています」


見守る会会員A「池崎さんは元新聞記者。定年後は、社会の弱者を助けるための活動を続けているんですよ」


見守る会会員B「池崎さんほど人を大切にする人はいないよ。西に路上カラオケが撤去された人がいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向け、東にホームレスがいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向け、北に猟奇殺人を起こして逮捕された未成年がいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向け、南に〇〇〇がいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向けるという、聖者のような生活を送ってらっしゃるんだ。まさに人権の神サマだね」


池崎「随分前から、マルぼんさんには注目していたんです。珍しい生き物だな、って。だから有志を募って『見守る会』を結成させていただいたのですよ」


どうやらマルぼんも彼らの言う『弱者』に含まれるようです。しかしなぜ、ヒロシの家でデモ活動を?


池崎「マルぼんさんが飢えないように、餌になるホタテやアワビを町に撒いていたんですよ。でもマルぼんさん、まるで手をつけようとしないじゃないですか。これはきっと、マルぼんさんが下宿先で虐待を受けて、ストレスがたまっているからに違いないと思ったんです。だから、そんな弱者のことを考えもしない人間のクズに正義の裁きを食らわすべく、こうして活動させていただいているんです」


見守る会会員たち「(ヒロシ宅に向かって)マルぼんさんに謝れー!」


池崎「いまから市役所へ行って『マルぼんに戸籍を与えろ』と要求します。マルぼんさんも一緒に行きましょう。拒否されたら座り込みをしますから」


 強引な池崎さんたち『見守る会』に車に押し込まれ、マルぼんは市役所へ連れて行かれることになりました。







 今日はマルぼん、一日中町を歩いていました。


 別に糖尿病予防のための散歩とかではなく、例の池崎さんら『マルぼんを見守る会』の皆さんに強制されたのです。


 昨日、戸籍を要求するためにマルぼんたちは市役所へ行ったんですが、市役所は日曜日でお休みでした。それを『守る会』の皆さんはなぜか「行政が逃げている」と判断して、デモ行進することになり、マルぼんも参加するハメになったのです。


「マルぼんを差別するやつに生きる権利はない」など必要以上にマルぼんに優しい文句の書かれたプラカードや「マルぼんを家に軟禁している大沼一家に裁きの鉄槌を」など必要以上にマルぼんにやさしいな文句(嘘半分)の書かれた旗を掲げ、「マルぼんさんに生きる権利を~」と必要以上にマルぼんを案じたフレーズを口にし、道路の真ん中を行く『見守る会』の方々。


 マルぼんはヒロシ一家との暮らしにそれなりに満足しているので、こんなデモ行進は即刻中止していただきたいのですが、池崎さんは「国家に負けてたまりますか!」とか言って、聞く耳を持ってくれません。


 それどころか「見守る会」の皆さん、「マルぼんの住んでいるところ半径50キロ内にある空港を他所へ移転しろ!」「未来の世界から21世紀に強制連行されてきたマルぼんに、政府は謝罪と賠償を!」とか「マルぼんにも生きる権利を!」とか意味の分からないことを言い出して、事態は悪化するばかり。


 なんとかしなければならないのですが、最適な機密道具も思い浮かばず……








 今日はマルぼん、一日中青空カラオケでした。


 例のごとく『マルぼんを見守る会』の皆さんによる強制です。本当は今日もデモ行進だったんですが、熱心にデモ行進していた皆さんですが、池崎さんが「疲れた」と一言いうと速攻で中止になり、なぜか動物園の隣にある公園でカラオケをすることになったのです。


 抗議活動のはずなのになぜか酒がでるし、なんだか見たことのないおばさん連中は増えているし、明らかに公共の場の不法占拠なんですが、そのことをマルぼんが話しても池崎さんは「我々はこの世界のあらゆる不条理をなくそうと活動している。そのためには国家というものはないほうがいい。、国有地も私有地もない。全ての土地は全ての人のもの。だから、ここでカラオケをする権利が我々にはある!」と熱弁をふるわれ、なかったことにされてしまいました。


 カラオケの音がうるさいせいか、隣の動物園の動物たちが興奮して鳴き声がやみません。公園に遊びにきた親子連れの子供も泣き、酒によったカラオケ客がカップルに絡み、公園はなんか異様な雰囲気になり、そのせいかカラオケ開始から1時間もしないうちに警察が取り締まりにやってきました。


 するとカラオケをし、酒を飲んでいたみなさんは急に円陣を組んでマルぼんを取り囲み「翼をください」を合唱しはじめたのです。


参加者「警察は帰れ!」


参加者「マルぼんさんは渡さないぞ!」


警察官「そこの怪生物が首謀者か!」


 弁明も聞き入れられず、警察に連行されるマルぼん。あれほど国を毛嫌いしていた『見守る会』は、「やめろー」とか言うだけで助けようともしませでした。







 警察署でタップリと説教をくらったマルぼんが外へ出ると、待機していた『見守る会』の皆さんが、光の速さでマルぼんに群がってきました。


見守る会A「マルぼんさん!がんばったわね!」


見守る会B「変なことされなかった?」


池崎「マルぼん。こちら、人権派弁護士の土井島さん。弁護する対象が未成年や弱者なら、たとえ黒でも白にする立派な人です」


土井島「土井島です。さっそく不当逮捕で告訴しましょう」


 新キャラ・人権派弁護士の土井島さんを加えた『見守る会』の皆さんは、マルぼんが「お説教されただけです。指紋も取られていません。そもそもマルぼんに指紋はありません」と説明しても聞く耳ナッシングで、裁判トークで大盛り上がり。


 と、その時。『見守る会』のメンバーの中年女性が石にぶつかって、転んでしまいました。女性は軽く膝を擦りむいただけなのですが、場の空気は一変。


『見守る会』の皆さんは、「大怪我だ!」「警察による弾圧行為だ!」と騒ぎ出し、救急車を呼んだのです。当の女性も気づいたように突然「足がいたいです~」と大げさなアクションをとり、救急車に運び込まれていきました。


「国家の陰謀に立ち向かえ!」と夕日を前にポーズをとる池崎さんたちを見て、マルぼんはあることに気づきました。


 この人たちは弱いものが好き。ということは、マルぼんが強くなれば、この人たちはかまってこない筈。幸いにもマルぼんは強くなる機密道具など、佃煮にするほど持っています。どうやら、光明が見えてきたようです。






 現状を打破するためには、マルぼんは今よりも強くならなければなりません。


 そんな少年漫画の主人公のような現状に陥ったマルぼんは、さっそく機密道具で己の体を改造しました。


 その結果、マルぼんは、常に闘気を身にまとい(グォォォォという擬音つき)、歩くだけでアスファルトの道路がへこみ、「波ぁー!」とか叫びながら手を突き出すとイカす破壊光線が発射でき、死の寸前まで追いつめられるとさらに強くなるという特性を持った、無敵ボディーとなったのです。


 マルぼんはさっそく『見守る会』の皆さんにこの無敵ボディーを見せつけ、「もう助けはいらないよ」ということを訴えたんですが、『見守る会』の皆さんはマルぼんの予想外の反応をしたのです。


池崎「マルぼんは、不当な差別と戦うため、己の体を改造した! 我々もマルぼんに負けないように力の限りがんばろう!」


土井島「土井島です。私は『被害者の会』とか『監視する会』とか、様々な会の顧問弁護士をしているのですが、このたび、それらの会をひとつにまとめた巨大組織を結成しました。マルぼんさんには、その組織のマスコットになっていただきます。手続きも完了しています」


見守る会A「マルぼんフラッグが完成しました。〇〇〇(自主規制)が道を通るとき、例の白地に赤丸の旗の代わりにこれをふりましょう」


見守る会B「マルぼんの歌が完成しました。卒業式では例の歌の代わりにこれを歌わせるよう、各地の学校に圧力をかけましょう」


 ゲゲーッ!? マルぼん、変な活動の旗印にされているー!?






 
 封筒に銃弾を入れたヤツが自宅に送られてくるような団体の象徴にされてしまったマルぼん。


 イカす団体から色々といやがらせがあって、今朝にいたっては「自宅に時限爆弾が仕掛けられてヒロシがそれを外すことになりなんとか残りコード1本のところまで分解できたものの、残りのコードは2本あり間違った方をきったら即爆発。ヒロシは近くにいたルナちゃんに『君に決めてもらいたいんだ』と愛の告白的ニュアンスを込めた口調聞いてみたけど、ルナちゃんは『責任とれねえ。自分で決めろ』と言って解答を拒否し、結局ヒロシ爆死。町も!僕らの町も!町を返せ!」というイイ話もどきのイベントまである始末。


 まぁ、こんな事件は普通にどうでもいい話なんで、それは放置しておいて、マルぼんはなんとかして『見守る会』の連中と縁を切りたいのですよ。でも、体を鍛えても意味がなく、打つ手がありません。まったく。


大脳「強くなるというのは半分正解でヤンス」


 突然現われた大脳が、マルぼんにアドバイスしてくれました。


大脳「あの連中は、自分たちが『弱い』と決めた相手には、たとえ相手が嫌だと言っても、しつこく食いついて執拗に援助しようとするんでヤンス。連中が嫌いなのはただひとつ、国家権力でヤンス。つまりは……連中と縁を切るには国家権力の一員になればよいのでヤンスー!」


 なるほど! ということでマルぼん、出馬しました。






 大学の名前を書いたシールにしか見えないが、貼り付けられた人にその名前の大学出身という学歴がつく『学歴シール』、学生時代に入っていたサークルがアニメ研究会であろうが無線通信部であろうがテニス部に所属していたことになって主婦層の支持を得ることができる『汗が飛び散るさわやか経歴』、不正献金に使用したらバレても罪にならない『ビューティフルマネー』、飲んだら日本中のカルト宗教が政教分離を無視して投票に協力してくれる『ソンシーEL』、ライバル議員の恥部を世間に強制的にさらけ出させる『母さん僕を見て。僕を愛して』、空いた目に墨を入れたら起爆する用途色々なダルマ型爆弾『あの日あの時あの火ダルマ』、など様々な機密道具を駆使し、マルぼんは熾烈を極めた選挙戦に勝利。今日、議員一年生として初登庁することになりました。


 私的秘書が運転する車で国会に着くと、池崎さんや土井島弁護士など『見守る会』の連中がすごい剣幕で押し寄せてきました。


「我々の善意を裏切りおって!」「どうせなら社〇〇に入ればよいのに!」「我々に反抗することは平和への冒涜だぞ!?」
「鬼畜!」「オマエは日本にいられないようにしてやる!」など、平和を愛すると自称しているとは思えない罵詈雑言で、マルぼんを罵る皆さん。


 常人なら発狂しかねない状況ですが、マルぼんはこの連中に嫌われたかと思うと嬉しくて仕方がありませんでした。
ところが……


???「国会議員になったくらいでマルぼんを嫌うなんて、貴様等は未熟だな」


池崎「なんだと!? 何者だ!?」


???「俺は世界で一番マルぼんを心配している『マルぼんを想う会』会長だ!」


池崎「なに!?」


想う会「『想う会』は貴様等とは違い、影からマルぼんを想う良く出来た女房のような団体! 団体といってもメンバーは俺一人!  従って、その活動も穏やかなものばかり!」


想う会「マルぼんを想って、三食のおかずはマルぼんの写真!」


想う会「近所に子供が生れたら名前を『マルぼん』にして、勝手に役所に出生届を出す!」


想う会「マルぼんの詳しい日常を記録するため、大沼家の壁の中で暮らす!
昨日の23時50分13秒マルぼんさん就寝。23時50分14秒『ウ~』と寝言。
23時50分17秒寝返りをうつ。23時50分19(以下略)」


想う会「平和やらなんやらを食い物にするのは止めたまえ!」


池崎「くっ。覚えていろ!」


『想う会』会長の勢いに押され、逃げていく『見守る会』の面々。マルぼんがあっけにとられていると、『想う会』会長が話しかけてきました。


想う会「というわけでマルぼん。俺は、影ながら君を見守るいつもの生活に戻るよ。ああそうだ。マルぼんは領収書や下着をそのまま捨てているみたいだけど、ああいうのはハサミで切り裂いて捨てた方がいいぞ。それからなくしたと騒いでいた千円札、本棚のうしろの方を探してみて。あと、机の引出しのタイムマシンが少しさびていたようだから、油をさしといたよ。
おっと忘れたらいけない、読みたがっていた『踊るマリファナくん』の3巻、郵便受けに入れておいたから。最後に、掛け布団はそろそろ厚いものに代えた方が良いよ。それじゃ、マルぼん。また夢のなかで会おうね!」


 さわやかな笑顔で去っていく『想う会』会長の背中を見つめながら、ストーカー防止法はどの程度のレベルから適応できるのだろう、とマルぼんは思いました。




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「じんましんでしんどい」の巻
マルぼん「あ! テレビの『ハプニング映像大賞』で、金歯の撮影したビデオが紹介されている!」


ヒロシ「羨ましい! 口惜しい! むかつくから金歯死なせたい! マルぼん、僕もおもしろ映像がテレビ番組で採用されたいよ」


マルぼん「そうだなぁ。ご存知のとおり、マルぼんは趣味で微笑町のあちこちに隠しカメラを設置して、皆さんの生活を逐一監視&録画。使えそうな映像はお金に代えて、その日のごはん代にしたりしているわけだけど、その映像コレクションから使えそうなハプニング映像を探してみよう」


ヒロシ「僕も手伝うよ」



医師『ふんふふーん。今夜の晩飯なににしようかなぁ』


看護師『先生、手術中ですよ』


医師『 盲腸の手術なんてラクショーですよ♪ それよりも、今夜さぁ。げへへへ』


看護師『先生、先生! 前を見ないと!』


医師『あ。ああ 臓器がクラッシュ! 臓器がクラッシュ!!』


看護師『……』


医師『こ、この患者は手遅れだったんだ! 手遅れだったんだ!!』



 マルぼんとヒロシが『ハプニング映像大賞』に送った映像は、なぜか報道番組で放送されていました。



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「大 人 生」の巻
 マルぼんがヒロシと町を歩いていると、ルナちゃんが壁と睨めっこしていました。


「また無機物と会話?」なんて思って近づいてみると、ルナちゃんは某政党の宣伝ポスターに、押しピンを刺しまくっているのです。それはもう鬼のように。


ルナちゃん「この政党、政教分離に批判的なのよ」


 政教分離とは切っても切れない関係の某宗教の信徒であるルナちゃんにとって、某政党は憎んでも憎みきれない敵なのでしょう。


 まぁ、ルナちゃんの怪行動は別に特別なことではありませんから、マルぼんは無視して行こうと思ったんですが、
ヒロシが突然キれました。


ヒロシ「選挙ポスターにイタズラするなんて、なんて女だ!」


 そう叫ぶと、ヒロシはルナちゃんに殴りかかりました。その姿は。「働いて」と涙ながらに訴えてきた年老いた母に容赦なく殴りかかる30代のひきこもり男性のようにマルぼんには見えました。


ヒロシ「選挙は……国の代表を決めるかけがえのないものなんだ……! それを邪魔するなんて……この毒婦! こうしてやる! こうしてやるー!」


 選挙というものに並々ならぬ感情を抱いている様子のヒロシ。そういえば昔、選挙に行かないつもりだったママさんに灯油をかけライター片手に「選挙へ行け!」と迫った、なんて騒動を巻き起こしていましたっけ。


ヒロシ「こんな毒婦……僕はヒロインなんて思いたくない。マルぼん! 新しいヒロイン出して!」


 ルナちゃんに失望し「新ヒロインが欲しい! できれば幼なじみとか!」とのたまうヒロシ。
「見ず知らずの女の子を強制的にヒロインにしちゃう♪」という機密道具はあるのですが、悲しいくらいに法律スレスレなので、マルぼんはできるだけ使いたくはありません。


「ヒロインというのは自分の力で作るからヒロインなのではないか!?混沌とした21世紀、若者はいかにして生きていくべきか!?」と、マルぼんが熱心に説得すると、ヒロシは納得。


「隣のクラスの白百合美咲さん(超美少女)に想いをブチまけて、ヒロインになってもらうんだー!」と、ヒロシは飛び出していきました。自立してくれたようで、マルぼん一安心。


 ところが一時間後。ヒロシは泣きながら帰ってきました。


「白百合美咲さん(超美少女)と話をしたけど、なぜか選択肢がでてこないんだ! パソコンのなかの女の子と会話するときは選択肢がでるのに! だから現実は嫌いなんだ! バーチャル最高!」と荒れるヒロシ。


 これだから21世紀のゲームキッズは!


 ルナちゃんに失望し、隣のクラスの白百合美咲さん(超美少女)に乗り換える決意をした
ヒロシでしたが「選択肢がない! 会話ができない! 幼なじみが朝迎えに来ない! メガネの女委員長がクラスにいない!」とゴネて、マルぼんを困らせます。


ヒロシ「女の子と会話する時選択肢がでる(最善の選択をすれば好感度アップ)出してー!」


 ダメ人間はなにをしてもダメ人間ということで、マルぼんは「会話の際に選択肢が出てきて、最善の選択をすれば人間関係がスムーズになる機密道具」をだしてやることにしました。


 複雑な機密道具なので、開頭手術で脳に直接埋め込む必要があり、術後は感情に起伏が見られなくなったり想像力が欠如したりするという副作用があるのですが、仕方ありません。


 マルぼんは、事情を知っていやがるヒロシをクロロホルムで眠らせて、早速手術を開始しました。


 実はマルぼん、通信教育で取得した「脳弄り」の資格を持っているのです。


 手術完了。ヒロシの脳内には、「会話の際に選択肢が出てきて、最善の選択をすれば人間関係がスムーズになる機密道具」がこれといった副作用もなく、無事埋め込まれたのでした。


マルぼん「今の気分をどう?」


ヒロシ「あ!? 視覚に『A・最高だよ!?最高だよマルぼん!』『B・う~ん。普通?』『C・死ね!死んでしまえマルぼん!』って三つの選択肢が!?」


マルぼん「その選択肢で最善のものを選んだら、相手に良い印象をあたえるのさ。さぁ、選んでみ?」


ヒロシ「じゃあ、C! Cの『死ね!死んでしまえマルぼん!』」


マルぼん「てめえ! ぶち殺してやるー!」


ヒロシ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!? ごめんよー!?」


マルぼん「あやまれ! 心を込めてあやまれー!」


ヒロシ「B! Bの『死んでも謝りません。殺せ! でないと、オマエは新しい敵を作ることになるー!』!」


マルぼん「むきーっ!」


ヒロシ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


 ヒロシに道具を利用した暴行をくわえながら、マルぼんは確信しました。


 ヒロシは絶望的に人の心が読めない人間だったのです。


ヒロシ「ゲームならうまくいったんだ! ゲームならー!」


「会話の際に選択肢が出てきて、最善の選択をすれば人間関係がスムーズになる機密道具」を脳内に埋め込みながらも、人の気持ちなんて察する事ができないために使いこなせないヒロシの21世紀らしい絶叫が響きました。


 マルぼんもそれなりに特訓してやったんですが、ヒロシってば、ダイエットに成功した人を見て「病気? 多分、胃だね!」、太った人を見て「インシュリン打った?」、ハムスターをかわいがる無垢な子供を見て「3年で死ぬよ。死骸は河にながす?」、募金活動に励む子供たちを見て「その金はどこぞのタレントの家具を買うお金に使われるよ?」と、狂った返答しかできないのです。


ヒロシ「そうだ……攻略本。攻略本だしてよ! 僕の人生の攻略本ー!」


 道具を脳内から外す手術を終えて、マルぼんが一服していると、ヒロシがこんなことを言い出しました。無茶です。無茶な話です。人生の攻略本なんてあったら、マルぼんが未来を変えるためにこんな世紀に来やしません。


ヒロシ「あるかもしれないじゃん! 人生なんてゲームみたいなものだろ!?ミスしても、リセットすればセーブしたところからやりなおせるだろ!? 探すくらいの努力はしてよー!」


 ヒロシにせかされたマルぼんは、仕方なく未来百貨店の通販カタログを見てみました。そしたら、ありました。普通に。人生の攻略本。ヒロシの人生の攻略本。


常にマルチエンディングの人生。どこでどんな選択をすればどんなエンディング(死に方)を迎えるのか、完全網羅!
これで快適な人生がおくれること間違いなし!



「ヒロシの人生攻略本」に付いていた帯には、こんな売り文句が書いていました。


ヒロシ「いいから! 白百合美咲さんとお付き合いする方法を調べてよう!」


 ヒロシにせかされたマルぼんは、さっそく攻略本をめくりました。


マルぼん「えっと。白百合美咲さんとお付き合いする方法……あった。『警察の不祥事を延々吹き込んだテープを白百合美咲さんの家に聞こえるようにしよう。すると、白百合美咲さんのお父さん・白百合権蔵さんが寝不足になり、翌朝遅刻しそうになるぞ。遅刻しそうになった白百合権蔵さんはいそいで車に乗り急発進するので、これにわざとぶつかろう。白百合権蔵さんは金でカタをつけようとするが、これにのってはいけないぞ。事故と買収の件で白百合権蔵さんを脅迫し、色々と要求してみよう。少しづつ要求するもののレベルを上げていき、最終的に白百合美咲さんを要求すればOK!いきなり白百合美咲さんを要求したら、殺されてエンディングになってしまうから注意だ』だって」


 説明を聞くと、ヒロシは「やたー!」と、すごい勢いで外へと飛び出していってしまったので一人になったマルぼんは、攻略本を色々調べてみることにしました。


 攻略本の売り文句通り、ヒロシが迎えるであろう様々なエンディング(死に方)が完全網羅されており、
かなり驚かされました。『そのうち人類に償っても償いきれない罪を犯す』というのも、ヒロシの可能性のひとつにすぎなかったのです。


 ヒロシには様々な可能性があるようです。


『中東でゲリラとして活躍後、帰国。大阪のホテルに潜伏にしているところを逮捕され、獄中で首を吊って自殺』『同人誌販売ショップで自分の好きなアニメを冒涜した人に喧嘩を売るも、返り討ちにあって死亡。同人誌に囲まれて逝ったので笑顔』『自室の机の前に座っていたら、ちょうどタイムマシンと化した机の中から未来の世界の猫耳ロボットがやってきて勢いよく引き出しを開け、その引き出しが後頭部にあたって、死亡』『恋が実ってうれ死はずか死』他……


 これからなにをやっても無駄っぽいので、マルぼんは適当に頑張ることにしました。




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「楽してたくさん儲けたい」の巻
 マルぼんが微笑町随一の自殺の名所で、色々と遊んでいると、1人の男がコメカミに銃口を押し付け、「アバヨ現世ヨロシク来世」を敢行しようとしているではありませんか。


 人の命がなによりも大好きなマルぼんは、必殺技の石化唾液で銃を持っていた男の腕を石化させ、最悪の事態を防ぎました。


「俺の腕が! 俺の腕が!」と取り乱す男を、暴力をもって落ち着かせたマルぼんは、なんとか話を聞きだすことに成功しました。


自殺男「仕事がうまくいかないのです」


「なんだそんなこと!」とマルぼん。


 マルぼんは男のために『商売繁錠』という機密道具を渡しました。


マルぼん「この薬を飲めば、自分の仕事に関係あることがおこるんです。たとえば飲んだ人がリフォーム業者なら、偶然知り合った人がリフォームのことなんて何も知らない、金持ちの独居老人だったりします」


 マルぼんは嫌がる男に無理矢理『商売繁錠』を飲ませると、一緒に自殺の名所から離れて町へと繰り出しました。


マルぼん「とりあえず、飲み物でも買いましょうか」


 2人で近くのコンビニに入りました。その瞬間、店内にいた女子高生が、陳列されていた商品を鞄に入れ始めたではありませんか。万引きです!


店員「お客さん、困ります!」


 止めに入った店員を、近くにいた会社員風の男が殴りました。暴行です!


 その男を、さらに別の人間が殴って…店内は阿鼻叫喚の地獄に!


 店内だけではなく、外でも歩いていた女性のハンドバックがひったくられ、子供たちはピンポンダッシュを繰り返し、歩いている若い女性を小太りの男が電柱の影から見つめ、芸能人はクスリに溺れ、政治家はやくざ風の男から金を受け取っています。


 微笑町は、犯罪都市と化したのです!


自殺男「僕、警察官なんです」



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「しんけんじゅうだいしゃべりば」の巻
 マルぼんが家で色々やっていると、警察から電話。ヒロシがまた万引きで補導されたらしいです。


 警察では、哀しい顔をしたヒロシと、しかめっつらの警官と、ヒロシが万引きしたスーパーの店員がいました。 


警官「これで何度目かね?」 


 ヒロシの盗癖は酷く、これで何度目の補導かわかりません。マルぼんは、警官とスーパーの店員に土下座して(その後、靴もなめて)許しを請いました。 


ヒロシ「なんで万引きなんてしてしまうんだろう。頭ではダメだとわかっているのに、手が…手が勝手に動いてしまうんだ。
いったいなんでだろう。へへ…僕、異常なのかな?」 


マルぼん「わかんねえなら直接聞いてみろ」 


 いいかげんウザくなったマルぼんは『しゃべり場発生機』という機密道具を取り出しました。『しゃべり場』は、話ができないモノと話ができる特殊空間。『しゃべり場発生機』はその『しゃべり場』をいとも簡単に発生できる、名前の通りなんのひねりもない機密道具です。


マルぼん「こいつで己の手と話をしてみろや」


『しゃべり場発生機』をヒロシに装着させるマルぼん。ヒロシは自分の腕を見つめて、ブツブツとなにかつぶやきはじめました。


ヒロシ「そう…老後が心配で万引きをしていたんだ…」


ヒロシ「本当は漫画家の手として生まれたかったんだね…」


ヒロシ「ううん。そんなことない。愛しているよ。うん。キミのために一生独身でいる」


ヒロシ「そんな、僕には右手ちゃんと左手ちゃんのどちらか1人を選ぶことなんてできない…」


警官「狂った!!」


 警官が叫びました。『しゃべり場発生機』の効果は、装着した人にしかありません。それ以外の人には、装着した人は宙をみつめて独り言を言っている人にしかみえません。


 世間にとって今のヒロシは、ついさっきマルぼんの家の前を『○○教は邪教なので信じられませんように。御仏との約束です。○○教は邪教なので信じられませんように。御仏との約束です。○○教は邪教なので信じられませんように。御仏との約束です』と叫びながら走っていた男(実話)と変わりない存在なのです。


 マルぼんと警官とスーパー店員が見守る中、己の手とあつい接吻を交わすヒロシ。満足げな表情をうかべて


ヒロシ「僕、右手ちゃん左手ちゃん2人と結婚する!!」


 その後、医師を呼ばれたりしましたが、ヒロシは無事釈放されました。もう、万引きすることもないでしょう。愛の力とかで。
ヒロシ「マルぼんのおかげで釈放された上、僕は右手ちゃん左手ちゃんという
愛すべき存在を手にいれたよ。感謝感激アメアラレ!!」


マルぼん「あ、そ」


ヒロシ「ところでさ、もう一度『しゃべり場発生機』を貸してくれない? 最近ね、異の調子が悪くてさ。病院へ行くのは怖いから、本人に直接原因を尋ねたいんだ」


マルぼん「はいはい」


『しゃべり場』発生




ヒロシ胃「調子が悪い理由? ストだよ、スト」


ヒロシ「スト! いったいどんな不平不満があるのさ」


ヒロシ胃「最近の貴様ってさ、暴飲暴食がオニのようだろ? 疲れたんだ。休みが欲しいんだよ。休みくれよ」


ヒロシ右肺「胃だけずるいわ。アタシもダーリンの休みをもらって旅行でもしたいのに」


ヒロシ左肺「ハニーの言うとおりさ」


ヒロシ「僕に内緒で、僕の臓器が不純異性交遊している!!」


ヒロシすい臓「それがしも休みが欲しいでござる」


ヒロシ大腸「ぽっくんも!!」


ヒロシ小腸「おいどんも!!」


ヒロシ胆嚢「貴様らいいかげんにしろ!!」


ヒロシ胃「なんだよ、胆嚢!!」


ヒロシ胆嚢「黙って聞いていれば『休みが欲しい休みが欲しい』。貴様らは『休みが欲しい村』の住人か!! 一番いそがしい人が、文句もいわずに働いているんだぞ」


ヒロシ胃「誰だよ、それ…って…あ、そうか! 心臓!」


ヒロシ心臓「え?」


ヒロシ胆嚢「心臓はな、24時間働きづめだ。それなのに文句ひとついわない。文句ひとついわないんだぞ」


ヒロシ心臓「いや、ワシはただ、みんなの力になりたいだけで…」


ヒロシ胃「俺…恥ずかしい。心臓のがんばりも目にはいらず、自分のことばかり」


ヒロシ右肺「反省…」


ヒロシ左肺「ハニーに同意」


ヒロシ胆嚢「そこで提案があるんだ。心臓に休みをやらないか」


ヒロシ心臓「え!?」


ヒロシ胃「賛成!! 休んでいる間、心臓の代わりはみんなで務めよう!!」


ヒロシ心臓「でも…でも…」


ヒロシ胆嚢「心臓、友達のいうことを聞いとくもんだぜ?」


ヒロシ心臓「…ありがとう。みんな。ワシ、この体に生まれてよかった」


ヒロシ胃「よし、心臓に休日を作戦開始!!」


一同「おおお!!」





 その夜、ヒロシは心臓麻痺で息をひきとりました。享年10歳。

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「ほんとのこーとさー」の巻
ヒロシ「なんで現実の女性は目が大きくないの? なんで現実の女性はアイドル声優みたいな声じゃないの? なんで現実の女性はアニメみたいじゃないの? 現実キライ現実キライ…」


マルぼん「安心しなよ。現実にもアニメみたいなところがたくさんある。ほら、あそこにいるおばあさん、アニメのキャラみたいに紫色の髪だぞ」


ヒロシ「あんな禍々しい色、ごめんこうむるよ。現実キライ現実ホロベ…」


マルぼん「いいかげん、現実と空想の区別をつけなよ」


ヒロシ「ごめんだね! 僕は一生、現実と空想の区別なんかつけないぞ!現実と空想の区別のつかないオトナになって老い、現実と空想の区別のつかない老人として死んでいくんだ!! そして、現実と空想の区別がつかなかった人間の遺骨になって、太平洋にばら撒かれるんだ!! その骨は魚たちのエサとなり、その魚は家庭の食卓へ(中略)とにかく、空想のなかでだけ、人は自由に空を飛ぶことができるんだ!! さぁ、現実と空想の区別のつかなくなる機密道具をだして!!」


マルぼん「そんな猛獣を野に放つような機密道具だせるか!!」


ヒロシ「現実の区別のつかない人間は、なんかしても刑務所じゃなくて病院へ収容されるんだぞ!!」


マルぼん「正直、その脅しはどうかと思う」


ヒロシ「現実地獄空想極楽。現実無残空想快楽。君臣豊楽国家安康。現実と空想の境界線をあやふやに! 是非ともあやふやに!!」


マルぼん「なんかむかついてきた。すごい勢いでむかついてきた。いいよ。わかったよ。
現実と空想の区別をつかなくしてやろうじゃない。で、貴様はどんな空想が好きなんだ。漫画か? アニメか? ゲームか? エロゲーか?」


ヒロシ「そうだなぁ。アニメ。アニメがいい」


マルぼん「よおし、わかった。はい『人生設計マッシーン』。こいつはどんな人の人生も好きなように設計することができる。
こいつで貴様の人生をアニメみたいな人生にしてやるよ! はい、設計完了!!」


ヒロシ「これで僕の人生はアニメみたいになったんだね。幼馴染が朝おこしにきて、モンスターと激闘して、巨大ロボットに乗って活躍するという人生がはじまるんだね!!」


 喜んでいたヒロシですが、しばらくすると壁の方をみつめ、青ざめた表情をうかべて悲鳴をあげました


ヒロシ「そこの壁のほうに、血だらけの女がいる。獲物を狙う獣のような目つきでこっちを見ている…!!」


マルぼん「ああ、本当だ。包丁とか握り締めているね」


ヒロシ「ひ!? 僕にむけて『いかに男がケダモノであるか』を語り始めた!! 聞きたくない!! 僕のピュアハートには重すぎる話だ!! あの女なにー?」


マルぼん「たぶん、オリジナルキャラだね、キミの人生の。ほら、アニメって原作にはいないオリジナルキャラが登場するじゃない。それと同じ。今までのキミの人生が原作だとすると、設計マッシーンでアニメ化している今のキミの人生にオリジナルキャラがいても不思議じゃない。」


ヒロシ「あんなオリキャラ、ごめんこうむるよ! あのね、アニメの『現実』の部分じゃなくて『夢』の部分を
…って、あれ、声が、なんか変。フォントかわってる? あれ? あれれ?



マルぼん「声優が代わったんだ。おそらく事務所で色々あったんだよ。よくあるよくある」


ヒロシ「ああ…なんか、体が、変。ボロボロに、ボロボロに…。動きもカクカクしてきた


マルぼん「作画が乱れることもよくあるよくある」


ヒロシ「あ、今、脳裏に過去の記憶が鮮明に浮かんでいる!? これは走馬灯…!?


マルぼん「いままでの総集編だね。よくあるよくある」


ヒロシ「う…なんか、気分が悪い。うう…うっ


 ヒロシが倒れると同時に、ママさんが部屋に入ってきました。その手には、ドクロマークが表示された小瓶が握られています。


ママさん「仕事、解雇されたの。貯金も底をついてしまったわ。おまけに交通事故を起こしてしまって、金が鬼のようにかかるの。もう、この先の人生になんの希望も持てない。ごめんね、ヒロちゃん。昼食に細工しちゃったの、色々と。でも安心して。ママもすぐに逝くからね」


 小瓶の中身に入っていた液体を一気飲みするママさん。


マルぼん「制作会社倒産で、途中打ち切り。よくあるよくある」





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「やったね! マルぼんが刺された日」の巻
「悪魔め! この悪魔!」


 ブシュ!


 というワケでマルぼん、散歩の途中、腹部を刺されてしまいました。通報で駆けつけた警察官によって犯人はすぐに逮捕。ところが、蓋を開けてみればその犯人はヒロシ一家の隣人である権田原さんの奥さん! なんと
顔見知りによる犯行だったのです。


 権田原さんの奥さんは常日頃からマルぼんを目の敵にしており、顔を合わせる度に「ウチのツトムがいつまでたっても大学に合格しないのは、あんたのせい」「テレビの音がうるさい!」「電波をヤメロ電波をヤメロ電波ヲヤメロデンパヲヤメロ」
「シネシネシネシネシネ……」と言いがかりをつけてきたり、無言電話・中傷ビラ撒き散らし・ヒロシ宅に向けて大音量でラジオやラジカセをかける・自分で自分の足をフォークで刺して「マルぼんに噛まれた」と警察に通報、など悪質な行為を繰り返していて、凶行の前兆は見え隠れしていたのですが、まさかこんなに思い切った行動にでるとは、マルぼんもビックリです。


 こんなことを言うのもなんですが、マルぼんは人様に迷惑をかけたことなどカケラもありません。暇さえあれば、世界から戦争という戦争がなくなればいいと願っていて、争いをおこす人を一族郎党ごといつか皆殺しにしてやろう、その死体を煮て焼いて食ってやろうとか考えたりしている、究極の平和主義者です。権田原さんの奥さんの憎悪も逆恨みというやつだと思うんですか。まったく。弱いものが泣きを見る世の中なんて、間違っていますよね!


 母親のしでかした許されざる凶行を謝罪するべく、ツトムさんがマルぼんを訪ねてきました。ツトムさんは華も様々な意味で恥らう浪人生(目標は医大)。その浪人生活も今年で13年目に突入しようというのに、マルぼんやヒロシと昼間から全力投球で遊んでくれるナイスガイです。


 そんなツトムさんを、マルぼんは責める気にもならないので、マルぼんは慰謝料50万円で許してあげる事にしました。謝罪と賠償が済んだら、マルぼんとツトムさんの被害者と加害者の家族という関係はオシマイ。いつもの友達同士です。マルぼんとヒロシは、さっそくツトムさんと遊ぶ事にしました。


「最近気がついたんだけど、俺って浪人生に納まる器じゃないよな」


テレビゲームをしていると、ツトムさんがこんなことを言い出しました。


「13年も大学に合格しないけど、それって俺の勉強不足とかが原因じゃないと思うんだ。ホラ、基本的に俺って『やればできる』タイプだろ? 合格しない筈がないじゃん」
自分で自分のことを「やればできるタイプ」と言う人は、総じて「やってもできない」「やろうともしない」人だと思うのですが、マルぼんは黙っていました。


「それなのに合格しないのは、きっと神が『ツトムは大学に行くべきじゃない』と思っていたりして、運命を操作しているんだと思うんだ。因果律ってやつ? 俺にはもっと、偉大なる道がある筈なんだよ。俺はその道を…本当の自分を模索していきたいと、最近思い始めてさ」


アニメにかぶれた中学生みたいなセリフです。


「でさ、早速『自分探し』を始めようと思ってさ、昨日ババア(マルぼんを刺した人)に『予備校辞める』って言ったら……ババア、なぜ知らないけど突然キレて」


……雲行きが怪しくなってきました。


「奇声をあげて、包丁持って飛び出していったんだ。その後、マルぼんを刺したんだと思うんだけど、なんでキレたんだろ。まぁ、俺は100%原因じゃないだろうけど」


マルぼんは、傷口が開いたのも気にせず、ツトムさんをボコボコしました。





 昨日、マルぼんがありとあらゆる機密道具を駆使してボコボコして「今後一切我が家への立ち入り禁止」を申し付けた筈のツトムさんが、いけしゃあしゃあとやって来ました。


「仕事紹介してよ」とツトムさん。


マルぼんは「こいつ正気か?」と思ったんですが、話を聞くとツトムさんにはマルぼんへの賠償金50万円を支払う能力がなく、今から稼がないといけないらしいんですが、ツトムさん生れてこの方仕事というものをしたことがないので(現在の収入はおこづかい)、どうやって探せばいいのかわからないのだそうです。


 賠償金をもらえないのも釈なので、マルぼんはバイトを探してやることにしました。


マルぼん「えっと、家庭教師。週3回。1回3時間で時給1500円」>
ツトムさん「生徒は女子小学生?」


マルぼん「男子中学生」


ツトムさん「俺は家庭教師に納まる器じゃないからパス」




マルぼん「ファミレスのウェイター。深夜は時給が高いんだってさ」


ツトムさん「そこは塾帰りの女子小学生は来るの?」


マルぼん「知らないよ」


ツトムさん「俺はファミレスのウェイターに納まる器じゃないからパス」




マルぼん「スーパーのバイト」


ツトムさん「そこは、お菓子を求める女子小学生は頻繁に来る?」


マルぼん「……さぁ」


ツトムさん「俺はスーパーのバイトに納まる器じゃないからパス」




ツトムさん「なぁ。もっとさ、俺みたいば男が好みのタイプの女子小学生がたくさん来るファンシーショップのバイトとかないの?」


 どうもツトムさんは、刑務所とかサナトリウムとか、そういうものにピッタリ納まりそうな器の人間のようです。


ツトムさん「まぁいいや。もうマルぼんには期待しない。今、俺クラスの人間にピッタリな仕事を思いついたから」


 ツトムさんはテレビの上を指さしました。そこには、ヒロシが買ってきた食玩のオマケ……昔の特撮ヒーローの人形が飾ってあります。


ツトムさん「俺はヒーローになるのさ! 伝説の剣や鎧を装備して、悪を倒して金を稼ぐ! 俺にピッタリ!」


 その伝説の剣や鎧を探すのはマルぼんの役目なのか。ヒーローが給金を貰ってもいいのか。マルぼんは色々思いました。

 ツトムさんか賠償金を頂戴するには、ツトムさんを働かせなければならず、そのツトムさんは「ヒーローしかやらないもん」「伝説の装備と悪の組織を用意しないと働かないもん!」「水道の水をコーラにしなきゃやーだー!」と30代の男が言うには
どうかだろうかと思うことを言い張っています。


 そろそろパソコンを買い換えたく、まとまった金の欲しいマルぼんはどうしても賠償金が欲しかったので、ツトムさんのヒーロー稼業に力を貸してあげることにして、「気持ちエクスカリバー(未来の100円ショップで売っている、それなりに強い聖剣)」「悪の組織探知機(近くにある悪の組織を自動的に発見してくれる)」といったツトムさんにピッタリな道具を貸してあげることにしました。


 2つの機密道具を抱えて、スキップまじりで飛び出して行くツトムさん。


 半日ほど経つと、ボロボロになって帰ってきました。


ツトムさん「『探知機』の指し示すところへ行ったら『日本とは国交のない某北の国の窓口機関』とか『政教分離を無視している例の宗教の会館』とか『なぜか入り口に監視カメラのある大物歌手の講演会本部』とか『無口な中年の男女が多数、人目をはばかるように暮らしているマンション一室(火気厳禁で当然のようにカーテン閉めきり)』そういうところばかりだったぞー!?」


 どうも『悪の組織探知機』はリアルな悪の組織ばかり探知してしまったようです。

ツトムさん「というか、もっと弱い悪の組織を探せよ!」


マルぼん「『悪の組織探知機』を調整したから、大丈夫だよ」


ツトムさん「じゃあ、もっと強い装備くれよぉ! 昨日のヤツじゃ、町の生涯アウトドア生活主義者一人にも負けたんだぁ!」


マルぼん「え!?」


 昨日、マルぼんがツトムさんに貸した「気持ちエクスカリバー」は、未来の世界の100円ショップで子供でも買える粗悪品ですが、21世紀ではそれなりの威力(一振りで半径10キロ以内が10年間草木1本生えない状態になる)はあります。
それを持ちながら、それなりの組織とは言え普通の人間にも勝てないツトムさんって……。マルぼんは人間という生き物の底の部分を見たような気がしました。


ツトムさん「とにかくさ、装備しただけで世界最強になれて、全世界の女子小学生が惚れてしまうようなドリーム溢れる武器を用意しろよぉ! でないと賠償金払わないぞぉ!」


 ツトムさんの汚れたドリームが心底むかつきましたが、賠償金をもらえないと困る(新パソコン見積もり済み)マルぼんは、ツトムさんのために適した武器を探してやることにしました。


ヒロシ「そういえば、学校の裏山にあるダンジョンに、かつて町を救った勇者の使用した武器があるとかないとか」


 地味に今回の件に関わっていたヒロシの情報です。マルぼんは一人、学校の裏山のダンジョンへと向かいました。 





 大冒険の末、マルぼんは『かつて町を救った勇者の使用した武器』を発見したのでした。マルぼんが見つけてきたのは、以下の4つ。


次元をも切り裂く聖剣『スフィルディアス』


ありとあらゆる精神攻撃を防ぐことのできる『イディルヘルム』


ありとあらゆる攻撃から装備者を守る『ヴァリアアーマー』


装着した者は神の如き速さを得ることができる『アルマーブーツ』



 いずれも驚異の威力を持った武器で、ツトムさんも「早く装備させてよぉ!」と大喜び。「あわてないあわてない」とマルぼんはツトムさんを落ち着かせ、ひとつづつ装備させてあげました。


マルぼん「これが、次元をも切り裂く聖剣『スフィルディアス』だね」


ツトムさん「……どこからどうみても単なる錆付いたナタなんだけど」


マルぼん「ありとあらゆる精神攻撃を防ぐことのできる『イディルヘルム』」

ツトムさん「……どこからどうみても単なるストッキングなんだけど」


マルぼん「ありとあらゆる攻撃から装備者を守る『ヴァリアアーマー』。敵を油断させるため、装着しても目立たないようにできているんだって」


ツトムさん「……黄ばんだブリーフ?」


マルぼん「装着した者は神の如き速さを得ることができる『アルマーブーツ』」


ツトムさん「靴下だろこれ。しかも、キティちゃんのワンポイント入りの小さいお友達用のファンシー靴下……」


 全てを装備したツトムさん(頭にストッキング、体は黄ばんだブリーフ1枚、足は可愛らしい靴下、手にはナタ)は、まさにヒーローと呼ぶに相応しい勇姿です。


ツトムさん「これ、どうみても変態……」


マルぼん「重要なの中身! 外見にこだわるなんて、小者の証拠ですぞ」


ツトムさん「そ、そうだよな! そう中身だ中身! よし、これでありとあらゆる悪を滅ぼして、国から金をせしめてやるぞ!」



 道具で「出刃包丁はエクスカリバー」とか洗脳しないで済む分、ヒロシより楽だとマルぼんは思いました。


 すばらしい伝説の武器を装備し、まさに向かうところ敵なし友人とか家族もなしのツトムさん。ポージングをとるツトムさんをマルぼんは見守っていたのですが、放置していた「悪の組織探知機」が悪の組織を探知した証である「ビービー」という音を発しました。


ツトムさん「きた! 悪の組織だ! 行くぞマルぼんー!」


 マルぼんはツトムさんのお誘いを丁重にお断りして、小型監視カメラと監視モニターで参加することにしました。飛び出して行くツトムさん。


「キャー!」絹を裂くような女性の悲鳴。悪の組織の毒牙にかかったわけではなく、ツトムさんの姿に驚いたようです。


ツトムさん「悪の組織はすぐ近く! その角を曲がったところだ!」


「悪は皆殺しだぞう!」と次元をも切り裂く聖剣『スフィルディアス』(パっと見ナタ)を振り上げながら角を曲がるツトムさん。そこにいたのは、町の植物の手入れをボランティアでしてくれている町内老人会の皆さんでした。


「その人たちは隣町とのゲートボールの試合に遅刻して、組織的に相手をイライラさせた悪の組織だね」と、モニターを通してツトムさんに教えてあげる親切なマルぼん。前々回くらいに「もっと弱い悪の組織を!そして一握りの愛を!」というツトムさんに要望に答え調整した結果、「悪の組織探知機」は小さな悪の組織しか発見できなくなっていたようです。


「ど、どうしよう……」振り上げたナタもさっきの「皆殺し」発言も引っ込みがつくハズもなく、うろたえるツトムさん。そんなツトムさんを、通報で駆けつけた警官が包囲。


「ツトムさん! 装備している武器の安全装置を解除するんだ!」第3者による悪用を防ぐため、伝説の武器には安全装置がついています。これは、装備している者がパスワードとなる言葉を声高々に叫ぶ事により解除され、マルぼんはそのパスワードが書かれたメモをツトムさんにすでに渡しています。


「よ、よし。このメモだな、え~っと……よし、行くぞ安全装置解除……!」メモを取り出し、パスワードを読むツトムさん。


ツトムさん「『俺は神だ! 人間ども頭が高いー!』」


 大空に響く、安全装置解除のパスワード。


警官「こいつは本物だ! 一斉に取り囲め!」


ツトムさん「『俺は神だ! 人間ども頭が高いー!』『俺は神だ! 人間ども頭が高いー!』」


 マルぼんは、賠償金はあきらめることにしました。


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「ヒロシがルール、ルールはヒロシ」の巻
 ヒロシがぼろ雑巾のようになって帰ってきました。


なんでも、ナウマン象の運転する自転車に跳ね飛ばされ、その勢いでドブに落ちて自尊心を激しく傷付けられた上、運悪く医療廃棄物の不法投棄の現場に出くわし、ひょんなことから不法投棄をしていた業者の車のトランクに隠れることになり、
そのまま山奥や海外など色々なところについて行ってみたら、大人や社会や人の命を救う神聖な場所であるべき病院の黒い面をまざまざと見せつけられてしまったそうなのです。


「自転車も車だから運転するのに免許がいるようにしろ!」と珍しく怒りまくるヒロシは「この世のあらゆることに免許が必要になる機密道具だしてー!」とマルぼんに泣きついてきました。


 マルぼんは『オレガールールダー』という機密道具を出してあげました。本の形の機密道具で、これに書き込んだ行為には資格や免許がいるようになります。例えば「自転車に乗ること」と書きこめば、自転車に乗るのに資格がいるようになるのです。 ヒロシはさっそく『オレガールールダー』に「自転車に乗ること」と書き込みました。。


しばらくすると「キャー」という絹を裂くようなガキ大将の悲鳴。


 外を見てみると、政府の犬である無免許Gメンにより自転車の無免許運転の罪で、収容された者は虫けら以下の扱いを受けることで有名な強制収容所に連行されるナウマン象の姿。。


これから彼は「『穴を10メートル掘ってすぐ埋める』ということを日がな1日繰り返す」という
非常に建設的な労働に従事し、一生かけて罪を償っていくことになるのです。




 
 ヒロシが明日の向こうに別の何かを見つけ出した男の目をして帰ってきました。


 なんでも今日はテストが返ってきて、大脳は100点満点の試験で200点も取ったにも関わらず、ヒロシは-50点という散々な点数で自尊心が激しく傷付けられた上に、放課後、答案を隠そうと裏山へ行って穴を掘っていると、運良く油田を発見し「やったー!これで大金持ちだー!」と喜んでいたら、担任の生倉先生に現場を見つかり「学校に油田を持ってきたらだめだろ!」と油田を没収されてしまったそうなのです。


 憎しみという名の炎にその身を焦がしたヒロシは「試験なんかで僕の熱い情熱は止められねえ」と、『オレガールールダー』に「テストで良い点を取ること」と書き込みました。これからしかるべき教習所でしかるべき資格を取っていない人が
テストでよい点を取った場合、政府の手によりしかるべき収容所に強制的に収容されることになるのです。


 しばらくすると、外から絹を裂くようなクラスの天才児の悲鳴。外を見てみると、大脳が政府の人に連れて行かれるところでした。



 これから大脳は、どこかの山奥にある強制収容所で「1年間、夜も寝ないで必死に受験勉強を続け、いざ受験をしに行ったら試験内容が『1+1は2である。〇か×か』という1題だけだったといった感じの人生をひたすら繰り返す」という非常に建設的な労働に従事し、一生かけて罪を償っていくことになるのです。



 
 ヒロシが死んで腐った魚のような目をし、死んで腐った魚のような臭いをその身に纏い、帰ってきました。


 なんでも、病気がちのおばあちゃんのために高価な漢方薬を買ってあげようと文字通り身を粉にして働いていたら金歯に焼きいもパーティーに誘われ、行ってみるといもを焼くための燃料が全て札束で、しかも欲しかった漢方薬は砂場で砂代わりとして使われていたという光景にでくわし、金歯の発した「焼きいも焼くには一万円札に限るね!」というセリフ自尊心を激しく傷付けられた上に、腹いせに金歯一家の脱税をしかるべき組織に密告したら、「金歯様一家になんと恐れ多い!」と逆にしばかれてしまったそうなのです。


 悲しみという名の炎でその身を焦がしたヒロシは「資本主義の奴隷どもが!」と、『オレガールールダー』に「金持ちが生きること」と書き込みました。これからしかるべき教習所でしかるべき資格を取っていない金持ちが生きていた場合、
法の網をかいくぐってヌクヌクと生きている悪党を処刑する闇の仕置人の手によりしかるべき収容所に強制的に収容されることになるのです。


 しばらくすると、外から絹を裂くようなクラスの金持ちの悲鳴。外を見てみると、金歯一家が普段は昼行灯のダメ同心として知られている凄腕の仕置人に連れて行かれるところでした。


 これから金歯は、「バスチーユ監獄に収容されているところを暴徒と化した民衆に『早すぎる死と永遠の自由。どっちがいい?』と襲撃され、非業の死を遂げる」という非常に建設的な労働に従事し、一生かけて罪を償っていくことになるのです。




 
 ヒロシが「(この空白に好きなフレーズを書き込んでいただけると、ヒロシが皆さんの考えたオリジナルの状況に追い込まれます。どんどん書き込んでください)」な状態になって帰ってきました。


 なんでも幼稚園のワンゲル部で一緒だった友人と再会したそうなんですが、その友人は変わり果てていたそうで、
冬のアルプス登山で崖から落ちそうになって「ザックをきるきらない」の状況下でヒロシに助けられたという大きなカリも忘れ、「ヒロシってなんかつまんない人間になったよな」とか暴言を吐いてきたそうなのです。


 友情の儚さにその身を震わせたヒロシは「カリでも金でも人に借りたものを返さないヤツは最悪だ! 貸し借りにも資格がいる!」と、、『オレガールールダー』に「人のものを借りること」と書き込みました。これからしかるべき教習所でしかるべき資格を取っていない人が他人のものを持っていった場合、処刑されます。


 しばらくすると弁護士がヒロシを訪ねてきました。なんでも、おとついにヒロシの油田を没収した事で学校全体が罰せられ、油田がヒロシの手に戻ってきたそうなのです。


「大金持ちだぁ!」と大喜びのヒロシ。マルぼんも一緒に喜んでいたら、今度は見知らぬ人がやって来ました。


見知らぬ人「私、闇の仕置人なんですが、あなた金持ちだよね? 生きる資格持ってないでしょ。はい、無免許。はい、連行。はい、収容所。はい、バスチーユ監獄」





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「マルぼんのスクールデイズ」の巻
 マルぼんが朝起きると、ヒロシが口に猿ぐつわを腕に手錠をかけられ、部屋の片隅に転がっていました。マルぼんはいつものことなので無視しましたが、話を聞いて欲しいのかヒロシが暴れるので、仕方なく猿ぐつわを外してやると。


ヒロシ「明日からウチの学校、男子は手錠・女子は首輪をつけることに決まったんだ」


とのこと。なんでも『試験の点数が悪いことを担任教師になじられたナウマン象が腹をたて、志を同じくする者とともに校舎に立て篭もり、火炎瓶や放水が入り混じった機動隊との激しい攻防戦末、マスコミが見守る中全員が腹かっさばいて果てる』というゲーム感覚で起こしたような事件があり、再発を恐れた教育委員会がこの計画を推し進めたそうです。


 マルぼんが「それでキミはどうしたいのさ?」と聞くと、ヒロシは「別に。どうもしたくない」と答えました。マルぼんは怒りました。押し付けられた理不尽な規則を抗うことなく受け入れるヒロシの甘え根性が気に食わなかったからです。


 マルぼんはヒロシに「引用すると頭がカラッポになり、相手の言うことを素直に受け入れる事ができる薬(現代でも非合法で手に入ります)」を投与し、「他人に縛られる人生の愚かさ」「決められた人生のレールを歩む事のくだらなさ」を説きました。ヒロシは理解してくれたようで「僕は誰かに縛られる人生に抗うぞ」と頼もしいことを言ってくれたのです。


ヒロシ「人はいつだって自由だ。僕はだれにも縛られない。まずは魂を縛る肉体とオサラバだっ!」


 そう叫びながら、2階の窓から身を投げたヒロシを、マルぼんは本当に頼もしく思いました。


 自由の素晴らしさに気づいたヒロシは「魂を縛る肉体とオサラバだっ!」と叫んで2階から身を投げ、望みどおりに魂を肉体から解放することに成功し、現在は
近くの病院の集中治療室にその肉体を束縛されています。


「やれやれ、またも人生からリタイアかい? 困ったお子様だ」とマルぼんが呆れていると、今回は色々やばい模様。というのも、マルぼんが来てからというもの、ヒロシが学校を欠席する回数がオニのようにあがったため、学校側が色々不審に思っているそうなんです。このままいけばマルぼんは保険所に、ヒロシは病んだ心を治療する山奥の施設にそれぞれ収容されることは火を見るより明らか。


 そこでマルぼんは、今回の事件をヒタかくしにするべく、己の体をヒロシそっくりに改造し、なにくわぬ顔で学校に通うという計画を考えました。


 マルぼんは、さっそく己の体にメスをいれました。


 というワケでマルぼん、改造手術で見事ヒロシの姿と相成ったのでした。右手が触手みたいだったり、左足にジェットエンジンを搭載したり、そもそも顔がナウマン象だったりと失敗をたくさんしてしまいましたが、そのまま登校しても誰もヒロシの正体がマルぼんであることに気づかなかったので一安心です。


「おい。朝礼だぜ。なにボーッとしてんだ」。ナウマン象にそう言われるまま、マルぼんは朝礼に参加するべく校庭へとでました。


「さぁ、私たちの偉大なるクロハラ校長先生がいらっしゃいますよ!」。教師の一人がそう言うと、生徒たちが拍手をはじめました。拍手に迎えられながら登場したクロハラ校長が朝礼台に立つと、その瞬間、生徒たちが一斉に「校長先生閣下万歳!」と絶叫。 そして、どこからともなく流れてきたメロディーにのせて、校歌を斉唱し始めたのです。





『微笑小学校校歌~僕らの校長閣下~』


こうちょう こうちょう


校長 校長 校長


クロハラ校長~


こうちょう こうちょう


校長 校長 校長


クロハラ校長~


日本の校長


世界の校長


宇宙の校長~


光を放ち 今立ち上がる


日本の教育を 守るために


校長の力が必要だ~





 校歌斉唱が終わると教員や生徒たちの「校長先生閣下万歳(マンセー)!」「校長先生閣下万歳(マンセー)!」の声が学校中を包み込みました。教員の何人かは感動で涙を流し、生徒たちは皆満面の笑みを浮かべていましたが、その笑顔もみんな同じで、目は笑っていませんでした。


「ああ、ヒゲのカルト教祖の方じゃなくて、かりあげクンのほうか」とマルぼんは思いました。 


 その後、ヒロシに変装したマルぼんは、色々と授業に参加するのでした。


社会(歴史)

教師「偉大なるクロハラ校長先生閣下は、神の山と呼ばれる白龍山にある湖に飛来した神龍の子供です」


教師「クロハラ校長先生閣下は、その幼少時代、夢に菅原道真が現われ『日本の教育は君にまかせた』と言われたそうです。つまり、日本の教育はすべてクロハラ校長先生閣下にまかされるべきなのですね」



国語

教師「金歯の坊ちゃん(学校に色々と寄付しているので特別扱い)。教科書の32ページから読んでくださいませんか」


金歯「『それ! 資本主義という名の怪物と、腐りきった教育委員会を滅ぼしてしまえ!』。偉大なるクロハラ校長先生閣下の号令とともに、僕たちは一斉に銃を構えました。そして(後略)」



体育

教師「今日は『隣町の小学校(仮想敵)壊滅競争だ』。あのワラ人形を隣町の小学校、自分を戦闘機、さっき渡した竹やりを核爆弾に見立てて、戦闘開始!」



算数

教師「『日本の教育+偉大なるクロハラ校長先生閣下』の足し算の答えは?」


生徒「はい!『あかるい未来』です!」


教師「『世界-偉大なるクロハラ校長先生閣下』の引き算の答えは?」


生徒「はい!『なんの意味もないクソくだらない世界』です!」



道徳

教師「私たちのモノ(命ふくむ)偉大なるクロハラ校長先生閣下のもの。偉大なるクロハラ校長先生閣下のモノは偉大なるクロハラ校長先生閣下のモノ!」


生徒たち「私たちのモノ(命ふくむ)偉大なるクロハラ校長先生閣下のもの。偉大なるクロハラ校長先生閣下のモノは偉大なるクロハラ校長先生閣下のモノ!」


「ああ、やっぱりかりあげクンの方だな」とマルぼんは思いました。


給食

 給食は「木の皮を砂糖水に浸したヤツ」と「木の根っこを塩で炒めたヤツ」と「泥水」でした。パッと見、リドルグルメ。オーマイ、コーンブ! マルぼんはおいしくいただきました。



掃除

 給食が終わるとお掃除。「オマエ、中庭の掃除の係だろ」と言われたのでマルぼんが行ってみると、「独立」だとか「革命」だとか勇猛果敢な言葉がたくさんかかれたプラカードを持って「独裁者クロハラを打ち倒せ!」と騒いでいる方々が。
 マルぼんが呆然としていると教師の1人が竹やりを手渡してきて「さぁ、クロハラ校長先生閣下に逆らうゴミ組織を掃除しろ!」



休み時間

 マルぼんがボーッとしていると、大脳がニコニコしながらやってきて、なにやらメモを手渡してきました。開いて見てみると

『革命の時は来たりでヤンス。いよいよ例の作戦を実行するでヤンス! 同士ヒロシ君、指定した時間に指定した場所に来るようにでヤンス』


 どうやら大脳もヒロシもゴミ組織の一員のようです。



 ヒマだったマルぼんは、大脳の手紙で指定されていた時刻に、指定されていた場所…近くの川岸へ行ってみました。
 川岸には大脳のほかに、なにやら死んだ魚のような目をした子供たちが。疑問に思ったマルぼんは、大脳に「なんのイベント?」と尋ねてみました。


「なにって、脱微笑小に決まっているでヤンスよ」

と、大脳。なんでもこの川の向こうは、隣町の小学校の校区だそうで、これからみんなで微笑小学校の校区外へ脱出しようという寸法だそうです。大脳は、ヒロシを脱微笑小に誘ったようなのですが、マルぼんは別に町を出る気はないので、
誘いを断ることしました。


「なにを言っているでヤンスか! レッドファルコン!」>
と首を傾げざるをえない返事をする大脳。レッドファルコン。それは、反微笑小学校グループ『青空の牙』副リーダーであるヒロシのコードネームでした。



「あっしたちは、自由のために戦う同士でヤンス! ホラ、血判状!」


どす黒く変色した血文字を見せつけられ、グゥの音も出ない状態のマルぼんは、「ヒロシ最悪」と思うのでした。


「隣の校区で、理想の学校社会を築くための力を蓄えるでヤンスよー!」


ちなみに、大脳たちの理想の社会とは『個人の土地や財産を没収してみんなの持ち物とし、各人が能力に応じて働いて平等に給料を貰う事のできる階級や搾取のない平等極まりない理想郷』という赤旗チックな社会だそうです。


「へ、へへ…か、革命の、革命の時は近いでヤンス」


目を血走らせている大脳からなんとか逃げ出そうとマルぼんが考えていると、組織の構成員が息を切らせて走ってきました。


「大変だ! 脱微笑小計画が学校に漏れていた! 逃げろ!」


「ななななななななんだってでヤンス!?」


「組織にスパイがいたんだ」


「ままままままままさかでヤンス……」


「そのスパイは……レッドファルコン、あなただ!」


「ええっ!?」


 殺気だった組織の連中に取り囲まれ、グゥの音も出ない状態のマルぼんは、「ヒロシ最低」と思うのでした。

「裏切り者に血の制裁を!」


「貴様だけは死なす! 貴様の家族とかも死なす!」


怒りに燃える『青空の牙』のメンバーに取り囲まれるマルぼん。「マルぼんはヒロシじゃなくてマルぼんです」とパッ見バカみたいな言い訳をしても、連中は聞く耳を持ってくれません。


「たすけて! お願いです!」


土下座したり、失禁したり、全員の靴なめたり、マルぼんは必死で命乞いをしました。すると。



「なーんちゃって!」


「ドッキリカメラでしたー!」


「ええっ!?」


はい、最悪のオチ!



「マルぼん、僕の意識不明なんて嘘だよー」


 いつのまにか現われていたヒロシが言いました。なーんだ。



「マルぼんが体を改造する機密道具を持っているって知っていたからな」と、ナウマン象。してやられたー。


「あの道具を使わなかったら、あっさりネタ晴らしするところだったのよ」と、ルナちゃん。ンモー。


「朕のポケットマネーで色々やったんだよ」と、金歯。金持ちは変なことに金をおしまないなぁ。



「脱微笑小とか『青空の牙』とか、あっしたちがする筈ないでヤンスよ」


 大脳が言いました。よく考えたらそうですよね。あんな小学校、ある筈がありませんよね。マルぼん、一安心です。


「さぁ。ネタ晴らしも済んだところで行こうか」


「え? どこへ?」


「なにって、ゴミ掃除でヤンスよ」


「ゴミ?」


「うん。偉大なるクロハラ校長先生閣下に逆らうゴミどもを掃除するんだ」


「クロハラ校長先生閣下万歳!」




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