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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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「マルぼんファンクラブの発足」の巻
 マルぼんが家に帰ると、玄関前に人がたくさんいました。


 みなさん、「人類の敵は出て行け」「地球に優しくないヤツに生きる資格はない」と、必要以上にエコロジーな文句の書かれたプラカードを持って、ヒロシの家にむかって罵詈雑言を浴びせかけています。デモ活動のようです。


 マルぼんはとりあえず無視して家に入ろうとしたんですが、そんなマルぼんをみたデモメンバーたちが騒ぎ始めたのです。


デモメンバーA「マルぼんさんだね」


デモメンバーB「がんばって! あなたは一人じゃない!」


 なんのことかわからないマルぼんが呆然としていると、デモメンバーの代表だという初老の男性が、事情を説明してくれました。


池崎「私は池崎という者です。『マルぼんを見守る会』の会長を務めさせてもらっています」


見守る会会員A「池崎さんは元新聞記者。定年後は、社会の弱者を助けるための活動を続けているんですよ」


見守る会会員B「池崎さんほど人を大切にする人はいないよ。西に路上カラオケが撤去された人がいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向け、東にホームレスがいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向け、北に猟奇殺人を起こして逮捕された未成年がいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向け、南に〇〇〇がいたら煽って行政相手に裁判を起こすように仕向けるという、聖者のような生活を送ってらっしゃるんだ。まさに人権の神サマだね」


池崎「随分前から、マルぼんさんには注目していたんです。珍しい生き物だな、って。だから有志を募って『見守る会』を結成させていただいたのですよ」


どうやらマルぼんも彼らの言う『弱者』に含まれるようです。しかしなぜ、ヒロシの家でデモ活動を?


池崎「マルぼんさんが飢えないように、餌になるホタテやアワビを町に撒いていたんですよ。でもマルぼんさん、まるで手をつけようとしないじゃないですか。これはきっと、マルぼんさんが下宿先で虐待を受けて、ストレスがたまっているからに違いないと思ったんです。だから、そんな弱者のことを考えもしない人間のクズに正義の裁きを食らわすべく、こうして活動させていただいているんです」


見守る会会員たち「(ヒロシ宅に向かって)マルぼんさんに謝れー!」


池崎「いまから市役所へ行って『マルぼんに戸籍を与えろ』と要求します。マルぼんさんも一緒に行きましょう。拒否されたら座り込みをしますから」


 強引な池崎さんたち『見守る会』に車に押し込まれ、マルぼんは市役所へ連れて行かれることになりました。







 今日はマルぼん、一日中町を歩いていました。


 別に糖尿病予防のための散歩とかではなく、例の池崎さんら『マルぼんを見守る会』の皆さんに強制されたのです。


 昨日、戸籍を要求するためにマルぼんたちは市役所へ行ったんですが、市役所は日曜日でお休みでした。それを『守る会』の皆さんはなぜか「行政が逃げている」と判断して、デモ行進することになり、マルぼんも参加するハメになったのです。


「マルぼんを差別するやつに生きる権利はない」など必要以上にマルぼんに優しい文句の書かれたプラカードや「マルぼんを家に軟禁している大沼一家に裁きの鉄槌を」など必要以上にマルぼんにやさしいな文句(嘘半分)の書かれた旗を掲げ、「マルぼんさんに生きる権利を~」と必要以上にマルぼんを案じたフレーズを口にし、道路の真ん中を行く『見守る会』の方々。


 マルぼんはヒロシ一家との暮らしにそれなりに満足しているので、こんなデモ行進は即刻中止していただきたいのですが、池崎さんは「国家に負けてたまりますか!」とか言って、聞く耳を持ってくれません。


 それどころか「見守る会」の皆さん、「マルぼんの住んでいるところ半径50キロ内にある空港を他所へ移転しろ!」「未来の世界から21世紀に強制連行されてきたマルぼんに、政府は謝罪と賠償を!」とか「マルぼんにも生きる権利を!」とか意味の分からないことを言い出して、事態は悪化するばかり。


 なんとかしなければならないのですが、最適な機密道具も思い浮かばず……








 今日はマルぼん、一日中青空カラオケでした。


 例のごとく『マルぼんを見守る会』の皆さんによる強制です。本当は今日もデモ行進だったんですが、熱心にデモ行進していた皆さんですが、池崎さんが「疲れた」と一言いうと速攻で中止になり、なぜか動物園の隣にある公園でカラオケをすることになったのです。


 抗議活動のはずなのになぜか酒がでるし、なんだか見たことのないおばさん連中は増えているし、明らかに公共の場の不法占拠なんですが、そのことをマルぼんが話しても池崎さんは「我々はこの世界のあらゆる不条理をなくそうと活動している。そのためには国家というものはないほうがいい。、国有地も私有地もない。全ての土地は全ての人のもの。だから、ここでカラオケをする権利が我々にはある!」と熱弁をふるわれ、なかったことにされてしまいました。


 カラオケの音がうるさいせいか、隣の動物園の動物たちが興奮して鳴き声がやみません。公園に遊びにきた親子連れの子供も泣き、酒によったカラオケ客がカップルに絡み、公園はなんか異様な雰囲気になり、そのせいかカラオケ開始から1時間もしないうちに警察が取り締まりにやってきました。


 するとカラオケをし、酒を飲んでいたみなさんは急に円陣を組んでマルぼんを取り囲み「翼をください」を合唱しはじめたのです。


参加者「警察は帰れ!」


参加者「マルぼんさんは渡さないぞ!」


警察官「そこの怪生物が首謀者か!」


 弁明も聞き入れられず、警察に連行されるマルぼん。あれほど国を毛嫌いしていた『見守る会』は、「やめろー」とか言うだけで助けようともしませでした。







 警察署でタップリと説教をくらったマルぼんが外へ出ると、待機していた『見守る会』の皆さんが、光の速さでマルぼんに群がってきました。


見守る会A「マルぼんさん!がんばったわね!」


見守る会B「変なことされなかった?」


池崎「マルぼん。こちら、人権派弁護士の土井島さん。弁護する対象が未成年や弱者なら、たとえ黒でも白にする立派な人です」


土井島「土井島です。さっそく不当逮捕で告訴しましょう」


 新キャラ・人権派弁護士の土井島さんを加えた『見守る会』の皆さんは、マルぼんが「お説教されただけです。指紋も取られていません。そもそもマルぼんに指紋はありません」と説明しても聞く耳ナッシングで、裁判トークで大盛り上がり。


 と、その時。『見守る会』のメンバーの中年女性が石にぶつかって、転んでしまいました。女性は軽く膝を擦りむいただけなのですが、場の空気は一変。


『見守る会』の皆さんは、「大怪我だ!」「警察による弾圧行為だ!」と騒ぎ出し、救急車を呼んだのです。当の女性も気づいたように突然「足がいたいです~」と大げさなアクションをとり、救急車に運び込まれていきました。


「国家の陰謀に立ち向かえ!」と夕日を前にポーズをとる池崎さんたちを見て、マルぼんはあることに気づきました。


 この人たちは弱いものが好き。ということは、マルぼんが強くなれば、この人たちはかまってこない筈。幸いにもマルぼんは強くなる機密道具など、佃煮にするほど持っています。どうやら、光明が見えてきたようです。






 現状を打破するためには、マルぼんは今よりも強くならなければなりません。


 そんな少年漫画の主人公のような現状に陥ったマルぼんは、さっそく機密道具で己の体を改造しました。


 その結果、マルぼんは、常に闘気を身にまとい(グォォォォという擬音つき)、歩くだけでアスファルトの道路がへこみ、「波ぁー!」とか叫びながら手を突き出すとイカす破壊光線が発射でき、死の寸前まで追いつめられるとさらに強くなるという特性を持った、無敵ボディーとなったのです。


 マルぼんはさっそく『見守る会』の皆さんにこの無敵ボディーを見せつけ、「もう助けはいらないよ」ということを訴えたんですが、『見守る会』の皆さんはマルぼんの予想外の反応をしたのです。


池崎「マルぼんは、不当な差別と戦うため、己の体を改造した! 我々もマルぼんに負けないように力の限りがんばろう!」


土井島「土井島です。私は『被害者の会』とか『監視する会』とか、様々な会の顧問弁護士をしているのですが、このたび、それらの会をひとつにまとめた巨大組織を結成しました。マルぼんさんには、その組織のマスコットになっていただきます。手続きも完了しています」


見守る会A「マルぼんフラッグが完成しました。〇〇〇(自主規制)が道を通るとき、例の白地に赤丸の旗の代わりにこれをふりましょう」


見守る会B「マルぼんの歌が完成しました。卒業式では例の歌の代わりにこれを歌わせるよう、各地の学校に圧力をかけましょう」


 ゲゲーッ!? マルぼん、変な活動の旗印にされているー!?






 
 封筒に銃弾を入れたヤツが自宅に送られてくるような団体の象徴にされてしまったマルぼん。


 イカす団体から色々といやがらせがあって、今朝にいたっては「自宅に時限爆弾が仕掛けられてヒロシがそれを外すことになりなんとか残りコード1本のところまで分解できたものの、残りのコードは2本あり間違った方をきったら即爆発。ヒロシは近くにいたルナちゃんに『君に決めてもらいたいんだ』と愛の告白的ニュアンスを込めた口調聞いてみたけど、ルナちゃんは『責任とれねえ。自分で決めろ』と言って解答を拒否し、結局ヒロシ爆死。町も!僕らの町も!町を返せ!」というイイ話もどきのイベントまである始末。


 まぁ、こんな事件は普通にどうでもいい話なんで、それは放置しておいて、マルぼんはなんとかして『見守る会』の連中と縁を切りたいのですよ。でも、体を鍛えても意味がなく、打つ手がありません。まったく。


大脳「強くなるというのは半分正解でヤンス」


 突然現われた大脳が、マルぼんにアドバイスしてくれました。


大脳「あの連中は、自分たちが『弱い』と決めた相手には、たとえ相手が嫌だと言っても、しつこく食いついて執拗に援助しようとするんでヤンス。連中が嫌いなのはただひとつ、国家権力でヤンス。つまりは……連中と縁を切るには国家権力の一員になればよいのでヤンスー!」


 なるほど! ということでマルぼん、出馬しました。






 大学の名前を書いたシールにしか見えないが、貼り付けられた人にその名前の大学出身という学歴がつく『学歴シール』、学生時代に入っていたサークルがアニメ研究会であろうが無線通信部であろうがテニス部に所属していたことになって主婦層の支持を得ることができる『汗が飛び散るさわやか経歴』、不正献金に使用したらバレても罪にならない『ビューティフルマネー』、飲んだら日本中のカルト宗教が政教分離を無視して投票に協力してくれる『ソンシーEL』、ライバル議員の恥部を世間に強制的にさらけ出させる『母さん僕を見て。僕を愛して』、空いた目に墨を入れたら起爆する用途色々なダルマ型爆弾『あの日あの時あの火ダルマ』、など様々な機密道具を駆使し、マルぼんは熾烈を極めた選挙戦に勝利。今日、議員一年生として初登庁することになりました。


 私的秘書が運転する車で国会に着くと、池崎さんや土井島弁護士など『見守る会』の連中がすごい剣幕で押し寄せてきました。


「我々の善意を裏切りおって!」「どうせなら社〇〇に入ればよいのに!」「我々に反抗することは平和への冒涜だぞ!?」
「鬼畜!」「オマエは日本にいられないようにしてやる!」など、平和を愛すると自称しているとは思えない罵詈雑言で、マルぼんを罵る皆さん。


 常人なら発狂しかねない状況ですが、マルぼんはこの連中に嫌われたかと思うと嬉しくて仕方がありませんでした。
ところが……


???「国会議員になったくらいでマルぼんを嫌うなんて、貴様等は未熟だな」


池崎「なんだと!? 何者だ!?」


???「俺は世界で一番マルぼんを心配している『マルぼんを想う会』会長だ!」


池崎「なに!?」


想う会「『想う会』は貴様等とは違い、影からマルぼんを想う良く出来た女房のような団体! 団体といってもメンバーは俺一人!  従って、その活動も穏やかなものばかり!」


想う会「マルぼんを想って、三食のおかずはマルぼんの写真!」


想う会「近所に子供が生れたら名前を『マルぼん』にして、勝手に役所に出生届を出す!」


想う会「マルぼんの詳しい日常を記録するため、大沼家の壁の中で暮らす!
昨日の23時50分13秒マルぼんさん就寝。23時50分14秒『ウ~』と寝言。
23時50分17秒寝返りをうつ。23時50分19(以下略)」


想う会「平和やらなんやらを食い物にするのは止めたまえ!」


池崎「くっ。覚えていろ!」


『想う会』会長の勢いに押され、逃げていく『見守る会』の面々。マルぼんがあっけにとられていると、『想う会』会長が話しかけてきました。


想う会「というわけでマルぼん。俺は、影ながら君を見守るいつもの生活に戻るよ。ああそうだ。マルぼんは領収書や下着をそのまま捨てているみたいだけど、ああいうのはハサミで切り裂いて捨てた方がいいぞ。それからなくしたと騒いでいた千円札、本棚のうしろの方を探してみて。あと、机の引出しのタイムマシンが少しさびていたようだから、油をさしといたよ。
おっと忘れたらいけない、読みたがっていた『踊るマリファナくん』の3巻、郵便受けに入れておいたから。最後に、掛け布団はそろそろ厚いものに代えた方が良いよ。それじゃ、マルぼん。また夢のなかで会おうね!」


 さわやかな笑顔で去っていく『想う会』会長の背中を見つめながら、ストーカー防止法はどの程度のレベルから適応できるのだろう、とマルぼんは思いました。


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日記 | 19:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
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