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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「マルぼんのペット大好き!(後編)」の巻
 こんにちは僕、大沼ヒロシです。マルぼんが出て行ったっきり帰ってこないので、今日は僕が更新を担当させていただきますね。


 マルぼんと一緒に出かけた父さんの話だと「マルぼんは、テニススクールで知りあった、過労死した銀行員の未亡人といい仲になって、相手の家でヨロシクやっている」らしいんですが、僕にはそんなこと、一言も言ってません。水臭いな、マルぼんのヤツ。ちぇ。


 さて。話は変わりますが、その父さんが犬を連れて帰ってきました。


「取り引き先のお偉いさんから預かって」と頼まれたらしい「数々のコンクールでグランプリを総なめにした」素晴らしい犬なんだそうですが、僕にはどうしても人間のおじいさんにしか見えませんでした。


 しゃべるし。二足歩行するし。「ばあさん! 太郎と花子に妹か弟を!」と叫びながら母さんに抱きつくし。母さんまんざらじゃなさそうだし。エロゲーかっての。


 でも、父さんは「人間のじいさんみたいだから珍しい犬なんじゃないか」と言うのみ。犬に詳しい父さんですから、まぁ、正しいんだろうと納得することにしました。


 それに人間に似ていたら、母さんの悪い癖(犬食い。四本足のものはイス以外なら何でも食う主義)もでないでしょうし。ねえ? 母さん。


母さん「ヒロシは『ひかりごけ』って映画知ってる? 『生きてこそ』は? 『食人大統領アミン』は? あ、『ハンニバル』ならメジャーだから知っているでしょう?』


 母さんは、なぜか聞いたことのないような映画のタイトルを羅列しました。


 この映画の数々になんの共通点があるのか、僕にはさっぱりわかりません。


 とにかく、わが家から1人の家族が去り、1人……じゃなくて1匹の家族がやって来たのです。これからよろしくネ! 『古沢甲三(72歳)』!




 わが家の新しい家族、子犬の『古沢甲三(72歳)』。


 僕は、残念ながらこいつとは仲良くなれそうにありません。


 ごはんはこぼす、夜に外を徘徊する、亡き妻の名を叫びつづける、僕を息子の太郎と勘違いする、犬小屋にいれていたら近所に変な噂をたてられるなど、いいことがまるでないのです。


 僕は、マルぼんの帰りを待ちつづけることにします。マルぼん! 僕らの友情は無敵だ!


 今も、僕のことを太郎と間違えて、なにか差し出してきました。


古沢甲三(72歳)「太郎や。愛しい愛しい太郎や。お小遣いを上げよう。この貯金通帳から、いくらでもおろしなさい」

僕「わーい! 古沢甲三(72歳)だーいすき!」

 
 みなさん知っていますか? 家族の絆も金で買えるのです。


 しかし、僕ら大沼一家(除くマルぼん)と古沢甲三(72歳)の蜜月は、唐突に終わる事になってしまったのです。





 マルぼんが、刑事や警官を連れて帰宅。


 国家の犬たちは逮捕礼状を見せると、父さんに手錠をはめ、あっという間に連行してしまいました。


 古沢甲三さん(72歳)の誘拐と、マルぼんへの殺人未遂の容疑だそうです。


僕「マルぼん。古沢甲三さん(72歳)は子犬じゃなかったんだね」


マルぼん「できれば直感で分かって欲しかったね。友人としては。それから、パパさんは多分、罪に問われない種類の人間だから安心しとけ」


 罪に問われない種類の人間? さっぱりです。


 しばらくすると、古沢甲三さん(72歳)の家族が、老人ホームの職員さんと訪ねてきました。


古沢甲三さん(72歳)の息子「父がお世話になりました」
 

僕「古沢甲三さん(72歳)、老人ホームでもお元気で」


ホームの職員「あ、そういえば、今月の入所費用、まだ払ってもらってないです」


古沢甲三さん(72歳)の息子「父の通帳から引き落す事ことになってる筈ですが」


僕「古沢甲三さん(72歳)は、つ、通帳とか、も、持ってなかったです。ハイ」


ホームの職員「それじゃあ、家族の方に引き取ってもらうしか」


古沢甲三さん(72歳)の息子「え? それはちょっと……ちょっとですね、女房が嫌がって。子供も受験で」


 僕は「家族」という集団の、黒い部分を垣間見ました。少し大人になった気がしました。


 で、結局、古沢甲三さん(72歳)はどうなったかというと……


古沢甲三さん(72歳)「太郎! 太郎! ばあさんはどこかね!?」


 まだ、うちにいるのです。


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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「マルぼんのペット大好き!(前編)」の巻
 マルぼんが家で「ギラギラ」という漫画を読んでいると、見慣れない中年男性が「マルぼん力を貸してくれ」と飛び込んできました。


 本気で誰か分からなかったんですが、本人が思い出のアルバムを交えて説明してくれたので、3時間ほどでヒロシの本当のパパさんということを思い出しました。


パパさん「マルぼん、実は捨てられていた子犬を拾っちゃってさ……」


 パパさんは酒もタバコも女もシャブもしないマジメな人間なんですが、ただ一つだけ趣味があって、それが動物愛護なのです。


 若い頃は、近所の捨て猫を家に集めて繁殖するのを放置し、近隣住民と血みどろの乱闘騒ぎを繰り返していたらしいです。


 しかし、結婚後はその癖も控えめになったそうで、なぜかといいますと、


マルぼん「パパさん。ママさんのこと忘れたの?」


パパさん「別に忘れたわけじゃないんだけど……」


 ママさんが原因なんです。


 ママさんも、パパさんに負けず劣らずの動物好きなんですが、それが普通の人の「動物好き」と意味が少しちがって、
「見ていてカワイイ」「抱きしめたい」という意味の「好き」ではなくて、「おいしそう」「からあげかな? それとも天ぷらがいいかな?」という意味の「好き」なんですよね。


 少し前、マルぼんたちの町から野鳥や野良犬野良猫、果ては飼い犬飼い猫が一斉に姿を消して、ワイドショーなんかで
取り上げられたことがあるんですが、真犯人はママさんでした。


 日記ではあえて省いたんですが、マルぼんも居候開始当初、おいしく食されかけたりしましたよ。


 そういうことを知っていながら、パパさんは子犬を拾ってきたのです。


 そしてその始末をマルぼんに押しつけようというのです。


 しかしまぁ、マルぼんも哀しき居候。


 パパさんのために一肌脱いであげることにしました。


 マルぼんとパパさんは、一緒に子犬を隠しているという某所へ行きました。


マルぼん「捨てられた動物に、もっともふさわしい里親を見つける機密道具があったりするんですよ。ところで、拾ったのはどんな子犬なんです?」


パパさん「それが種類はわからないんだ。でも、人間の言葉をしゃべれるんだ」


マルぼん「ああ。泣き声が『ゴハン』って言っているように聞こえる、とかそんな感じの。よくテレビでやってますよね」


パパさん「いや。そんなレベルじゃないんだ。本当に人間の言葉をしゃべったり、さらには歌ったりするんだよ」


マルぼん「へえ……そいつはすごいですね」


 マルぼんの世界では、この間のルナちゃんの事件で使った一連の機密道具や、動物の声帯を改造する技術もあるので、人語をかいす犬も珍しくありません。


 そんなこんなで、マルぼんたちは子犬がいるという某所に辿りつきました。


パパさん「ほら。あそこにくくってあるのが、その子犬だよ」


 パパさんが指差した方向には、縄で柱とつながれた子犬が。


 子犬は、なぜか、2つの足でしっかりと大地を踏みしめ、仁王立ちしています。


子犬「ワシは……ワシはまだ昼飯を食ってないぞ! ……なんだ。あるじゃないか。太郎! 花子! 飯をくうときはきちんと正座しなさい……ムシャムシャ(落ちてたコンクリートの破片にかぶりつく)。うん。おいしかった。ところで昼飯はまだか!? 昼飯をよこせ!? ……畜生。ワシを舐めよって……歌うぞ! ホンゲー♪ バーさんはどこだ!? ワシの盆栽は無事か!?」


パパさん「よく見たら、人語をかいすどころか二足歩行するし、亡き連れ合いの思い出にも浸ったり、趣味の盆栽の話もしているね。太郎? 花子? 子犬なのに子供がいるのかな? すごいな」


マルぼん「……」


パパさん「あ! 近所の老人ホームの名札をしているね。「古沢甲三(72歳)」だって。人間みたいな名前だよね。そこで飼っていた犬かも」


マルぼん「パパさん。パパさん。あのですね、これは子犬じゃなくて、単なるおじいさんですよ? 徘徊老人ですよ?」


パパさん「ははは(爆笑)。マルぼん。おもしろいこと言うなぁ。こんなおじいさんがいるハズないだろ?」


マルぼん「こんな子犬がいるハズないと思うマルぼんは、おかしいですか?」


パパさん「おかしい。オニのようにおかしい。僕のかかりつけの精神病院、紹介しようか? あ。保険がきかないか(嘲笑)」


マルぼん「精神病院? かかりつけ? そこらへんをもっと詳しくおねがいします。ママさんとヒロシは、そのことはご存知?」


パパさん「ワーワー聞こえないーきーこーえーなーい」


マルぼん「……とにかく。名札に書いてある老人ホームに連れ行きましょう」


パパさん「!! マルぼんは、僕と『古沢甲三(72歳)』の仲を引き裂くつもりか!?」


マルぼん「え? いつのまにそんな仲に!?」


パパさん「畜生! 未来に帰れ! この薄汚くて異臭放つ不要な扶養家族が!」


マルぼん「あまりといえばあまりな言い草ー!」


パパさん「貴様を始末して、古沢甲三(72歳)をうちのペットにするー!」


マルぼん「いやー! いーやー! 鈍器を振り回さないでー! うっわー! ああー!」


ドガッ!!




                                                                つづく

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「ルナちゃん、道端で」の巻
 古いビデオに録画されていた『ムツゴロウと愉快な仲間たち』の影響をモロに受け、必要以上な動物愛護の精神に目覚めてしまったルナちゃんに頼まれて、マルぼんは『動物と自由に会話できる機密道具』を貸してあげました。


ルナちゃん「これでペットのカナリアのピーちゃんに、偉大なる尊師のお考えを教えてあげられるわー!」


 ところがルナちゃん、1時間ほどすると、何も入っていない鳥かごをもって、道具を返しにきたんです。


「ピーちゃんが! 可愛いピーちゃんが! 私のことズベタって呼んだの! ブスって呼んだの! 〇〇〇(差別用語)って呼んだの!あんなのピーちゃんじゃないよー!」


 人間にも色々な性格なヤツがいるように、動物にも色々な性格のヤツがいるハズ。ルナちゃんの愛するピーちゃんは、残念ながら性格が悪かったみたいですね。


 中になにもいない鳥かごから察するに、ショックを受けたルナちゃんは、ピーちゃんを逃がしてしまったみたいです。


 とか思っていると、ルナちゃんの歯になにか挟まっているのが見えました。鳥の羽でした。


「いつもイニシエーションをしている私の体って清らかでしょ。だから、ピーちゃんも清めてあげようかと思って」



 ルナちゃん、今度は「植物と会話できる機密道具よこせ!」と言い出しました。


ルナちゃん「動物とかダメ。時代は今、植物よ植物。さっきアスファルトの裂け目から咲いて、排気ガスに耐えている健気なタンポポを見つけたの。そのタンポポに、尊師の(以下略)」


 道具は貸してあげることにしたんですが、今回はマルぼんもルナちゃんの道具使用に付き合うことにしたんです。


 で、2人して健気なタンポポのところへ行き、さっそく「植物と会話できる機密道具」を使ってみたんです。


ルナちゃん「タンポポさん。私の言葉わかるかしら」


タンポポ「痛い……」


ルナちゃん「え?」


タンポポ「痛い痛い! アスファルトに体挟まって痛い痛い! 死ぬ! 助けて! 助けて! おかーさーん! 死にたくないー! あっあっ体ちぎれちゃうー! ああー!」


ルナちゃん「……」


タンポポ「排気ガスキツイ排気ガスキツイ! 苦しい苦しい! 死ぬ! 助けて! 助けてー! おかーさーん! いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 死んじゃうぅぅぅぅぅぅ!」


 断末鬼の声をあげてしおれるタンポポ。


 ルナちゃん、タンポポをむしりとると、自分の口に詰め込み、


「いつもイニシエーションをしている私の体って清らか(以下略)」  



ヒロシ「ルナちゃんが『動物も植物も信用できない、時代は無機物。素敵なお地蔵さんに尊師(以下略)』とか言ってたよ」

マルぼん「『無機物と会話できる道具だせ!』とか言ってなかった?」


ヒロシ「『未来の怪生物なんて信用できねえ! 科学より奇跡! 神の奇跡! 奇跡の力で意思の疎通も楽々成功!』とか言ってたよ」


マルぼん「……それで?」


ヒロシ「『私の想いが通じた!』とか言って、お地蔵さんとなんか話していた」


マルぼん「……」


ヒロシ「最後は『宗教の違い』がどうとかでお地蔵さんを罵倒しはじめて、持っていたハンマーで粉々にしちゃって、『いつもイニシエーションをして(以下略)』とか言って、欠片を食べ始めたんだ。ルナちゃんったら、いったいどうしたんだろうね?」


マルぼん「……そっとしとけ。そっと」



 ルナちゃんが夜の墓場をうろついている所を警察に保護されたそうです。


 もうおわかりでしょうが、ルナちゃん、警官に連れられながら「動物も植物も無機物も、実体を持つものはクソ! 21世紀は霊! 自縛霊! 成仏できない霊に尊(以下略)」とか叫んでいたそうです。


 さっき、コンビニに行く途中、マルぼんは電柱の前でうずくまっているルナちゃんを見つけました。


 そこはよく事故が起こり死者もたくさん出ている場所で、花束やお菓子、ペットボトルのジュースやワンカップ大関がいっぱい供えられている場所です。


 そんな場所でうずくまりながら、ルナちゃんは、お供え物を勝手に飲み食いしつつ、電柱に向かってなにかブツブツ話をしてたんです。


 ルナちゃんはようやく話が通じる相手が見つかったようです。


 例えそれがルナちゃんにしか見えない相手でも、ルナちゃん自身が幸せならそれでいいなとマルぼんは思いました。


 ところで、ルナちゃんが話している相手は、(生前は)どんな人だったんでしょうか。


 それとなく、2人(?)の会話に耳を傾けてみました。


ルナちゃん「へー。本当は歌や踊りがしたかったの。今の仕事についたのも、お父様が同じ職に就いていたからなんだ。
ストレス発散で、ついつい昔の彼女とか親戚とか粛清しちゃったけど、後をどうするか考えないって?え? 部下の方が有能だから、自分の存在意義がないって?そんなことないよー。元気だしなよ。あなたの国の大学生が、あなたの髪型真似しまくってるんでしょ? すごいじゃん!」


 ルナちゃん、その人生きてますよ。



日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「微笑小の掃除大臣」の巻
夏休み。ある登校日のこと。


委員長「あ、大沼さん、どこへ行くの!」


ヒロシ「どこって、自由という名の翼で、人生を華麗に飛び回ってくるのさ」


委員長「大沼さんは教室の掃除当番よ! サボる気なの?!」


ヒロシ「僕という存在を縛る権利は、誰も持ち合わせていないんだ。たとえそれが神だとしても。」


 ヒロシは教室から逃走してしまいました。

委員長「まったく、あのウスラトンカチ! 当番でもなんでも
守ったためしがないわ。大沼さんだけじゃなく、彼とつるんでいる連中もそう」


 ルナちゃんは知り合いの家をまわってただひたすら布教、金歯は蹴鞠、ナウマン象は「『風林火山』で高坂弾正がついに武田家に仕官したので、そのシーンを何度も何度も観ては、武田信玄と高坂弾正のこれからの絡みを妄想する。その絡み
の高坂弾正の部分を全て己に入れ替えてさらにヘビーな妄想する」という趣味でそれぞれ忙しく、当番にあたっていても掃除をしたことがありません。ようするに、人間のクズどもです。


委員長「なんとか、あのウスラトンカチ一派に、きちんと掃除をさせることができないかしら」


マルぼん「いい感じの機密道具がありますよ。その名も『絶対当番表』」


 未来の世界では『約束と金庫は破るためにある』と言われるくらい人間のモラルが低下しており、当然、当番なんかが決められていてもきちんと守る人はいません。そんな事態をなんとかすべく作られたのがこの『絶対当番表』。こいつで決められた当番の仕事は、どんなダメ人間でも体が勝手に動き、必ずやり遂げます。


マルぼん「こいつを教室の掃除当番の表に使うといい。ヒロシどものきちんと掃除をするようになるよ」


委員長「ありがとう、いつも勝手に学校に浸入しているマルぼん」


 そんなわけで、委員長は『絶対当番表』で教室の掃除当番表を作りました。


委員長「これでチームウスラトンカチの連中もきちんと掃除を行なうようになるわね」


先生「たいへんだ。すぐに避難しろ。学校が爆発する!」


委員長「ええー?!」

"
 おろか者が非常ベルのスイッチと自爆ボタンを間違って押してしまったため、微笑小学校は爆発。学校だった場所を中心とした半径数キロは草木一本残らない焼け野原と化してしまいました。幸い、怪我人は1人もでませんでした。怪我人は。


委員長「やれやれ。これじゃあ教室掃除の当番どころじゃないわね」


マルぼん「いや『絶対当番表』の効果は絶大だから、ウスラトンカチ友の会の皆さんは、必ず教室の掃除をするよ」



委員長「だから、掃除する教室が存在しないのよ。校舎を建て直すにも、先立つものがないらしいし。あら、電話だわ。もしもし。え、校舎の建て直しが決まったって? 工事資金を寄付してくれた人たちがいたって? 寄付をしてくれたのは……大沼さんたち?!」


マルぼん「掃除する教室がなくなったのなら、新たに造りなおせばいい。これが『絶対当番表』の効果だよ」


委員長「でも、腹が減ったらきのねっこをしゃぶっているような大沼さんたちがどうやってお金を。え? 全員、臓器を売り払ったですって?」


マルぼん「……」


 数ヶ月後。校舎は無事建て直されましたが、教室の掃除をするはずのご存じ! ウスラトンカチ一家の皆さんの姿はそこにはありませんでした。ああ、命短し恋せよ子ども。


生徒A「この前、学校に教科書を忘れたから取りに戻ったんだけど、誰もいない教室からさ、人の気配がしたんだ。話声とか、ホウキで床を掃く音とか、雑巾を絞る音とかして……怖くて速攻でトンズラしたよ」


生徒B「もしかして、三階のあの教室? あの教室、白いモヤモヤが漂っていたり、写真を撮ったら見知らぬ人の顔が映っていたりするんだよな。あと、掃除をさぼってもいつの間にか掃除が行われていたり」


  

日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「目標」の巻
前回までのあらすじ

転校生のゴメス新井氏に破れたナウマン象は、なんとか逆襲するべく修行を開始。
しかしゴメス新井氏は急死して、その短い生涯を終えてしまう。目標を失ったナウマン象は…



ナウマン象「なんかもう、すべてにやる気を失った。死にたい」


ヒロシ「ナウマン象が、僕の部屋でその命を絶とうとしているよ。なんとかしてよ、マルぼん」


マルぼん「倒すべき相手を失ったから、一気に気が抜けてしまったんだな」


ヒロシ「ナウマン象、他に殺したい相手とかいないの?」


ナウマン象「いない。だから死ぬ」


ヒロシ「こりゃ重症だ!」


マルぼん「仕方がない。仮想敵を作ろう」


ヒロシ「仮想敵? どこぞの大国が常に想定しているような、仮想敵?」


マルぼん「そうそう。仮想でも倒すべき敵ができていれば、ナウマン象だって立ち直るはずだ」


 マルぼんとヒロシは、早速、ナウマン象のために仮想敵を作ってやるべく活動を開始しました。


ヒロシ「ナウマン象の家の前の電柱の陰に、大量のタバコの吸殻を捨てておいたよ。これで何者かが長時間、電柱の陰にいたようにみえる」


マルぼん「マルぼんは、『洗脳マシン』でナウマン象の妹を洗脳して、ことあるごとに『最近、誰かにつけられているみたい』と言わせるようにしたよ」


ヒロシ「ナウマン象の部屋に侵入して、適当に家具を動かして、何者かが物色してきたかのように装ったよ」


マルぼん「『フェロモン製造機』で作った『いかにも怪しい黒服の男が自然と集まってくるフェロモン』をナウマン象に家の周りに散布しておいたよ」


マルぼん「『銃痕シール』。銃痕みたいなシールで、これを壁とか窓に貼ると、たちまち何者かが銃撃してきたかのように見える。これを大量に、ナウマン象の部屋の窓に貼ってきたよ。」


ヒロシ「手持ちの猛毒をナウマン象の晩飯に密かに混入してきたよ。で、ナウマン象の目の前で、偶然を装ってその食事を溝に捨てて、溝の生き物が死に絶えるのを見せてきた」


マルぼん「これだけやれば、ナウマン象も『新たな敵が現れた!』と思うようになるだろうね」


 その後、ナウマン象は「お母さん以外、みんな敵!」とか言って家に引きこもり、
頭から布団をかぶって動かなくなり、その人生のほとんどを自室で過ごしてその障害を終えました。


 マルぼんは、今回使用した機密道具の数々の効果は絶大だと思いました。



日記 | 15:38:54 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシVS大人」の巻
大人「空き地に集いしジャリども。俺は大人だ。貴様らより年上だ。年上は神だ。俺をたたえろ!」


ヒロシ「うわー。かわいそうな大人だ」


ルナちゃん「人生が不自由な大人ね」


大人「うるさいぞジャリども。貴様らなど、俺の想像力にかかればたんなる○○○(あまりにも卑猥なので自主規制)だ」


ナウマン象「こいつ、本格的にアレだな」


大人「そこのガキ大将っぽいやつ、俺の好みのタイプ」


ナウマン象「い、いやぁぁぁぁ!?」



ヒロシ「とうわけで、僕らのパラダイス・近所の空き地(私有地)が、限りある命を無駄に消費している大人に占領されちまったんだ。ナウマン象は心に傷を負うし。ねえ、マルぼん。いい感じの機密道具を貸しておくれよう」


マルぼん「『がっ鯛』。この鯛の身を食べた人は同じ身を食べた人と合体する。合体して誕生した新しき存在は、合体した2人もっともイカした能力をそれぞれ受け継ぐ。しかも、その能力は以前よりもはるかにパワーアップしているんだ」


ヒロシ「へえ。今、この鯛をナウマン象と大脳に食わせたんだけど、その場合は」


マルぼん「ナウマン象の暴力と、大脳の小賢しさを兼ね備えた新人類が誕生するね」


ナウマン脳「俺様はナウマン脳でヤンスよ! ナウマン脳でヤンスよー!


ヒロシ「あなたの攻撃力いかほど? 頭脳は?」


ナウマン脳「攻撃力は、ヤンキー夫婦のわが子にたいするしつけ(本人たち曰く)と同等。頭脳は歴史に関してはかなり玄人(戦国時代と幕末と中国の三国時代限定)でヤンスの」


ヒロシ「よし。その攻撃力(ヤンキー夫婦がおもに『しかっても泣き止まなかったから』という理由で行うしつけと同等の攻撃力)で、例の大人をいい感じで仕置きしよう」 


ナウマン脳「無敵ぃ無敵ぃ!」





大人「ラ、ラブレター。ラブレターが来たよ……生まれて初めて、生まれて初めてだよ……」


『子供と本気で争う、あなたの無邪気さステキです。町はずれのパチンコ屋の駐車場にきてください。車で』


大人「というわけでやってきたぞ、駐車場。ああ、俺はようやく大人の階段を登ることができるんだな」


ナウマン脳「かかったでヤンスな、親戚内の鼻つまみもの!」


大人「貴様は!? うっ。車が動かない。ドアも開かないぞ!? しかも、車内がくそ暑い!」


ナウマン脳「ふふふ。自分の車でひからびるがいいでヤンス!」


大人「た、たすけてっ。たすけて!」


警官「きみ、なにをやっている!」



ヒロシ「というわけで、ナウマン脳は国家権力に屈服し、作戦は失敗しましたとさ。もうダメかもね」


マルぼん「最強の攻撃力と最高の頭脳をもってしても、国家権力にはかなわないか……よし。もう一人合成させよう」


金歯「そいつはいいアイデアでおじゃる。今後の展開も読みやすいでおじゃる」


マルぼん「そうだね。ところで金歯。この魚の身でも食べなよ」


金歯「わあ。ステキでおじゃるー。もぐもぐ。ギャー!(合体したときに発した絹を裂くような悲鳴。合体は出産と同じくらいの痛みを伴うともっぱらの評判)」




金のナウマン脳「俺様は最強の攻撃力と最高の頭脳と、罪を犯してももみ消せるマネーパワーを兼ね備えた新人類・金のナウマン脳でヤンスおじゃる!


ヒロシ「こんなんでいけるかなあ…」


マルぼん「いけるいける!」


金のナウマン脳「素敵ぃ素敵ぃ」




大人「ラ、ラブメール。ラブメールが来たよ……生まれて初めて、生まれて初めてだよ……」


『子供と本気で競い合って、おまえけに劣勢の、あなたの儚さステキです。あなたの住むマンションのベランダで待っていてください』


大人「というわけで待っているぞ、自宅。ああ、俺はようやく大人の階段を登ることができるんだな。にしても、寒くなったなあ」


金のナウマン脳「かかったでヤンスでおじゃるな、町内のブラックリスト!」


大人「貴様は!? うっ。 窓が開かない!? さては鍵をかけたな!?  さ、寒い。たすけてたすけて!」


警官「なにをやっている!?」


金のナウマン脳「なんですか。この印が見えませんか」


警官「ゲゲー!? その印は金歯コンツェルンの…逃げろ! クビにされるぞ!?」


マルぼん「やった!」


ヒーロー「なにをやっている!?」


大人「あ、ヒーローさん、僕をたすけて」


金のナウマン脳「お、俺様は子供を襲うアレな大人を成敗しているだけで」


ヒーロー「よし。死ね!」


金のナウマン脳「ンギャー!? 掃除の間に出てもらっていただけですようー」



ヒロシ「歩いているだけで近所の人に自警団結成されそうなくらいアレな外見の金のナウマン脳を使うのが無理な話だったんだ。もうダメだ」


マルぼん「最強の攻撃力と最高の頭脳をもってしてもイカす権力をもってしも、正義のヒーローにはかなわないか……よし。もう一人合成させよう」


ルナちゃん「そいつはいいアイデアだね。お約束の展開だし」


マルぼん「そうだね。ところでルナちゃん。この魚の身でも食べなよ」


金歯「わあ。ステキでー。もぐもぐ。ギャー!(合体したときに発した絹を裂くような悲鳴。合体は爪と指の間に針を刺すのと同じくらいの痛みを伴うともっぱらの評判)」



金のナウマン脳ちゃん「あたし様は最強の攻撃力と最高の頭脳と罪を犯してももみ消せるマネーパワーと、萌え外見を兼ね備えた新人類・金のナウマン脳ちゃんでヤンスでおじゃる!


ヒロシ「萌えるけど、男だろ?」


マルぼん「いけるいける!」


金のナウマン脳ちゃん「大胆不敵ぃ大胆不適ぃ」」






金のナウマン脳ちゃん「ピンプルランプルペラドンナ ポイズンタッチで
無価値な人間 蛆虫になあれ!」


大人「ヒェー」


ヒーロー「可愛い子が人間を蛆虫に変えているけど、可愛いからきっと正義だ」


金のナウマン脳ちゃん「悪は滅んだ」


ヒロシ「なんかもう。魔法とか使ってるし。設定とかむちゃくちゃだし。もうダメだよ…」


マルぼん「なんだよ。この前から、いやにネガディブな発言が目立つな、ヒロシくん。合体もしてないのに偉そうなこと極まりない」


ヒロシ「どうでもいいや。どうでもいいや」


マルぼん「むかつくなあ。おい、この残りの身を食って合体してよ。どんな能力が現れるのか見てやるから」


ヒロシ「ギャー」



金のナウマン脳ちゃん(ややヒロシ)「ぼ、僕は最強の攻撃力と最高の頭脳と罪を犯してももみ消せるマネーパワーと
萌え外見と、生きているのが苦痛で仕方がないほどのネガティブな性格兼ね備えた新人類・金のナウマン脳ちゃん(ややヒロシ)です……。生きていてごめんなさい。散ります。命散らせていただきます……ピンプルランプルペラドンナ ポイズンタッチで自爆!」


マルぼん「しまった。ヒロシのイカした能力はネガティブさだったんか!」


ドォォォォォォンという轟音とともに、金のナウマン脳ちゃん(ややヒロシ)は星になりました。肉片と化しました。それから、マルぼんはひとりぼっちになりました。


日記 | 17:21:13 | Trackback(0) | Comments(0)
「ヒロシ、強いコーヒーもいいけど優しいミルク(意味深)も素敵なの」の巻
ヒロシ「暑い。暑い。暑い!! なぜにわが部屋には冷房がないのか!」


マルぼん「ママさんが、新しいパパさんになる予定の人の気をひこうとプレゼントしてしまったからね」


ヒロシ「マルぼん、冷房だして!」


マルぼん「自分で買えばよろしいでしょう」


ヒロシ「僕、いま100円しか持っていないの」


マルぼん「あきらめな」


ヒロシ「そうだ。あれだしてよ。『未来百貨店通販マシン』。あれ、どんなものでも買えるだろ。『100円冷房』とか買えるかもしれないだろ」


マルぼん「さすがにないと思うけど、まぁ、出してみるか」


『未来百貨店通販マシン』は、『買えない物はない。あるならもってこいや、クソども!』でお馴染みの未来百貨店の商品が、どんなものでも通販で購入できる機密道具。


通販マシン「はい、未来百科店であります!」


ヒロシ「あの、100円で買える冷房とかあります?」


通販マシン「ありますあります! すぐに送るであります!」


マルぼん「あるんだ!」


 そんなわけで、未来百貨店から
『100円冷房』が送られてきました。


ヒロシ「100円の商品なのに、きれいに梱包されていますね」


 ビリビリと包装紙を破るヒロシ。中から出てきたのは


おじいさん「はじめまして、ご主人様」


 団扇を持ったおじいさんでした。


おじいさん「冷房としての役目、精一杯、努めさせていただきます」


 ヒロシを団扇で扇ぎ始めるおじいさん。


マルぼん「なるほどな。未来の世界では人口が飽和状態で、人の命がミジンコより安いから。それに団扇を持たせて冷房というわけですか」


おじいさん「パタパタ。ご主人様よ、涼しくなあれ。パタパタ。ご主人様よ、涼しくなあれ。うっ!」


ヒロシ「おじいさんが倒れた! おじいさんが倒れた!」


 倒れたおじいさんは、病院へ搬送され、入院しました。当然身寄りがないので、ヒロシが毎日、つきっきりで看病しています。病院はとても冷房が効いていて涼しいそうです。


 マルぼんは、100円でヒロシを涼しくしてくれた『『未来百貨店通販マシン』の効果は絶大だと思いました。



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「根性があればなんでもできるのか」の巻
ヒロシ「夏休みの宿題、カケラもやってねえ!!」


マルぼん「まだ8月に入ったばかりだし、死ぬ気でやればなんとかなるよ」


ヒロシ「死ぬ気にならないといけないなら、死ぬ」


マルぼん「根性を見せろよ!!」


ヒロシ「先生にこの身をまかせたら、宿題をやらなくても許してもらえるかな」


マルぼん「そんな犠牲を払うなら努力しろよ!!」


ヒロシ「努力ウゼー超ウゼー」


 この根性ナシを修正しなければ、おちおち帰省もできない。近所の未亡人の家に遊びに行くこともできない。そう思ったマルぼんは、みらいのせかいで根性ナシをシめるために使われているステーキを用意しました。


 このステーキは『フクツノト牛』という牛の肉を使用したステーキで、食べると不屈の闘志が身につくという健康食品です。


ヒロシ「肉うめえ。肉うめえ」


マルぼん「どうだ。なんか根性がついてきたろ」


ヒロシ「う…痛い…痛い…おなかが…!!」


 ヒロシは病院へ運ばれ、緊急手術となりました。


医師「う。すごい。腹の中が悪っぽい腫瘍だらけだ。こりゃ痛いはずだよ。すぐに切除しないと」


医師2「ゲゲェ!? 切ったそばから腫瘍が再生します」


医師「切っても切っても再生する!? なんだ、なんだこの腫瘍!!」


医師2「切ってもすぐに再生…なんて根性のある腫瘍だ。これじゃどんどん腹痛は激しくなるぞ」


医師「根性のある腹痛…これが本当の……」


「腹痛の闘志」




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「ヒロシ、Age35恋しくて」の巻
マルぼん「なんだこの、大量のパンフレット。全部宗教関係じゃないか」


ヒロシ「最近さ、なんか生きる目標を見失っているんだよ。仕方ないから、宗教にココロの拠り所を求めようかと思ってさ」



マルぼん「宗教はよしときなよ、金がかかる。それより、説明書を発行してもらえばいい」


ヒロシ「説明書?」


マルぼん「この『説明書製本機』に爪とか体の一部を放り込むとだな、その人の『説明書』を発行してもらえるんだ。説明書には、その人の人生のあらすじや、登場人物。コントローラーによる操作方法が記載されている」


ヒロシ「そのあらすじに、生きる目標が書かれているんだね。おもしろい。さっそく発行してよ、僕の説明書」


 そんなわけで、マルぼんはヒロシの説明書を発行しました。


ヒロシ「どれどれ。さっそく『あらすじ』を…」



199X年、名門金歯一族の子供として誕生したヒロシは、金に目がくらんだ大沼そば彦・うどん子夫婦によって、
病院から誘拐された。



ヒロシ「……」


マルぼん「あ、いや…そうだ、登場人物紹介を見てみようよ。な?」



根坂道人

大沼夫婦と結託し、ヒロシの誘拐を企てた金歯家の使用人で…
 


ヒロシ「……」


マルぼん「……」


ヒロシ「コントローラーによる操作方法を見せてよ。『殺す』のコマンドを調べたい」




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