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大沼ヒロシ

Author:大沼ヒロシ
大沼ヒロシと申します。ブログはじめたての初心者です。どうぞよろしく。

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明日のアイドルは俺だ

 マルぼんとヒロシが深夜の散歩をしていると、いつもみんなで遊んでいる空き地に女が1人。


ヒロシ「おい、あれ……アイドルの柳下ゆうこちゃんじゃないか」


マルぼん「そうだ。間違いない。柳下ゆうこだ!」


 柳下ゆうこは最近人気のアイドルで、マルぼんとヒロシも当然のように大ファンです。稼いだ金の大半を、グッズ購入につぎ込むほどです。


ヒロシ「ゆ、ゆうこちゃん。こんなところで一体なにをされているのです」


ゆうこ「実は、事務所を飛び出してきたのです」


 柳下ゆうこは、マルぼんたちに事務所を飛び出した理由を語り始めました。
彼女は人気絶頂のアイドルであるが故に、まわりの人間に特別扱いされ、そのことがとても苦痛なのだそうです。


ゆうこ「アイドルになんてなりたくなかったの。普通の女の子として、普通に生活し、普通に学び、普通に遊ぶ……そんな風に生きたいの」


 アイドルを辞めたいゆうこちゃんですが、事務所は当然許してくれるわけもなく、
悩んだ末に家を飛び出し、気がつくと子供の頃よく遊んでいたこの空き地に来ていたとのこと。


ヒロシ「むう。ゆうこちゃんがここまで悩んでいるなんて。その悩み、なんとかしてあげたい」


マルぼん「『イッパンテキーラ』。これを飲むと、世界中の人が自分と同じ状態になるんだ。飲んだ人が殺人鬼であろうが、世界中の人が殺人鬼になる。
飲んだ人が子供の足の裏の皮を好んで食する人間だったら、世界中の人が子供の足の裏の皮を好んで食する人間になる。


 未来の世界に、有名な全裸の男がいました。彼は生まれたときから全裸で、成人しても全裸。当然、社会的にアレなので、なんども逮捕されたのですが、それでもずっと全裸。彼の支援者はなんとかできないかと考えた結果、


『彼一人が全裸なのがいけないんだ。世界中の人が常に全裸だったら、彼の全裸は当たり前のことになる』


という結論に至り、科学者に頼んで完成したのがこの機密道具です。『イッパンテキーラ』の力で未来の世界の人々は、全裸男と同じ状態(常に全裸)になり、全裸男も逮捕されることなく人生を謳歌しています
皆さんも、自分を縛る服なんて脱ぎて、ありのままの自分を誇りながら生きてみたら、案外楽しいかもしれません。マルぼんは絶対に脱ぎませんけど。


マルぼん「こいつをゆうこちゃんに飲んでもらえば、世界中の人がアイドルになる。みんながアイドルになれば、ゆうこちゃんがアイドルであることなんて、特別でもなんでもなくなる」


ゆうこ「ありがとう、見ず知らずのファンの人たち」


 ゆうこちゃんは『イッパンテキーラ』を一気にあおりました。


ゆうこ「ありがとう、ありがとう。本当にありがとう」


 何度も何度もお礼を言うと、ゆうこちゃんは足元からスーッと消えていきました。


ヒロシ「え、あれ、なんで」


 マルぼんが持っていた携帯ラジオから、臨時ニュースが流れてきました。


ニュース『アイドルの柳下ゆうこさんが、自宅マンションから飛び降り自殺を図り、亡くなりました』


ヒロシ「となると、となると、さっきのゆうこちゃんは……幽霊!? 望みがかなえられて成仏をしたんだ。なむあみだぶつ」


マルぼん「『イッパンテキーラ』の効果は絶大だから、たとえ飲んだ人が幽霊でも効果が」


 言い終わる前に、マルぼんとヒロシの体は足元からスーッと消えはじめました。おそらくマルぼんとヒロシ以外の人も。


 世界はえらく静かになりました。
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日記 | 10:37:56 | Trackback(0) | Comments(0)
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