■プロフィール

大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

■最近の記事
■最近のコメント

■最近のトラックバック

■月別アーカイブ
■カテゴリー
■FC2カウンター

■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
■ブロとも申請フォーム
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
君こそ勇者

<前回までのあらすじ>マルぼんの大学時代の後輩で、今は「剣と魔法の世界」で妖精をやっている羽山芳子さんがやってきました。

羽山さんの話によると「剣と魔法の世界」は今、魔王によって征服されつつあるんだとか。魔王とその眷族を打ち滅ぼすことができるのは、異世界(ようするに我々の住むこの世界)にいるという勇者のみ。羽山さんは上司の妖精女帝様の「一番勇者にふさわしい人物を見つけて、連れておいで」という命を受けて来日。

 日本は勇者の名産地として知られていて、大人も子供もおねーさんも勇者の資質がある稀な国。そんな国から、もっとも勇者にふさわしい資質を持った人間を見つけるのは至難の業。そんなわけで、羽山さんはマルぼんに助力を求めてきたのでありますが……




ヒロシ「遠路はるばる御苦労なことですが、マルぼんはこの通り……」


 羽山にマルぼんの位牌を見せるヒロシ。マルぼんは小豆相場で大損こいて、先月、自ら命を絶ったのでした。


羽山「なんということでしょう! 先輩の助力なしじゃ、とてもじゃないけど勇者なんか見つけられない!!」


ヒロシ「ご安心めされい。荼毘に付される前に、マルぼんの四次元胃を摘出しておいたから、なんとかなるよ」


<マルぼんと暮らす 秘密メモ>機密道具が奪われて悪用されることを恐れたマルぼんは、「どんなものでもいくらでも収納できる四次元胃」を自らの体に移植。そこに道具をしていました。道具が必要になる時は、薬を飲んで吐きだしていたのですが、相当苦しいようで、道具を吐くたびに、出産する海亀のようにマルぼんは大粒の涙を流していました。その涙の美しさは、プライスレス。ちなみに、吐いても道具が出ない時は、手術で取り出していました。




ヒロシ「この『勇者探知機』を使おう。現時点で、一番勇者にふさわしい人間を探り出し、その人物の住所・氏名・職業・電話番号などを教えてくれる機密道具なんだ」


羽山「まさに今回の話のためにつくられたかのような道具ね!」


 早速起動。


勇者探知機『モットモ勇者ニフサワシイ人物ガミツカリマシタ』


『勇者探知機』の探り当てた「現時点で一番勇者にふさわしい人物」は、微笑町在住の無職・野田内マワルさん(32歳)ということが判明。ご近所ということもあり、ヒロシと羽山さんは、さっそく、野田内さんの住む『ふんだりけったり荘』というアパートへと向かいました。


 野田内さんの部屋は鍵がかかっていませんでした。


ヒロシ「中で待たせてもらおうや」


 入ってみると、そこには床に倒れている女性&初老男性と、血の付いた包丁をもった野田内マワルさんの姿が。


ヒロシ「倒れている2人、腹部から血を流してる。刺されたんだね。これ以上ないってくらいの勢いで死んでる」


野田内「嫁が、この女が働けって言うからー! 働いたら負けやって言うとるのに、理解しよらん! 親までついてきていらんこと言うからー! ついカッとなってー! もうらめえ! 自ら死を選ぶ!!」


ヒロシ「勇者にふさわしい人物が犯罪やってたらどうなるの?」


羽山「妖精女帝様が渡してくれた『勇者勧誘マニュアル』によると……『罪を償えば大丈夫』ってことみたいね。ねえ、野田内さん。死ぬなんて言わないで。あなたを必要としている世界があるわ」


野田内「え?」


羽山「実はかくかくしかじか」


野田内「お、俺が勇者。わかった、わかったよ。俺、自首する。自首して刑務所で罪を償って、世界を救うのにふさわしい男になる!」


羽山「その言葉が聞きたかった!」


ヒロシ「あのね、羽山」


羽山「なにかしら、ヒロシ」


ヒロシ「この人が罪を償い終わるの、10年以上かかるかもよ。2人も殺しているし。模範囚になったら、もうちょっと短くなるやもしれんけど」


羽山「10年!? そんなに待ってたら、世界滅びちゃう!! 『勇者探知機』で別の勇者を探しましょ」


 『勇者探知機』を起動させる羽山さんでしたが


勇者探知機『モットモ勇者ニフサワシイノハ、野田内マワルサンデス』


ヒロシ「『勇者探知機』は、『現時点で一番勇者にふさわしい人物』を見つけ出す道具。現時点で一番勇者にふさわしい野田内氏が顕在な限りは無理だね。」


羽山「ということは、野田内が……」


 羽山さんは、野田内氏を見つめると、なにやらぶつぶつと呪文を唱え始めました。


羽山「妖精魔法・相手を好きなように操れるようになるの術!」


野田内「あ、あれ、体が勝手に……! なんぞこれっ」


 野田内さんは包丁を持ったまま、外へと飛び出していきました。悲鳴と、パトカーや救急車のサイレンの音があたりに響き、尋常じゃないくらい騒がしくなりました。一発の銃声が響いた後は不自然に静かになりました。


 羽山さんが、再び『勇者探知機』を起動させます。


勇者探知機『モットモ勇者ニフサワシイ人物ガミツカリマシタ』


スポンサーサイト


日記 | 11:33:06 | Trackback(0) | Comments(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。